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【side浅見】あの時の俺は…
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えっちした後に優志から去年の俺について話が聞きたいと言われてしまった。
…確かに、いつかは話さないといけないなと思っていたし。彼には自分自身の全てを伝えたいと考えていたから…。
「…わかった。去年の俺の話、聞いてくれるか?」
「うん。絢斗くんについてなんでも知りたいんだ。」
「ふふっ、わかった。」
余り良い記憶じゃないんだけど、聞いて欲しい。俺の全部。知って欲しい。
そう思い、意識を記憶の海へと投じたのだった。
この学校に入学してからのことだ。当時の俺の髪は黒髪だったからか、今程声をかけられると言うのは控えめだった気がするが…。それでも教室内にて机に付していたらそれなりに声はかけられる事はあった。
その時も当然俺はコミュ障である。何を答えていいか分からないなりに頑張って返答はしていたのだが、多分口下手故に口数が少なかった。それが何故か声を掛けてくれた友人達に妙にウケたのだ。
いつの間にか俺イコールクール系というよく分からない方程式が出来上がっていたのである。今でもよく分からない。
そんな顔には出ないが、内心あわあわしながら俺に群がってくる生徒達への返答を捌いている中。とある人物が俺の元へと訪れたのだった。
「…浅見くーん。ちょーーっと、いーかな?」
「……な、なに?」
名前はわすれてしまったが、当時では俺よりも問題児だと言われていた男子生徒。二年生に上がる前に自主退学をしたという噂は聞いている。実際に今はいないし、本当なのだろうな。
そんな彼は当時妙にオラオラとしていて、俺に声を掛ける以外にもそれなりに問題は起こしていたと記憶してる。
彼が突如教室にやってきては、話をしてきたのだ。内容はベタで。校舎裏に呼び出しというものであった。
俺自身そんな危ないヤツから呼び出される理由に検討も付かない。
なんでだろうと思いつつも、逃げ出すと何をされるかわかったものでも無いしビビりながらも呼び出された場所に向かった。
「…お前さ、無駄に目立ってるのな。」
「………………へ?」
話によると一年の中では問題児から、俺は自分よりも目立っていた事に不満を持っていたらしいのだ。目立っていただなんて。俺はそんなつもりは一切無いし。周りが勝手にわいわいしていただけの話であって自分は関係ないと思っていた。だが、彼からしたらその思考すらイラつきの対象だったようだ。内容はなんにせよ、自分よりも目立つのが煩わしかったらしい。
「じゃ、とりあえずここで決着つけよーぜ。」
「…は、はぃ!?!?」
喧嘩が勃発してしまったのだった。
本当に人生初の殴り合いであった。温室育ちと言ってもいいほどに俺はそんなアグレッシブなやり取りを今まで行なったことがない。力の加減も、交わし方も距離の詰め方も何も知らない。マジモンのど素人である。…ただ、昔から妙に力だけは強かった。それが上手く転じてしまったらしい。運良く勝ってしまったのだった。
その問題児から多少殴られてしまったが、それ以上に彼の身体はボロボロだった。
きっとそれが気に食わなかったのだろう。
そこからその男子が憂さ晴らしかなんかで、俺が喧嘩をするタイプだと話を拡げられてしまったのだった。
けれど、初めはそこまで話は広がらなかったのである。あの誰にも興味を持たないクール系の浅見が、喧嘩?有り得ないみたいなノリだった。
なのだが。二回目の喧嘩が割と早い段階で起きてしまったのだった。
一回目の生徒の話に興味を持った輩が喧嘩をふっかけてきたのである。普通に学校生活を楽しんでいる生徒ならば気にしないようにしている話題。普段から喧嘩を好んでしている輩としては美味しい話であったらしい。
よく知らないヤンチャな同級生やら先輩方から声をかけられる回数がぐっと増えてしまったのだった。
