王様のナミダ

白雨あめ

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王道展開というやつ4

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「なにしやがるんだっ、てめっ!」

俺の腕から離れ、今にも拳を振り上げてきそうな愛先輩に急いで謝る。

「ごめんなさい、あのままじゃバレそうだったので。」

「バレる? なにが。」

「あー、いや。こっちの話です。」

風紀委員長から逃げてきたなんてこの人に話したら、ますます怒りをかってしまうこと必須だ。只でさえ嫌われているのに、これ以上株をさげることもない。言わないでおこう。


「それより先輩はどうしてここに?」


なんとなく理由はわかっている。
あんなに食堂に人があふれかえっていたのだ。
会長の親衛隊隊長である彼に報告がいかないわけがない。

愛先輩の歪んだ顔をみた瞬間、たずねたことを後悔した。


「......おまえ」

肩をわなわなと震わせて、俯いてしまった愛先輩の声は震えている。

「お前さぁ、なんなのマジで。」

「ぇ、.....なんですか。」

「なんですかっ、じゃっねぇよっ!」


ドンッ、と怒りの大きさをぶつけるように、廊下に足を振り下ろした先輩の姿は、たぶん今までで一番ーーーー。

「なに、なんなのまじで! 今までなにもなかったじゃねぇかよ。その空っぽな目にいろんなもの映して、ずっとその他多数だっただろうが! いきなり出てきてその気になってんじゃねぇよ! んな面してんじゃねぇよ! きっかけはあんのか? そのきっかけはあんのかよっ!」

「せんぱ、」

「いいか。よく聞けよ。お前がなに考えてようがしったこっちゃねぇが、お前も見ただろ? ......あいつが好きなのはあの転校生だ。理巧が好きなのはあの意味わかんねぇ転校生なんだよ!」

はぁ、はぁ、と息をきらして俺を睨み付けてくる先輩。なにが言いたいのか、何を怒っているのか。

正直いって、言っていることの半分も分からなかった。
だけど、


ーー理巧が好きなのはあの意味わかんねぇ転校生なんだよ!



意味わかんねぇ、ってなんだよ。

好きって、なに?


目の前が真っ白に真っ黒になる。
自分がどこにたっているのかよくわからない。

胸がいたい。
きゅーう、とする。




ざわざわと落ち着かない。



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