ドゥームレジスター

バルッ!!

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砦に戻った一行は、手に入れた黒い石を前に議論を始めた。その石は冷たく、淡い光を放ち続けており、触れると微かに鼓動のような振動を感じる。

「これが『原初の核』……調和の柱や封印に匹敵するほどの力を秘めていることは間違いない。」
エリオットが石を慎重に観察しながら言った。

「でも、この力は危険だ。もし間違った手に渡れば、封印や調和そのものを破壊しかねない。」
フィーネが険しい表情で答える。

「なら、この石をどうすればいい?封印するのか?」
ロイクが問いかける。

エリオットは少し考え込んだ後、言った。
「この石をただ封印するだけでは不十分だ。この力を調和の一部として統合し、世界全体を安定させる必要がある。」


エリオットが古代の文献を広げ、黒い石に関する記録を探し始めた。その中で、彼は一つの場所に言及した記述を見つける。

「『最後の調和を導く場所――原初の台座』とある。この台座が石を統合するための鍵になるかもしれない。」

「原初の台座ってどこにあるんだ?」
大地が尋ねる。

「文献によると、原初の台座は『終焉の谷』と呼ばれる場所に存在するらしい。そこは古代の戦いで失われた地で、現在ではほとんどの地図から消えている。」

「探すのが難しい場所ってわけか。でも、行くしかない。」
フィーネが力強く言った。


一行は新たな目的地「終焉の谷」を目指して出発した。その場所は山々に囲まれた隠された地で、古代の記録を頼りに進むしかない。

道中、大地は黒い石を手にしながら考え込んでいた。
「もしこの石が原初の王の力そのものだったら……俺たちに制御できるのか?」

フィーネが横で言った。
「それでもやるしかない。私たちはこれまでそうやって道を切り開いてきた。」

ロイクが冗談めかして言う。
「だいたい、難しいことはエリオットに任せればいいんだろ?」

エリオットは肩をすくめながら笑った。
「少なくとも、正しい手順を見つけるのが僕の役目だ。」


数日後、一行は終焉の谷に到着した。そこは険しい山々に囲まれ、霧が立ち込める不気味な場所だった。谷の奥には巨大な台座がそびえ立ち、その表面には古代文字が刻まれていた。

「これが……原初の台座か。」
フィーネが息を呑んだ。

「間違いない。この台座が石を統合するための場所だ。」
エリオットが慎重に観察しながら言った。

大地が黒い石を台座の中央に置いた瞬間、台座が光を放ち始め、周囲の空気が揺れ動いた。その光の中から、黒い霧が立ち上がり、それが次第に形を成し始めた。


黒い霧が形を整えると、巨大な人型の影が現れた。その存在は、これまで一行が戦ってきたどの敵よりも圧倒的な威圧感を放っていた。

「これが……原初の核の力そのものか!」
ロイクが盾を構える。

影は低い唸り声を上げ、一行に向かって一歩一歩近づいてくる。その体から放たれる闇の波動が台座全体を覆い、空間が歪み始めた。

「これを倒さないと石を統合することはできない!」
エリオットが叫ぶ。

「行くぞ、全員で立ち向かう!」
大地が剣を抜き、影の巨人に向かって突進した。


影の巨人との戦いは熾烈を極めた。影は圧倒的な力で攻撃を放ち、一行は防戦を強いられた。

「このままじゃ勝てない……!」
フィーネが剣を振りながら叫ぶ。

その時、大地の中に再び黒い本の声が響いた。
《神野大地、これが貴方の最後の試練です。『時の調和』を解放し、全てを統合しなさい。》

「時の調和……分かった!」

大地が剣を高く掲げると、剣から放たれる光が影の巨人を包み込み、動きを一瞬止めた。その光が台座と共鳴し、黒い石が強く輝き始める。

「これで……終わらせる!」

大地が剣を振り下ろすと、光の波動が影の巨人を完全に包み込み、その体を霧へと還していった。巨人が消滅すると同時に、台座の光が穏やかさを取り戻した。


台座が再び輝きを放つと、黒い石は静かに砕け、その力が台座全体に吸収された。周囲の空気が一変し、谷全体が穏やかな光に包まれる。

「これで……本当に終わったんだな。」
ロイクが息を整えながら呟いた。

「封印と調和の力が完全に安定した。これで原初の王が目覚めることはない。」
エリオットが静かに言った。

大地は剣を収め、仲間たちを見渡して言った。
「これが終わりじゃない。これからも、この世界を守り続けるんだ。」


砦へ戻った一行は、完全な調和がもたらした平和を見届けた。それぞれの道を選びつつ、調和を守るための使命を胸に刻み続けた。
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