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未来について
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気絶をさせてしまった後、慌てて頬をぺちぺちと叩くと寝起きのように何とか絢斗くんが目を覚ましたのだった。
こんな事初めてだったので僕史上一番の慌てぶりだったように思う。
目を覚ました絢斗くんは、ふわふわしていたけれども、覚束ないお口を頑張って動かしながら思ったよりも良かったことを伝えてきてくれたのだった。
「よ、良かったの?」
「………ん。初めてトんじゃったけど、すごい良かった。また…していーよ?」
「………うん。する。」
「んへへぇ…やっぱり、ゆぅしに…いぢめられちゃうの…すきぃ…♡」
「…か、かわぇぇ…。」
あくる日。文化祭も終わりイベント事で浮ついていた空気感も収まり、再び定期テストが近付いてきた今日この頃。
それと同時に文化祭が終わった事もあり、残り半年を切った。最上学年である三年生全体が迫り来る受験にどことなく学校全体がピリついてきたのである。きっとその学年を受け持つ先生方も同様にピリピリしているのだろうなぁと思うと…些か職員室に戻りにくくなってきてしまった。
しかも、受験が近づくということは…。当然二年生たちも将来の進路相談についても話が出てくるわけで。
B組のみんなもそれをきっと肌で感じているのだろう。どこかそわそわしている空気が流れてきていたのだった。
「そういうわけだから、明後日から二週間くらいかけて進路相談を放課後に出席番号順に行っていくから。文化祭前に出した進路希望表書いといてね!」
「急だなぁ姫ちゃぁんー。」
「前にも言ったよ!みんな文化祭にお熱入りすぎて忘れてたんでしょ。」
「う、うぅぅ…否定できないんだけどぉ。」
そう。
姫路先生は文化祭前にその用紙をみんなに配っていたのだった。僕も若干忘れかけていたが、言われて思い出した。
進路相談かぁ…。
昔は自分の将来の事で手一杯だったのだが。そうだ。先生になったのだからこのクラスのみんなの…ひいてはこの学校全体の生徒の将来のお手伝いをするんだよな。そう考えると、先生っていうお仕事って改めて重要だなと思えてしまった。
「書けた人は、私か高城先生に渡すようにね。それじゃぁ、みんな気をつけて帰るように。」
「「「はぁーーい。」」」
職員室に戻り、やらなければならない事務作業をこなしていく。
だが、頭の片隅で進路相談についての話題が抜けきれていなくて…。文字を書く手がつい止まってしまっていた。
「高城先生?大丈夫ですか?」
「…ぁ。姫路先生。いや…その。」
「?」
隣で採点作業をしていた姫路先生が心配そうに顔を向けてくれていたのだった。普段変なテンションの時が多いが、こういう僕が詰まっている時はよく気が付いて声を掛けてくれる。気配りが凄いというか、よく僕を見守ってくれているなって、そう思う。
「……なんというか。僕、前の学校では進路相談とかした事が無くて。改めて先生のお仕事って生徒達の将来に響くのだと思うと…少し怖くなってしまったんです。」
「……なるほど。」
「……姫路先生達ならばきっと段取りとかよく分かっていらっしゃるでしょうし。まだまだ僕は未熟なもので、ちょっと、考えてしまって。」
「いや、私自身慣れてなんかないですよ。」
「……………え。」
持っていた赤ペンを机の上に置き、椅子ごと僕の方に向けてくれたのだった。僕も半身しか向けていなかったが、彼女に倣い対面に腰掛け直す。
「慣れませんし、慣れては良くない…のではないですかね。だって生徒一人一人みんな同一人物ではありませんから。それに、慣れとなると油断が生まれてしまいます。油断が生まれると、ミスが生じますからね。」
「………。」
