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本編
9:北の魔法士 6
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リュウの制止に、魔法の乱撃が止んだ。
「――リュウ殿か? なぜここにいるのだ?」
暗闇からダリアンが姿を現す。リュウは額に手を当ててため息をつき、
「それはこっちの台詞だ北の。なぜこんなところにいるんだ」
「この灰色熊は元々北との境界線で発生した。動きが速く、中央に入り込ませてしまった。我の失態だ」
ダリアンは汗をかいている。ぜえ、ぜえと息も荒い。あれだけ魔法を乱打していればそうもなるだろう。
「……ここからは俺が引き受ける。敵は何体だ?」
「いや、そんなわけには――」
「いいから大人しく言うことを聞け。後は俺が引き受ける。何体いる」
「……元は五体。残り三体だ」
そうか、とリュウはそれだけ言うに留めた。ダリアンの魔法の命中精度からして、二体倒せただけでも御の字だろう。
ダリアンの肩の向こうに、敵の気配がする。
「いったいどの大陸からの転移だろうな……」
肩を回し、右手を突き出す。どいていろ、とあごをそらしてダリアンに命じ。
ダリアンがのそのそとその大柄な体を横へのける。
夜闇に大きな影が三つ。ダリアンの巨体さえ凌駕する大きさだ。灰色熊は比較的よく出てくる魔物だが、それにしてもでかい。
「ちっ」
舌打ちして、リュウは魔法力を操り巨大で鋭い氷柱を複数敵の頭上に生み出す。
「落ちろ!」
ザン! と音がして、氷柱は灰色熊を串刺しにした。一体は頭から貫かれ、そのまま絶命した。
しかし残り二体。体の一部を貫かれながらも咆哮を上げてこちらへ向かってくる。
「ダリアン、離れていろ!」
北の魔法士が言う通りに離れていくのを確認してから、リュウは襲ってくる二体にこちらから飛び込んで行く。
両手の間に渦巻く魔法力。それを二つに分裂させ、それぞれ二体に向けて放つ。
それは二体を違わず爆裂させた。上半身を奪われ下半身だけとなった巨体が、ゆるゆると地面に倒れていく。
あっという間の出来事だった。
頭を貫かれた一体目と、他二体の体の下半身が、やがて砂となって消えていく。
魔物は死ぬとこうして砂となって消える。ゆえに生物なのかどうかが専門家の中でも意見が分かれていた。どうやって生まれるのかも分からない。どうやって増殖するのかも分からない。
何もかも分からないまま――こうして魔法士たちは魔物と戦っている。
辺りに他に敵の気配がないかどうか、慎重に見極める。そしてダリアンの言った通り他にはいないことを確信すると、リュウはダリアンのほうへと歩いて行く。
「お前の修行の成果がこれか」
「……すまぬ」
「東に魔法使いを貸してくれと要請しているそうだな。西からも寄越す。お前はもう一度、山にこもれ」
「……うむ」
ダリアンはその黄色の瞳でうつろにリュウを見る。
「お主……リラのところにいたのか」
「北の宝珠のことを頼みに行った。そう話しただろう」
「……そうか」
リュウは苛々と腕を組む。今は深夜だ。そんな時刻までリラのところにいたことが、この男にとって気になることであるに違いない。
(リラがこの男を選びさえすれば)
魔法力の点では申し分ない。宝珠の姫の伽として立派に役目を果たせたはずだ。その役目を果たせるなら、現状魔法士としてほとんど役立たずと化していても、ダリアンは堂々としていられただろう。
リラはダリアンを、『兄』だから伽など想像できぬと言った。
たしかにこの国は兄弟婚を許していない。しかし――リラとダリアンは血が繋がっていないのだから構わぬはずだ。
ましてリラには子を作る能力がない。過去には伽の相手が実の兄だった宝珠の姫がいたと聞く。
何も問題はないだろうに――
(――そういう問題ではないのか)
分からない。本当に分からない。リュウはがしがしと頭をかく。人の心は分からぬことだらけだ。
やがて、ダリアンが重苦しい口を開く。
「……リラのところに戻ってやってくれぬか。安心させてやってくれ」
「………」
とても心からそうは思っていない声で。ダリアンは苦しげに、それでも「リラを安心させてやってほしい」と言う。
優しい男なのだとリュウは思う。
愛する女のためなら、自分の心など二の次なのだろうと。
「……分かった、戻る」
リュウがそう言うと、ほんの一瞬、ダリアンがほっと表情をほころばせたのが分かった。
この巨体の男に、それは似つかわしくない顔だった。
だが――とても似合う顔でもあった。
「じゃあな」とリュウはダリアンに背を向ける。そして、地を蹴って空へと飛び立つ。
ダリアンの視線が、自分を追っているのが分かる。まるで神殿にちゃんと向かっているかどうかを監視しているように。
リュウがちゃんとリラを安心させるかどうかを、確認するかのように。
――ダリアンのように、自分がリラを想えたら……
すべては解決するのだろうか。
分からなかったことがすべて、明瞭になるのだろうか。
(だが、どうすればダリアンのようにリラを愛せるようになる?)
