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23話 モンスタートレイン
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後ろ手を縛られた女性を真ん中にしてアウトローな方達は歩き出す。
猿ぐつわをされた女性はモガモガ言ってるが言葉に聞こえない。
「助けてえー」的な事を言ってるんだろうな。
「忍び足」を使い後を追う。
これで街や集落など人が暮らす場所まで行けるなら問題ない。
女性を助ける理由はない。案内役は男達でも構わないのだから。
俺の知りたい知識をどちらが持っているかは不明だ。この世界の一般常識は女性の方が豊富だろう。アウトローな連中はこの世界の暴力についての知識を持っているかも知れない。相手が4人とはいえ直ぐに拘束された女性には知識は兎も角として技術やスキルは持ってない可能性が高い。
此から何処に向かうのかまだ仲間が居るのか?俺では1人相手でも対処が難しいのだからまだ、人数が増えるのなら女性の事は惜しいが飽きらめるしかない。
女性の命と俺の命、どちらが大切か考えるまでもない。
整った顔、主張する胸、白い肌…。惜しいとは思う。
このままではどうする事もできないが。
暫く後ろをついて行く。
「ここ?まさか?」
洞窟的なアジトや要塞のような物を想像していたが、たどり着いた先は小屋だった。
山小屋。木こりの人や狩人が使うような簡素な造り。アウトローな連中の住処としてはどうなんだ。直ぐに見付かってしまうんじゃないだろうか。
4人しか居ないしそんな立派な建物は必要ないのかもな。
仮の宿、偵察用など頭に浮かんだが解らないので考えるのを辞めた。
4人のアウトロー達のうち女性と一際体がデカいのを除いた3人が作業を始めた。薪や枯れ草を集め焚き火の準備をしている。
一旦休息を取るのだろう。
デカい男と女性は小屋の中に入った。
このデカいのがこのグループのリーダー格で間違いなさそうだ。
小屋の中では何をしているのか。休憩か?この場合の休憩は休息と同意ではないだろう。外に居る3人はニヤニヤと作業をしていた事からも想像出来たが。
「ごめん。」
俺にはどうする事も出来ない。4人居るなら暫く時間があるだろうと小屋から距離を取った。
小屋の周りの地形を調べようと辺りを窺う。飲み水の確保をしなければ。食べ物もあれば欲しい。
「肉食いたい。」
肉が食べたいと歩き回るがそもそも素手で捕まえられるとは思っていない。
小川を発見した。水が飲める。
場所を記憶してまた歩き出す。歩き出して直ぐに『気配察知』に反応が出た。
『忍び足』で慎重に近寄り様子を探る。
「オオカミ!」
其処にいたのはオオカミ。オオカミ的な魔物かも知れないが。魔物かもと思ったのは俺が知ってるオオカミよりもデカかったから。しかも群れだ。
咄嗟に地面に伏せる。伏せて後ずさる。
人間1人も対応出来ないのにあんなデカいのは無理。
震えながらゆっくりと音をさせないように慎重に、慎重に後退しようとした。
しようとしたが、枯れ枝を踏んでしまった。
「パキッ」
音がした瞬間、オオカミがこちらを向いた気がした。
俺は動かない、動けない。全身を集中させて音を殺した。
「気付くな、気付くな!」
お願い、やめて!あっちに行け!と必死に願う。
群れから1頭此方に近寄ってきた。
祈りながらその1頭を確認する。
一回り小さい個体だった。メスか子供だろうか。
クンクンと臭いを嗅ぎだした。
が、臭いを嗅ぎきれなかったのか群れに戻っていく。
「たすかったのか?」
俺はまたゆっくりと後ずさる。
『気配察知』の反応がなくなった所で俺は立ち上がり駈けだした。
怖かったのだ。もうチビる程に、怖くて逃げ出した。
俺はまたミスをした。駆け出すタイミングが速かったのだ。もう少し時間を置いてからなら良かったのに。
俺は恐怖に負けた。
駆け出した途端『気配察知』に反応が出た。1つ 2つ全部で反応は6つ。
どんどん近寄って来る。
「どうする?どうする?」
「嫌だあ、死にたくない!」
考えた、考えた答えはアウトローの所に行く事だった。
ゲームの中で嫌われる行為を俺自身がしてしまった。
