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【side浅見】魔窟かここは…
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修学旅行まで残り一週間前となった。
本日は二年生全体で集会が行われて、修学旅行にあたっての心構えなどの話がされたのだった。
今週の頭に教室にて配られた修学旅行のしおりをペラペラと捲りながら話を聞く。みんな今話をしている山根の話を聞き流しながら視線はしおりで、前後左右の友達と楽しそうにコソコソと話ていた。先生方もみんなの楽しみな雰囲気を理解しているのだろう。強く叱ることはなかった。
二泊三日の修学旅行であるので、二日目、三日目の自由行動に関して特に気をつけろという話がメインであった。
そして他の学校ともおそらく被っているだろうから問題行動を起こすな、ということも強く伝えてきていた。まぁでも、それ以前に変な事をするなが一番伝えたいことなのだろうけど。
チラッと横に並んでいる教員陣に視線を向けた。生徒達を見ながらも、澄ました顔で山根の話を聞いている。
優志も同様だったが、若干顔色が白く見えた。
それもそうだ。
彼にとっても教員として初めての修学旅行だし。特に今週は日程調整やら諸々の発注作業なんかでドタバタしまくっていたらしい。
家に帰っても半分寝た状態でご飯を食べていた時もあったし。疲労は相当なものらしい。
………だというのに、今夜優志は二年生飲み会らしいのだ。
以前の山根の時と同様彼の家だ。
流石に今回は何も知らない東がいるから呼ぶことが出来ない、ごめんねと謝ってくれていた。
こんなにも短いスパンで二度目の飲み会。
流石に何かあったのかと話を聞いてみたら、山根と二人飲みをした事を山根本人が思った以上に嬉しかったらしく、東と姫ちゃんに話をしてしまったらしい。
それを聞いた二人が自分達も優志と飲みたい!と言うことで、まさかの養護教諭の田中先生を込みで開催をすることになったのだそうだ。
今回も致し方ないが、ちゃんと日付けが変わるまでに終わらせてこいよー、と気持ち程度には伝えた。
人数が人数だし、無理そうではあるよなぁ。しゃーない。諦め半分で今回は日付を超えたとしても許してやろうと思う。
そう思っていたのだが………。
「………どーいう状況だこれは。」
「あ!!来たなぁー浅見ぃー!!」
「きゃぁぁぁぁ!!かわい子ちゃん!!かわい子ちゃんが来ましたよ!高城先生!!」
家でのんびりとしていた時に優志に連絡が来た。なんだと思い出てみれば、声の主は山根で可能ならば来て貰えないか…との事だった。
まだ始まって一時間程度。やはりトラブルでも起きてしまったのかと思い、東が居るのを構わずに急いで彼の家に来てみればこのザマである。
全員がまだほろ酔い段階であった。
一人を除いて。
そう、優志がもう既に半寝状態であったのだ。ソファに力なく凭れていた。
前回の山根状態なのだろう。疲労により酔いが回っている…というやつ。
他の四人は元気そうである。
連絡を貰った時点で心配だったので、来る途中に一応コンビニで数本水のペットボトルを買ってきたのだ。丁度良かった。
ニッコニコの田中先生と姫ちゃんに誘導されるがまま優志の元に近付いた。
「高城先生!貴方の浅見くん来ましたよ!」
「ほらほら浅見ちゃんですよぉーーかわい子ちゃんですよぉぉーー。」
「ちょっ、あの、まずいんじゃ…あず、東が…。」
女性教師二人にグイグイと押されるまま彼氏の真横に腰掛けたのは構わないのだが、それどころでは無い。彼女達の言っている言葉が大問題なのだ。
何も知らない東が酔っているとはいえ、俺と優志が付き合っているような発言を大声で発しているのだ。無駄に彼も規律には厳しい面があるし。怒られるのではないのか…下手したら校長達に告げ口をされてしまうのではないか…。
恐る恐る件の人物に視線を送ってみたら…相手もまた俺達の方をニコニコしながら見ていたのであった。
そして、小首を傾げる。
「んぇー?俺ー?なんでー?」
「え、だだだだって…。」
「……んー?あぁ。そーいう?一応二人の関係は知ってるからいーよ。」
「へぁっ!?」
は?!
知ってる!?