そも、自分に恋や愛などという感情があるのかとんと分からぬ。リュウは空を切りながらため息をつく。
「リュウ殿」
神殿の前ではファンが待っていた。「首尾はいかがで?」
「五体いた。すべて倒した……北のダリアンもいたのでな」
「戻ってきた世話係たちから聞いております。ダリアン殿は相変わらずのようですわねえ」
「世話係たちが苦労したのは分かるが、ダリアンを侮辱させるなよ。やつはやつで必死だ」
「分かっておりまする」
神殿の中に入ると、「リュウ様!」とリラが駆けてきた。夜着を着直し、長い髪を首の後ろでくくっている。
「リュウ様、よくご無事で……!」
「……ダリアンも無事だぞ」
リュウはそう言った。
リラははっと顔を赤くして、
「は、はい。ダリアン兄様も……お二人ともご無事でよろしゅうございました」
――ダリアンのことが頭になかったのか。それを察して、リュウは苦々しい思いをする。
こうやって人の想いはすれ違っていくのか。ダリアンはリラのことしか考えてはいないというのに。
片や自分は……リラのことなど想えはしないのに。
リラが泣きそうな顔になっている。ダリアンのことを忘れていたことを、恥じているのだろうか。
リュウはリラの頭を無造作に撫でてやった。たぶん、リラにとっては仕方のない心の動きだったのだろう。ダリアンが決してリラを忘れられないように。
リラが目尻に涙をためながらふわりと笑って、
「リュウ様はお優しい。リラは、リュウ様に相応しい女となりとうございます」
「……俺などに合わせずとも、お前はお前でいい」
頭を撫でていた手をおろすと、リラはその手を両手で包み、口づけを落とした。
戦いを終えた男を労るような、穏やかなキスだった。
不思議な感覚がリュウを襲う。リラはこんな口づけをできる女だったか――
「このリュウ様の手が民を守るのでございますね」
そう言ってリラはようやく涙の乾いた目で嬉しそうに笑った。
「リュウ様、リュウ様も他の魔法士の方々も……みな、英雄なのですね」
「………」
いったいなぜそんなことをしたのか――
分からない。分からないが、リュウはいつの間にか、リラの頬に口づけをしていた。
リラは驚いたようにリュウを見つめた。その頬が初々しい桃色に染まる。
「……この国を、民を一番守っているのはお前の作る宝珠だ。お前こそがこの国の『要』だ。俺たちは……お前を守るためにいる」
考えてみればその華奢な双肩に、なんと重い役割が載っていることか。
魔法士は姫のためにいる。そう、民のためである前に、姫のためにある――
ダリアンはリラを『宝珠の姫』として見ることができるのか。ふと、そんなことを思った。
もしもできないのなら――リラをリラ個人としてしか見ることができないのなら――
やはり伽には相応しくないのかもしれない。
そして同時に、誰よりもリラを『宝珠の姫』として認めているのは自分だとリュウは確信していた。
――初めて北の山で出会ったときから。
この娘は普通の娘としては終わるまいと、強く感じていたから。
「リラ。俺は疲れた。寝るぞ」
「は、はい。このような時間まで、本当に――」
「余計な世辞はいい。部屋へ戻る」
いつの間にかリラの片手を掴んでいた。途中で気づいたが、手放さずにいた。
どうせ行く場所は同じ部屋だ。ならばこのまま行っても同じことだろう――と、自分の心を納得させながら。
(北の魔法士/終)
「――リュウ殿か? なぜここにいるのだ?」
暗闇からダリアンが姿を現す。リュウは額に手を当ててため息をつき、
「それはこっちの台詞だ北の。なぜこんなところにいるんだ」
「この灰色熊は元々北との境界線で発生した。動きが速く、中央に入り込ませてしまった。我の失態だ」
ダリアンは汗をかいている。ぜえ、ぜえと息も荒い。あれだけ魔法を乱打していればそうもなるだろう。
「……ここからは俺が引き受ける。敵は何体だ?」
「いや、そんなわけには――」
「いいから大人しく言うことを聞け。後は俺が引き受ける。何体いる」
「……元は五体。残り三体だ」
そうか、とリュウはそれだけ言うに留めた。ダリアンの魔法の命中精度からして、二体倒せただけでも御の字だろう。
