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後編
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俺は猫の集会が定期的に行われる公園の入り口前にいた。
入り口にはコンクリートで作られた塀のようなものがあり、俺はその上に座っている。
土曜ともあってか公園は親子連れで賑わっていて、元気に駆け回っている子供の姿が窺えた。
――陸、そろそろ来ると思うんだけど。
土曜で高校は休みだけれども、陸は剣道部の練習があるため学校に行っている。
寄り道せずに真っ直ぐ帰ってくれるならば、そろそろ目の前の道路を通りかかるはずだ。
「にゃ!?」
嗅ぎ慣れた匂いが漂ってきたため、俺が身を起こせば首輪に付けられている鈴が涼しげな音を奏でる。
顔を動かして道路の先を見れば、自転車を漕いでいる上下紺色のジャージ姿の少年の姿が。
ジャージの胸元には白字で校章が縫い付けられている。
陸だ。
気づけ! とばかりにみゃ~と甲高く鳴ければ、「ハル?」という呟きを零しながら、陸が俺の前で自転車を止める。
一瞬目を大きく見開くと、すぐに顔を緩め出す。
「遊びに来ていたのか?」
陸は自転車を止めると、俺を抱き上げて微笑んだ。
「俺、部活が終わったんだ。一緒に帰ろうか」
その言葉に俺が身をバタバタさせれば、「用事があるのか?」とちょっと寂しそうに言いながら、俺を地面へと置いてくれる。
俺は陸を猫の集会に誘うべく、彼のジャージの裾を咥えると引っ張った。
「こっちに来いって言っているのか……?」
陸は首を傾げると、自転車を公園内に停車して俺の後を着いてきた。
俺が陸を連れて来たのは、猫の集会場だ。
『陸!』
『久しぶりだな』
その場にいた猫達が声をかけるが、陸にとっては、にゃ~にゃ~と猫が鳴いているようにしか聞こえないだろう。
「川崎さん家のナイトに野良の日向までいるな。この辺りの猫がいっぱい……猫の集会って本当にあるのか?」
陸は一瞬きょとんとした表情を浮かべたが、ナイト達が彼の足にすり寄れば、はにかんでしゃがみ込む。
そして腕を伸ばして俺達を順に撫でていく。
みんな陸の肩に昇ったり、足の上に座ったりと自由に陸とのコミュニケーションを取っている。
『陸、元気出せ』
『そうよ! あんたは良い男なんだから、きっと映画も一緒に行ってくれるわ。さっさと渡しなさい。断られたら私が一緒に行ってあげる』
「なんか話しかけてくれているけど、なんて言っているんだろうなぁ」
『みんな、陸のことが大好きだから励ましているんだよ』
俺がそう言いながら、陸の大きな手に顔を摺り寄せれば、陸が俺を撫でるために腕を伸ばす。
その時だった。
知っている猫の匂いと共に、全く知らない人間の香りが場に漂ってきたのは。
一瞬、周りに緊張が走り、皆いつでも逃げられるような体勢をとりつつ、視線を匂いの漂っている方へと向ける。
『おーい。偶然、来る途中で見つけたからこの子も連れてきたぞ』
声の主は寅之助だった。
「……もしかして、青木君?」
寅之助の後方には、一人の少女が居た。
漆黒の髪を二つに結っていて、ドット柄のワンピースを見に纏っている彼女は、俺達の姿に気づいてくる。
「猫がいっぱい!」
彼女は、ぱぁっとクリスマスの子供のような表情を浮かべた。
『寅之助。誰だよ。その人間。ここには人間は連れて来るなってルール忘れたのか? 陸は別だけど』
『陸と似たような年齢だな』
他の猫達は彼女のことを知らないようだが、俺と陸は知っている。
なぜなら、その子が――
「な、夏川さん……?」
陸の呟きにより、彼女の正体を知ったみんなは目を極限まで見開いていた。
『この子が夏川さんなのか』
『寅之助やったじゃん』
『ここに来る途中で見つけたんだ。今日は陸が来るって言っていたから、連れてきた』
『寅之助、ありがとう!』
これで陸がチケットを渡してくれれば、無事ハッピーエンドだ。
