3 / 17
1巻
1-3
しおりを挟む「じゃ、まずは添い寝からだね」
怜はそう言い、布団の中でなつきを抱きしめた。
向き合うのは恥ずかしいというなつきの希望により、うしろから抱え込まれるような形で身体を密着させている。
布団に入るということで、なつきは先ほどシャワーを浴びてきた。
怜とお揃いのガウンが気恥ずかしく、なんだかそわそわと落ち着かない。
「さっきは適当に五分って言ったけど、そのぐらいでよかった?」
「いえ。五分で十分だと思います。普通は一分もかからずに寝ちゃうので」
「そっか。でも念を入れて十五分間目を瞑ってみようか。それでダメなら、もう一つの方法だね」
「わ、わかりました」
もう一つの方法、その言葉に声が引き攣った。
なつきは暴れ回る心臓をガウンの上からぎゅっと掴む。そして目を閉じ、深呼吸をした。
自分が落ち着かなければきっと怜も落ちつくことができないだろうという、彼女なりの心配りである。
(大丈夫、すぐに怜さんは寝る!)
今まで、彼氏から同級生、さらには友人のペットまで寝落ちさせてきた。通用しないわけがない。
それから十五分間、なつきは目を閉じたまま怜が眠りに落ちるのを待った。
――しかし……
「怜さん、寝てませんよね?」
「うん。寝てはないかな」
怜は一向に寝る気配を見せなかった。
返ってきた声も、先ほどと同様元気だ。
なつきはぐるりと身体を反転させると、怜の顔を見上げた。涼しげな瞳は、じっとなつきのことを見つめていた。
「……もしかして、ずっと目を開けてました?」
「いや、瞑ってたけど。というか、なつきちゃんの体質って俺が目を瞑っていようが開けていようが関係ないって話じゃなかった?」
「そ、そうなんですけど……」
なつきは視線を彷徨わせた。正直、こんな状況は初めてで、どうしたらいいのかわからない。
狼狽えていると、怜の手のひらがなつきのガウンの合わせ目からするりと入ってきて、背中をくすぐった。
「ひゃ!」
「それじゃ、もう一つの方法に協力してもらおうかな?」
どこか楽しそうに怜は笑う。指で円を描きながら背中を撫でられて、なつきの肩は跳ね上がった。ゾクゾクと背中をなにかが駆け上がり、思わず怜に縋りつく。
「ん。大丈夫。優しくしてあげる」
まるで子供をあやすように声を落とし、怜はなつきの額にキスを落とした。
そこから熱が生まれて、一瞬で全身の血液が沸騰しそうになる。
背中をまさぐる手のひらに、なつきの身体は小刻みに反応した。
(こ、このまま私、一線越えちゃうの!?)
未体験な事柄に挑む恐怖と、優しい手のひらから感じる少しの安堵。
そして、胸の奥からせり上がるわずかな興奮。
いろいろな感情がせめぎ合い、頭が混乱した。
しかし、嫌ではなかった。
なつきとしても処女は捨てたいと思っていたのだ。
しかも、怜なら初めてのなつきに合わせて、きっと優しくしてくれるだろうという確信もある。
けれど――……
(でも、私と寝ても怜さんって二、三時間しか連続で寝れないんだよね……)
なつきが知る限り、自分の体質で眠りについた人は八時間以上余裕で寝てしまう。普段睡眠が短いと言っていたトモだって、なつきと一緒に寝れば、目覚まし時計の音に気付かないぐらい熟睡している。
それならば、怜だって自分の体質によって眠ったほうがいいだろう。
そのほうが、ゆっくり睡眠が取れるのかもしれない。
なつきは、そう考えた。
「ちょ、ちょっと待ってください!」
いつの間にか首筋に顔を埋めていた怜を、渾身の力で押しのける。
怜はびっくりしたように目を瞬かせていた。
「もう十分、時間をください! 頑張って怜さんを寝かせてみせるので!」
「……十分でも、三十分でも、いくらでもどうぞ」
ふっと、困ったような笑みを浮かべて、怜は身体を離してくれた。背中を撫でる手も、ガウンから引き抜かれる。
離れていってしまう熱が、少し寂しかった。
そんな感情に頭を振って、なつきはぎゅっと怜の手を握った。
そして、温めるように息を吹きかけ、摩る。
「なにをしてるの?」
怜は不思議そうな声を出す。
「前にテレビで専門家の人が『眠れない時は手足を温めるといい』って言っていたので、温めてるんです! 怜さんは目を瞑っていてくださいね。気持ちも身体もリラックスさせてください。すぐに眠たくなると思うので!」