「浅見からそんな声を聞けるとは。割とバレバレだぞ。後で高城先生にも伝えなきゃって思ってたから丁度いいか。うん、流石に分かりやすいから気をつけるようにな」
「……うぐぐぐぐぐ、はい。」
知ってるって…バレバレって。
いや、バレてしまったのはもうこの際どうしょうもないけれども。
「お、怒んないのかよ。」
「あー…。怒るも何も、高城先生と浅見が本気で楽しそうに幸せそうに過ごしてるからなぁ…。あとここの先生方も知った上で黙ってるし。」
「……。」
「余りにも学業と先生業に支障が出るなら怒るよ。」
「あ、そういう…。」
「他に何かあるか?」
幸せそう…確かに日々幸せである。
不思議なんだが、俺が言うのもアレだけど無理矢理別れさせるっていう選択はないんだな。下手に俺が発言をして本当に別れさせられても困るし。ここは言葉を飲み込んだのだった。
「ほら、高城先生ちゃんと起きてください!……おっふ…あらららぁ…これが、攻めの…色気!!」
「ちょっ、姫ちゃん近過ぎだぞ!」
「あわわわ…ごめんね。いやぁ…顔が熱い熱い…。」
俺が東と話している間に姫ちゃん達が優志を起こそうと、彼の頬をぺちぺちとしていた。こ、この人ら…普通に触りよる…。
それだけ仲がいいのだろうが…なんだ。出来るならあんまり触んないで欲しいのだが!
優志はネクタイを外し、シャツの釦を数個、眼鏡を外していた。お顔は赤らめており、ゆっくりと開いた瞳はゆらゆらとしていてポヤポヤとしている。吐き出される吐息もお酒の香りがしており、熱かった。
胸元が僅かにはだけててもぉぉぉ…えろい。いつもの俺を食べちゃう時とはまた違う色気が…凄かった。
「ゆ、ゆぅし…大丈夫か?」
「……………んぇ…?ぁ………けん、とくんだぁー…おいでー。」
「わっ、ゆ、ゆぅし…!まって、まてまてまて!!」
「んーー?」
腕が伸ばされて、大きな手のひらが腰にまわる。熱い。酔った影響だろうか、体温が高くなっているらしい。無理に振りほどく事も出来ず、されるがままに彼の脚の上に乗り上げる形になってしまった。
「けんとくん…けんとくーーん♡んーーー♡」
「まっ、まっ!!ん゛んんんーーー!!!」
「「きゃぁぁぁぁぁあぁ!!!♡♡♡」」
「わぁ、高城くん大胆だなぁ。」
「あっはは!やっちまってるー。」
後頭部を掴まれてそのままニコニコしたお顔の優志が一気に近付いた。唇にしっとりした感触。そしてぬるっと熱すぎる物が捩じ込まれる。にゅる♡にゅる♡とその熱い…舌が咥内を蹂躙していく。何時もならばその咥内への愛撫に歓喜してしまうのだが、今回はそうもいかず。
何とか剥がそうと胸元を力強く叩いた。頑張って腕から抜け出そうとするのだが、無駄に力が込められているらしくてそれも敵わない。こ、こいつこんなに力強かったっけ!?
「んふっ……んーーーっ、んーーーっ♡んへぇ…♡」
「ん゛んーー!!!!んっ♡んんぅっー!!!」
「んはっ…、ぅぅーー…ゃなの?僕とちゅー……やなの?」
ちゅぽんっ♡と舌が抜き出され、若干疼く腰に何とか意識を向かせないように気を引きしめる。駄目だ、流されちゃ駄目だぞ絢斗!!
「い、今は……ダメだ!!ほら、水飲め!!」
「………飲ませて?」
「は、はぁ?」
「ちゅーして飲ませてよぉーー!」
「なななな何言ってんだお前!?状況見ろ!!」
「んぇー?」
「とにかく飲めって………ぐえっ!!!」
ペットボトルを差し出してキャップまで開けてやったのに、ぎゅぅぅぅっ!!と抱き締められてしまったのだった。胸元に彼のお顔が埋められてすりすりされている。
う、ううううう…周りからの視線が痛い。恥ずかしすぎるんだけど!!
「いやぁ…ここまでとは流石に俺も思わなかったなぁ。」
「ふふふふふふっ♡良いものが見れました。またこの飲み会したいですね♡」
「ほんとですよ…あぁ…薄い本が厚くなります♡♡」
「良かったな高城くん、浅見。二年生の教員の間では好きに過ごせるぞ。」
くそぉ…好き勝手言いやがって。
確かに、この空間プラスB組の前ならばイチャコラできるのは大変嬉しいけども。だからといってちゅーをするのは…また話が違うんだよ。結構大分恥ずかしい。もぉ、酒飲んでないのに俺まで顔が熱い。
「あ!!でも、高城先生の一番の友人枠は俺が貰うからな!」
「そ、それは…ちょっと僕としては面白くないな…。」
「え!え!違う方面でワクワクが…。」
「ね!ね!やばいですよぉぉ…♡浅見くん、高城先生取られないように頑張るんだよ!」
「……うぅぅ…わ、わかってる…。」
俺としてはワクワクよりもハラハラなんだが。優志に友達が増えるのはいいけども…。う、うーん。何か不安なんだよなこいつら。仲が……妙に良過ぎじゃないか?
