失ったモノと手に入れたモノ

ハーマ

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出会い

九龍 水南ととの出会い

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怜皇視点

???「生きたモルモット……か……」

不意に聞こえた聞き慣れない声……鎖に繋がれ動物の様に扱われる青年は目を開け、光を写さなくなった瞳で彼を見据えた

???「初めまして  獅子尾咲  怜皇?」

怜皇「……誰だ……?」

???「俺の名前は九龍  水南  新しく配属になった研究員」

怜皇「……俺に何の様だ」

怜皇  初めて水南と出会った時は本当に最悪だったな……

怜皇「んっぐ……うぅ……ヴ」

水南「おら  ちゃんと咥え込め」

怜皇「んん!!……ヴヴ……」

無理矢理口の中に入れられ無理矢理頭を動かして一方的に快楽を得ている彼……水南は怜皇が一番嫌いな分類の人間……

怜皇「……また……来たのか……」

毎日続けられる拷問……疲弊仕切った体に追い討ちをかけるかのように行われる強姦……その2つのせいで怜皇は水南に相手をしてやれるほど力が残っていない

水南「何時もあの拷問をされているのか」

怜皇「……それ以外に何がある……拷問に強姦……毎日だ……」

水南「死にたくはならないのか……?」

怜皇「もう……そんな気力も残ってない」

その言葉に水南が息を飲んだのが分かったが、思考回路を絶たれている怜皇には理由を考える事ができないのだ

水南「…………」

怜皇「……またか……飽きねえな  お前も」

その日から水南は毎日動物の様に鎖に繋がれて牢屋の中で生きている怜皇の元に通った……彼は見ているのだ……拷問を受けている時と強姦されている時に宿る憎しみの色を……愛情を知らない悲しげで寂しげな瞳を……

怜皇「がっ……ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!」

水南「っ……」

怜皇が実験と言う拷問を受けている時……水南は何時も何処かで見ていた……だがいつも苦しげに

怜皇  彼奴は「研究員」なんじゃないのか……何故俺に手を出さない……?

水南は最初の強引なフェラ以降一切手を出していない……そもそも実験に参加していないのだ

怜皇「お前は……何故参加しない……?」

水南「「研究員」って言っても2種類あるんだ  手を出すやつと手を出さないやつの2種」

怜皇  成程……だから上で見てる奴とそうでないやつがいるのか……

怜皇「あっ……んん…ん……」

研究員「もう慣れたのか?この淫乱」

怜皇「ひゃっ!?……待っ……激し……ん……あぅ!!……ああ!!」

水南「…………」

研究員「って……手前!!」

何ヵ月も……何年も怜皇と接していた水南の心情は大きく変わっていた……怜皇を「護りたい」と思っていたのだ

怜皇「……何考えてんだ……」

水南「……気がついたら俺の手が先に出てたんだよ」

怜皇「……馬鹿……だな」

水南は研究員を殴ってしまい数日怜皇と同じ牢屋で生活

水南「お前って笑うんだな」

怜皇「…………」

折角笑ったのに水南のせいで真顔に

怜皇「……お前……」

水南「水南だ」

怜皇「……水南  お前家族は」

水南「居るよ……まぁ俺のことを家族だとは思ってねぇみたいだけどな」

怜皇  通りで体に傷があると……

水南は昔虐待を受けていた……道具として扱われた故に家族は水南を「家族」として見ないていない

怜皇「……俺に家族はいない……実験で産まれたから……」

水南「実験で死んだ突然変異の能力者から産まれたのか……」

怜皇「……能力者同士の子供だから……俺は純血なんだ……だから俺は……実験されてる」

ポツリポツリと呟く自らの生い立ち……水南に話すのは水南に心を許し始めているから

怜皇「純血は……孕めるんだ……子供を」

水南「……何度か孕んでるのか?」

怜皇  何度も孕んでる……強姦されて……

怜皇「何度か……な……自然消滅したけど……」

水南「……なぁ怜皇」

怜皇「…………」

水南「俺も本当は純血なんだ」

怜皇  生憎覚醒してないってところか

怜皇「……覚醒していなければ……意味がない」

水南「知ってる」

水南の言葉で暫しの沈黙

怜皇「もう寝ろ」

怜皇が水南の体を心配してそう言う

水南「お前は?」

怜皇「普段から寝てない」

水南「不眠症か?」

怜皇「寝てたらヤられる」

その後一言に一言で返し合い10往復してから水南が折れ眠る

~翌日~

研究員「水南はどうした?」

研究員「さあ……さっきまでいたけど」

怜皇  水南がいない……?