断る事が苦手な俺。
喧嘩を受けてしまうことが殆どだったのである。今でも思う。その時辺りにちゃんと拒否をすれば良かったと。
何だかんだ受けてしまった喧嘩を……俺は運良く勝ち越してしまったのだった。
そこら辺をきっかけにどんどん話が膨れ上がり…。本当に浅見は強いのだと、という雰囲気に学校全体がなってしまったのである。非常に嬉しくなかった。不本意と言うやつだ。たまたま奮った拳がいい所に当たってしまったのだと思うのだが。噂には尾ひれがよく付くものだ。良いように話が膨れ上がり広がったのだった。
その時あたりから、本格的に学校に行くのが億劫になってきていたと思う。
とある喧嘩のときだった。
何時もならばタイマンなのだが、その時は複数人の生徒が待ち受けていたのである。卑怯だなぁとか考えていたが、当時の俺はさっさと殴ってしまえば終わりだと…そういうやさぐれ思考であった。どんな状況にしろ、この最悪な現状を殴り伏せればそれでいいと思っていたのである。
…だが、やはり相手は複数人だ。
自分が想像していたよりも状況は宜しくない方向へと向かっていってしまったのである。
「っ!!!やめろ!!!」
「わっはー!前から綺麗だなって思ってたけど…ほんとーに綺麗な身体してんだなぁ?浅見くん♡」
「………くっそ…。」
隙を見られて二人に羽交い締めされてしまい、着ていたワイシャツを無理矢理破かれてしまった。素肌をグループのボス的存在に見せる形となってしまう。
それまで殴り合っていたにも関わらず、俺の肌を妙に優しく撫で回す。好きでもない、寧ろ嫌っていた相手だ。ゾワゾワと鳥肌モノであった。あぁ…やばい。どう逃げ出そうと思案していたその時だ。
「ーーーおーーい!!!やばいぞー!!!」
「ほんとだ!!!先生が来たぞー!!!」
と態とらしい声が上から降り注いできたのだった。
言わずもがな、田所と野田である。
どういう訳かその時も同じクラスであった二人が喧嘩の最中にたまたま通りかかり、手助けをしてくれたのである。
危うく身体を暴かれそうになった危機を救ってくれたのだ。
彼等の声にビビった相手側はそれまで締めていた俺の事を意図も簡単に手放し、逃げていってしまった。やはり先生は怖かったようだ。
「……ふぅ、間一髪って感じ?」
「おぉぅ…浅見だったか?ワイシャツの釦全部吹っ飛んでんぞ。」
「……………なんで。」
そこで初めて真面に二人と会話をしたと思う。それまでは教室は一緒であったが、会話をしたことがなかった。変な気分だった。ムズムズというか、モゾモゾというか。殆ど今まで俺に声を掛けてきたのは女子ばかりだったから。喧嘩の申し出以外の男子生徒からの会話に対してどうしていいのか分からなかった。
「あらら…綺麗なお顔が血だらけ。」
「保健室行くか?着いてってやるぞ。」
「……えーーっと。ありがと?」
「「……。」」
ボロボロの顔に嫌悪感を示さず頬っぺをむにむにとされてしまった。
これも初めてだ。
初めての学生生活らしい事に胸が思わず高鳴ってしまった。コミュ障故にワクワクしてしまったのである。
「……むぅ……ぅゅ…?」
「よく、今まで無事ったね絢斗くん。」
「ほんとーだな。」
「んんんーーぅぅぅー!」
その日から二人と行動する事が増えていった…というよりも、付きまとわれることが多くなったのだ。
「……見た目がな、弱そうには見えるかもな。」
「…だからってこんな…。」
「だけどもしかしたら見た目がいかつくなった事で売られる喧嘩が減るかもよ?」
とある日そんな事を二人に言わてしまい、流れるがままに俺は黒髪から金髪へと変更する事になったのだった。
野田達の案により喧嘩を売られる回数が減るかなぁと思っていたのだが…。
見事に逆に増えた。二人にサポートをされていたが。それでももう常にどこか怪我してる状態で、学校も休みがちになってしまった。
心身共に憔悴していまい本気で退学しようかと、別の学校に行こうかとも考えていたのだが…。
「……俺、絢斗いなくなったら寂しいな。」