「私達はあくまでも彼らの人生においてたった数年間だけのお付き合いです。…ですが記憶の上では、そのたった数年間でも場合によっては一生ものになりますよ。だからこそ、その数年間を楽しかった、ここの学校に来てよかったと思ってもらえるような思い出にして欲しいと考えています。」
「それは…僕もです。」
「ですよね。……私は今後続く人生の分岐点の一箇所として彼らの背中を全力で支えてあげたいと思うのです。それを慣れから生じる自分のミスで…人生を棒に振るような一端を作りたくない。だからこそ、常に初心でいようと心掛けているのです。」
「………………それで、慣れていないという事ですか。」
「そうなりますね。」
…やはり。
やはりこの方は、素晴らしい人だ。
この人の後輩になれたことを、ここまで嬉しく思ったことは…無かったのではないのか。僕が夢見ていた、憧れていた先生そのものだ。
生徒達の背を押し、支え、時によっては隣で一緒に歩む。それを体現している。
じわっと…胸の奥が熱くなり、喉の奥がギュッとした。全身が粟立ち歓喜しているのがわかったのだった。正に感動をしている。
背筋を伸ばし、凛とした態度。
しっかりとした口調。
彼女自身も自分の考えに信念を持っているのがよく分かる。
素直に…純粋にそんな姫路先生が格好良いと思えてしまったのだった。
「……いつもの変なテンションの姫路先生じゃない。やっぱり、格好良いですね。」
「そ、そうですか?あははっ、高城先生に言ってもらえると嬉しいです。」
「いや、本当にそう思ってるんです。今言ってくださった言葉……絶対に忘れません。僕もそう心掛けて邁進していきます。」
「ふふっ、お互いに頑張りましょうね。」
あぁ、だからか。
この人が綺麗なのは。
心から貫いているものがあるから、輝いているのだな。
「それで。これはどういう事なのかな。」
「なんか、悪い所あったか?」
「悪いっていうと…ちょっと語弊があるかもだけど。これは……これは流石に姫路先生に提出出来ないでしょ!!!」
「えー???」
帰宅後の浅見家内に僕の咆哮が轟いたのだった。それもそのはず。
僕がこの家に帰宅後、ダダダッ!!と駆け足音が響き、絢斗くんがお出迎えをしてくれたのだった。ギュッと抱き締められる事により、目まぐるしく行われる先生業に心身共に疲弊していたものが一気に癒されていくのであった。
「おかえり、ゆぅし。お仕事お疲れ様。」
「ただいま、絢斗くん。ありがとうね。…ん?」
「んへへっ、進路希望表書いてみたんだ。ゆぅしに見て欲しくて。」
「おぉー。見せて見せて。……………は、はぁ!?」
「えへへっ。」
それで今に至る。まだ着替えも済んでいない為、未だ僕はワイシャツにスラックス。着替える余裕がなかったのだ。
対して絢斗くんは上下ふわふわした部屋着を身にまとっている。下は太腿の半分が見えるハーフパンツと言うやつだ。どうやら海外では有名なブランド品らしく、間違いなく彼のご両親からの贈り物である。…狙っているな、僕を。
そして、受け取った用紙だ。
進路希望先記入欄が三枠あるのだが、現段階において行きたいなぁ、なりたいな、という物を記載するものなのだが、その三枠とも【高城優志のお嫁さんになる】であったのだ。
ちゃんと僕のフルネームを書けてくれていたことに感動はするし、夢じゃなくて将来絶対にするつもりだからここに書くものでもないという…思考がグルグルと巡る。
けれど。
「こんな、こんな……姫路先生が喜ぶだけじゃんか…。あと田中先生。」
「ゆぅしは?」
「めっちゃ喜んでますけど。」
「んへへっ!良かったぁ♡」
「かわいいっ♡……じゃない!ダメなんだよ…これは提出は出来ないんだ。」
そうじゃないんだよなぁ。
……………いや、そうか。
そのお嫁さんになりたい、という夢に向かってどうするべきなのか逆算的に導くのが…お仕事なのか。
そういう事なんですね姫路先生!!
