何でも屋

ポテトバサー

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第一章:廃工場の謎

パニック発動

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渡「さてと…………」

 渡は苦みばしった表情で、対面の事務イスに座る修を見つめた。

渡「それじゃ、話してもらお…… あのさ、二人も座れば?」

 修を挟むようにして左右に立つ知哉と重は「それもそうだ」と、事務イスを修の両隣に移動させて、深々と座って腕を組んだ。

渡「別に両脇に座らな、もういいや…… それで?」

重「あ、ちょっと待った。お茶入れるから」

渡「…………」

 重は立ち上がると、紙コップを人数分配り、ペットボトルの緑茶を注いでいった。

重「はい、どうも」

渡「まったく…… それで?」

 修は観念した様子も見せず、開き直った様子も見せず、神妙な面持ちで語り始めた。

修「……じゃあ話すよ。この工場は伯父さんの不動産屋が管理してる物件だけど、実はその前には違う不動産屋が管理してたんだ」

 修は重にいれてもらった緑茶を一口だけ飲み、ゴクッと喉を鳴らした。

修「けっこう前の話なんだけど、高砂たかさご精密っていう会社がここに入ってたんだよ。そんで、そこの工場長には十歳も年下の若奥さんと五歳になる娘がいて、会社もそれなりの軌道で幸せに暮らしてた。けど浮気グセってのがあったらしくてな、愛人が数人いたらしい。奥さんは純粋な人で、夫に愛人がいるなんて思ってもいなかった」

 重の緑茶をすする音が静かに響いた。

修「数年間は愛人の存在は誰にもバレなかった。が、ある日、愛人の一人が工場長のスマホじゃなく自宅に電話をかけちまったんだ。愛人は電話に出たのが奥さんとも知らず、いつものように喋り出した」

愛人『今度はいつ会える?』
愛人『この間、買ってくれた指輪毎日つけてるの』

修「そんなことを一方的に話し続けた。だが気が付いたんだ、受話器越しに小さな声が聞こえてくるのを」

 思わず三人は唾を飲む。

妻『お前は誰だ、お前は誰だ、お前は誰だ、お前は誰だ、お前は誰だ……』

修「怒りのこもった声で何度も何度も繰り返してた。愛人は慌てて電話を切ったが時すでに遅し、不倫はバレちまった。怒りに震えた奥さんは夫を問いつめた」

妻『あの女は誰なの! いつからなの!』

修「奥さんの怒りは当然のことだ。人生で初めて付き合った人と結婚し、ありふれた生活だったが幸せにやっていた。中には一度や二度の浮気くらいと思う人もいるかもしれない。だが、奥さんは許せなかった。夫が隠していたのは浮気だけじゃなかったんだ」

渡「何を隠してたの?」

修「浮気相手に使った金は全部会社の金だったんだ。最初はバレない程度に少しずつ使っていたが、あまりにもバレないんでタガが外れたんだろ、会社の経営が傾くほどに使いこんじまったんだ。旦那はこの世にいながら地獄にいた」

社員『給料を払え!!』『会社を返せ!!』

修「当然、会社は潰れた。愛人と遊んでたら金がなくなっちゃいました。会社も倒産します。そんなことを真面目に働いてきた社員たちが納得できるわけがない。自分の妻は怒り狂い、愛人は別れたくないと泣きつき、外からは社員たちの怒号が聞こえる」

工場長『どう…… どうすればいいんだ……』

修「まぁ、救いようのないバカなんだが、そのあと、一番の不幸が起きちまった。疲れきった母親に遊んでとはいえず、女の子はたった一人で遊びに行っちまったんだ……」

知哉「おいマジかよ……」

 知哉は苦い顔をする。

修「そう、公園からの帰り道…… 交通事故にあって、女の子は二度と家には帰れなくなった。奥さんはもう何も考えられずにいた。いや、何も考えたくなかった。子供の交通事故から1か月後、奥さんは忽然と姿を消した……」

工場長『…………………………』

修「男はそれ以来一言もしゃべらなかった。あれだけ怒っていた社員たちも、奥さんと女の子の不幸に黙って遠ざかっていった。家族も会社も社員も失った。生きる意味を無くしたその男を、愛人は毎日、来る日も来る日も慰めそばにいた。だが、今の男には愛人などどうでもいい存在になっていた」

愛人『私たち出会わなければよかった。私はあなたのことをずっと愛してるから』

修「愛人はそんな手紙を置いて男のもとから消えていった。孤独になった男は手放すことになった工場に訪れた。すべてが上手くいっていた工場を一目見たかったんだ。工場の明りをつけ、懐かしみながら辺りを見て回った。うるさく音を立てていた機械たちも今は静かに眠っている。男の目には自然と涙が溢れてきた。涙を流すまいと顔を上にあげた。その時、二階の方から明かりが漏れているのに気がついた」

工場長『誰もいないはずなのに……』

修「涙を拭いた男は二階へ上がっていく。すると、ギィッと軋む音が聞こえた。階段を上りきった男の目に映るのは、少しだけ開いている扉から漏れる光。軋む音に合わせて揺れる光。男は嫌な予感を払いのけるようにして、扉を開けた。そして見ちまった。天井からぶら下がる愛する人を」

工場長『うわああああああああああああ!』

修「それ以来、その男の姿を見た人間はいないらしい」

 三人は全員うつむき死んだ目をしていた。

修「それからというもの、ここの工場では不可解なことが続き、入る会社すべてが倒産し、社員の中には行方不明者も出てるって話だ……」

 修は緑茶を飲み干した。

修「怨念のせいかは知らないが、管理していた不動産屋も倒産。それで俺の伯父さんがやってる不動産屋が管理することになったんだ。伯父さんとこが管理するようになってから誰もここを借りていないらしい。んでもって、悲しい事件が起きた奥の部屋の前に壁をつくって塞いだっていう話さ」