「まだ知り合った日は浅いけどさ、折角なら今年いっぱいは一緒にいたいなとは思ってる。」
「……。」
二人からそんな事を言われてしまい、辞めるに止めれなくなった。こんな事を言ってくれたのは彼等が初めてだったから。俺からしたら唯一のお友達だったから。期待には応えたかったのだった。
…だから。だから彼等が言うようにせめて一年は残ろうと思ったのである。
「それで、二年生になった時に…金田のこともあって結構真面目に辞めようと考えてたんだけど…。」
「うん…。」
「ゆーしと出会っちまった。」
「………。」
あまり楽しくない話だと言うのに、目の前に座って黙って聞いてくれていた優志。苦虫を噛み潰したような、苦しそうな顔で話を聞いてくれていたのだった。俺のしょうもない話をそんな顔をして聞いてくれるとは思わず。つい口角を上げてしまったのだった。
「………あの二人も影から色々と助けてくれてたみたいだしさ。こうして目の前に恋人も居るし、頑張ろって改めて思えたんだ。」
「……絢斗くん。」
「んへへっ。結果的に残って良かったと思えた。だからさ、こんなやつなんだけど。改めて俺の事宜しくしてほしーなって思うんだ。」
彼の首元に腕をまわし、距離を詰める。
あの時は色んな奴らから喧嘩をする様に望まれていた。
だが、今はどうだ。
彼も含めて…様々な人が俺に残って欲しいと願ってくれている。嬉しくないはずがない。あの時の願いは叶えたくなくてさっさと自主退学を考えていたが…。
今は違う。
「俺、今の学校結構好きだから。優志達と一緒に過ごしたいって思うようになったよ。」
「…………よかった。」
ぎゅーーーっと抱きしめられてしまった。その温もりが、締め付ける強さが心地よかった。ここに居ていいんだよと言ってくれているようで。心の底から安心してしまう。
「話してくれて、ありがとね。」
「ん。今度、ゆーしのことも話してほしーって思う。」
「……わかった。」
嫌な記憶を誰かに話すということはとても力がいると言うのを初めて知った。
何気く問い掛けてしまったが…。
今すぐでもない。
いつか、彼の心に余裕があった時にでも聞いてみたいと思ったのだった。
…確かに、いつかは話さないといけないなと思っていたし。彼には自分自身の全てを伝えたいと考えていたから…。
「…わかった。去年の俺の話、聞いてくれるか?」
「うん。絢斗くんについてなんでも知りたいんだ。」
「ふふっ、わかった。」
余り良い記憶じゃないんだけど、聞いて欲しい。俺の全部。知って欲しい。
そう思い、意識を記憶の海へと投じたのだった。
この学校に入学してからのことだ。当時の俺の髪は黒髪だったからか、今程声をかけられると言うのは控えめだった気がするが…。それでも教室内にて机に付していたらそれなりに声はかけられる事はあった。
その時も当然俺はコミュ障である。何を答えていいか分からないなりに頑張って返答はしていたのだが、多分口下手故に口数が少なかった。それが何故か声を掛けてくれた友人達に妙にウケたのだ。
いつの間にか俺イコールクール系というよく分からない方程式が出来上がっていたのである。今でもよく分からない。
そんな顔には出ないが、内心あわあわしながら俺に群がってくる生徒達への返答を捌いている中。とある人物が俺の元へと訪れたのだった。
「…浅見くーん。ちょーーっと、いーかな?」
「……な、なに?」
名前はわすれてしまったが、当時では俺よりも問題児だと言われていた男子生徒。二年生に上がる前に自主退学をしたという噂は聞いている。実際に今はいないし、本当なのだろうな。
そんな彼は当時妙にオラオラとしていて、俺に声を掛ける以外にもそれなりに問題は起こしていたと記憶してる。
彼が突如教室にやってきては、話をしてきたのだ。内容はベタで。校舎裏に呼び出しというものであった。
俺自身そんな危ないヤツから呼び出される理由に検討も付かない。
なんでだろうと思いつつも、逃げ出すと何をされるかわかったものでも無いしビビりながらも呼び出された場所に向かった。