「……必死だね」
「だって、寝れないのって辛いじゃないですか。私には不眠の経験はないですけど、一日徹夜しただけで辛いですもん。だから、怜さんはもっとしんどいんだろうなぁって」
「俺のため?」
「他になにがあるんですか?」
なつきが首を傾げたところ、怜は大きく目を見開いて固まっていた。
「私の体質で眠った人って、眠りが深いみたいなんです。だから……」
はー、と手のひらに息を吹きかけると、頭上で怜が笑う気配がした。
見上げると、眉根を寄せつつも口元には笑みを浮かべる彼の姿。
「なんか、最高に悪いことをしている気分だ」
「……よくわからないです」
「俺は、君の処女を捨てたいっていうのにつけ込んで、自分のために君をいいようにしようとしてるんだよ? よくそういう男の身を案じられるよね」
「だって、それは……」
その指摘に、なつきは言い淀む。
怜は自分だけがエゴによって行動しているように言うが、なつきにも下心がないわけではないのだ。
怜は冷静な瞳でなつきを見つめる。
「本当は嫌なんでしょう? だから『もう十分時間がほしい』なんて言ったんじゃないの?」
「ち、違いますよ! 時間がほしいって言ったのは、怜さんに私の体質で安眠してもらいたかったからで、怜さんとそういうことをするのが嫌ってわけじゃ……」
「好きな人がいるのに?」
「……好きな人がいるからです」
恥ずかしくて瞳が潤んだ。
好きな人がいるのに、他の男性と身体を繋げるのは平気なのかと咎められたような気分だ。
なつきだって、処女を捨てられるなら誰でもいいと思っていたわけじゃない。だけど、怜にはそう見えてしまうのも頷ける。
俯いたなつきの顔を怜の手が優しく上げさせる。
そして彼は、申し訳なさそうに眉尻を下げた。
「ごめん。今の質問は意地悪だったね。なつきちゃんだって、そりゃ最初は好きな人がよかったよね」
目尻に溜まった涙を吸い取るように口づけられる。
なつきが摩っていた手を引き抜かれ、肩を掴まれた。
そして、そのまま両肩を押さえつけられ、押し倒された。
「優しくするね。本当に優しくする」
「えっと……」
「ごめん。もう自然には寝れないかも」
怜はぴったりと身体を密着させてくる。すると、なつきの太股に硬いなにかが当たった。ぐりっ、と太股の柔らかいところを押すそれに、なつきも見当がついた。
「――っ!」
「いい?」
耳元で囁かれる声に、なつきは頷く代わりに彼のガウンをぎゅっと握りしめた。
怜は肩口に顔を埋め、ちゅ、ちゅ、と首筋に口づけをする。
そのたびになつきの身体は強張り、怜をぎゅっと抱きしめた。
「嬉しいけど、そんなに抱きしめられたら動けないよ」
「だって……」
なつきは泣きそうな声を出し、唇を噛みしめた。
初めてのことなので、どうするのが正解かわからないのだ。
身体を硬くしていないと、ちょっとの刺激で跳ねてしまいそうになるし、あられもない声が出てしまいそうになる。
なつきの表情で理解したのか、怜は長い指でなつきの唇をなぞり、安心させるように微笑んだ。
「そっか、なつきちゃんは初めてだもんね。じゃ、ゆっくり教えながらいくよ」
「お願いします」
律儀に頭を下げるなつきに怜はふっと笑い、額同士をぴったりとくっつけた。
「まず、キスからしてみようか。なつきちゃん、キスの経験は?」
「少し……」
「ん、そう。じゃあ、どのくらい慣れているのか確認」
まずは唇を合わせるだけのキスだった。
小鳥が、えさを啄むような優しいキス。
なつきは怜に応えるように、何度も唇を差し出した。
「ん。これぐらいは余裕だね。じゃあ、次はどうかな」
「んっ」
唾液が混ざり合うような深いキスが落ちてきた。
唇の柔らかい感触が、先ほどよりもしっかりと伝わってくる。
まるで味わうように何度も吸われて、甘く噛まれた。
そのたびに鼻にかかった声が漏れてしまう。
「んっ、ぁ」
「これぐらいで音を上げてたら、先がもたないからね。頑張って」
怜は頤を掴み、なつきの口を開かせた。そして、次は舌をねじ込んでくる。
「あっ、や……」
怜の舌は、なつきの口腔内をかき混ぜた。
舌と舌が絡まり、くちゅ、という卑猥な音が耳に届く。
