モテる女の本気の恋

和泉愛乃

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第一章 初恋

第三話 気になる人

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 私は横山栞よこやましおりさんから、細田君の過去の話を聞いた。何か相談があればとのことで、栞ちゃんと連絡先を交換した。栞ちゃんはとてもいい子で、細田君がとても信頼を寄せていることが分かった。

 後日、細田君の好きなものを聞いて、その話をしてみた。でも、やっぱり私には無関心だった。弓道部だし、部活のこと聞いてみようか。弓道は難しいと冬也が言ってた気がする。興味がないわけではないから詳しいことを聞いてみた。
「細田君って弓道どれくらいやってるの?」
「中学の頃」
「そっか、なんで弓道を始めたの?」
「うちのばあさんが、弓道の先生やってんだよ。母親の実家がこの近くで、母親も弓道で全国に行ってる。だから俺も何となく始めた」
 こんなに自分のことを話してくれたのは初めてだったから、うれしくなってそれからいろいろ弓道の話をした。そして、ダメもとで細田君に連絡先を聞いてみた。
「いいよ、別に。それに俺クラスのグループ入ってないから、なんかあったら知らせて」
「わかった。ありがと」

 それから、家に帰ってなんとなくありきたりな文章を送ってみた。
『追加したよ。弓道の話楽しかった!
 今度の大会見に行くね。頑張って!!
 また明日』
『おう。そっか冬也いるしな。
 時間あるなら、部活の練習来てもいいぞ
 また明日』

 なんだか、いままでの異性と連絡を取ってるときとは違って、うれしいけど恥ずかしくて、ニヤニヤが止まらなかった。こんなの初めてで、落ち着かなかった。なんでこんなになってるのか、この時は全然わかっていなかった。

 次の日、細田君に言われた通り練習をのぞきに行ってみた。思った以上に、練習風景がかっこよかった。見慣れたはずの冬也もいつもよりかっこよく見えた。一緒に来たまな香が小声で何か言っていたが、的を射る音で聞き取れなかった。
 休憩になって、冬也がこっちに気づいて細田君を呼んでくれた。軽く道具の説明と判定基準なんかをわかりやすく説明してくれた。軽く弓を引かせてもらったけど、全然引けなかった。改めて、弓道の難しさと細田君がどれだけの努力をしたのかが何となくわかった気がした。
 休憩が終わるころ、私とまな香は家に帰ることにした。帰りに参考書を見に本屋によって、いったん家に帰ってから、まな香の家に行った。
 自分の部屋で、荷物を置いて着替えているときにふと、弓道部の見学の時のことを思い出した。細田君が教えてくれている間、ずっとドキドキしてうまく目を合わせられなかった。

 まな香に、このことを話すと自分で気づかなきゃ意味がないと言われた。でも、その日いくら考えても答えは出てこなかった。
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