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心のありか
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「ーーっ、」
右膝がいたい。
身体が重い。
シーツの擦れる音がした。
「......桜庭? 起きたのか。」
「............とうじ、」
上から降り注ぐ光の眩しさにまばたきしながら、声のほうへ顔を向けてみる。
いつもより眉間のシワを濃くした冬至の姿を発見して、安心すると同時になんだか心配になる。
毎日、毎日あんなに深くシワを刻んで大丈夫なんだろうか。
あとがついて後悔しても遅いのに。
「おい、お前。今、何か失礼なことを......いや、よそう。確かめるまでもなく考えてるな、その顔は。」
「え? 考えてないよ。俺は心配してるだけ。」
「心配? お前が俺の心配なんて今までしたことあったか?」
「え、」
あったよね、......たぶん。
「まぁいい。それで気分はどうだ? 気持ち悪くないか?」
「え。......きぶん?」
気分は別に。少し身体がだるいだけで、なんで倒れたのか不思議なくら......、って。あっ!
「冬至っ! 俺、さっき転校生にあって」
「あぁ、わかってる。親衛隊のやつらには今反省文をかいてもらってる。実質的な被害は、......お前だけだしな。お前も、まぁな。」
「......え、なに。」
何かを言いたそうに、だけど口を閉じて、俺を見てくる冬至に首を傾げる。
なんなんだ、と思いつつ冬至を見上げれば、そっと視線をそられる。
「......ここは保健室だ。倒れたお前をつれてきた。転校生は、お前が倒れたのをみて逃げだした。」
「逃げた? 逃げたってどこへ」
あきらかに話題をそらされたと分かりつつも、転校生の話に思わず反応してしまう。
冬至が、誰かを逃がすということが些か信じられなけれど、ここで嘘をつく意味もないし、それは本当のことなんだろう。
なんでも完璧にしないと気がすまない冬至らしくないなと思ってしまう。
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