28 / 43
パートナーになれたみたいです 5
しおりを挟む
いよいよ、王宮でのパーティが明日に迫っています。
「私も行くから安心してね」
グロリア様が夕食の場で、横に座る私に笑みを向けてくれました。「社交界は外面はいいけど心の中は獣の連中ばっかりよ。あなたみたいな素直な子は遊ばれやすいわ。私がそばにいて守ってあげるからね」
「トキネは俺のパートナーだ。俺がそばにいる」
と真正面に座っているアーレン様。淡々と肉をお切りになっていますが、「こいつは俺のものだ」と子どもっぽく主張しているようにも聞こえます。何だか面白くて、こっそり笑ってしまう私です。
ちなみに、いつも食事に同席しているローランさんは今夜はいません。何でも今日アーレン様に出された宿題が終わらないので、部屋でそれをやりながら夕食を食べるとか。
だから今夜はアーレン様とグロリア様と私の三人です。レンジュ君とイオリスさんは、いつでも主人の要望に応えられるよう部屋の壁にて待機しています。一緒に食べればいいのになあと思うんですが、これがこの世界の『普通』だそうです。
と、グロリア様がアーレン様に、難しい視線を投げました。
「あら、でも、アーレン。明日は久しぶりにロンバルディア公の奥様が出席されるそうよ。あなたトキネどころじゃなくなるんじゃなくって?」
「………」
アーレン様が無言になってしまいました。その眉間に強くしわが刻まれます。
私はアーレン様の不機嫌が心配で、アーレン様とグロリア様を交互に見ました。
「あのね、トキネ。この際教えておくけれど――」
「グロリア」
「アーレン、先に伝えておくべきよ。トキネがいらない心配をするでしょう?」
「………」
私は思い切って、「聞きます。教えてください」と自ら言いました。
グロリア様はいい子ねと言いたげに微笑むと、
「ロンバルディア公アルバート様の奥様は、ヴェレッタ様と言うのだけれど……この方が、少し問題のある方でね」
今度はアーレン様も遮りません。私は熱心にグロリア様に耳を傾けます。
「彼女はとても強力な魔法士なの。魔力の量だけで言えば、アーレンに匹敵するほどなのよ」
「え、お師匠様に!?」
人前ではまだ恥ずかしくてアーレン様と呼べない私です。
それにしても……アーレン様に匹敵する、なんて。
「もしも彼女が正常な人ならば、間違いなく王宮魔導師に抜擢されていたでしょうね。でも残念ながら、彼女には弱点があった」
「じゃ、弱点ですか……?」
ごくりと喉が鳴りました。大切なことだという緊張感が、グロリア様から伝わってきます。
「……実は、魔法士は強力であればあるほど精神を病みやすいの。このことは、もう習った?」
「は、はい!」
そうなんです。抱える魔力が大きくなればなるほど、人は精神のバランスを崩しやすいのだそうです。
それが、魔法という強力な力を持つこの国が小さい理由のひとつ。と言っても国の小ささに関しては、もっと色々理由があるようですが。
グロリア様は沈痛な面持ちで言を継ぎました。
「……ヴェレッタ様は、アルバート様とご結婚なさってから徐々におかしくなってしまわれたの。今は病身として、滅多に社交界にはお出にならないわ」
「………」
私に言える言葉はありません。
生まれ持った魔力のためにそんなことになるなんて、辛すぎます。
「それでね、トキネ。ここからが重要なんだけれど」
「はい。え?」
ここからが重要って、今までのも十分重要だった気がするんですが。
私が大人しく聞く体勢になると、
「ヴェレッタ様はアーレンがお気に入りなのよ。たぶん、魔力量が同じくらいということで、居心地がいいのね」
「―――!」
「安心感もあるのかもしれない。ヴェレッタ様が暴走しても、アーレンならば止められるという」
「な、なるほど」
その安心感なら私も分かります。私も一度アーレン様に魔力の暴走を抑えてもらってから、アーレン様のそばにいるときの安心感が比較にならないほど増しましたから。
グロリア様は申し訳なさそうな顔をして、
「だから……明日の社交パーティ、ヴェレッタ様がお出になるなら、アーレンはその相手をせずにはおさまらないわ。トキネ。どうか我慢してあげてね?」
え、ええと……あれえええ?
こ、これって私がアーレン様を好きって、バレてますよね? モロバレですよね!?
