鬼神の血脈

花影

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第拾陸話

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Rシーン突入です。
区切りの関係で今回はちょっと短いです。


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「知里……外してくれ」
「だーめ。さぁ君は大人しくしてて」
 実篤は寝室に敷かれた布団の上でおしおきを宣言した知里に押し倒されていた。着ていた浴衣は開けられ、露わになった胸元に舌を這わせられている。彼もいつもの調子で妻を愛でようと手を伸ばしたところ、おしおきだからと言われて外された帯で手を括られてしまっていた。
「知里……」
 彼女は一生懸命だった。夫の首筋や胸に舌を這わせ、時折強く吸い付いてくる。むず痒い刺激に耐えながら、彼女はどこでこんな事を覚えたのだろうかなどと憤り、嫉妬心が芽生えてくる。だが、よくよく見てみれば彼女はいつも自分がされていることをまねているだけだった。要は自分が教えたことになるのかと1人納得していると、下半身の解放感に我に返る。
「知里!?」
 妻と体を密着させていただけで体は素直に反応していた。履いていた下着から大きくなりつつある彼自身を取り出すと、彼女はおもむろにその先端を頬張った。ゾクリとした快感が体を駆け巡る。その不意打ちの刺激に思わず声が漏れ出ていた。
「くっ……」
「気持ちいい?」
 みるみる大きくなる彼の分身が答えのかわりになっていた。いきり立つ肉棒に舌を這わせながら上目遣いに様子を伺うのは反則だ。手を戒めている帯を鬼の力に任せて無理に引きちぎり、彼女の頭を押さえつけて強引に動かしたくなる衝動に駆られるが、それは理性を総動員してどうにか堪えた。
「ねぇ、さぁ君」
 夫の葛藤を知る由もない知里は、ふと何かを思いついたらしく愛撫の手を止めて夫の顔を覗き込む。ちなみに彼女は彼女で快楽に耐えている夫の姿は、いつもより色気が増している気がするなどと呑気に考えていた。
「どうした?」
「このまま本性に戻る事ってできるの?」
「できるよ」
「……なってくれる?」
 好奇心もあるのだろうが、子供が欲しい彼女としてはできる方法があるのなら試してみたいのかもしれない。実篤としてもやぶさかではないが、さすがに手の拘束はほどいてもらいたい。
「いいけど、これをほどいてくれたらね」
 括られたままの手を差し出すと、知里は渋々帯をほどいた。実篤は散々煽られたお返しに彼女を抱き寄せるとその唇をふさいだ。そしてここぞとばかりに彼女が着ていた浴衣を脱がせ、その肌に手を這わせる。
「も、もう、さぁ君狡い」
「もう限界なんだ」
「だって、お仕置きだもの」
 頬を膨らませる妻を宥めるように実篤はもう一度口づける。そして妻を腕に抱えたまま体を起こすと、脱げかけていた浴衣も下着も取り払って全裸になった。それを見た知里も夫に倣って付けたままだった下着を脱ぐ。露わになった胸がフルリと揺れるさまを目にし、実篤はペロリと乾く唇を舐めた。
「本当にいいのか?」
「ええ。さぁ君の本当の姿で私を抱いて」
 本性のままで知里を抱けるのは嬉しいが、再度確認の為に聞いてみる。すると彼女は迷うことなく頷いた。
 実篤は妻を膝から降ろすと目を閉じ、元の姿を思い浮かべる。すると窮屈な場所から解放された様にフッと体が楽になった。目の前で姿を変えたので怖がられてないだろうかと一抹の不安がよぎる。それでも目を閉じたままでは何も進まない。実篤は恐る恐る目を開けた。
「さぁ君……」
 妻はいつもと変わらない表情で自分を見上げていた。その姿を見た実篤は、そんな恐怖感を抱いていた自分が滑稽に思えた。

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次、実篤赤鬼さんバージョン登場。
異種姦注意で。
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