搦め取られた舌はいつの間にか怜の口内に誘い込まれていて、お互いの唾液を交換するかのようにうごめいた。
「ん、んん、ぁ……」
「ほら、もうちょっと大きく口を開けて。舌を出して」
蕩ける声になつきは従い、口を開けて舌を出した。
「ん。いい子」
怜は妖しく微笑み、自身の上唇を舐める。
そして、まるで食べるようになつきの唇に噛みついた。
歯は立てていないけれど、激しく舌を吸い、口の中を味わっている。
「んっ、んんっ、ぁ、あぁっ」
最初のキスのように応えることなどできなかった。
ただただ翻弄され、呼吸だけはしようともがく。
怜はそんな乱れていくなつきを見ながら、楽しそうに目を細めていた。
「……なつきちゃん、可愛いね。あんまりにも可愛いからいじめたくなっちゃうけど、今日はダメだね」
「れい、さん……?」
「優しくするって言ったからね。約束は守るよ」
とろりと蕩けた顔をするなつきに、怜は喉仏を上下させた。
怜はなつきの身体に指を這わせ、ガウンを開いた。
そして、ブラジャーの真ん中を人差し指で持ち上げる。
「これ、邪魔だね。取るよ」
そう宣言するや否や、手をうしろに回し、あっという間に下着のホックを外してしまう。
人より少し小さめな二つの丘が、白い大地の上で大きく揺れた。
「ひゃっ!」
いきなり晒してしまった両胸を、なつきは必死に隠す。
心臓がこれでもかと跳ね回り、胸を突き破ってしまうかというほどだ。
怜はなつきの手をやんわりとどかし、なつきの胸を手で揉みしだいた。
「ん」
「柔らかい」
率直な感想に、顔から火が噴き出そうだった。
怜は揉むと同時に爪を立て、赤い先端を引っ掻く。
そのたびになつきは、あられもない声を上げた。
「あ、あ、あぁ」
気が付けばもう一つの乳房は怜に吸われていて、それがまた快感を呼び起こす。
下半身がじゅくじゅくと熱を持ち始め、なにかがどろりと零れ出るような感触がした。
「ぅん……」
「ほら、下着の上からでもわかるぐらい悦んでるよ」
怜の指が、下着の上からなつきの秘所を撫でた。
「はぁう!」
初めての刺激に、なつきは首をすくめ、腰を引いた。
しかし、逃がさないとばかりに怜は腰を掴み、自らのほうに引き寄せる。
そしてなつきの足を割り、身体を滑り込ませた。
「本当になにも知らないんだね。ここを自分で触ったこともないの?」
「ない、です」
下着の上から怜は、何度もなつきの下の口を指で擦った。
ピリピリとした刺激が、電気のように全身を駆け巡る。
なつきは変な声が漏れないようにと自分の口を押さえたまま、必死にその刺激に耐えていた。
「ん、んん、ん……」
「その割には感度がいいみたいだね。びちゃびちゃだ」
怜はなつきのそこから手を離し、彼女に見せつけるように広げてみせる。
指と指の間には透明な糸の橋が架かっていた。
このどろどろの粘着質な液体が自分の身体から出たのだと信じられず、なつきはぎゅっと目を瞑った。
激しくはない行為だが、優しすぎて逆に卑猥に感じてしまう。
「下着がぐちゃぐちゃだね。もう脱ごうか。意味ないし」
「や、やだ!」
未知への恐怖に、なつきは両手で下着を押さえた。
潤んだ瞳を怜に向けたところ、彼は額に唇を寄せた。
「ん、じゃあ、穿いたまましようか」
怜は下着を横に避け、そこから指を差し入れてくる。
彼の指は、くすぐるようになつきの入り口を撫でた。
なつきはシーツを掴み、首をいやいやと振る。
「ちが、そういうことじゃ……」
「わかってるよ。なつきちゃんは下着を脱ぐのが嫌ということじゃなくて、これ以上進むのが怖いってことだよね」
なつきは何度も頷いた。
このままでは自分も知らない自分が姿を見せて、身体を乗っ取られてしまいそうだった。
あられもない姿を晒し、上げたくもない声を上げてしまう。
「でも、ごめん。それは無理」
「や……」
ちゅく、と指の先が割れ目の中に侵入してくる。
まだ入り口のところで、彼は何度も往復させた。
「ごめんね」
「や、ぁ、あ、あぁ……」
頭の芯が熱くなり、なつきは抵抗できなくなっていた。
足にはもうあまり力が入らないし、シーツをきつく掴んでいた手も、今では開いてしまっている。
「やぁん。こわい……」
「なにが怖いの? 俺?」
なつきは首を横に振った。
生理的な涙が瞳に浮かぶ。