まさかアーレン様と“そういう仲”になっちゃったことまで、……バレてます?
グロリア様はサラダをつつきながらふうとため息をつき、
「アーレン。あなたさっさとトキネと結婚してしまいなさいな。そのほうが対外的に楽だわ」
ああああやっぱりいいいい!
でも当然と言えば当然です。初エッチのとき着替えの服をグロリア様にお借りしましたし、最近割と頻繁にアーレン様のお部屋で眠っているのくらい、同じお屋敷にいればすぐ分かりますよね! ええ!
恥ずかしすぎて私が肩を縮めてちっちゃくなっていたら、グロリア様がそれに気づいたのか朗らかに笑いました。
「これでも驚いたのよ? アーレンが私の部屋に来るなり、『トキネを伴侶とするつもりだから色々協力しろ』と言い出して……もちろん大歓迎だったけれど」
うひいいい、アーレン様そんな宣言しちゃったんですかあああ。
う、嬉しいですけどっ。嬉しいですけどっ。心の準備がっ。
頭の中がごちゃごちゃし始めた私をよそに、アーレン様が氷の無表情で言いました。
「そう簡単に結婚というわけにもいかんだろう。俺はトキネを元の国に帰すと約束してもいるからな……トキネが帰ってしまっても俺はトキネを伴侶と思って生きていけばいいが、トキネのほうは元の世界での生活がある」
「え……」
私は思わずアーレン様の顔を見ました。
……日本に帰ってからのこと。アーレン様は、そういう風に思っていたんだ……
「わ――私だって、アーレン様を旦那様と思って生きていきます、よ?」
「無理してそんなことを言わなくていい。下手すれば死ぬまで会えない相手を伴侶と思うのは辛かろう」
「も、もう一度この国に召喚していただければ!」
「それでお前はいいかもしれんが、ご家族は納得するのか?」
「う……」
私は顔を伏せました。お父さん、お母さん、涼。
今どれほど心配していることだろう。私がこんなになっていると知ったら、どんな顔をするだろう。
……アーレン様と恋人になって、浮かれている場合じゃなかったんだ。
グロリア様がパンと手を打ち鳴らして、
「よしなさいアーレン、トキネを苦しませるのは。そんな話、帰るすべがちゃんと見つかってからでもいいじゃないの」
「……そうだな」
すまん、とアーレン様がつぶやきます。
うう、謝るのは私のほうですアーレン様!
アーレン様は、本当は私とは何の関係もないのに、私のために全力を尽くすと言ってくれた人なのです。そもそもそれが好きになったきっかけのような気がするのですが、今となってはそれをうっかり忘れてしまいそうになる――
グロリア様は私の背中に手を触れて、慰めるように言いました。
「問題が山積なのは分かるわ。でも、良かったらこの世界にいる間はアーレンのことを好きでいてあげてね。この子が女の子にこんなに熱心になるのは初めてなのよ。これは本当だから」
「グロリア!」
「あら、なあに。女を自分と性が違うだけの生き物と思ってた氷の魔導師さん?」
鋭い矢のような視線がグロリア様を射貫きますが、グロリア様は平気な顔。傍らで見てるだけの私も恐い顔なのに、さすがお姉様です。
「明日はトキネ目当てに帝国のジュレーヌ皇女もいらっしゃるし、たぶんトキネにとっては楽なパーティにはならないわ。心してかからないとね」
うう、そうですそれが恐いんです。この国にとって大切な大国である帝国の皇女様が、私を見にいらっしゃる……
しかし、
「何も心配はないさ。トキネは俺の弟子だ。魔力にも十分慣れたし、度胸もあるからな」
えええ、アーレン様が私のことを褒めた!?
「ア、アーレン様! もう一回言ってくださいもう一回!」
「断る」
「えええ! けち、けちぃっ!」
でも、ちゃんと聞きましたからね! 胸に焼き付けますからね!
私は褒められて伸びる子です!(多分)私は王宮魔導師アーレン様の弟子!
異世界にだってもう慣れました。これ以上、何が起こったって絶対負けませんから!