ダリアンの肩の向こうに、敵の気配がする。
「いったいどの大陸からの転移だろうな……」
肩を回し、右手を突き出す。どいていろ、とあごをそらしてダリアンに命じ。
ダリアンがのそのそとその大柄な体を横へのける。
夜闇に大きな影が三つ。ダリアンの巨体さえ凌駕する大きさだ。灰色熊は比較的よく出てくる魔物だが、それにしてもでかい。
「ちっ」
舌打ちして、リュウは魔法力を操り巨大で鋭い氷柱を複数敵の頭上に生み出す。
「落ちろ!」
ザン! と音がして、氷柱は灰色熊を串刺しにした。一体は頭から貫かれ、そのまま絶命した。
しかし残り二体。体の一部を貫かれながらも咆哮を上げてこちらへ向かってくる。
「ダリアン、離れていろ!」
北の魔法士が言う通りに離れていくのを確認してから、リュウは襲ってくる二体にこちらから飛び込んで行く。
両手の間に渦巻く魔法力。それを二つに分裂させ、それぞれ二体に向けて放つ。
それは二体を違わず爆裂させた。上半身を奪われ下半身だけとなった巨体が、ゆるゆると地面に倒れていく。
あっという間の出来事だった。
頭を貫かれた一体目と、他二体の体の下半身が、やがて砂となって消えていく。
魔物は死ぬとこうして砂となって消える。ゆえに生物なのかどうかが専門家の中でも意見が分かれていた。どうやって生まれるのかも分からない。どうやって増殖するのかも分からない。
何もかも分からないまま――こうして魔法士たちは魔物と戦っている。
辺りに他に敵の気配がないかどうか、慎重に見極める。そしてダリアンの言った通り他にはいないことを確信すると、リュウはダリアンのほうへと歩いて行く。
「お前の修行の成果がこれか」
「……すまぬ」
「東に魔法使いを貸してくれと要請しているそうだな。西からも寄越す。お前はもう一度、山にこもれ」
「……うむ」
ダリアンはその黄色の瞳でうつろにリュウを見る。
「お主……リラのところにいたのか」
「北の宝珠のことを頼みに行った。そう話しただろう」
「……そうか」
リュウは苛々と腕を組む。今は深夜だ。そんな時刻までリラのところにいたことが、この男にとって気になることであるに違いない。
(リラがこの男を選びさえすれば)
魔法力の点では申し分ない。宝珠の姫の伽として立派に役目を果たせたはずだ。その役目を果たせるなら、現状魔法士としてほとんど役立たずと化していても、ダリアンは堂々としていられただろう。
リラはダリアンを、『兄』だから伽など想像できぬと言った。
たしかにこの国は兄弟婚を許していない。しかし――リラとダリアンは血が繋がっていないのだから構わぬはずだ。
ましてリラには子を作る能力がない。過去には伽の相手が実の兄だった宝珠の姫がいたと聞く。
何も問題はないだろうに――
(――そういう問題ではないのか)
分からない。本当に分からない。リュウはがしがしと頭をかく。人の心は分からぬことだらけだ。
やがて、ダリアンが重苦しい口を開く。
「……リラのところに戻ってやってくれぬか。安心させてやってくれ」
「………」
とても心からそうは思っていない声で。ダリアンは苦しげに、それでも「リラを安心させてやってほしい」と言う。
優しい男なのだとリュウは思う。
愛する女のためなら、自分の心など二の次なのだろうと。
「……分かった、戻る」
リュウがそう言うと、ほんの一瞬、ダリアンがほっと表情をほころばせたのが分かった。
この巨体の男に、それは似つかわしくない顔だった。
だが――とても似合う顔でもあった。
「じゃあな」とリュウはダリアンに背を向ける。そして、地を蹴って空へと飛び立つ。
ダリアンの視線が、自分を追っているのが分かる。まるで神殿にちゃんと向かっているかどうかを監視しているように。
リュウがちゃんとリラを安心させるかどうかを、確認するかのように。
――ダリアンのように、自分がリラを想えたら……
すべては解決するのだろうか。
分からなかったことがすべて、明瞭になるのだろうか。
(だが、どうすればダリアンのようにリラを愛せるようになる?)
