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13 初恋2
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それから私たちは宿の人に馬を預けて、出来たてぬくぬくのご飯をたらふく食べてから、各自部屋をもらった。
王様とリューンが一部屋ずつ、私がその隣、騎士達は二人で一部屋ずつ。
部屋に入る前にリューンがひょっこり顔を出す。
「ルーラ様、お湯を使わせてもらえるよう頼んでおきましたから、宿の人に案内してもらってくださいね」
わーい、お風呂だお風呂だ。
早速私はその辺にいた宿の人をつかまえて案内してもらった。
「こちらです。中のカーテンを閉めてお使いください」
それは大きなたらいにお湯を張っただけの簡単なものだったけど、ひさかたぶりのお風呂はとっても気持ちが良かった。
これぞ極楽よ。ふぃー。
しっかり堪能して疲れを落とし、髪をワシワシ拭きつつ部屋に戻ろうと廊下を歩いていると、渡り廊下の先に人が立っていた。
あんまり会いたくなかった人なんだけど。
王様はこちらに気付く様子はなく、手すりにもたれて星なんぞを眺めている。
一人で何をたそがれてんのかな。
髪がしっとり濡れているところを見ると、どうやら彼も風呂上がりらしい。
性格は憎ったらしいけど、こうして夜空を背に物思いに耽っている様子は、まるで物語の絵か何かのように、ため息が出るくらい綺麗だ。
そうなんだよね。やたらめったら顔はいいし、背は高いし脚も長い。
正直言って私、向こうの世界でこんな美形は見たことない。
こっちの世界って美形の宝庫なんだろうか。
リューンといい、アルファさんといい、ルイリーン陛下もそうだし。
それに彼は身に纏う雰囲気が普通の人とは違う。
さすが王様と言おうか、気品があるのだ。
仕草の一つ一つが洗練されている。
少女たちの夢見る王子様か騎士みたい。あ、王様なんだから元々は王子様か。
でもなんか変なのよね。
普通王様ってお城にいるはず。たくさんの人にかしずかれてさ。
それなのに彼はわざわざ自分で国境までやってきて、魔物と戦って、みんなと同じように野宿したり、旅人用の宿に泊まったりしている。
宿の人の反応を見ていると、どうやら身分は隠しているようだけれど、それにしたってこういうことに慣れているみたい。
どうしてだろう。
まあ、いいや。立ち止まっていた足を再び踏み出そうとしたその時、突然、月を覆っていた雲が切れて私の上に光がさしてきた。
ほのかなその明かりは庭の木々の間を越えて、彼の端正な横顔を照らし出す。
憂いを帯びた瞳にまつ毛が黒く影を落とし、どこからともなく吹いてきたそよ風が彼の黒髪を軽くそよがせる。
トクン
自分の心臓の音がやけに大きく聞こえた。
不意に時が止まったかのような感覚に襲われる。
吸い寄せられるように視線を離せない。
何かに魅入られたように。
何故?
(あ………)
まるで金縛りにあったようだ。
この呪縛は何?
孔雀石色の瞳が立ちすくむ私に気づいた。
怪訝そうな顔をして振り返る。
「いつからいた?」
「…………」
いちゃあ悪いか?