「いっぱい変な声が出ちゃうから――っ! ひゃぅんっ」
怜の太くて長い指が、遠慮なくなつきの中に入ってくる。
ずんずんと進んでくる中指に、なつきは腰を上げた。
「や、だから。れいさぁ……んんっ! ぁん!」
「ん。声、いっぱい出していいよ」
長い指が一本、最奥まで入る。そして、ぐりぐりと内壁を撫でられた。
そのままゆっくりと出し入れを繰りかえす。
「しっかり慣らさないとね。痛いのは嫌でしょ?」
「あ、あぁ、ぁあ、ぁ」
少しずつ広げられる秘園に、もうなにも考えられなくなっていく。
「すごいね、もうトロトロだ。これなら、すぐに二本目の指を入れられるかな?」
「ぅあっ……」
今まで誰も迎え入れたことのない隘路を押し広げられ、なつきの息は詰まる。
しかし、撫でられているうちに、圧迫感も痛みも少しずつ消えていく。
その後からやってくるのは、なにも考えられなくなるほどの浮遊感だ。
これが快感というやつだろうかと、なつきは頭の隅で考えていた。
「中は確かに狭いけど、こんなに感じるなんて。意外にえっちなんだね、なつきちゃんは」
「ちが……。これは、怜さんが……あっぁ……」
「俺のせい? それなら、なおさら嬉しいね」
怜はなつきから指を引き抜き、ガウンを脱いだ。
均整の取れた筋肉質な肉体が露わになり、なつきの視線は、思わず釘付けになる。
「なつきちゃんって、やっぱりえっちだね」
視線に気が付いた怜が、冗談ぽくそう言う。
なつきは両手で顔を隠し、「ご、ごめんなさい!」と声を上げた。
「冗談。いいよ見て」
なつきの顔を覆う両手を取り、怜は自分の胸に這わせる。
「これが今から君を抱く男の身体だよ」
触れた肌の感触に、全身から火が出そうになった。
怜はショーツ姿のなつきを、ぎゅっと抱きしめる。
「あったかい……」
なつきの染み入るような言葉に、怜は笑みを零した。
「どう? 少しは安心した? 人の体温っていいものだよね」
「……怜さんって、優しいですよね」
「優しく抱くって約束したからね」
約束をしていなくても、怜はきっとなつきを優しく抱いてくれただろう。
そう思えるほどに、彼の行動は一つ一つが温かい。
「あと。これからは優しくできないから、今のうちに優しさを堪能しといて」
「え?」
「三本目の指が入ったら、最後までするから」
怜はなつきから身体を離し、膝を立てさせた。
そして、その間に顔を埋め、ショーツの上から秘所を舐める。
「ひゃっ!」
「やっぱり邪魔だね。取るよ」
怜はなつきのショーツを取り払い、ふたたび足の間に顔を埋めた。
「や、やめ……」
「やめない」
茂みをかき分け、怜は舌先を中心に埋めた。
「あぁっ!」
そのまま指と一緒に、中をぐちゃぐちゃとかき混ぜ始める。
先ほどまでの気遣いとは無縁な行為に、なつきは怜の頭を掴んで首を振った。
「や、はげし、あぁっ、あっ、ぁんっ」
怜は無言で蜜壺を攻め立てる。
じゅっじゅっ、と蕩け出た液体を吸われ、なつきの羞恥は最高潮に達してしまう。
「はずか……やぁっ!」
曲げられた二本の指が内壁のいい所にあたり、なつきの身体は跳ねた。
首を反らして快感を逃すと、彼女の足元で怜が笑う。
「ここがいいんだ」
その低い声に、背筋が粟立った。
知られてはいけない人物に、己の秘密を知られたような危機感が全身を包む。
「あ、あぁ……」
「とりあえず、一回イッておこうか」
妖しく笑う怜は、そのままそのいい所を重点的に攻めだした。
押して、撫でて、かき混ぜて、引っ掻く。
卑猥な水音と翻弄されるなつきの嬌声だけが部屋に響き渡る。
「あぁっ、あ、やぁ、あんっ」
「もっと刺激がほしいの? 腰が動いてるよ」
「あぁ……」
恥ずかしくて顔を覆いながら、なつきは喘いだ。
びちゃびちゃになったシーツが冷たく臀部を濡らす。
「あぁ――!」
怜の唇がなにかを吸った瞬間、なつきの視界が真っ白になった。
全身が一瞬にして強張り、身体が小刻みに震えた。
達したのだ。そう理解して間もなく、なつきの意識は深い暗闇に落ちていってしまった。
なつきが目覚めた時には、もう太陽が高く昇っていた。外では早朝を告げるように小鳥がさえずっている。
身体を起こし、部屋を見渡す。見覚えのない部屋に、なつきは首を捻った。