「…お前さ、無駄に目立ってるのな。」
「………………へ?」
話によると一年の中では問題児から、俺は自分よりも目立っていた事に不満を持っていたらしいのだ。目立っていただなんて。俺はそんなつもりは一切無いし。周りが勝手にわいわいしていただけの話であって自分は関係ないと思っていた。だが、彼からしたらその思考すらイラつきの対象だったようだ。内容はなんにせよ、自分よりも目立つのが煩わしかったらしい。
「じゃ、とりあえずここで決着つけよーぜ。」
「…は、はぃ!?!?」
喧嘩が勃発してしまったのだった。
本当に人生初の殴り合いであった。温室育ちと言ってもいいほどに俺はそんなアグレッシブなやり取りを今まで行なったことがない。力の加減も、交わし方も距離の詰め方も何も知らない。マジモンのど素人である。…ただ、昔から妙に力だけは強かった。それが上手く転じてしまったらしい。運良く勝ってしまったのだった。
その問題児から多少殴られてしまったが、それ以上に彼の身体はボロボロだった。
きっとそれが気に食わなかったのだろう。
そこからその男子が憂さ晴らしかなんかで、俺が喧嘩をするタイプだと話を拡げられてしまったのだった。
けれど、初めはそこまで話は広がらなかったのである。あの誰にも興味を持たないクール系の浅見が、喧嘩?有り得ないみたいなノリだった。
なのだが。二回目の喧嘩が割と早い段階で起きてしまったのだった。
一回目の生徒の話に興味を持った輩が喧嘩をふっかけてきたのである。普通に学校生活を楽しんでいる生徒ならば気にしないようにしている話題。普段から喧嘩を好んでしている輩としては美味しい話であったらしい。
よく知らないヤンチャな同級生やら先輩方から声をかけられる回数がぐっと増えてしまったのだった。
断る事が苦手な俺。
喧嘩を受けてしまうことが殆どだったのである。今でも思う。その時辺りにちゃんと拒否をすれば良かったと。
何だかんだ受けてしまった喧嘩を……俺は運良く勝ち越してしまったのだった。
そこら辺をきっかけにどんどん話が膨れ上がり…。本当に浅見は強いのだと、という雰囲気に学校全体がなってしまったのである。非常に嬉しくなかった。不本意と言うやつだ。たまたま奮った拳がいい所に当たってしまったのだと思うのだが。噂には尾ひれがよく付くものだ。良いように話が膨れ上がり広がったのだった。
その時あたりから、本格的に学校に行くのが億劫になってきていたと思う。
とある喧嘩のときだった。
何時もならばタイマンなのだが、その時は複数人の生徒が待ち受けていたのである。卑怯だなぁとか考えていたが、当時の俺はさっさと殴ってしまえば終わりだと…そういうやさぐれ思考であった。どんな状況にしろ、この最悪な現状を殴り伏せればそれでいいと思っていたのである。
…だが、やはり相手は複数人だ。
自分が想像していたよりも状況は宜しくない方向へと向かっていってしまったのである。
「っ!!!やめろ!!!」
「わっはー!前から綺麗だなって思ってたけど…ほんとーに綺麗な身体してんだなぁ?浅見くん♡」
「………くっそ…。」
隙を見られて二人に羽交い締めされてしまい、着ていたワイシャツを無理矢理破かれてしまった。素肌をグループのボス的存在に見せる形となってしまう。
それまで殴り合っていたにも関わらず、俺の肌を妙に優しく撫で回す。好きでもない、寧ろ嫌っていた相手だ。ゾワゾワと鳥肌モノであった。あぁ…やばい。どう逃げ出そうと思案していたその時だ。
「ーーーおーーい!!!やばいぞー!!!」
「ほんとだ!!!先生が来たぞー!!!」
と態とらしい声が上から降り注いできたのだった。
言わずもがな、田所と野田である。
どういう訳かその時も同じクラスであった二人が喧嘩の最中にたまたま通りかかり、手助けをしてくれたのである。
危うく身体を暴かれそうになった危機を救ってくれたのだ。
彼等の声にビビった相手側はそれまで締めていた俺の事を意図も簡単に手放し、逃げていってしまった。やはり先生は怖かったようだ。