自分が助かりたい一心で。
モンスタートレインを発動してしまった。
猿ぐつわをされた女性はモガモガ言ってるが言葉に聞こえない。
「助けてえー」的な事を言ってるんだろうな。
「忍び足」を使い後を追う。
これで街や集落など人が暮らす場所まで行けるなら問題ない。
女性を助ける理由はない。案内役は男達でも構わないのだから。
俺の知りたい知識をどちらが持っているかは不明だ。この世界の一般常識は女性の方が豊富だろう。アウトローな連中はこの世界の暴力についての知識を持っているかも知れない。相手が4人とはいえ直ぐに拘束された女性には知識は兎も角として技術やスキルは持ってない可能性が高い。
此から何処に向かうのかまだ仲間が居るのか?俺では1人相手でも対処が難しいのだからまだ、人数が増えるのなら女性の事は惜しいが飽きらめるしかない。
女性の命と俺の命、どちらが大切か考えるまでもない。
整った顔、主張する胸、白い肌…。惜しいとは思う。
このままではどうする事もできないが。
暫く後ろをついて行く。
「ここ?まさか?」
洞窟的なアジトや要塞のような物を想像していたが、たどり着いた先は小屋だった。
山小屋。木こりの人や狩人が使うような簡素な造り。アウトローな連中の住処としてはどうなんだ。直ぐに見付かってしまうんじゃないだろうか。
4人しか居ないしそんな立派な建物は必要ないのかもな。
仮の宿、偵察用など頭に浮かんだが解らないので考えるのを辞めた。
4人のアウトロー達のうち女性と一際体がデカいのを除いた3人が作業を始めた。薪や枯れ草を集め焚き火の準備をしている。
一旦休息を取るのだろう。
デカい男と女性は小屋の中に入った。
このデカいのがこのグループのリーダー格で間違いなさそうだ。
小屋の中では何をしているのか。休憩か?この場合の休憩は休息と同意ではないだろう。外に居る3人はニヤニヤと作業をしていた事からも想像出来たが。
「ごめん。」
俺にはどうする事も出来ない。4人居るなら暫く時間があるだろうと小屋から距離を取った。
小屋の周りの地形を調べようと辺りを窺う。飲み水の確保をしなければ。食べ物もあれば欲しい。
「肉食いたい。」
肉が食べたいと歩き回るがそもそも素手で捕まえられるとは思っていない。
小川を発見した。水が飲める。
場所を記憶してまた歩き出す。歩き出して直ぐに『気配察知』に反応が出た。
『忍び足』で慎重に近寄り様子を探る。
「オオカミ!」
其処にいたのはオオカミ。オオカミ的な魔物かも知れないが。魔物かもと思ったのは俺が知ってるオオカミよりもデカかったから。しかも群れだ。
咄嗟に地面に伏せる。伏せて後ずさる。
人間1人も対応出来ないのにあんなデカいのは無理。
震えながらゆっくりと音をさせないように慎重に、慎重に後退しようとした。
しようとしたが、枯れ枝を踏んでしまった。
「パキッ」
音がした瞬間、オオカミがこちらを向いた気がした。
俺は動かない、動けない。全身を集中させて音を殺した。
「気付くな、気付くな!」
お願い、やめて!あっちに行け!と必死に願う。
群れから1頭此方に近寄ってきた。
祈りながらその1頭を確認する。
一回り小さい個体だった。メスか子供だろうか。
クンクンと臭いを嗅ぎだした。
が、臭いを嗅ぎきれなかったのか群れに戻っていく。
「たすかったのか?」
俺はまたゆっくりと後ずさる。
『気配察知』の反応がなくなった所で俺は立ち上がり駈けだした。
怖かったのだ。もうチビる程に、怖くて逃げ出した。
俺はまたミスをした。駆け出すタイミングが速かったのだ。もう少し時間を置いてからなら良かったのに。
俺は恐怖に負けた。
駆け出した途端『気配察知』に反応が出た。1つ 2つ全部で反応は6つ。
どんどん近寄って来る。
「どうする?どうする?」
「嫌だあ、死にたくない!」
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ゲームの中で嫌われる行為を俺自身がしてしまった。
自分が助かりたい一心で。
モンスタートレインを発動してしまった。
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