「んへへぇ…♡けんとくんかぁいいねぇー♡」
「うぐぐぐ…わかった、わかったから…ゆーし、ちゃんと起きて…。」
「かぁいい…♡もっとよくお顔見せて…♡」
「…も、もう可愛い言わないで…。」
は、恥ずかしさの限界値まで来てるぞこれは!!二人きりならば可愛いって言われるのは全然嬉しいしずっと言ってくれて構わない。彼に可愛いって思われるのは嫌じゃないし。愛されていると実感する。
けど、やっぱり何度も思うがこいつらの前だと…!!
「やだ?」
「や、じゃない…けど…みんながいる前では……っぅ…恥ずいよ…。」
「みんなにけんとくんの可愛さ教えんだよ。」
「……わかった、わかったよぉ…もう!!」
「んぇーーー???この後けんとくんのお家行っていちゃむぐっ…!!」
「ゆーし黙ってろ!!!」
「……………怒ってんのもかわい♡」
「ーーーーっ!!!!」
ニヤニヤとされている。
非常にニヤニヤとされている!!!
「んへへへ…かわっ、可愛すぎませんか。」
「分かります。妄想よりも現実の方がすんごいんですね。へへへへへへ♡」
「流石におっぱじめるのはやめてくれな、浅見。」
「浅見、ご飯あるぞ。食べろ。あ、僕が高城くんに食べさせるからそこは安心しろ。」
「山根先生!!それは俺がする!!!」
「なんでだ。僕がする。」
「「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!♡♡」」
もぉぉぉぉぉ!!!!
さっさとこの魔窟から抜け出させてくれ!!!!!
本日は二年生全体で集会が行われて、修学旅行にあたっての心構えなどの話がされたのだった。
今週の頭に教室にて配られた修学旅行のしおりをペラペラと捲りながら話を聞く。みんな今話をしている山根の話を聞き流しながら視線はしおりで、前後左右の友達と楽しそうにコソコソと話ていた。先生方もみんなの楽しみな雰囲気を理解しているのだろう。強く叱ることはなかった。
二泊三日の修学旅行であるので、二日目、三日目の自由行動に関して特に気をつけろという話がメインであった。
そして他の学校ともおそらく被っているだろうから問題行動を起こすな、ということも強く伝えてきていた。まぁでも、それ以前に変な事をするなが一番伝えたいことなのだろうけど。
チラッと横に並んでいる教員陣に視線を向けた。生徒達を見ながらも、澄ました顔で山根の話を聞いている。
優志も同様だったが、若干顔色が白く見えた。
それもそうだ。
彼にとっても教員として初めての修学旅行だし。特に今週は日程調整やら諸々の発注作業なんかでドタバタしまくっていたらしい。
家に帰っても半分寝た状態でご飯を食べていた時もあったし。疲労は相当なものらしい。
………だというのに、今夜優志は二年生飲み会らしいのだ。
以前の山根の時と同様彼の家だ。
流石に今回は何も知らない東がいるから呼ぶことが出来ない、ごめんねと謝ってくれていた。
こんなにも短いスパンで二度目の飲み会。
流石に何かあったのかと話を聞いてみたら、山根と二人飲みをした事を山根本人が思った以上に嬉しかったらしく、東と姫ちゃんに話をしてしまったらしい。
それを聞いた二人が自分達も優志と飲みたい!と言うことで、まさかの養護教諭の田中先生を込みで開催をすることになったのだそうだ。
今回も致し方ないが、ちゃんと日付けが変わるまでに終わらせてこいよー、と気持ち程度には伝えた。
人数が人数だし、無理そうではあるよなぁ。しゃーない。諦め半分で今回は日付を超えたとしても許してやろうと思う。
そう思っていたのだが………。
「………どーいう状況だこれは。」
「あ!!来たなぁー浅見ぃー!!」
「きゃぁぁぁぁ!!かわい子ちゃん!!かわい子ちゃんが来ましたよ!高城先生!!」
家でのんびりとしていた時に優志に連絡が来た。なんだと思い出てみれば、声の主は山根で可能ならば来て貰えないか…との事だった。
まだ始まって一時間程度。やはりトラブルでも起きてしまったのかと思い、東が居るのを構わずに急いで彼の家に来てみればこのザマである。
全員がまだほろ酔い段階であった。
一人を除いて。
