社会人２●年 アラフォーの対処法

16.触りたくない物への対処法

　触りたくない物。

　イロイロあるでしょう。
　虫系やヌメヌメ系。
　昔の小っ恥ずかしい思い出。
　部屋の隅にある片付かない物。
　締め切り間近の提出物。

　イロイロありますが、職場で触りたくない物が現れました。
　上司が鼻をかんだティッシュ。

　……いや、ノンフィクションです。

　机島の端。
　三段キャビネット近くの席の人たちが、なんだか騒がしいです。

『やだ～』
『ビニールで……』

　？？
　なにか溢れるものでもあったかな？

　どうかしました？と気軽に声をかけた私に示されたのが、例のブツです。

　上司が鼻をかんだティッシュ。
　しかもふたつ。

　声を上げているコたちに、軽く世間話をしに立ち寄った上司が、そのまま残していったのです。
　そして上司は、別室に入って打ち合わせなう。

　……かつて、こんなに冷たい目で見られたティッシュペーパーがあったでしょうか？

　やむを得ず、入社ニ年目のコがティッシュをかぶせて、ゴミ箱に持っていってくれようとしていました。
　素晴らしい自己犠牲精神です。

　それを目の前にして、社会人２●年目の私が、何もせずにはいられません。

私『ティッシュもったいないよ～。自分でやらせれば？』
ニ年目のコ『ムリです～。ここにあるのが耐えられません～』
『そだねー』

　確かに、二次被害に合う人が出るかもしれない。

　ポクポクポク（脳内で知恵を絞っている音）

　チーン（なんか出た音）

『それじゃあさ、触らないですむように、ガムテープで貼っつけて捨てようよ』
　『それいいですねっ。そうします！』

　結局、手としてはニ年目のコにやっていただきましたが、無事解決。
　戻ってきた上司（風邪気味でズビズビしてる）の顔を見るたび、口がムズムズいたしました。