「青木君の猫?」
夏川さんは寅之助を抱きかかえながら訊ねてきた。
陸は鼻の頭に汗を書きながら、顔を真っ赤にさせ首を左右に振る。
「寅之助……その猫は林さん家の猫。うちのハルは、白と茶が混じっている猫」
俺がにゃ! とひと鳴きすれば、夏川さんは目尻を下げて微笑んだ。
「こんにちは、ハル君かな? ちゃんかな?」
「一応、雄なんだ」
一応ってどういう意味だと心の中で突っ込みつつ、俺は陸が持ち歩いている鞄と剣道の道具が置かれている所へと向かう。
チケット、チケットと鞄を開けようとしたが猫にとってはファスナーを開けるという単純作業も難しい。
まず、手の構造が人間と違うし。
『おい、誰か鞄あけられるやついる?』
『無理。ドアノブなら開けられる』
『俺も。押すタイプの蛇口なら押せるけど』
みんな首を振る中。ナイトが俺の方へと駆け寄ってきてくれたので、鞄から退ける。
ナイトがファスナーを口で咥えて引っ張ってくれたけど、全部は開けなかった。
『陸、チケット!』
ナイトは鞄を開くのを諦め、鞄を前足で何度も前足で叩き始める。
「部活帰りだからおやつなんて持ってないぞ?」
『おやつじゃなくてチケットだってば』
こういう時、言葉が通じないのがもどかしい。
ナイトが蹴り続けたため陸が鞄を開けて入ってないぞ? とナイトへと見せたので、俺はすかさず鞄に顔を突っ込んでチケットケースを咥えた。
「あっ、こらハル!」
陸の制止を聞かず、俺は夏川さんへと駆け出して彼女の足元へと置く。
チケットケースが開いていたらしく、中から二枚のチケットが飛び出して落ちてしまった。
夏川さんは手を伸ばしてチケットとケースを取ると軽く汚れを落として、再度ケースへと入れ陸へと差し出す。
「あ、ありがとう」
ありがとうじゃない! 陸、誘えよ! と、俺達が強い視線を向ければ、陸が怯み出す。
「なんか圧力が……ごめん、おやつ持ってなくて……」
おやつじゃなくて、誘え! って、みんな応援しているんだよ。
今、絶好のチャンスじゃんか。
科学が進んでいるのだから、猫の言葉を翻訳してくれる機械が発明されて欲しい。
そうすれば、陸ともっと意思疎通が出来るのに。
「青木君、映画とか見るんだね」
「あ、うん。その……これは……」
陸が口をもごもごさせながら、チケットを受け取った。
――誘えって、陸!
俺の念が通じたのか陸が唇を開こうとすれば、電子音が響き渡ってくる。
音の発生源は夏川さんの鞄からだった。
「ごめん、電話がきたみたい。ちょっと出るね」
夏川さんは鞄を開けると、スマホを取り出した。
「もしもし? ……ううん、まだコンビニに着いてないよ。今、公園……可愛い猫に誘われて……アイス? いいよ、買ってくる」
話が終わったのか、夏川さんが電話を切った。
「もしかして、用事が?」
「ううん。ちょっとコンビニに飲み物を買いに行く途中だったの。電話は妹からで、コンビニに行くならついでにアイスも買って来てって」
「妹さん……確か、バスケ部だっけ?」
「そう。今日は部活休みだから、午後から一緒に映画行くんだ」
「映画?」
「うん。ほら、青木君が持っていたチケットの映画」
その台詞に陸も俺達も固まってしまう。
「そ、そっか。楽しんで来て」
「うん。じゃあ、また学校でね。寅之助君、今日は誘ってくれてありがとう」
夏川さんは寅之助の頭を撫でると立ち上がった。
そして俺達へと手を振ると、背を向けて木々を縫うように避けて消えて行く。
「……チケットどうしよう」
陸は手にしているチケットを持ちながら、がくりと大きく肩を落としたため、俺達は駆け寄って陸を全力で慰める。
『まぁ、なんだ。元気出せって』
『私が一緒に行ってあげるわ!』
『陸、俺のおやつ分けてやるよ』
俺が陸の足に触れれば、陸がひょいっと俺の肢体を抱き上げる。
「まぁ、でも二人で初めて話せたからいっか。ハル達のお蔭だな」
つい数秒前まで悲しそうな顔だったけど、今は陸が笑ってくれている。