そう、優志がもう既に半寝状態であったのだ。ソファに力なく凭れていた。
前回の山根状態なのだろう。疲労により酔いが回っている…というやつ。
他の四人は元気そうである。
連絡を貰った時点で心配だったので、来る途中に一応コンビニで数本水のペットボトルを買ってきたのだ。丁度良かった。
ニッコニコの田中先生と姫ちゃんに誘導されるがまま優志の元に近付いた。
「高城先生!貴方の浅見くん来ましたよ!」
「ほらほら浅見ちゃんですよぉーーかわい子ちゃんですよぉぉーー。」
「ちょっ、あの、まずいんじゃ…あず、東が…。」
女性教師二人にグイグイと押されるまま彼氏の真横に腰掛けたのは構わないのだが、それどころでは無い。彼女達の言っている言葉が大問題なのだ。
何も知らない東が酔っているとはいえ、俺と優志が付き合っているような発言を大声で発しているのだ。無駄に彼も規律には厳しい面があるし。怒られるのではないのか…下手したら校長達に告げ口をされてしまうのではないか…。
恐る恐る件の人物に視線を送ってみたら…相手もまた俺達の方をニコニコしながら見ていたのであった。
そして、小首を傾げる。
「んぇー?俺ー?なんでー?」
「え、だだだだって…。」
「……んー?あぁ。そーいう?一応二人の関係は知ってるからいーよ。」
「へぁっ!?」
は?!
知ってる!?
「浅見からそんな声を聞けるとは。割とバレバレだぞ。後で高城先生にも伝えなきゃって思ってたから丁度いいか。うん、流石に分かりやすいから気をつけるようにな」
「……うぐぐぐぐぐ、はい。」
知ってるって…バレバレって。
いや、バレてしまったのはもうこの際どうしょうもないけれども。
「お、怒んないのかよ。」
「あー…。怒るも何も、高城先生と浅見が本気で楽しそうに幸せそうに過ごしてるからなぁ…。あとここの先生方も知った上で黙ってるし。」
「……。」
「余りにも学業と先生業に支障が出るなら怒るよ。」
「あ、そういう…。」
「他に何かあるか?」
幸せそう…確かに日々幸せである。
不思議なんだが、俺が言うのもアレだけど無理矢理別れさせるっていう選択はないんだな。下手に俺が発言をして本当に別れさせられても困るし。ここは言葉を飲み込んだのだった。
「ほら、高城先生ちゃんと起きてください!……おっふ…あらららぁ…これが、攻めの…色気!!」
「ちょっ、姫ちゃん近過ぎだぞ!」
「あわわわ…ごめんね。いやぁ…顔が熱い熱い…。」
俺が東と話している間に姫ちゃん達が優志を起こそうと、彼の頬をぺちぺちとしていた。こ、この人ら…普通に触りよる…。
それだけ仲がいいのだろうが…なんだ。出来るならあんまり触んないで欲しいのだが!
優志はネクタイを外し、シャツの釦を数個、眼鏡を外していた。お顔は赤らめており、ゆっくりと開いた瞳はゆらゆらとしていてポヤポヤとしている。吐き出される吐息もお酒の香りがしており、熱かった。
胸元が僅かにはだけててもぉぉぉ…えろい。いつもの俺を食べちゃう時とはまた違う色気が…凄かった。
「ゆ、ゆぅし…大丈夫か?」
「……………んぇ…?ぁ………けん、とくんだぁー…おいでー。」
「わっ、ゆ、ゆぅし…!まって、まてまてまて!!」
「んーー?」
腕が伸ばされて、大きな手のひらが腰にまわる。熱い。酔った影響だろうか、体温が高くなっているらしい。無理に振りほどく事も出来ず、されるがままに彼の脚の上に乗り上げる形になってしまった。
「けんとくん…けんとくーーん♡んーーー♡」
「まっ、まっ!!ん゛んんんーーー!!!」
「「きゃぁぁぁぁぁあぁ!!!♡♡♡」」
「わぁ、高城くん大胆だなぁ。」
「あっはは!やっちまってるー。」
後頭部を掴まれてそのままニコニコしたお顔の優志が一気に近付いた。唇にしっとりした感触。そしてぬるっと熱すぎる物が捩じ込まれる。にゅる♡にゅる♡とその熱い…舌が咥内を蹂躙していく。何時もならばその咥内への愛撫に歓喜してしまうのだが、今回はそうもいかず。
何とか剥がそうと胸元を力強く叩いた。頑張って腕から抜け出そうとするのだが、無駄に力が込められているらしくてそれも敵わない。こ、こいつこんなに力強かったっけ!?
