異世界に来たんだから自分の欲望に忠実に生きる!

修ですが

文字の大きさ
92 / 98

92話 偽りの勇者

しおりを挟む
 先ずは魔族の軍勢の足止めを行う、先頭部隊に向けて魔法を放つ。

 『ファイヤーボール』
 『ファイヤーボール』

 魔法を放っては後退しまた放つ。
 魔族達は広く展開しているのをなんとか中央に集めたい。

 「MAP兵器は纏めて倒さないと旨味がないよな」

 散会している魔族達を纏めて倒すには個別に倒していては効率が悪い、前回初めて魔力切れを経験した身としては余裕があるうちに撤退したい。

 右に左に魔法を放ちながら後退を続けながらついにその時が訪れた。

 「そろそろだな」

 左右の魔族達が中央に寄り出したのだ。
 「前方幅100m高さ10mイメージは津波で全てを飲み込むように!」

 「行けぇぇ!」

 俺に向かって殺到してくる魔物達に向け炎の壁『ファイヤーウォール』を打ち出した。

 イメージが強すぎたせいか、木々からは煙や炎が立ちのぼり辺り一面森林火災のような感じになっていた。
 真面に魔法を浴びた魔族達は消し炭のよえな状態で地面に転がり生きている魔族からは悲鳴をあげていた。

 体が半分近く燃えている魔族に慈悲を与える。

 苦しみ藻搔く魔族に短剣でトドメを刺して回った。

 心臓を刺し首を落とす作業を続けていると新たな反応が現れた。

 先頭部隊の魔族よりも豪華な鎧を身に着けている事から精鋭部隊だと認識して一旦後退して森の中に身を潜ませる。

 如何にも強そうな護衛を引き連れた魔族が奥こら現れた。

 「あれが指揮官か?」
 派手な武装に身を包む髪が腰まで伸びている。
 
 俺の目的は経験値だ。
 目的自体は倒した魔族達で既に達成している。

 魔族を全滅させる必要はない、安全に経験値稼ぎが出来れば良いのだ。

 そもそも魔族と争っているのは王国で俺は王国の家臣ではない。
 家臣ではない俺が魔族を倒しても経験値以外に得る物はないのだから無理はしない。

 無理はしないが無理をする時もある。
 女性絡みの時は無理を無茶をする。
 「あの指揮官は女性か?」
 ここまで知り合った女性達はほぼ美女揃いだった。
 一部そうでない者達も居たが。
 確率は50%以上が普通以上だ、顔位は確かめてから戻りたい。
 不細工なら帰れば良いだけだ。

 俺は『忍び足』を使い息を殺して指揮官を見つめ続けた。

 指揮官が兜を外して脇に抱える。

 「ちょっ、こっちを向けよ」
 兜を脱いどだ指揮官は部下に指示をしているのか此方を見ない。

 髪はしなやかでツヤツヤと光っており手入れが行き届いている、この時点で女性に間違いないと思った。

 依然、指揮官は此方を見ないので業を煮やした俺は同じく後姿を晒している護衛に向け落ちている石を拾い上げて投げつける。

 怒って投げたので力がこもった石は護衛の頭に直撃し爆散した。

 飛び散った血が指揮官に降りかかり残りの護衛達が走り回る。

 余計見えなくなり指揮官は兜被り部下達に指示を出し始める。

 「失敗した、小石にすれば良かった」

 折角近くにいるのだから顔位は拝んで帰ろうとマジックバックから河原で拾った残りの石を取り出して投擲を開始する。

 百発百中、一投一殺。
 魔族達は声を上げる事も出来ずに倒れていく。
 投擲中と投げ終わりは『忍び足』の効果が切れる為か魔族に発見されたが投擲した石により頭を砕く。

 護衛も何人か倒すが指揮官の周りは依然数が多く近寄れないので投擲を止めて魔法に切り換える。

 「殺傷よりも爆風を吹き飛ばすイメージで指揮官の周り!」

 そうイメージし魔法を放つ。

 『ファイヤーボール』

 指揮官の近辺に四方八方に魔法を放ち爆発、爆風が起こる。
 辺り一帯は穴ボコだらけで砂塵が舞い視界が悪い。

 俺は指揮官に近寄り捕縛の魔法で拘束した。
 「手足グルグルの芋虫状態!」

 『バインド』

 俺は指揮官を拉致る事に成功し未だ視界が悪い中を抱き抱えて走り山の頂上、勇者の拠点に向かう。

 拠点に辿り着いた俺は眼下で動き回る魔族に向けて魔法をばらまくように放ち、そして大声で叫ぶ。

 「お前達の指揮官は俺が預かった!俺の名は勇者!」

 「返して欲しければ俺を倒しに王都に来い!」

 遅くれるば命の保証はしないと宣言し指揮官を抱えて走りだす。

 これであのチキン勇者は嫌でも戦う事になるとほくそ笑む。

 俺が本物の勇者かどうかは関係ない、指揮官を拉致った事は事実なのだ。
 これまでの魔族達の侵攻がどの程度の力加減なのかは知らないが今回の事で本気で攻めてくるだろう。

 俺にとっては魔族も王国も関係なくどちらも経験値の素くらいにしか思っていない。

 「面白くなってきた」
 ゴブオ達への良い土産話が出来たと喜ぶ。
しおりを挟む
感想 10

あなたにおすすめの小説

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

辺境貴族ののんびり三男は魔道具作って自由に暮らします

雪月夜狐
ファンタジー
書籍化決定しました! (書籍化にあわせて、タイトルが変更になりました。旧題は『辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~』です) 壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。 辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。 しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。

英雄将軍の隠し子は、軍学校で『普通』に暮らしたい。~でも前世の戦術知識がチートすぎて、気付けば帝国の影の支配者になっていました~

ヒミヤデリュージョン
ファンタジー
帝国辺境でただ静かに生き延びたいだけの少年・ヴァン。 彼に正義感はない。あるのは、母が遺したノートに記された、物理法則を応用した「高圧魔力」の理論と、徹底した費用対効果至上主義だけだ。 敵国三千の精鋭が灰燼城に迫る絶望的状況。ヴァンは剣を振るわず、心理戦と補給線攪乱だけで、たった三日で敵軍を撤退させる。 この効率的すぎる勝利は帝国の中枢に届き、彼は最高峰の帝国軍事学院への招待状を手に入れる。 「英雄になりたいわけじゃない。ただ、母の死の真相と父の秘密を知るため、生き残らなきゃならないだけだ」 無口最強の仮面メイド・シンカク、命を取引に差し出した狼耳少女・アイリ。彼は常にコスパの高い道を選び、母の遺したノートの謎、そして生まれて一度も会ったことのない父・帝国大元帥のいる帝都の闇へと踏み込んでいく。 正義も英雄も、損をするなら意味がない。合理主義が英雄譚を侵食していく、反英雄ミリタリー学園ファンタジー。

三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る

マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息 三歳で婚約破棄され そのショックで前世の記憶が蘇る 前世でも貧乏だったのなんの問題なし なによりも魔法の世界 ワクワクが止まらない三歳児の 波瀾万丈

転生したら幽閉王子でした~これどうすんの?

サクラ近衛将監
ファンタジー
 神様の眷属の過失が原因の事故に遭って死んだ桜庭雄一が異世界に転生したら、とある国の忌避すべき王子として幽閉されていた。  転生にはチートがつきもののはずだが、事故で死んだ者が300名を超えるために、個別にチートは与えられず、転生先の者の能力を生かせと神に告げられている。  「神の加護」ではないけれど、「恩寵」が与えられているので、当該異世界では努力を為した分、通常に比べると成果があるらしい。  これはとある国の幽閉王子に転生した男の冒険譚である。  原則として、毎週月曜日20時に投稿予定です。

完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   

ヴァンドール
恋愛
実家でも忘れられた存在で 嫁いだ辺境伯様にも離れに追いやられ、それすら 忘れ去られて早、半年が過ぎました。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

3点スキルと食事転生。食いしん坊の幸福無双。〜メシ作るために、貰ったスキル、完全に戦闘狂向き〜

幸運寺大大吉丸◎ 書籍発売中
ファンタジー
伯爵家の当主と側室の子であるリアムは転生者である。 転生した時に、目立たないから大丈夫と貰ったスキルが、転生して直後、ひょんなことから1番知られてはいけない人にバレてしまう。 - 週間最高ランキング:総合297位 - ゲス要素があります。 - この話はフィクションです。

処理中です...