そも、自分に恋や愛などという感情があるのかとんと分からぬ。リュウは空を切りながらため息をつく。
「リュウ殿」
神殿の前ではファンが待っていた。「首尾はいかがで?」
「五体いた。すべて倒した……北のダリアンもいたのでな」
「戻ってきた世話係たちから聞いております。ダリアン殿は相変わらずのようですわねえ」
「世話係たちが苦労したのは分かるが、ダリアンを侮辱させるなよ。やつはやつで必死だ」
「分かっておりまする」
神殿の中に入ると、「リュウ様!」とリラが駆けてきた。夜着を着直し、長い髪を首の後ろでくくっている。
「リュウ様、よくご無事で……!」
「……ダリアンも無事だぞ」
リュウはそう言った。
リラははっと顔を赤くして、
「は、はい。ダリアン兄様も……お二人ともご無事でよろしゅうございました」
――ダリアンのことが頭になかったのか。それを察して、リュウは苦々しい思いをする。
こうやって人の想いはすれ違っていくのか。ダリアンはリラのことしか考えてはいないというのに。
片や自分は……リラのことなど想えはしないのに。
リラが泣きそうな顔になっている。ダリアンのことを忘れていたことを、恥じているのだろうか。
リュウはリラの頭を無造作に撫でてやった。たぶん、リラにとっては仕方のない心の動きだったのだろう。ダリアンが決してリラを忘れられないように。
リラが目尻に涙をためながらふわりと笑って、
「リュウ様はお優しい。リラは、リュウ様に相応しい女となりとうございます」
「……俺などに合わせずとも、お前はお前でいい」
頭を撫でていた手をおろすと、リラはその手を両手で包み、口づけを落とした。
戦いを終えた男を労るような、穏やかなキスだった。
不思議な感覚がリュウを襲う。リラはこんな口づけをできる女だったか――
「このリュウ様の手が民を守るのでございますね」
そう言ってリラはようやく涙の乾いた目で嬉しそうに笑った。
「リュウ様、リュウ様も他の魔法士の方々も……みな、英雄なのですね」
「………」
いったいなぜそんなことをしたのか――
分からない。分からないが、リュウはいつの間にか、リラの頬に口づけをしていた。
リラは驚いたようにリュウを見つめた。その頬が初々しい桃色に染まる。
「……この国を、民を一番守っているのはお前の作る宝珠だ。お前こそがこの国の『要』だ。俺たちは……お前を守るためにいる」
考えてみればその華奢な双肩に、なんと重い役割が載っていることか。
魔法士は姫のためにいる。そう、民のためである前に、姫のためにある――
ダリアンはリラを『宝珠の姫』として見ることができるのか。ふと、そんなことを思った。
もしもできないのなら――リラをリラ個人としてしか見ることができないのなら――
やはり伽には相応しくないのかもしれない。
そして同時に、誰よりもリラを『宝珠の姫』として認めているのは自分だとリュウは確信していた。
――初めて北の山で出会ったときから。
この娘は普通の娘としては終わるまいと、強く感じていたから。
「リラ。俺は疲れた。寝るぞ」
「は、はい。このような時間まで、本当に――」
「余計な世辞はいい。部屋へ戻る」
いつの間にかリラの片手を掴んでいた。途中で気づいたが、手放さずにいた。
どうせ行く場所は同じ部屋だ。ならばこのまま行っても同じことだろう――と、自分の心を納得させながら。
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