水南と怜皇が出会ってから5年  その日は水南が朝からおらず水南無しで実験が開始

今日は刀傷の電撃有り

怜皇  やべぇ……今日死ぬかもしんねぇ

普段より数倍電撃が強く1回ごとに失神しかけ三途の川が見える

怜皇「…………」

研究者「ん?気絶したのか?」

研究者「おら起きろ」

怜皇「っ……」

やはり電撃が強く怜皇は失神してしまい研究員に水をかけられ強制起床

怜皇「ア゙……ア゙ア゙ア゙ア゙!!!!!!!」

とんどん体につけられていく傷跡……飛び散る血と怜皇の叫びが響く

怜皇「ア゙ア゙ア゙!!もう……止め……」

研究者「モルモットが何言ってんだ」

怜皇「ぅ……ぐっ……」

怜皇の身体はもうボロボロだった……幾度となく繰り返される実験で大量の血を流し大量の傷跡

水南「怜皇!!」

不意に怜皇と仲の良い水南の声が響き同時に多くの足跡……

水南「怜皇  もう大丈夫だ……お前はやっと開放される」

その言葉に怜皇は安堵しそのまま失神

キャスター『ニュースです  突然変異の能力者から産まれた純血の能力者を、長年「研究」と称して拷問していた研究所が内部告発で摘発されました
現在拷問に遭っていた少年は警察が保護し事情聴取を受けています』

怜皇「お前来るの遅いんだよ  あと5分遅かったら死んでたわ」

水南「時間がかかっちまってな」

警察「それで……お2人はどの様な関係で?」

怜皇「元は研究員とモルモットの関係  後から水南の方から来たから今は友人……かな」

怜皇の年齢は18……まだ未成年にも関わらず大人びていて警察も驚く

水南「最初お前が18って聞いた時は驚いた」

怜皇「悪かったな18に見えなくて」

事情聴取を終え怜皇は水南の案内の元とある屋敷へ

???「水南さん」

水南「おー仁  やっと当主になったか」

仁「ええ  初めまして獅子尾咲  怜皇さん話は常常兄から聞いています」

銀雅「怜皇  久し振り」

不意に聞こえた声……その声に振り向いた怜皇は驚く

怜皇「銀雅さん……生きてたんですか」

銀雅「ギリギリな  まぁタダでは済まなかったが」

そう言って銀雅は和服の裾を肩まで脱ぐとそこには抉られたであろう傷跡

怜皇「生きているだけマシですよ  銀雅さん」

銀雅「それもそうだな  それとお前のギリ生き残った母親の中にいる弟も保護してあるぞ」

怜皇「砺闇は無事ですか?」

砺闇は年の離れた怜皇の弟

銀雅「安定してる  今の状態で死んでないから生まれると思うぞ」

怜皇「弟が生まれた時俺は成人してますって」

等と話しながら怜皇は水南と同じ部屋に行く

怜皇「……抱かねぇの?」

水南「……えっ?」

怜皇「お前  俺が強姦されてる時に欲情しただろ」

水南「…………」

怜皇  図星か……

水南「良いのか」

怜皇「良いって言ってんだよ?」

水南「抑えが効かなくなったらどうすんだよ……」

怜皇「効かなくなったら効かなくなったで孕むだけだ」

その言葉で水南の理性が切れる音が聞こえそのまま押し倒されてキスをされる

水南「傷跡だらけだな」

怜皇「そりゃあな」

水南「でもここだけは……」

怜皇「んっ!!」

水南が触ったのは左の鎖骨にある傷跡……そこだけは美しく綺麗に残っているのだ

怜皇「生れつき付いてたんだ  だから成長する事に大きくなっていく」

水南「そこだけは研究員も触らなかった」

怜皇「能力者になりたくなかったからだろ」

水南「触ったぐらいでなるわけねぇのにな……突然変異でそうなるわけだし」

そう言いながら水南はどんどん怜皇の服を寛がせて行き着てはいるがはだけている形

怜皇「待て水南  ……フェラやらせろ」

水南「……好きなのか?」

怜皇「いや……感度」

水南「……何気お前変態か?」

水南は怜皇の言葉の意味を理解した先程の怜皇の言葉の意味は、「感度がどれほどのモノか調べて俺がリードできるかを選ぶ」の意

水南「っ……ん……」

怜皇「感度が良いな  最初の時みたいにやれよ……水南?」

水南「はー……後悔すんなよ」

現在怜皇は膝立ちで奉仕していたので水南が怜皇の頭をホールドしてがっつく

水南「っ!」

怜皇「!…………」

怜皇の舌遣いが美味かったのか水南が直ぐにイッてしまい口内に精液が放たれる、怜皇にとっては日常茶飯事なので普通に飲み込む

水南「おま……!!」

怜皇「呑んだだけだ  ……お前の味は濃い上に甘いし若い」

水南「…………」

水南  何でそんな恥ずかしい事を平然と言うのか

怜皇「で  俺を抱くんだろ?」

水南「ああ  寝かせねぇからな?」

怜皇「上等」

その日……初めて怜皇が本当の優しい笑みを見せた……水南に完全に心を開いたのだ……
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