年下研修医の極甘蜜愛

虹色すかい

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第四章

蜜愛(3)

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「……ん、んっ」


 柔らかい乳首をつままれ、指の腹で押しつぶされ、またきゅっとつままれる。硬く勃起していくそれを弄ぶように、仁寿が指先で執拗に愛撫する。乳首がツンと勃ちあがると、次は乳房をやんわりと揉まれた。キスも、肌に触れる体温も、与えられる刺激も、全部が気持ちいい。心が追いついていないだけで、体はもう知っているのだろう。この人がする行為には、愛情しかないのだと――。


「ん……っ、は、……あっ……」


 キスを繰り返しながら、手が胸から下腹部におりていく。ウエストのくびれと平べったい下腹と。濡れた彩の肌と輪郭を堪能するように、優しい手つきでなでる。仁寿の舌にねっとりと口の粘膜や舌の裏側を舐められて、あふれた唾液が彩の口の端から垂れた。息があがって、ちゃんと息継ぎができているのかさえ分からない。

 水圧を調節されたシャワーが、降り出した雨のような勢いで二人にそそぐ。胸にぬりたくられた液体のソープが、体を流れ落ちるお湯に運ばれて彩の秘処に滴った。下腹を触っていた仁寿の指先が、滴る濃密なソープをぬり広げるように無毛の恥丘を行き来する。


「はぁ……、ん……ぁあんんっ!」


 クリトリスの先っぽを指先がかすめて、思わず悲鳴のような声が漏れた。


「ああ、ごめん。手が滑っちゃった」

 笑いを含んだような声に、悪びれた様子はまったくない。
 仁寿が、顔を上気させる彩の唇をついばむ。そして、焦らすように太腿の内側を手の平で擦り始めた。下半身の疼きが強くなっていく。触られているのは太腿なのに、シャワーのお湯とは違うもので脚の間が湿っていくのが分かる。恥ずかしさと焦らされるもどかしさで、どうにかなってしまいそう。

 閉じた太腿をすり合わせるようにもぞもぞとする彩に、仁寿が悪戯っぽく笑う。


「触ってほしいの?」


 彩が恥ずかしさをこらえて頷くと、仁寿はシャワーを止めて手にボディソープをたっぷりとつけた。それまでうっすらと香る程度だったホワイトムスクの匂いが、湯気に溶けてシャワーブースに充満する。


「彩さんと、たくさんキスしたい」


 顔に影がかかって、ちゅっと唇を吸われた。彩は、体ごと振り返って背伸びをすると、しがみつくように仁寿の首に腕を絡ませる。仁寿が彩の腰をかき抱いて、もう片方の手で恥部に触れた。


「……あっ、……ん、ふぁ……っ」


 閉じた裂肉を左右に開かれて、淫溝の中を丹念に擦られる。小さな悲鳴を封じるように仁寿の唇に口を塞がれて、くぐもった彩の声がシャワーブースに響く。ソープがぬちゃぬちゃといやらしい音をたてた。


「……ん、んんっ……、は、ぁ……、ぅんッ」


 仁寿が、クリトリスをぐりぐりと円を描くように指先で押しつぶす。それからソープのぬめりを利用して尖りの先端を引っ掻くようにちろちろとこねられると、電流のような快感が全身を駆け巡り、彩はたまらず背中をしならせた。


「気持ちいい?」


 彩の体を左腕一本で支えながら、仁寿が膨らんで硬くなっていく肉芽の包皮を剥く。


「ぅ……んんん――ッ!」


 チカチカと視界が白く点滅して弾けてしまうほどの刺激に、痙攣するように体が震えた。体から急激に力が抜けていく。
 彩の舌を強く吸いあげて仁寿が唇を解放すると、二人を繋ぐように透明な粘性の糸が引いて、ぷつんと切れた。

 
「大丈夫?」


 腕の中でくったりとする彩を、仁寿がふかふかのタオルで拭く。彩はなだれるように仁寿の胸に体を預けてされるがまま。とろんとした目で仁寿を見つめて、荒い呼吸を繰り返す。体を触られただけなのに、足腰が立たない。


「仁寿さん。タオルを……、貸してください」

「いいよ、僕が拭いてあげるから」

「いえ、仁寿さんも。ちゃんと拭かないと風邪ひいちゃう」

「熱なんか出したら、研修に影響して秘書さん的にはいろいろと困るよね」


 彩は、そうじゃないと首を横に振る。医局秘書として心配しているのではなくて、純粋に心配だからそう言ったのだ。


「優しいね、彩さんは」


 彩の髪を丹念に拭きながら、仁寿が嬉しそうにほほえむ。

 全部を言葉にしなくても、言いたいことを正しく理解してくれる。見た目はかわいい雰囲気で朗らかなのに、中身はやっぱり冷静なお医者さんだと思う。頭には知識とか学識がぎっしり詰まっていて、人を観察する視点も鋭い。相手に合わせるのもすごく上手だから、違和感なく自然でいられる。年下なのに、なにもかもが足元にも及ばないよ――。


 仁寿が、体を拭いてバスローブを羽織る。そして、彩を棚から取ったバスローブで包んで横抱きにした。突然のことに驚いて、彩は咄嗟に仁寿の首元に腕を回してしがみつく。


「……っ! びっくりした。細いのに、力持ちなんですね」

「いや……、くっ、これは鍛えないとだめだな。ウェディングドレスを着た彩さんをお姫様抱っこするのが僕の夢なんだ。でも、腕が震える。あと一年で腕力つくか……、なッ!」

「わたしが重いのが悪いんじゃないですか?」

「違う。僕の腕力が貧弱なせい」


 彩はどちらかというとやせ型だが、身長も成人女性の標準くらいあって体重もちゃんと大人の重さだ。いくら筋肉質な体を持つ男性だからって、特に鍛えてもいない普通の人が、簡単にお姫様抱っこなんてできるわけがない。


「それにしても、仁寿さんの夢……」

「素敵でしょ?」

「んー、ノーコメント」

「ちょっと、なんでー? お姫様抱っこ、憧れない? 僕は憧れる」


 どうして仁寿さんが。どちらかというと女の人が憧れるものじゃないのかな、と笑いながら、彩は一つ気になる質問をした。


「ところで、あと一年でとかなんとか聞こえた気がしたのですが」

「できたら、初期研修が終わるころまでに結婚したいから」

「えっ、急ですね。あと一年と数カ月しかない……」

「きっと、あっという間だよね。彩さんはずっと研修の担当をしてきたから、知ってるんじゃない? 研修中に結婚する人が多いって」

「ええ、まぁ……。いろいろと融通が利くの、研修の間だけですもんね」

「うん。指輪どうしようか。お互いの実家に挨拶を済ませたら、一緒に買いに行こうよ」

「……は、はぁ」

「彩さんとの誓いの証だもん、全部の指にはめたい気分だよ。でもさ、仕事中は衛生上、やっぱり指輪はできないよね。うーん、そうだな。救急の先生みたいに、ネックレスに通すのはどうだろう。妻一筋な感じでいいって、看護師さんたちが言ってた」


 仁寿の顔を見あげる彩の目が点になる。


「どうしたの? 僕、変なこと言ったかな」

「……いえ」


 話の展開が電光石火なのには、もういい加減に慣れよう。彩は仁寿にしがみついたまま、肩を揺らして笑った。

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