 話を聞き終わった三人はすっと立ち上がり、ゆっくりと修に近づいた。

修「な、なに?」

知哉「何じゃねーよ!!」
渡「おうバカか!?」
重「何考えてんだよ!!」

 三人は一斉にそれぞれの文句を言いだした。

知哉「なんつーとこ借りてんだよお前は! どう考えたってダメだろ! アァ!?」
渡「どんな神経してんだよ! 一番言わなきゃダメないわくだろーが! アァ!?」
重「前にも言ったでしょうが! 妖怪と幽霊は全くの別物なんだって! アァ!?」

 三人は別々に修へ文句を言っていたが、締めは同じだった。

修「もう大丈夫かなと思ったんだよ! 伯父さんもお坊さんにおはらいしてもらったって言ってたしよ!」

重「じゃあ何でまだ壁を作ったままなんだよ!?」

知哉「お祓いだのなんだの関係ねぇんだよ!」

渡「だいたい、先頭をきって解決するときにどう解決するつもりだったんだ!」

 三人の怒りはまったくおさまらず、修の言い返しも始まると、事務所内は四人の声で溢れた。そして三対一の構図は次第に二対二になり、遂には四人がそれぞれ言い合う形になっていった。

渡「俺は最後まで反対したんだ! 大先生と知哉が賛成したんだろ!?」

知哉「頭のキレる教授が止めるべきだったんだろ!」

修「シゲは妖怪が出そうでいいとか言ってたじゃねぇか!」

重「だから! 妖怪と幽霊は違うものなんだってば!」

 四人は激しく言い合いをしていたが、工場のほうから何かが倒れる音が聞こえてきた。それは四人が言い合いをやめてしまうほど大きな音だった。

四人『はっ!?』

 四人は同時に目を丸くして驚きながら、壁越しにではあるが工場のほうへとゆっくり振り返った。錆びついたブランコを揺らした時のような音が聞こえてくると、四人は同時に唾を飲んだ。

修「き、聞こえたか?」

渡「聞こえない」

 渡は耳を手で押さえたまま修の質問に答えた。

重「聞こえた」

 渡の代わりに重が質問にしっかり答えた。

修「な、なぁ、約束は守るから一緒に来てくれよ」

渡「…………わかったよ、ただ、先頭は任せるからね?」

重「……教授さんが行くなら俺も行くよ。怖いけど」

 修は『大先生までもが行くって言ってんだぜ』という顔を知哉に見せた。

知哉「くっ! 何なんだよその顔は! 行くんなら勝手に行けよ!」

 修は珍しく反論せず、工場のほうへと歩き出した。渡も重もそのあとについていく。あっという間に知哉は一人ぼっち。先ほどの話が知哉の脳裏に残り、事務所に一人でいることがだんだんと怖くなってきた。

知哉「お、俺も行くぞ!」

 知哉はすぐに後を追い、三人が工場に入る寸前で追いついた。

知哉「今は一人でいるほうが怖え……」

 四人は工場の入り口に置いてあった傘をそれぞれ一本ずつ手にした。幽霊相手に傘を使っても何の効果も期待できないが、武器になるものを持っているという事実が欲しかったのだ。

修「フゥ…… よ、よし行くぞ?」

 入り口の前で修は三人に言った。いや、三人に言ったというよりかは自分自身に言い聞かせたのだろう。

渡「ちょっと待った」

修「ん? どうした?」

渡「声出しながらとか歌をうたいながらとか…… 音を出しながらのほうがいいんじゃない? 威嚇じゃないけどさ」

修「そ、そうだな、んーっと…… 無骨なぁサムライ……」

 修が歌いだした途端、知哉の平手が修の頭を直撃した。

修「イテッ! 何すんだ!」

知哉「もっと明るい歌にしろよバカ! なんで『井伏銀座衛門いぶせ ぎんざえもん』のテーマなんだよ!」

 井伏銀座衛門。忠を誓った殿、背中を預けた戦友、何にも代えがたい家族。そのすべてを失いながらも、愛刀『本気斬まじぎれと共に、裏切りを働いた梅香田戸々乃介うめこうだ ととのすけを探し、仇討ちの旅を続ける物悲しい時代劇の事である。

修「そ、それもそうだな…… えーっと…… ペカペカペカッとひらめいてぇー」

 今度はアニメ『ペカッと発明! 子供博士マーフィー』のテーマソングを歌いだす修。他の三人は修の選曲センスを疑いながらも一緒になって歌い始めた。

四人『発明なんてお手のものぉー』

 歌いながら工場の中を慎重に歩いていく四人は、手にした傘で壁や床をコンコンと叩き始める。こちらから音を出すことにより恐怖心が減ったためか、出す音も歌う声も大きくなっていった。しかし、二階へと続く階段の前まで来るとさすがに黙り込む一同。

修「よし、い、いくぞ?」

 残りの三人は黙ってうなずく。

修「何でもいい、気がまぎれるようにおもいっきり音を出してくれ」

 三人は思いつくかぎりの音を出し続け、声も出す。修、渡、重そして知哉の順で一段ずつゆっくりと階段を上がっていく。一段上がる度に緊張と恐怖が増していき、それにあわせて音も大きくなっていった。そして階段の中間地点に着いたとき、事は起きたのである。

男「うるさいぞお前ら!」

 階段の後ろのほうから聞こえた大きな声。予想だにしていなかったオジサンの怒鳴り声に、何かがピークに達していた四人はパニックを発動させてしまった。
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