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本編
12:南の魔法士 3
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一通り墓作りを手伝い終わったあと、リュウは一度西の山へと戻った。
「マオ。異常はないか」
「ございません。平和そのものです」
「そうか……俺はこれから中央へ行く。大丈夫だな?」
「はい、もちろん……リュウ様? 何かございましたか?」
マオは性別を疑いたくなるほど愛らしい顔で小首をかしげた。
「いや、何も」
「そうですか? 少し元気がないように見えますよ?」
「気のせいだ」
――元気がない? リュウは自問する。自分は生気を欠いているのか。
なぜ?
……問うまでもない。
しかしリュウはそれを見ぬ振りで、マオに「何もない」と繰り返した。
マオは首をかしげたままだったが……それを無視して、
「では行ってくる」
「はい。お気をつけて」
マオが頭を下げる。「何かあればすぐ呼び戻せよ」と言い残し、リュウは西の山を飛び立った。
*
中央神殿ではリラが北の宝珠を生み出すため、儀式を行っている最中だった。
「お部屋でお待ちになりますか」とファンが言ったが、リュウは儀式の間の片隅でリラの姿を眺めることを選んだ。
儀式の最中は他人がいないほうが好ましい。だが、要するにリラの邪魔にさえならなければいいのだ。そしてリラは儀式の最中は決して集中を崩さない。例え複数の人間ががやがや儀式の間に入ってきても気づかないのではないか、それくらいの集中力を彼女は持っている。
とは言えリュウは、できるだけ呼吸を押し殺して儀式を見つめた。
台座に載った、磨き抜かれた丸い石。リラはその前でひたすら頭を下げている。
彼女は胸の前で両手を合わせているはずだった。力はそこから立ち昇り、石へと注がれる。
台座の石は元は白いが、今はかなり深い黒に変わっている。それが北の山の宝珠の色である。
――北の山の石を依頼してからまだ二日。完成は間近に見えた。
以前の姫は、宝珠をひとつ作るのに一週間かかったと聞いたものだが――
リラはおそらく、歴代の宝珠の姫の中でも飛び抜けて力が強いのだ。あの華奢な体に、いったいどれほどの力を持っているのか。
と言ってもその彼女に力を注ぐのが自分の役割なのだが。それを思い、リュウは苦い味を口の中に感じた。
リラが立ち上がった。今日の分は終了ということだろう。
台座の石はかなり黒くなったが、リュウの知っている北の山の艶やかな黒ではない。
リラはしばらく台座を見つめたまま、静かにたたずんでいた。
ほう、とかすかなため息が彼女の口から漏れた――気がした。
「リラ」
呼ぶと、はっとリラは振り向き――リュウの姿を認めると、真っ赤に顔を染めた。
「リュ、リュウ様!」
いつも楚々とした娘が慌てる姿を、リュウはとっくりと見つめる。儀式の際の衣装は彼女の体を全て見せる薄衣。彼女は儀式をリュウに見られるとひどく慌てるのだ。
今さら彼女の裸に思うことなどないが、リュウは『慌てるリラ』をなぜか好ましく思っていた。人形のように磨き抜かれた顔と体だ。それが人間らしく動く瞬間が、好きなのかもしれない。
恥じ入って肩を縮めるリラに、リュウは歩み寄っていく。
「南から依頼だ。南の宝珠を作ってほしいと」
「あ……」
リラの顔に落胆の色が浮かんだ。
リュウは眉をひそめた。宝珠の姫が宝珠を依頼されてがっかりするとは何事だ。
「リラ様はリュウ様のご用事がそれだけであることにがっかりなさったのですよ」
いつの間にかファンがいた。ほっほと笑う高齢の世話係の言葉に、リラがまた頬を林檎のように染める。
――俺の用事がこれだけだったから残念がった……
リュウは口をつぐんだ。そう言われても、この中央神殿には宝珠の依頼とリラとの交接以外に用事などあるはずもない。
そして、今日は伽の日ではないのだ。
「リュウ様。たまにはリラ様と世間話でもなさってはくださりませぬか」
ファンはリラに上着をかけながら、リュウにしわの多い笑顔を向ける。
「リラ様は『姫』になられて以降、外の世界を知りませぬ。それに……リュウ様のことも、あまり知りませぬ。教えてやってはくださらぬか」
「………」
リュウは渋い顔をした。自分は会話がうまくない。そんな自分に話をしろというのか。
