【R18】取り違えと運命の人

テキイチ

文字の大きさ
180 / 201
番外編・取り違えと運命の人 小話集

179 声を聞かせて ②

しおりを挟む
「ジュリエッタ、四つん這いになって」

 リカルドとの夜の回数が増えてから、いろんなやり方でしてみている。それまで正常位しかしたことがなかったけれど、リカルドはいろいろやってみたかったんだなとようやく気づいた。

「こう?」
「そう。そのままおしり上げて」

 言われるまま素直におしりを上げる。なんだかこの体勢、恥ずかしい。

「リカルド、恥ずかしいよ」
「恥ずかしい?」
「なんか、猫みたいな体勢で」
「猫か。確かに」

 そう言うと、リカルドは私の後ろに回り込んだ。

「後ろからしてみようと思って」
「えっ……」

 そう言っている間に、リカルドは後ろから私の中に入ってきた。

「んーーーっ!!」

 寄る辺なくて、思わずシーツを強くつかんでしまう。

「うまく入った。どんな感じ?」
「ど、どうって……」

 後ろからなんてしたことなかったから、なんだか心許ない。そして、リカルドのものの当たり方がいつもと全然違うので混乱する。

「よく、わかんない……。けど、なんか動物みたいで恥ずかしいよう……」
「そうそう、これ、動物の正常位」
「あっ! あっ! あぁああんっ!」

 リカルドが動くと、すごく媚びた声が出て驚く。

「ジュリエッタ、とっても可愛い猫ちゃんだね」
「リカルドぉ、どうしよう……。声が勝手に鳴き声みたくなる……」
「猫だもんねえ」

 そう言ってリカルドが本格的に動き始める。
 私は手が白っぽくなるくらいシーツを強くつかんでしまう。

「あぁぁあん……ああぁぁん……」

 自分の口から出る声が、リカルドの言う通り発情した猫の鳴き声そっくりで、たまらない気持ちになる。

「いつもより反応、本能的」
「だってぇ……」
「そのまま猫でいようね。鳴き声とっても可愛いよ」

 そう言ってリカルドは後ろから私の乳首をつまむ。

「やあぁん!!」
「気持ちいいんだ」
「そ、そんなこと……」

 自分でも嘘をついているのがわかって、恥ずかしくてたまらない。

「後ろからいっぱい突いてあげるから」

 リカルドはそう言うと、動きを速めた。

「ぁああぁ……ぁあっ! ぁああっ!」
「すごくよさそう、だね」
「やぁん……」
「嫌?」

 そう言うとリカルドは動きを止め、私の顔をのぞきこんでくる。でもちょうど見えないみたい。

「ジュリエッタ。顔が見たいから少し振り向いて」

 そう言われておずおずと振り返ると、リカルドと目が合った。

「身体はとっても感じてるのに、嫌?」
「だ、だってぇ……」

 泣きそうな気持ちが顔に出てたんだろう。リカルドが私にキスをした。少し気持ちが落ち着く。

「だって、リカルドの顔が見えないのに、身体ばっかり感じちゃうんだもん……。なんか、不安……」

 そう言うと、リカルドはもう一度私にキスをする。

「大丈夫。後ろにいるのは俺だから」

 リカルドは微笑んで、再度動き始める。

「感じて、気持ちよくなっていいんだよ。ジュリエッタの反応とっても可愛い」

 顔は見えないけど。耳元でリカルドが囁いてくれると、安心する。

「動物の体位だから、本能のまま味わって」

 そう言ってリカルドが私の耳を舐める。舌が耳の穴にふれて、ちゅくちゅくという音がして、余計いやらしい気持ちになる。

「あ……」
「耳、いいんだね。知らなかった」

 そう言うとリカルドの速度は更に増す。

「あっ……! やぁあんっ!」
「大好きだよ、ジュリエッタ」
「やあぁぁあーーーーーっ!!」

 そのまま奥を突かれ、リカルドが爆ぜると同時に目の前が真っ白になった気がした。
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

肉食御曹司の独占愛で極甘懐妊しそうです

沖田弥子
恋愛
過去のトラウマから恋愛と結婚を避けて生きている、二十六歳のさやか。そんなある日、飲み会の帰り際、イケメン上司で会社の御曹司でもある久我凌河に二人きりの二次会に誘われる。ホテルの最上階にある豪華なバーで呑むことになったさやか。お酒の勢いもあって、さやかが強く抱いている『とある願望』を彼に話したところ、なんと彼と一夜を過ごすことになり、しかも恋人になってしまった!? 彼は自分を女除けとして使っているだけだ、と考えるさやかだったが、少しずつ彼に恋心を覚えるようになっていき……。肉食でイケメンな彼にとろとろに蕩かされる、極甘濃密ラブ・ロマンス!

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている

井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。 それはもう深く愛していた。 変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。 これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。 全3章、1日1章更新、完結済 ※特に物語と言う物語はありません ※オチもありません ※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。 ※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

ダブル シークレットベビー ~御曹司の献身~

菱沼あゆ
恋愛
念願のランプのショップを開いた鞠宮あかり。 だが、開店早々、植え込みに猫とおばあさんを避けた車が突っ込んでくる。 車に乗っていたイケメン、木南青葉はインテリアや雑貨などを輸入している会社の社長で、あかりの店に出入りするようになるが。 あかりには実は、年の離れた弟ということになっている息子がいて――。

屈辱と愛情

守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される

奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。 けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。 そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。 2人の出会いを描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630 2人の誓約の儀を描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」 https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041

敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される

clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。 状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。

処理中です...