「私も行くから安心してね」
グロリア様が夕食の場で、横に座る私に笑みを向けてくれました。「社交界は外面はいいけど心の中は獣の連中ばっかりよ。あなたみたいな素直な子は遊ばれやすいわ。私がそばにいて守ってあげるからね」
「トキネは俺のパートナーだ。俺がそばにいる」
と真正面に座っているアーレン様。淡々と肉をお切りになっていますが、「こいつは俺のものだ」と子どもっぽく主張しているようにも聞こえます。何だか面白くて、こっそり笑ってしまう私です。
ちなみに、いつも食事に同席しているローランさんは今夜はいません。何でも今日アーレン様に出された宿題が終わらないので、部屋でそれをやりながら夕食を食べるとか。
だから今夜はアーレン様とグロリア様と私の三人です。レンジュ君とイオリスさんは、いつでも主人の要望に応えられるよう部屋の壁にて待機しています。一緒に食べればいいのになあと思うんですが、これがこの世界の『普通』だそうです。
と、グロリア様がアーレン様に、難しい視線を投げました。
「あら、でも、アーレン。明日は久しぶりにロンバルディア公の奥様が出席されるそうよ。あなたトキネどころじゃなくなるんじゃなくって?」
「………」
アーレン様が無言になってしまいました。その眉間に強くしわが刻まれます。
私はアーレン様の不機嫌が心配で、アーレン様とグロリア様を交互に見ました。
「あのね、トキネ。この際教えておくけれど――」
「グロリア」
「アーレン、先に伝えておくべきよ。トキネがいらない心配をするでしょう?」
「………」
私は思い切って、「聞きます。教えてください」と自ら言いました。
グロリア様はいい子ねと言いたげに微笑むと、
「ロンバルディア公アルバート様の奥様は、ヴェレッタ様と言うのだけれど……この方が、少し問題のある方でね」
今度はアーレン様も遮りません。私は熱心にグロリア様に耳を傾けます。
「彼女はとても強力な魔法士なの。魔力の量だけで言えば、アーレンに匹敵するほどなのよ」
「え、お師匠様に!?」
人前ではまだ恥ずかしくてアーレン様と呼べない私です。
それにしても……アーレン様に匹敵する、なんて。
「もしも彼女が正常な人ならば、間違いなく王宮魔導師に抜擢されていたでしょうね。でも残念ながら、彼女には弱点があった」
「じゃ、弱点ですか……?」
ごくりと喉が鳴りました。大切なことだという緊張感が、グロリア様から伝わってきます。
「……実は、魔法士は強力であればあるほど精神を病みやすいの。このことは、もう習った?」
「は、はい!」
そうなんです。抱える魔力が大きくなればなるほど、人は精神のバランスを崩しやすいのだそうです。
それが、魔法という強力な力を持つこの国が小さい理由のひとつ。と言っても国の小ささに関しては、もっと色々理由があるようですが。
グロリア様は沈痛な面持ちで言を継ぎました。
「……ヴェレッタ様は、アルバート様とご結婚なさってから徐々におかしくなってしまわれたの。今は病身として、滅多に社交界にはお出にならないわ」
「………」
私に言える言葉はありません。
生まれ持った魔力のためにそんなことになるなんて、辛すぎます。
「それでね、トキネ。ここからが重要なんだけれど」
「はい。え?」
ここからが重要って、今までのも十分重要だった気がするんですが。
私が大人しく聞く体勢になると、
「ヴェレッタ様はアーレンがお気に入りなのよ。たぶん、魔力量が同じくらいということで、居心地がいいのね」
「―――!」
「安心感もあるのかもしれない。ヴェレッタ様が暴走しても、アーレンならば止められるという」
「な、なるほど」
その安心感なら私も分かります。私も一度アーレン様に魔力の暴走を抑えてもらってから、アーレン様のそばにいるときの安心感が比較にならないほど増しましたから。
グロリア様は申し訳なさそうな顔をして、
「だから……明日の社交パーティ、ヴェレッタ様がお出になるなら、アーレンはその相手をせずにはおさまらないわ。トキネ。どうか我慢してあげてね?」
え、ええと……あれえええ?
こ、これって私がアーレン様を好きって、バレてますよね? モロバレですよね!?
まさかアーレン様と“そういう仲”になっちゃったことまで、……バレてます?
グロリア様はサラダをつつきながらふうとため息をつき、
「アーレン。あなたさっさとトキネと結婚してしまいなさいな。そのほうが対外的に楽だわ」
ああああやっぱりいいいい!
でも当然と言えば当然です。初エッチのとき着替えの服をグロリア様にお借りしましたし、最近割と頻繁にアーレン様のお部屋で眠っているのくらい、同じお屋敷にいればすぐ分かりますよね! ええ!