だがリラは期待のこもった瞳でリュウを見つめている。キラキラと輝く目は、リュウにはまぶしすぎた。
「俺の話せることなどわずかだぞ。それでもいいのか」
「もちろんですとも。リュウ様の思うように、世界を語ってくだされ」
「……それは好ましいことではないと思うが」
国の『要』たる姫の感覚が、たった一人の魔法士によって左右されてしまう。それは明らかに避けるべきことだ。
しかし世話係も外に詳しいとは言いがたいし、世話係以外で他にこの神殿に出入りできるのはリュウだけで……となれば、リュウが話してやるしかない。
リュウはため息をついた。できるだけリラの価値観を左右しなくて済むように、配慮して話をせねばなるまい。
「よろしいですか。ではどうぞお部屋へ」
ほっほとファンが二人を導く。リュウは何だかファンに騙されたような気分に陥った。
*
リラの着替えが済むと、リュウはリラの部屋に入り、彼女と二人きりとなった。
この部屋には椅子がひとつしかない。仕方なく、二人並んで寝台に腰かける。
「リュウ様。西領は近頃平和でございますか?」
リラは真っ先に聞いてくる。思えばリラは、自分の生まれ故郷の北領ではなく、西領のことを常に気にする。
「平和だな。西は一番魔物が少ないからな。俺など副官が一人で済むほどだし」
何より西は、近くに他大陸がない。そのため魔物が少ないのだと見られている。
それなのに西に魔物がたまに発生することのほうが、むしろ不思議なのだ。
「リ、リラは、西の宝珠はまだ作ったことがございませんので……い、いつでもご用命を」
なぜかたどたどしくリラが言う。
いや、とリュウは自分のところの宝珠を思い出しながら言った。
「まだ当分平気だろう。それより北と南の宝珠を早く完成させてやれ」
「……はい」
なぜかリラはまた落胆したようだ。本当に意味の分からない娘である。北であろうと南であろうと西であろうと、宝珠の価値は一緒だろうに。
「リラ。四領に差をつけるな。お前は宝珠の姫だ。大陸のすべてを平等に守らなくてはならん」
厳しい声で言ってやると、リラははっとした顔になり、
「も、申し訳ございません」
深く頭を下げた。
リュウはその頭を撫でてやる。リラはまだ若い。『姫』になってからも日が浅い。いくらでも修正ができるだろう。
顔を上げたリラはまた真っ赤になっていた。元々肌が透けるように白いだけに、赤くなると一際目立つ。人形のように整った細面をしているくせに、赤く染まると一気に人間らしくなるのが不思議だった。
おまけに瞳が橙色のため、赤くなるのがいっそう似合うのだ。
今はその橙が、一途にリュウを見ている。
そして彼女は、まるで勇気をひねりだすような決心の表情で、口を開く。
「リラは……どうしてもリュウ様のことが心配なのでございます」
「……そうか。まあ俺が死んだら儀式の相手が一時的にいなくなって危険だからな」
次の候補は決めてあるだろうな? とリュウは思い出してそう問う。
「俺が死んだ後、誰を伽の相手にするか。今の魔法士は南が女だから候補は二人しかいないが、そのどちらかに決めてあるだろうな?」
それは重要な事柄だ。魔法士はいつ死んでもおかしくない。常に次の伽の相手を考えておかなくてはならない。
もちろんその『次の伽の候補者』が先に死ぬ可能性もあるのだが。いずれにせよ、今このときに伽の相手が死んだらどうするかを考えておかなくては危険すぎる。
「次の……相手」
リラの橙の瞳が、泣きそうに揺れた。
「……その。考えておりませぬ……」
「なんだと?」
リュウはまた厳しい声になってしまう。別に叱るためにリラに会いにきたわけではなかったのに。
リラは細い指を絡ませながら、しゅんとなってうつむいた。
「……ダリアン兄様は考えられませぬ。ですから、カッツェ・ヴァータ殿にお願いするしかございませぬ……」
「何だ、決まっているんじゃないか」
「……リラは」
リラの瞳から、一筋の涙がこぼれ落ちた。
「リラは、リュウ様しか考えられませぬ。他の方となど……無理でございます」
「マオ。異常はないか」
「ございません。平和そのものです」
「そうか……俺はこれから中央へ行く。大丈夫だな?」
「はい、もちろん……リュウ様? 何かございましたか?」
マオは性別を疑いたくなるほど愛らしい顔で小首をかしげた。
「いや、何も」
「そうですか? 少し元気がないように見えますよ?」
「気のせいだ」
――元気がない? リュウは自問する。自分は生気を欠いているのか。
なぜ?