陸には笑っていて欲しい。
俺のことを大切にしてくれるのと同じように、俺だって陸が大切だからだ。
入り口にはコンクリートで作られた塀のようなものがあり、俺はその上に座っている。
土曜ともあってか公園は親子連れで賑わっていて、元気に駆け回っている子供の姿が窺えた。
――陸、そろそろ来ると思うんだけど。
土曜で高校は休みだけれども、陸は剣道部の練習があるため学校に行っている。
寄り道せずに真っ直ぐ帰ってくれるならば、そろそろ目の前の道路を通りかかるはずだ。
「にゃ!?」
嗅ぎ慣れた匂いが漂ってきたため、俺が身を起こせば首輪に付けられている鈴が涼しげな音を奏でる。
顔を動かして道路の先を見れば、自転車を漕いでいる上下紺色のジャージ姿の少年の姿が。
ジャージの胸元には白字で校章が縫い付けられている。
陸だ。
気づけ! とばかりにみゃ~と甲高く鳴ければ、「ハル?」という呟きを零しながら、陸が俺の前で自転車を止める。
一瞬目を大きく見開くと、すぐに顔を緩め出す。
「遊びに来ていたのか?」
陸は自転車を止めると、俺を抱き上げて微笑んだ。
「俺、部活が終わったんだ。一緒に帰ろうか」
その言葉に俺が身をバタバタさせれば、「用事があるのか?」とちょっと寂しそうに言いながら、俺を地面へと置いてくれる。
俺は陸を猫の集会に誘うべく、彼のジャージの裾を咥えると引っ張った。
「こっちに来いって言っているのか……?」
陸は首を傾げると、自転車を公園内に停車して俺の後を着いてきた。
俺が陸を連れて来たのは、猫の集会場だ。
『陸!』
『久しぶりだな』
その場にいた猫達が声をかけるが、陸にとっては、にゃ~にゃ~と猫が鳴いているようにしか聞こえないだろう。
「川崎さん家のナイトに野良の日向までいるな。この辺りの猫がいっぱい……猫の集会って本当にあるのか?」
陸は一瞬きょとんとした表情を浮かべたが、ナイト達が彼の足にすり寄れば、はにかんでしゃがみ込む。
そして腕を伸ばして俺達を順に撫でていく。
みんな陸の肩に昇ったり、足の上に座ったりと自由に陸とのコミュニケーションを取っている。
『陸、元気出せ』
『そうよ! あんたは良い男なんだから、きっと映画も一緒に行ってくれるわ。さっさと渡しなさい。断られたら私が一緒に行ってあげる』
「なんか話しかけてくれているけど、なんて言っているんだろうなぁ」
『みんな、陸のことが大好きだから励ましているんだよ』
俺がそう言いながら、陸の大きな手に顔を摺り寄せれば、陸が俺を撫でるために腕を伸ばす。
その時だった。
知っている猫の匂いと共に、全く知らない人間の香りが場に漂ってきたのは。
一瞬、周りに緊張が走り、皆いつでも逃げられるような体勢をとりつつ、視線を匂いの漂っている方へと向ける。
『おーい。偶然、来る途中で見つけたからこの子も連れてきたぞ』
声の主は寅之助だった。
「……もしかして、青木君?」
寅之助の後方には、一人の少女が居た。
漆黒の髪を二つに結っていて、ドット柄のワンピースを見に纏っている彼女は、俺達の姿に気づいてくる。
「猫がいっぱい!」
彼女は、ぱぁっとクリスマスの子供のような表情を浮かべた。
『寅之助。誰だよ。その人間。ここには人間は連れて来るなってルール忘れたのか? 陸は別だけど』
『陸と似たような年齢だな』
他の猫達は彼女のことを知らないようだが、俺と陸は知っている。
なぜなら、その子が――
「な、夏川さん……?」
陸の呟きにより、彼女の正体を知ったみんなは目を極限まで見開いていた。
『この子が夏川さんなのか』
『寅之助やったじゃん』
『ここに来る途中で見つけたんだ。今日は陸が来るって言っていたから、連れてきた』
『寅之助、ありがとう!』
これで陸がチケットを渡してくれれば、無事ハッピーエンドだ。
「青木君の猫?」
夏川さんは寅之助を抱きかかえながら訊ねてきた。
陸は鼻の頭に汗を書きながら、顔を真っ赤にさせ首を左右に振る。
「寅之助……その猫は林さん家の猫。うちのハルは、白と茶が混じっている猫」
俺がにゃ! とひと鳴きすれば、夏川さんは目尻を下げて微笑んだ。
「こんにちは、ハル君かな? ちゃんかな?」
「一応、雄なんだ」
一応ってどういう意味だと心の中で突っ込みつつ、俺は陸が持ち歩いている鞄と剣道の道具が置かれている所へと向かう。
チケット、チケットと鞄を開けようとしたが猫にとってはファスナーを開けるという単純作業も難しい。
まず、手の構造が人間と違うし。
『おい、誰か鞄あけられるやついる?』
『無理。ドアノブなら開けられる』
『俺も。押すタイプの蛇口なら押せるけど』
みんな首を振る中。ナイトが俺の方へと駆け寄ってきてくれたので、鞄から退ける。
ナイトがファスナーを口で咥えて引っ張ってくれたけど、全部は開けなかった。
『陸、チケット!』
ナイトは鞄を開くのを諦め、鞄を前足で何度も前足で叩き始める。
「部活帰りだからおやつなんて持ってないぞ?」
『おやつじゃなくてチケットだってば』
こういう時、言葉が通じないのがもどかしい。
ナイトが蹴り続けたため陸が鞄を開けて入ってないぞ? とナイトへと見せたので、俺はすかさず鞄に顔を突っ込んでチケットケースを咥えた。
「あっ、こらハル!」
陸の制止を聞かず、俺は夏川さんへと駆け出して彼女の足元へと置く。
チケットケースが開いていたらしく、中から二枚のチケットが飛び出して落ちてしまった。
夏川さんは手を伸ばしてチケットとケースを取ると軽く汚れを落として、再度ケースへと入れ陸へと差し出す。
「あ、ありがとう」
ありがとうじゃない! 陸、誘えよ! と、俺達が強い視線を向ければ、陸が怯み出す。
「なんか圧力が……ごめん、おやつ持ってなくて……」
おやつじゃなくて、誘え! って、みんな応援しているんだよ。
今、絶好のチャンスじゃんか。
科学が進んでいるのだから、猫の言葉を翻訳してくれる機械が発明されて欲しい。
そうすれば、陸ともっと意思疎通が出来るのに。
「青木君、映画とか見るんだね」
「あ、うん。その……これは……」
陸が口をもごもごさせながら、チケットを受け取った。
――誘えって、陸!
俺の念が通じたのか陸が唇を開こうとすれば、電子音が響き渡ってくる。
音の発生源は夏川さんの鞄からだった。
「ごめん、電話がきたみたい。ちょっと出るね」
夏川さんは鞄を開けると、スマホを取り出した。
「もしもし? ……ううん、まだコンビニに着いてないよ。今、公園……可愛い猫に誘われて……アイス? いいよ、買ってくる」
話が終わったのか、夏川さんが電話を切った。
「もしかして、用事が?」
「ううん。ちょっとコンビニに飲み物を買いに行く途中だったの。電話は妹からで、コンビニに行くならついでにアイスも買って来てって」
「妹さん……確か、バスケ部だっけ?」
「そう。今日は部活休みだから、午後から一緒に映画行くんだ」
「映画?」
「うん。ほら、青木君が持っていたチケットの映画」
その台詞に陸も俺達も固まってしまう。
「そ、そっか。楽しんで来て」
「うん。じゃあ、また学校でね。寅之助君、今日は誘ってくれてありがとう」
夏川さんは寅之助の頭を撫でると立ち上がった。
そして俺達へと手を振ると、背を向けて木々を縫うように避けて消えて行く。
「……チケットどうしよう」
陸は手にしているチケットを持ちながら、がくりと大きく肩を落としたため、俺達は駆け寄って陸を全力で慰める。
『まぁ、なんだ。元気出せって』
『私が一緒に行ってあげるわ!』
『陸、俺のおやつ分けてやるよ』
俺が陸の足に触れれば、陸がひょいっと俺の肢体を抱き上げる。
「まぁ、でも二人で初めて話せたからいっか。ハル達のお蔭だな」
つい数秒前まで悲しそうな顔だったけど、今は陸が笑ってくれている。
陸には笑っていて欲しい。
俺のことを大切にしてくれるのと同じように、俺だって陸が大切だからだ。
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