恥ずかしすぎて私が肩を縮めてちっちゃくなっていたら、グロリア様がそれに気づいたのか朗らかに笑いました。
「これでも驚いたのよ? アーレンが私の部屋に来るなり、『トキネを伴侶とするつもりだから色々協力しろ』と言い出して……もちろん大歓迎だったけれど」
うひいいい、アーレン様そんな宣言しちゃったんですかあああ。
う、嬉しいですけどっ。嬉しいですけどっ。心の準備がっ。
頭の中がごちゃごちゃし始めた私をよそに、アーレン様が氷の無表情で言いました。
「そう簡単に結婚というわけにもいかんだろう。俺はトキネを元の国に帰すと約束してもいるからな……トキネが帰ってしまっても俺はトキネを伴侶と思って生きていけばいいが、トキネのほうは元の世界での生活がある」
「え……」
私は思わずアーレン様の顔を見ました。
……日本に帰ってからのこと。アーレン様は、そういう風に思っていたんだ……
「わ――私だって、アーレン様を旦那様と思って生きていきます、よ?」
「無理してそんなことを言わなくていい。下手すれば死ぬまで会えない相手を伴侶と思うのは辛かろう」
「も、もう一度この国に召喚していただければ!」
「それでお前はいいかもしれんが、ご家族は納得するのか?」
「う……」
私は顔を伏せました。お父さん、お母さん、涼。
今どれほど心配していることだろう。私がこんなになっていると知ったら、どんな顔をするだろう。
……アーレン様と恋人になって、浮かれている場合じゃなかったんだ。
グロリア様がパンと手を打ち鳴らして、
「よしなさいアーレン、トキネを苦しませるのは。そんな話、帰るすべがちゃんと見つかってからでもいいじゃないの」
「……そうだな」
すまん、とアーレン様がつぶやきます。
うう、謝るのは私のほうですアーレン様!
アーレン様は、本当は私とは何の関係もないのに、私のために全力を尽くすと言ってくれた人なのです。そもそもそれが好きになったきっかけのような気がするのですが、今となってはそれをうっかり忘れてしまいそうになる――
グロリア様は私の背中に手を触れて、慰めるように言いました。
「問題が山積なのは分かるわ。でも、良かったらこの世界にいる間はアーレンのことを好きでいてあげてね。この子が女の子にこんなに熱心になるのは初めてなのよ。これは本当だから」
「グロリア!」
「あら、なあに。女を自分と性が違うだけの生き物と思ってた氷の魔導師さん?」
鋭い矢のような視線がグロリア様を射貫きますが、グロリア様は平気な顔。傍らで見てるだけの私も恐い顔なのに、さすがお姉様です。
「明日はトキネ目当てに帝国のジュレーヌ皇女もいらっしゃるし、たぶんトキネにとっては楽なパーティにはならないわ。心してかからないとね」
うう、そうですそれが恐いんです。この国にとって大切な大国である帝国の皇女様が、私を見にいらっしゃる……
しかし、
「何も心配はないさ。トキネは俺の弟子だ。魔力にも十分慣れたし、度胸もあるからな」
えええ、アーレン様が私のことを褒めた!?
「ア、アーレン様! もう一回言ってくださいもう一回!」
「断る」
「えええ! けち、けちぃっ!」
でも、ちゃんと聞きましたからね! 胸に焼き付けますからね!
私は褒められて伸びる子です!(多分)私は王宮魔導師アーレン様の弟子!
異世界にだってもう慣れました。これ以上、何が起こったって絶対負けませんから!
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜
来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、
疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。
無愛想で冷静な上司・東條崇雅。
その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、
仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。
けれど――
そこから、彼の態度は変わり始めた。
苦手な仕事から外され、
負担を減らされ、
静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。
「辞めるのは認めない」
そんな言葉すらないのに、
無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。
これは愛?
それともただの執着?
じれじれと、甘く、不器用に。
二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。
無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
【完結・おまけ追加】期間限定の妻は夫にとろっとろに蕩けさせられて大変困惑しております
紬あおい
恋愛
病弱な妹リリスの代わりに嫁いだミルゼは、夫のラディアスと期間限定の夫婦となる。
二年後にはリリスと交代しなければならない。
そんなミルゼを閨で蕩かすラディアス。
普段も優しい良き夫に困惑を隠せないミルゼだった…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる