異世界に来たんだから自分の欲望に忠実に生きる!

修ですが

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58話 人間VSゴブリン

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 ワクワクしながらその時を待った。
 「消えない?」
 無情にもラミアの服は消えなかった。

 「何で収納出来ない?」
 門や家など有り得ない大きさの物が一瞬で消えたのに服一着が消えないなんて。

 消えない理由は何だろう?ラミアの所有物だから?
 マジックバックの容量が超えたから?

 理由は解らないがラミアの服は消えてない。理由が解れば収納出来るようになるのか?
 検証はこれからも続けて行こう。1度の失敗で諦めたくない。

 日が暮れてきた。辺りは真っ暗だが南側の空だけは明るい。
 「街が燃えてる。」

 市民達は助かったのかな?珍しく良い行いをした。
 兵士達は苦労してるだろうが。

 兵士がか弱い市民達を守るのは当たり前だろ?
 力が持つ者が力を持たない者を守るのは事は当たり前……とは思わないが。
 対価として税を納めてるのだから守って当然だろう。
 俺は無償の善意は持ち合わせて居ないが有償ならば行動する事もある。
 有償+美形絡み限定だが。

 問題は魔物を駆逐して火事を鎮火させた後に起こる。
 原因は俺にあるが。
 調子に乗った俺はマジックバックに建物ごと収納しまくった。
 火事で燃えちゃうなら良いよね的な発想で。
 市民達の住む家は燃えたか俺のバックの中にある。これも問題だが更に大きな問題がある。
 それは食料だ。
 どうせなら価値のある物を仕舞おうと街の食料品店を店ごと仕舞った。
 しかも店だけでなく穀物などが保管されていた倉庫も収納しまくった。
 どうせ燃えちゃうなら貰っちゃえ!と

 今街にあるのは水くらいはあるが各家庭に備蓄してある食料だけでは市民達を飢えから守れない。
 その時に領主は貴族達は如何するのか?貴族を優先して市民達を切り捨てるのか?それとも食料を分け与えるのか?
 
 盗んだ俺が言える事ではないが分け与えて欲しいな。
 
 俺が悪いのか?俺が盗まなくても、燃えてなくなるだけだ。
 それならば俺が有効に活用しようと思っただけなので悪い考えではないだろう。
 農家の方達にも悪いし、折角育てた穀物が食べられずに燃えるなんてガッカリだろう。
 安心して下さい、俺が役立ててみせますから。

 ♢  ♢  ♢

 「ラミア、起きて!」
 ラミアの体を揺する。

 今は真夜中で本来ならば行動する時間ではない。
 闇は魔物と獣の時間なのだから。

 「声をださないで!」
 俺は小声で話し掛ける。

 『気配察知』に複数の反応が近付いて来ていた。
 街の人間達が何かを探しているようだ。
 探しているのは【神の使徒】だろう。
 俺を探しているようだ。

 ラミアを起こして人間達から離れるように動く。

 「!」

 『気配察知』に新たな反応が現れた。人間ではない、ゴブリンだ。
 
 まだ、この辺りはゴブオの居る小屋から離れている。別の集団だろう。

 挟まれてしまった。これでは身動きが取れない。
 ゴブリンよりも人間の方が多いがスキルが無ければ人間は夜目が効かない。
 対してゴブリンなどの魔物は夜目が効くどちらが有利か?
 ゴブリンが有利で間違いない。奇襲を受ければ人間はあっという間に駆逐されるだろう。

 俺は同じ人間だからと当然のように人間側に加勢はしない。寧ろどうやって囮に仕立てるかと考える。

 このまま戦闘になればゴブリンの圧勝で終わる。俺的には乱戦になった方が逃げやすい。
 
 俺は魔法を放つ。
 「ファイヤーアロー」
 「ファイヤーアロー」
 「ファイヤーアロー」
 「ファイヤーアロー」

 ゴブリンに向けて初級魔法を放った、狙いは適当だ。殺傷目的ではないからだ。

 魔法は木や枯れ草に当たり炎を上げる。真っ暗闇も魔法が当たった場所は明るく照らされる。

 「ゴブリンだああ!」
 「こっちにもいるぞ!」

 ゴブリンも人間達も明るい方へと集まり戦闘が始まった。

 俺達の周りから反応が消えて動きやすくなる。

 「今のうちに行くよ。」

 ラミアの手を握り早足で遠ざかる。
 戦闘音が響き渡り怒声や奇声が聞こえてくる。

 「田村さんは魔法が使えるんですね」
 ラミアは驚いていた。

 「初級だけだよ。」

 「さあ、行こう。」
 再び歩きだす。

 「確か、こっちだったはず?」
 俺は迷っていた。エミリオと別れた場所が解らない。
 明るくなれば解るだろうがゴブリン達が戦闘をしている隙に連れて逃げたい。

 『気配察知』にも反応がないので、ここじゃなかったと歩きだす。

 「誰か捜してるんですか?」
 ラミアが聞いてくる、真顔で。

 「子供を捜している。」
 嘘は言っていない。
 胸は大人だ。

 特徴のない地形をどんどん進んでようやく反応があった。反応は1つ間違いなさそうでホッとする。
 反応に近寄り声を掛けた。

 「エミリオ!」

 

 

 
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