「…じゃ、じゃぁ…そうだね。お嫁さんになる為にはどうしたらいいか…考えてみようよ。」
「んー…いっぱいえっちして、旦那さんを元気にさせる?俺頑張る!」
「絢斗くんんんんんん!!!!そうだけど、違う!!!!」
浅見家に二回目の僕の咆哮が響いたのだった。
こんな事初めてだったので僕史上一番の慌てぶりだったように思う。
目を覚ました絢斗くんは、ふわふわしていたけれども、覚束ないお口を頑張って動かしながら思ったよりも良かったことを伝えてきてくれたのだった。
「よ、良かったの?」
「………ん。初めてトんじゃったけど、すごい良かった。また…していーよ?」
「………うん。する。」
「んへへぇ…やっぱり、ゆぅしに…いぢめられちゃうの…すきぃ…♡」
「…か、かわぇぇ…。」
あくる日。文化祭も終わりイベント事で浮ついていた空気感も収まり、再び定期テストが近付いてきた今日この頃。
それと同時に文化祭が終わった事もあり、残り半年を切った。最上学年である三年生全体が迫り来る受験にどことなく学校全体がピリついてきたのである。きっとその学年を受け持つ先生方も同様にピリピリしているのだろうなぁと思うと…些か職員室に戻りにくくなってきてしまった。
しかも、受験が近づくということは…。当然二年生たちも将来の進路相談についても話が出てくるわけで。
B組のみんなもそれをきっと肌で感じているのだろう。どこかそわそわしている空気が流れてきていたのだった。
「そういうわけだから、明後日から二週間くらいかけて進路相談を放課後に出席番号順に行っていくから。文化祭前に出した進路希望表書いといてね!」
「急だなぁ姫ちゃぁんー。」
「前にも言ったよ!みんな文化祭にお熱入りすぎて忘れてたんでしょ。」
「う、うぅぅ…否定できないんだけどぉ。」
そう。
姫路先生は文化祭前にその用紙をみんなに配っていたのだった。僕も若干忘れかけていたが、言われて思い出した。
進路相談かぁ…。
昔は自分の将来の事で手一杯だったのだが。そうだ。先生になったのだからこのクラスのみんなの…ひいてはこの学校全体の生徒の将来のお手伝いをするんだよな。そう考えると、先生っていうお仕事って改めて重要だなと思えてしまった。
「書けた人は、私か高城先生に渡すようにね。それじゃぁ、みんな気をつけて帰るように。」
「「「はぁーーい。」」」
職員室に戻り、やらなければならない事務作業をこなしていく。
だが、頭の片隅で進路相談についての話題が抜けきれていなくて…。文字を書く手がつい止まってしまっていた。
「高城先生?大丈夫ですか?」
「…ぁ。姫路先生。いや…その。」
「?」
隣で採点作業をしていた姫路先生が心配そうに顔を向けてくれていたのだった。普段変なテンションの時が多いが、こういう僕が詰まっている時はよく気が付いて声を掛けてくれる。気配りが凄いというか、よく僕を見守ってくれているなって、そう思う。
「……なんというか。僕、前の学校では進路相談とかした事が無くて。改めて先生のお仕事って生徒達の将来に響くのだと思うと…少し怖くなってしまったんです。」
「……なるほど。」
「……姫路先生達ならばきっと段取りとかよく分かっていらっしゃるでしょうし。まだまだ僕は未熟なもので、ちょっと、考えてしまって。」
「いや、私自身慣れてなんかないですよ。」
「……………え。」
持っていた赤ペンを机の上に置き、椅子ごと僕の方に向けてくれたのだった。僕も半身しか向けていなかったが、彼女に倣い対面に腰掛け直す。
「慣れませんし、慣れては良くない…のではないですかね。だって生徒一人一人みんな同一人物ではありませんから。それに、慣れとなると油断が生まれてしまいます。油断が生まれると、ミスが生じますからね。」
「………。」
「私達はあくまでも彼らの人生においてたった数年間だけのお付き合いです。…ですが記憶の上では、そのたった数年間でも場合によっては一生ものになりますよ。だからこそ、その数年間を楽しかった、ここの学校に来てよかったと思ってもらえるような思い出にして欲しいと考えています。」
