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またね!
以降、シロクの日課に遊びの時間、そして馬車を引く訓練の時間が組み込まれた。
もっとも、シロクは馬車を引くことに対しては抵抗を示さなかったので、主な訓練内容はハーネスへの慣れだ。
やはりどんな物事にも慣れはあるもの。
最初は数分でハーネスを嫌がっていたシロクも、一ヶ月が経った今では、半日以上の着用にも耐えられるようになった。
これなら十分、輓獣として働ける。
それに毎日遊んであげた影響か、ルミアだけでなく他の職員にも完全に懐き、彼らの言うことも聞いてくれるようになった。
条件は整った。
ルミアは大きく深呼吸すると、シロクのもとへ。
晩御飯を食べ終え、リラックスモードのシロクにいざ切り出す。
「ねっ、シロク、今ちょっといい?」
シロクは顔を上げると、不思議そうに首を傾げた。
これまで、この時間にルミアが顔を出したことがなかったからだろう。
「あのね、シロクに大事なお願いがあるの」
「ブル?」
「えっとね、私のお友達にフェンゼっていう人がいてね。これから先、その人のところで暮らして、たまにお手伝いをしてあげてほしいの。あ、もちろんお礼はしてくれるよ」
フェンゼとは、この街の領主の名だ。
森にいたルミアをスカウトし、この魔物調教所を建てた人物であり、そして今回の依頼人であった。
「ブルルン?」
「うん、お手伝い。時々私たちを馬車に乗せて走ってくれてるでしょ? それをその人にもしてあげてほしいの。あとね、その途中でもしも魔物に会ったらやっつけて、フェンゼさんを守ってあげてほしいんだ。わかるかな?」
シロクは大きく頷いた。
「よかった! それでね、そのお礼なんだけど、フェンゼさんのところにはいーっぱい人がいるの。その人たちが毎日遊んでくれるって言ってるんだけど……お手伝い、してあげてくれる?」
魔物は賢く、普通の動物ほど単純ではない。
だから、お願いを聞いてもらうには、それに見合うだけの見返りを与えなければならない。
ただ餌と住処を与えるだけでは足りないのだ。
それゆえ、ルミアは要求と一緒に、その魔物が満足するようなご褒美を必ず一緒に提示している。
そしてシロクの場合は、遊び相手の提供が最適だと考え、先日領主にそれが可能か尋ねていた。
結果はルミアが言った通りである。
しかし、実際にそれでシロクが受け入れてくれるかはわからず、ルミアは不安を抱いていた。
もしも嫌だと言われたら、非情な決断を下さなければならない。
ここに連れて来られた魔物は、人の役に立ってもらうために飼育・調教をしており、それには膨大なコストがかかっている。
その目的が果たせないのなら、飼い続ける理由がない。
かといって森に帰すわけにもいかない。
いくらルミアたちに懐き、危険性がなかったとしても、やがて生まれる子供はそうではないからだ。
「ブルルン!」
肝心の答えは『いいよー!』ときわめて軽いものだった。
「ほんと!?」
「ブル!」
『うん』の返事にルミアはほっと息を吐く。
「よかったぁ! ありがと、シロク!」
そうして満面の笑みでシロクの頭を撫でるのだった。
それから三日が経ち。
用意を済ませたことで、シロクと最後のおしゃべりを楽しんでいた時、職員が駆け寄ってきた。
「所長、フェンゼ様がいらっしゃいました」
「わかりました! じゃ、いこっか」
ルミアはシロクの背中をぽんぽんと叩くと、手綱を引く。
魔物用の巨大門を出ると、先のほうに男が数人立っているのが見えた。
その中の一人、赤い髪を後ろに撫でつけた壮年の男が、こちらに向かって手を上げる。
彼こそがフェンゼ、この地方の領主だ。
ルミアはぺこりと頭を下げると、シロクにここで待つよう指示し、手綱を職員に任せる。
そしてユキと一緒に彼らのもとへ。
両脇に立つ兵士たちが怯えた顔を見せる中、フェンゼと執事だけは平然としていた。
「フェンゼさん、おはようございます!」
「わんっ!」
「おはよう、二人とも。今日もご苦労様」
そう言うと、フェンゼは執事に向かって頷いた。
前に出てきた執事が、木で作られたバスケットを差し出してくる。
甘い匂い。
中身はきっとお菓子だろう。
「差し入れだ。後で皆と食べるといい」