「……ふぅ、間一髪って感じ?」
「おぉぅ…浅見だったか?ワイシャツの釦全部吹っ飛んでんぞ。」
「……………なんで。」
そこで初めて真面に二人と会話をしたと思う。それまでは教室は一緒であったが、会話をしたことがなかった。変な気分だった。ムズムズというか、モゾモゾというか。殆ど今まで俺に声を掛けてきたのは女子ばかりだったから。喧嘩の申し出以外の男子生徒からの会話に対してどうしていいのか分からなかった。
「あらら…綺麗なお顔が血だらけ。」
「保健室行くか?着いてってやるぞ。」
「……えーーっと。ありがと?」
「「……。」」
ボロボロの顔に嫌悪感を示さず頬っぺをむにむにとされてしまった。
これも初めてだ。
初めての学生生活らしい事に胸が思わず高鳴ってしまった。コミュ障故にワクワクしてしまったのである。
「……むぅ……ぅゅ…?」
「よく、今まで無事ったね絢斗くん。」
「ほんとーだな。」
「んんんーーぅぅぅー!」
その日から二人と行動する事が増えていった…というよりも、付きまとわれることが多くなったのだ。
「……見た目がな、弱そうには見えるかもな。」
「…だからってこんな…。」
「だけどもしかしたら見た目がいかつくなった事で売られる喧嘩が減るかもよ?」
とある日そんな事を二人に言わてしまい、流れるがままに俺は黒髪から金髪へと変更する事になったのだった。
野田達の案により喧嘩を売られる回数が減るかなぁと思っていたのだが…。
見事に逆に増えた。二人にサポートをされていたが。それでももう常にどこか怪我してる状態で、学校も休みがちになってしまった。
心身共に憔悴していまい本気で退学しようかと、別の学校に行こうかとも考えていたのだが…。
「……俺、絢斗いなくなったら寂しいな。」
「まだ知り合った日は浅いけどさ、折角なら今年いっぱいは一緒にいたいなとは思ってる。」
「……。」
二人からそんな事を言われてしまい、辞めるに止めれなくなった。こんな事を言ってくれたのは彼等が初めてだったから。俺からしたら唯一のお友達だったから。期待には応えたかったのだった。
…だから。だから彼等が言うようにせめて一年は残ろうと思ったのである。
「それで、二年生になった時に…金田のこともあって結構真面目に辞めようと考えてたんだけど…。」
「うん…。」
「ゆーしと出会っちまった。」
「………。」
あまり楽しくない話だと言うのに、目の前に座って黙って聞いてくれていた優志。苦虫を噛み潰したような、苦しそうな顔で話を聞いてくれていたのだった。俺のしょうもない話をそんな顔をして聞いてくれるとは思わず。つい口角を上げてしまったのだった。
「………あの二人も影から色々と助けてくれてたみたいだしさ。こうして目の前に恋人も居るし、頑張ろって改めて思えたんだ。」
「……絢斗くん。」
「んへへっ。結果的に残って良かったと思えた。だからさ、こんなやつなんだけど。改めて俺の事宜しくしてほしーなって思うんだ。」
彼の首元に腕をまわし、距離を詰める。
あの時は色んな奴らから喧嘩をする様に望まれていた。
だが、今はどうだ。
彼も含めて…様々な人が俺に残って欲しいと願ってくれている。嬉しくないはずがない。あの時の願いは叶えたくなくてさっさと自主退学を考えていたが…。
今は違う。
「俺、今の学校結構好きだから。優志達と一緒に過ごしたいって思うようになったよ。」
「…………よかった。」
ぎゅーーーっと抱きしめられてしまった。その温もりが、締め付ける強さが心地よかった。ここに居ていいんだよと言ってくれているようで。心の底から安心してしまう。
「話してくれて、ありがとね。」
「ん。今度、ゆーしのことも話してほしーって思う。」
「……わかった。」
嫌な記憶を誰かに話すということはとても力がいると言うのを初めて知った。
何気く問い掛けてしまったが…。
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