「それは…僕もです。」
「ですよね。……私は今後続く人生の分岐点の一箇所として彼らの背中を全力で支えてあげたいと思うのです。それを慣れから生じる自分のミスで…人生を棒に振るような一端を作りたくない。だからこそ、常に初心でいようと心掛けているのです。」
「………………それで、慣れていないという事ですか。」
「そうなりますね。」
…やはり。
やはりこの方は、素晴らしい人だ。
この人の後輩になれたことを、ここまで嬉しく思ったことは…無かったのではないのか。僕が夢見ていた、憧れていた先生そのものだ。
生徒達の背を押し、支え、時によっては隣で一緒に歩む。それを体現している。
じわっと…胸の奥が熱くなり、喉の奥がギュッとした。全身が粟立ち歓喜しているのがわかったのだった。正に感動をしている。
背筋を伸ばし、凛とした態度。
しっかりとした口調。
彼女自身も自分の考えに信念を持っているのがよく分かる。
素直に…純粋にそんな姫路先生が格好良いと思えてしまったのだった。
「……いつもの変なテンションの姫路先生じゃない。やっぱり、格好良いですね。」
「そ、そうですか?あははっ、高城先生に言ってもらえると嬉しいです。」
「いや、本当にそう思ってるんです。今言ってくださった言葉……絶対に忘れません。僕もそう心掛けて邁進していきます。」
「ふふっ、お互いに頑張りましょうね。」
あぁ、だからか。
この人が綺麗なのは。
心から貫いているものがあるから、輝いているのだな。
「それで。これはどういう事なのかな。」
「なんか、悪い所あったか?」
「悪いっていうと…ちょっと語弊があるかもだけど。これは……これは流石に姫路先生に提出出来ないでしょ!!!」
「えー???」
帰宅後の浅見家内に僕の咆哮が轟いたのだった。それもそのはず。
僕がこの家に帰宅後、ダダダッ!!と駆け足音が響き、絢斗くんがお出迎えをしてくれたのだった。ギュッと抱き締められる事により、目まぐるしく行われる先生業に心身共に疲弊していたものが一気に癒されていくのであった。
「おかえり、ゆぅし。お仕事お疲れ様。」
「ただいま、絢斗くん。ありがとうね。…ん?」
「んへへっ、進路希望表書いてみたんだ。ゆぅしに見て欲しくて。」
「おぉー。見せて見せて。……………は、はぁ!?」
「えへへっ。」
それで今に至る。まだ着替えも済んでいない為、未だ僕はワイシャツにスラックス。着替える余裕がなかったのだ。
対して絢斗くんは上下ふわふわした部屋着を身にまとっている。下は太腿の半分が見えるハーフパンツと言うやつだ。どうやら海外では有名なブランド品らしく、間違いなく彼のご両親からの贈り物である。…狙っているな、僕を。
そして、受け取った用紙だ。
進路希望先記入欄が三枠あるのだが、現段階において行きたいなぁ、なりたいな、という物を記載するものなのだが、その三枠とも【高城優志のお嫁さんになる】であったのだ。
ちゃんと僕のフルネームを書けてくれていたことに感動はするし、夢じゃなくて将来絶対にするつもりだからここに書くものでもないという…思考がグルグルと巡る。
けれど。
「こんな、こんな……姫路先生が喜ぶだけじゃんか…。あと田中先生。」
「ゆぅしは?」
「めっちゃ喜んでますけど。」
「んへへっ!良かったぁ♡」
「かわいいっ♡……じゃない!ダメなんだよ…これは提出は出来ないんだ。」
そうじゃないんだよなぁ。
……………いや、そうか。
そのお嫁さんになりたい、という夢に向かってどうするべきなのか逆算的に導くのが…お仕事なのか。
そういう事なんですね姫路先生!!
「…じゃ、じゃぁ…そうだね。お嫁さんになる為にはどうしたらいいか…考えてみようよ。」
「んー…いっぱいえっちして、旦那さんを元気にさせる?俺頑張る!」
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