「わぁ! いつもありがとうございます!」
フェンゼは施設に来る度、差し入れとしてお菓子を持ってきてくれる。
ルミアも女の子。
甘いものは大好きで、これには毎度大喜び。
そんなルミアにフェンゼも頬を緩めると、彼女の後ろに目を向けた。
「あそこにいるのがシロクか?」
「はいっ! 見ての通り、もうすっかり懐いて」
ルミアの目に映るのは、職員に顔をなすりつけて甘えているシロク。
その見た目は頭の角と体格を除けば、普通の馬と変わらない。
これで彼が危険な存在ではないことは証明できただろう。
「こっちに呼んでも大丈夫ですか?」
「ああ、頼む」
許可を得られたので、ルミアは大声でシロクを呼ぶ。
すぐにトットットッと駆けてきて、ルミアの隣でピタリと止まった。
「この人がこれからシロクがお世話になるフェンゼさんだよ! ご挨拶は?」
「ブルルンッ!」
「よろしくって言ってます!」
フェンゼはフッと笑うと、怯えもせずにシロクの頭を撫でた。
「フェンゼだ。こちらこそよろしく頼むぞ、シロク」
「ブルッ!」
元気に答えるシロクに、ルミアはふふっと微笑んだ。
それからルミアは次に調教する魔物の種類と活用目的を聞き。
「――では、今日はこれで」
「はい、さようなら! ……じゃあ、シロク。お手伝い、頑張ってね」
「ブルル!」
シロクは『わかった』と答えると、フェンゼたちと共に背を向けて歩き出した。
少しずつ遠くなっていくその背中を見ていると、込み上げてくるものがあった。
「……ぐすっ」
シロクが行くのは領主宅。
城壁を挟むとは言え、同じ街なので、別にいつでも会いにいける。
それでも寂しいものは寂しい。
毎日一緒にいたのが、そうでなくなるのだから。
でも泣いてなんていられない。
シロクに頑張ってと言った以上、自分はもっと頑張らなくちゃ。
ルミアは袖で涙を拭うと、口に両手を添えた。
「シロクーっ! またねーっ!」
次に会う時を楽しみに別れの挨拶を大声で。
「ヒヒーン!」
その返事を聞いて、ルミアは笑みを浮かべた。
「じゃ、残りのお仕事頑張るぞ!」
ルミアは「よしっ!」と入れると、ユキと一緒に施設に戻るのであった。
もっとも、シロクは馬車を引くことに対しては抵抗を示さなかったので、主な訓練内容はハーネスへの慣れだ。
やはりどんな物事にも慣れはあるもの。
最初は数分でハーネスを嫌がっていたシロクも、一ヶ月が経った今では、半日以上の着用にも耐えられるようになった。
これなら十分、輓獣として働ける。
それに毎日遊んであげた影響か、ルミアだけでなく他の職員にも完全に懐き、彼らの言うことも聞いてくれるようになった。
条件は整った。
ルミアは大きく深呼吸すると、シロクのもとへ。
晩御飯を食べ終え、リラックスモードのシロクにいざ切り出す。
「ねっ、シロク、今ちょっといい?」
シロクは顔を上げると、不思議そうに首を傾げた。
これまで、この時間にルミアが顔を出したことがなかったからだろう。
「あのね、シロクに大事なお願いがあるの」
「ブル?」
「えっとね、私のお友達にフェンゼっていう人がいてね。これから先、その人のところで暮らして、たまにお手伝いをしてあげてほしいの。あ、もちろんお礼はしてくれるよ」
フェンゼとは、この街の領主の名だ。
森にいたルミアをスカウトし、この魔物調教所を建てた人物であり、そして今回の依頼人であった。
「ブルルン?」
「うん、お手伝い。時々私たちを馬車に乗せて走ってくれてるでしょ? それをその人にもしてあげてほしいの。あとね、その途中でもしも魔物に会ったらやっつけて、フェンゼさんを守ってあげてほしいんだ。わかるかな?」
シロクは大きく頷いた。
「よかった! それでね、そのお礼なんだけど、フェンゼさんのところにはいーっぱい人がいるの。その人たちが毎日遊んでくれるって言ってるんだけど……お手伝い、してあげてくれる?」
魔物は賢く、普通の動物ほど単純ではない。
だから、お願いを聞いてもらうには、それに見合うだけの見返りを与えなければならない。
ただ餌と住処を与えるだけでは足りないのだ。
それゆえ、ルミアは要求と一緒に、その魔物が満足するようなご褒美を必ず一緒に提示している。
そしてシロクの場合は、遊び相手の提供が最適だと考え、先日領主にそれが可能か尋ねていた。