ついさっきまでの不思議な感覚が一気に冷めた。
「ついさっきよ。通り道なんだからいたって変じゃないでしょ」
刺々しく言ってやったら、王様はがっくりと肩を落とした。
「そういう意味で聞いたのではない。まったく、お前は扱いづらい奴だな」
呆れるよ、とため息をつく。
「どうしてそんなに俺を毛嫌いするんだ。理由を聞いてもいいか?」
「身に覚えがないっていうの?」
首をすくめてわからないという仕草を見せる。
開いた口がふさがらないとはこのことだ。
「あんた、さんざん私を馬鹿にしといて、忘れたとは言わさないわよ」
「馬鹿にした?」
なんのことだかわからないと言った様子だ。
「最初の日!平凡だの馬鹿だの信用できんだの、あんなふうに言われて怒らない人がいたらお目にかかりたいわよ」
王様は腕組みして首を傾げる。
「そういえば、そんなことも言ったような」
お、おい………
「お前はほとんど事情を聞かされていなかったそうだな。悪かった。てっきりリューンが全て説明していると思っていたのだ」
おや?意外にあっさりしている。
「それに、あのまま帰られたら俺は皆に顔向け出来なかったのだ。許してくれ。本当に俺達は進退極まっているんだ」
「そんなにひどいの?」
おそるおそる尋ねると、彼はつらそうな顔をして頷いた。
「実際、魔物の侵略は着実に進んでいる。初めに西の砂漠が謎の黒い霧に包まれ、オアシスの民が死に絶えた。村々を魔物が襲う事件が相次ぐようになって、とうとうひと月ほど前から都に接する森が枯れ始めた。
これ以上は多分もたない。ついこの間、王宮にも一匹出た」
「…………」
「民は疲弊してきている。魔物に襲われ全滅した村も少なくはない。なのに、何もやってやれぬのだ。国の軍隊でももう対処しきれない」
悔しそうに手を堅く握りしめている。
「みんなを他の国に逃してあげるのは?」
私がそう言うと、彼は苦い笑みを見せた。
「お前は幸せに育ったのだろうな。甘い考えだ」
甘い?どうして?
「国を捨てることは可能かもしれない。俺は王位に執着していないし、別に支配したいとも思わない。だが、この国はこの国の民が作り上げたものだ。ここには彼等がこれまで積み上げてきたものの全てがある。土地も財産も全て捨てて逃げて、そこで楽に暮らせる者は少なかろう。所詮は他国だ。どんなにイスターラヤーナや他の国が保護してくれたとしても限界がある」
なんとなくわかる。
私は平和で豊かな国で育ったから、簡単に逃げるなんて言える。
でもここは違う。アメリカやヨーロッパに移住するような感覚では通用しない。逃げたくてもそう出来ない環境なんだ。
王様の声は強く、そして優しい。
「王である以上、俺には彼等を守る義務がある。なにより皆この国を愛している。失いたくはない」
彼は自分に言い聞かせているようでもあった。
王様とリューンが一部屋ずつ、私がその隣、騎士達は二人で一部屋ずつ。
部屋に入る前にリューンがひょっこり顔を出す。
「ルーラ様、お湯を使わせてもらえるよう頼んでおきましたから、宿の人に案内してもらってくださいね」
わーい、お風呂だお風呂だ。
早速私はその辺にいた宿の人をつかまえて案内してもらった。
「こちらです。中のカーテンを閉めてお使いください」
それは大きなたらいにお湯を張っただけの簡単なものだったけど、ひさかたぶりのお風呂はとっても気持ちが良かった。
これぞ極楽よ。ふぃー。
しっかり堪能して疲れを落とし、髪をワシワシ拭きつつ部屋に戻ろうと廊下を歩いていると、渡り廊下の先に人が立っていた。
あんまり会いたくなかった人なんだけど。
王様はこちらに気付く様子はなく、手すりにもたれて星なんぞを眺めている。
一人で何をたそがれてんのかな。
髪がしっとり濡れているところを見ると、どうやら彼も風呂上がりらしい。
性格は憎ったらしいけど、こうして夜空を背に物思いに耽っている様子は、まるで物語の絵か何かのように、ため息が出るくらい綺麗だ。
そうなんだよね。やたらめったら顔はいいし、背は高いし脚も長い。
正直言って私、向こうの世界でこんな美形は見たことない。
こっちの世界って美形の宝庫なんだろうか。
リューンといい、アルファさんといい、ルイリーン陛下もそうだし。
それに彼は身に纏う雰囲気が普通の人とは違う。
さすが王様と言おうか、気品があるのだ。
仕草の一つ一つが洗練されている。
少女たちの夢見る王子様か騎士みたい。あ、王様なんだから元々は王子様か。
でもなんか変なのよね。
普通王様ってお城にいるはず。たくさんの人にかしずかれてさ。
それなのに彼はわざわざ自分で国境までやってきて、魔物と戦って、みんなと同じように野宿したり、旅人用の宿に泊まったりしている。
宿の人の反応を見ていると、どうやら身分は隠しているようだけれど、それにしたってこういうことに慣れているみたい。
どうしてだろう。
まあ、いいや。立ち止まっていた足を再び踏み出そうとしたその時、突然、月を覆っていた雲が切れて私の上に光がさしてきた。
ほのかなその明かりは庭の木々の間を越えて、彼の端正な横顔を照らし出す。
憂いを帯びた瞳にまつ毛が黒く影を落とし、どこからともなく吹いてきたそよ風が彼の黒髪を軽くそよがせる。
トクン
自分の心臓の音がやけに大きく聞こえた。
不意に時が止まったかのような感覚に襲われる。
吸い寄せられるように視線を離せない。
何かに魅入られたように。
何故?