「あれ、ここ……どこだっけ……?」
呟いた直後、隣から規則正しい寝息が聞こえてきた。その音につられて、なつきは隣を見る。そうして、固まった。
0
あなたにおすすめの小説
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
娼館で元夫と再会しました
無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。
しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。
連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。
「シーク様…」
どうして貴方がここに?
元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜
来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。
望んでいたわけじゃない。
けれど、逃げられなかった。
生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。
親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。
無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。
それでも――彼だけは違った。
優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。
形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。
これは束縛? それとも、本当の愛?
穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。
だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。
その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
あなたがいなくなった後 〜シングルマザーになった途端、義弟から愛され始めました〜
瀬崎由美
恋愛
石橋優香は夫大輝との子供を出産したばかりの二十七歳の専業主婦。三歳歳上の大輝とは大学時代のサークルの先輩後輩で、卒業後に再会したのがキッカケで付き合い始めて結婚した。
まだ生後一か月の息子を手探りで育てて、寝不足の日々。朝、いつもと同じように仕事へと送り出した夫は職場での事故で帰らぬ人となる。乳児を抱えシングルマザーとなってしまった優香のことを支えてくれたのは、夫の弟である宏樹だった。二歳年上で公認会計士である宏樹は優香に変わって葬儀やその他を取り仕切ってくれ、事あるごとに家の様子を見にきて、二人のことを気に掛けてくれていた。
息子の為にと自立を考えた優香は、働きに出ることを考える。それを知った宏樹は自分の経営する会計事務所に勤めることを勧めてくれる。陽太が保育園に入れることができる月齢になって義弟のオフィスで働き始めてしばらく、宏樹の不在時に彼の元カノだと名乗る女性が訪れて来、宏樹へと復縁を迫ってくる。宏樹から断られて逆切れした元カノによって、彼が優香のことをずっと想い続けていたことを暴露されてしまう。
あっさりと認めた宏樹は、「今は兄貴の代役でもいい」そういって、優香の傍にいたいと願った。
夫とは真逆のタイプの宏樹だったが、優しく支えてくれるところは同じで……
夫のことを想い続けるも、義弟のことも完全には拒絶することができない優香。
過去1ヶ月以内にエタニティの小説・漫画・アニメを1話以上レンタルしている
と、エタニティのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にエタニティの小説・漫画・アニメを1話以上レンタルしている
と、エタニティのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。