結果はルミアが言った通りである。
しかし、実際にそれでシロクが受け入れてくれるかはわからず、ルミアは不安を抱いていた。
もしも嫌だと言われたら、非情な決断を下さなければならない。
ここに連れて来られた魔物は、人の役に立ってもらうために飼育・調教をしており、それには膨大なコストがかかっている。
その目的が果たせないのなら、飼い続ける理由がない。
かといって森に帰すわけにもいかない。
いくらルミアたちに懐き、危険性がなかったとしても、やがて生まれる子供はそうではないからだ。
「ブルルン!」
肝心の答えは『いいよー!』ときわめて軽いものだった。
「ほんと!?」
「ブル!」
『うん』の返事にルミアはほっと息を吐く。
「よかったぁ! ありがと、シロク!」
そうして満面の笑みでシロクの頭を撫でるのだった。
それから三日が経ち。
用意を済ませたことで、シロクと最後のおしゃべりを楽しんでいた時、職員が駆け寄ってきた。
「所長、フェンゼ様がいらっしゃいました」
「わかりました! じゃ、いこっか」
ルミアはシロクの背中をぽんぽんと叩くと、手綱を引く。
魔物用の巨大門を出ると、先のほうに男が数人立っているのが見えた。
その中の一人、赤い髪を後ろに撫でつけた壮年の男が、こちらに向かって手を上げる。
彼こそがフェンゼ、この地方の領主だ。
ルミアはぺこりと頭を下げると、シロクにここで待つよう指示し、手綱を職員に任せる。
そしてユキと一緒に彼らのもとへ。
両脇に立つ兵士たちが怯えた顔を見せる中、フェンゼと執事だけは平然としていた。
「フェンゼさん、おはようございます!」
「わんっ!」
「おはよう、二人とも。今日もご苦労様」
そう言うと、フェンゼは執事に向かって頷いた。
前に出てきた執事が、木で作られたバスケットを差し出してくる。
甘い匂い。
中身はきっとお菓子だろう。
「差し入れだ。後で皆と食べるといい」
「わぁ! いつもありがとうございます!」
フェンゼは施設に来る度、差し入れとしてお菓子を持ってきてくれる。
ルミアも女の子。
甘いものは大好きで、これには毎度大喜び。
そんなルミアにフェンゼも頬を緩めると、彼女の後ろに目を向けた。
「あそこにいるのがシロクか?」
「はいっ! 見ての通り、もうすっかり懐いて」
ルミアの目に映るのは、職員に顔をなすりつけて甘えているシロク。
その見た目は頭の角と体格を除けば、普通の馬と変わらない。
これで彼が危険な存在ではないことは証明できただろう。
「こっちに呼んでも大丈夫ですか?」
「ああ、頼む」
許可を得られたので、ルミアは大声でシロクを呼ぶ。
すぐにトットットッと駆けてきて、ルミアの隣でピタリと止まった。
「この人がこれからシロクがお世話になるフェンゼさんだよ! ご挨拶は?」
「ブルルンッ!」
「よろしくって言ってます!」
フェンゼはフッと笑うと、怯えもせずにシロクの頭を撫でた。
「フェンゼだ。こちらこそよろしく頼むぞ、シロク」
「ブルッ!」
元気に答えるシロクに、ルミアはふふっと微笑んだ。
それからルミアは次に調教する魔物の種類と活用目的を聞き。
「――では、今日はこれで」
「はい、さようなら! ……じゃあ、シロク。お手伝い、頑張ってね」
「ブルル!」
シロクは『わかった』と答えると、フェンゼたちと共に背を向けて歩き出した。
少しずつ遠くなっていくその背中を見ていると、込み上げてくるものがあった。
「……ぐすっ」
シロクが行くのは領主宅。
城壁を挟むとは言え、同じ街なので、別にいつでも会いにいける。
それでも寂しいものは寂しい。
毎日一緒にいたのが、そうでなくなるのだから。
でも泣いてなんていられない。
シロクに頑張ってと言った以上、自分はもっと頑張らなくちゃ。
ルミアは袖で涙を拭うと、口に両手を添えた。
「シロクーっ! またねーっ!」
次に会う時を楽しみに別れの挨拶を大声で。
「ヒヒーン!」
その返事を聞いて、ルミアは笑みを浮かべた。
「じゃ、残りのお仕事頑張るぞ!」
ルミアは「よしっ!」と入れると、ユキと一緒に施設に戻るのであった。
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