(あ………)
まるで金縛りにあったようだ。
この呪縛は何?
孔雀石色の瞳が立ちすくむ私に気づいた。
怪訝そうな顔をして振り返る。
「いつからいた?」
「…………」
いちゃあ悪いか?
ついさっきまでの不思議な感覚が一気に冷めた。
「ついさっきよ。通り道なんだからいたって変じゃないでしょ」
刺々しく言ってやったら、王様はがっくりと肩を落とした。
「そういう意味で聞いたのではない。まったく、お前は扱いづらい奴だな」
呆れるよ、とため息をつく。
「どうしてそんなに俺を毛嫌いするんだ。理由を聞いてもいいか?」
「身に覚えがないっていうの?」
首をすくめてわからないという仕草を見せる。
開いた口がふさがらないとはこのことだ。
「あんた、さんざん私を馬鹿にしといて、忘れたとは言わさないわよ」
「馬鹿にした?」
なんのことだかわからないと言った様子だ。
「最初の日!平凡だの馬鹿だの信用できんだの、あんなふうに言われて怒らない人がいたらお目にかかりたいわよ」
王様は腕組みして首を傾げる。
「そういえば、そんなことも言ったような」
お、おい………
「お前はほとんど事情を聞かされていなかったそうだな。悪かった。てっきりリューンが全て説明していると思っていたのだ」
おや?意外にあっさりしている。
「それに、あのまま帰られたら俺は皆に顔向け出来なかったのだ。許してくれ。本当に俺達は進退極まっているんだ」
「そんなにひどいの?」
おそるおそる尋ねると、彼はつらそうな顔をして頷いた。
「実際、魔物の侵略は着実に進んでいる。初めに西の砂漠が謎の黒い霧に包まれ、オアシスの民が死に絶えた。村々を魔物が襲う事件が相次ぐようになって、とうとうひと月ほど前から都に接する森が枯れ始めた。
これ以上は多分もたない。ついこの間、王宮にも一匹出た」
「…………」
「民は疲弊してきている。魔物に襲われ全滅した村も少なくはない。なのに、何もやってやれぬのだ。国の軍隊でももう対処しきれない」
悔しそうに手を堅く握りしめている。
「みんなを他の国に逃してあげるのは?」
私がそう言うと、彼は苦い笑みを見せた。
「お前は幸せに育ったのだろうな。甘い考えだ」
甘い?どうして?
「国を捨てることは可能かもしれない。俺は王位に執着していないし、別に支配したいとも思わない。だが、この国はこの国の民が作り上げたものだ。ここには彼等がこれまで積み上げてきたものの全てがある。土地も財産も全て捨てて逃げて、そこで楽に暮らせる者は少なかろう。所詮は他国だ。どんなにイスターラヤーナや他の国が保護してくれたとしても限界がある」
なんとなくわかる。
私は平和で豊かな国で育ったから、簡単に逃げるなんて言える。
でもここは違う。アメリカやヨーロッパに移住するような感覚では通用しない。逃げたくてもそう出来ない環境なんだ。
王様の声は強く、そして優しい。
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