……問うまでもない。
しかしリュウはそれを見ぬ振りで、マオに「何もない」と繰り返した。
マオは首をかしげたままだったが……それを無視して、
「では行ってくる」
「はい。お気をつけて」
マオが頭を下げる。「何かあればすぐ呼び戻せよ」と言い残し、リュウは西の山を飛び立った。
*
中央神殿ではリラが北の宝珠を生み出すため、儀式を行っている最中だった。
「お部屋でお待ちになりますか」とファンが言ったが、リュウは儀式の間の片隅でリラの姿を眺めることを選んだ。
儀式の最中は他人がいないほうが好ましい。だが、要するにリラの邪魔にさえならなければいいのだ。そしてリラは儀式の最中は決して集中を崩さない。例え複数の人間ががやがや儀式の間に入ってきても気づかないのではないか、それくらいの集中力を彼女は持っている。
とは言えリュウは、できるだけ呼吸を押し殺して儀式を見つめた。
台座に載った、磨き抜かれた丸い石。リラはその前でひたすら頭を下げている。
彼女は胸の前で両手を合わせているはずだった。力はそこから立ち昇り、石へと注がれる。
台座の石は元は白いが、今はかなり深い黒に変わっている。それが北の山の宝珠の色である。
――北の山の石を依頼してからまだ二日。完成は間近に見えた。
以前の姫は、宝珠をひとつ作るのに一週間かかったと聞いたものだが――
リラはおそらく、歴代の宝珠の姫の中でも飛び抜けて力が強いのだ。あの華奢な体に、いったいどれほどの力を持っているのか。
と言ってもその彼女に力を注ぐのが自分の役割なのだが。それを思い、リュウは苦い味を口の中に感じた。
リラが立ち上がった。今日の分は終了ということだろう。
台座の石はかなり黒くなったが、リュウの知っている北の山の艶やかな黒ではない。
リラはしばらく台座を見つめたまま、静かにたたずんでいた。
ほう、とかすかなため息が彼女の口から漏れた――気がした。
「リラ」
呼ぶと、はっとリラは振り向き――リュウの姿を認めると、真っ赤に顔を染めた。
「リュ、リュウ様!」
いつも楚々とした娘が慌てる姿を、リュウはとっくりと見つめる。儀式の際の衣装は彼女の体を全て見せる薄衣。彼女は儀式をリュウに見られるとひどく慌てるのだ。
今さら彼女の裸に思うことなどないが、リュウは『慌てるリラ』をなぜか好ましく思っていた。人形のように磨き抜かれた顔と体だ。それが人間らしく動く瞬間が、好きなのかもしれない。
恥じ入って肩を縮めるリラに、リュウは歩み寄っていく。
「南から依頼だ。南の宝珠を作ってほしいと」
「あ……」
リラの顔に落胆の色が浮かんだ。
リュウは眉をひそめた。宝珠の姫が宝珠を依頼されてがっかりするとは何事だ。
「リラ様はリュウ様のご用事がそれだけであることにがっかりなさったのですよ」
いつの間にかファンがいた。ほっほと笑う高齢の世話係の言葉に、リラがまた頬を林檎のように染める。
――俺の用事がこれだけだったから残念がった……
リュウは口をつぐんだ。そう言われても、この中央神殿には宝珠の依頼とリラとの交接以外に用事などあるはずもない。
そして、今日は伽の日ではないのだ。
「リュウ様。たまにはリラ様と世間話でもなさってはくださりませぬか」
ファンはリラに上着をかけながら、リュウにしわの多い笑顔を向ける。
「リラ様は『姫』になられて以降、外の世界を知りませぬ。それに……リュウ様のことも、あまり知りませぬ。教えてやってはくださらぬか」
「………」
リュウは渋い顔をした。自分は会話がうまくない。そんな自分に話をしろというのか。
だがリラは期待のこもった瞳でリュウを見つめている。キラキラと輝く目は、リュウにはまぶしすぎた。
「俺の話せることなどわずかだぞ。それでもいいのか」
「もちろんですとも。リュウ様の思うように、世界を語ってくだされ」