「んふっ……んーーーっ、んーーーっ♡んへぇ…♡」
「ん゛んーー!!!!んっ♡んんぅっー!!!」
「んはっ…、ぅぅーー…ゃなの?僕とちゅー……やなの?」
ちゅぽんっ♡と舌が抜き出され、若干疼く腰に何とか意識を向かせないように気を引きしめる。駄目だ、流されちゃ駄目だぞ絢斗!!
「い、今は……ダメだ!!ほら、水飲め!!」
「………飲ませて?」
「は、はぁ?」
「ちゅーして飲ませてよぉーー!」
「なななな何言ってんだお前!?状況見ろ!!」
「んぇー?」
「とにかく飲めって………ぐえっ!!!」
ペットボトルを差し出してキャップまで開けてやったのに、ぎゅぅぅぅっ!!と抱き締められてしまったのだった。胸元に彼のお顔が埋められてすりすりされている。
う、ううううう…周りからの視線が痛い。恥ずかしすぎるんだけど!!
「いやぁ…ここまでとは流石に俺も思わなかったなぁ。」
「ふふふふふふっ♡良いものが見れました。またこの飲み会したいですね♡」
「ほんとですよ…あぁ…薄い本が厚くなります♡♡」
「良かったな高城くん、浅見。二年生の教員の間では好きに過ごせるぞ。」
くそぉ…好き勝手言いやがって。
確かに、この空間プラスB組の前ならばイチャコラできるのは大変嬉しいけども。だからといってちゅーをするのは…また話が違うんだよ。結構大分恥ずかしい。もぉ、酒飲んでないのに俺まで顔が熱い。
「あ!!でも、高城先生の一番の友人枠は俺が貰うからな!」
「そ、それは…ちょっと僕としては面白くないな…。」
「え!え!違う方面でワクワクが…。」
「ね!ね!やばいですよぉぉ…♡浅見くん、高城先生取られないように頑張るんだよ!」
「……うぅぅ…わ、わかってる…。」
俺としてはワクワクよりもハラハラなんだが。優志に友達が増えるのはいいけども…。う、うーん。何か不安なんだよなこいつら。仲が……妙に良過ぎじゃないか?
「んへへぇ…♡けんとくんかぁいいねぇー♡」
「うぐぐぐ…わかった、わかったから…ゆーし、ちゃんと起きて…。」
「かぁいい…♡もっとよくお顔見せて…♡」
「…も、もう可愛い言わないで…。」
は、恥ずかしさの限界値まで来てるぞこれは!!二人きりならば可愛いって言われるのは全然嬉しいしずっと言ってくれて構わない。彼に可愛いって思われるのは嫌じゃないし。愛されていると実感する。
けど、やっぱり何度も思うがこいつらの前だと…!!
「やだ?」
「や、じゃない…けど…みんながいる前では……っぅ…恥ずいよ…。」
「みんなにけんとくんの可愛さ教えんだよ。」
「……わかった、わかったよぉ…もう!!」
「んぇーーー???この後けんとくんのお家行っていちゃむぐっ…!!」
「ゆーし黙ってろ!!!」
「……………怒ってんのもかわい♡」
「ーーーーっ!!!!」
ニヤニヤとされている。
非常にニヤニヤとされている!!!
「んへへへ…かわっ、可愛すぎませんか。」
「分かります。妄想よりも現実の方がすんごいんですね。へへへへへへ♡」
「流石におっぱじめるのはやめてくれな、浅見。」
「浅見、ご飯あるぞ。食べろ。あ、僕が高城くんに食べさせるからそこは安心しろ。」
「山根先生!!それは俺がする!!!」
「なんでだ。僕がする。」
「「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!♡♡」」
もぉぉぉぉぉ!!!!
さっさとこの魔窟から抜け出させてくれ!!!!!
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感想(匿名)➡ https://odaibako.net/u/toki_doki_
Twitter➡ https://twitter.com/toki_doki109
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https://www.pixiv.net/artworks/100148872
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