「……それは好ましいことではないと思うが」
国の『要』たる姫の感覚が、たった一人の魔法士によって左右されてしまう。それは明らかに避けるべきことだ。
しかし世話係も外に詳しいとは言いがたいし、世話係以外で他にこの神殿に出入りできるのはリュウだけで……となれば、リュウが話してやるしかない。
リュウはため息をついた。できるだけリラの価値観を左右しなくて済むように、配慮して話をせねばなるまい。
「よろしいですか。ではどうぞお部屋へ」
ほっほとファンが二人を導く。リュウは何だかファンに騙されたような気分に陥った。
*
リラの着替えが済むと、リュウはリラの部屋に入り、彼女と二人きりとなった。
この部屋には椅子がひとつしかない。仕方なく、二人並んで寝台に腰かける。
「リュウ様。西領は近頃平和でございますか?」
リラは真っ先に聞いてくる。思えばリラは、自分の生まれ故郷の北領ではなく、西領のことを常に気にする。
「平和だな。西は一番魔物が少ないからな。俺など副官が一人で済むほどだし」
何より西は、近くに他大陸がない。そのため魔物が少ないのだと見られている。
それなのに西に魔物がたまに発生することのほうが、むしろ不思議なのだ。
「リ、リラは、西の宝珠はまだ作ったことがございませんので……い、いつでもご用命を」
なぜかたどたどしくリラが言う。
いや、とリュウは自分のところの宝珠を思い出しながら言った。
「まだ当分平気だろう。それより北と南の宝珠を早く完成させてやれ」
「……はい」
なぜかリラはまた落胆したようだ。本当に意味の分からない娘である。北であろうと南であろうと西であろうと、宝珠の価値は一緒だろうに。
「リラ。四領に差をつけるな。お前は宝珠の姫だ。大陸のすべてを平等に守らなくてはならん」
厳しい声で言ってやると、リラははっとした顔になり、
「も、申し訳ございません」
深く頭を下げた。
リュウはその頭を撫でてやる。リラはまだ若い。『姫』になってからも日が浅い。いくらでも修正ができるだろう。
顔を上げたリラはまた真っ赤になっていた。元々肌が透けるように白いだけに、赤くなると一際目立つ。人形のように整った細面をしているくせに、赤く染まると一気に人間らしくなるのが不思議だった。
おまけに瞳が橙色のため、赤くなるのがいっそう似合うのだ。
今はその橙が、一途にリュウを見ている。
そして彼女は、まるで勇気をひねりだすような決心の表情で、口を開く。
「リラは……どうしてもリュウ様のことが心配なのでございます」
「……そうか。まあ俺が死んだら儀式の相手が一時的にいなくなって危険だからな」
次の候補は決めてあるだろうな? とリュウは思い出してそう問う。
「俺が死んだ後、誰を伽の相手にするか。今の魔法士は南が女だから候補は二人しかいないが、そのどちらかに決めてあるだろうな?」
それは重要な事柄だ。魔法士はいつ死んでもおかしくない。常に次の伽の相手を考えておかなくてはならない。
もちろんその『次の伽の候補者』が先に死ぬ可能性もあるのだが。いずれにせよ、今このときに伽の相手が死んだらどうするかを考えておかなくては危険すぎる。
「次の……相手」
リラの橙の瞳が、泣きそうに揺れた。
「……その。考えておりませぬ……」
「なんだと?」
リュウはまた厳しい声になってしまう。別に叱るためにリラに会いにきたわけではなかったのに。
リラは細い指を絡ませながら、しゅんとなってうつむいた。
「……ダリアン兄様は考えられませぬ。ですから、カッツェ・ヴァータ殿にお願いするしかございませぬ……」
「何だ、決まっているんじゃないか」
「……リラは」
リラの瞳から、一筋の涙がこぼれ落ちた。
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