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4.ミカちゃんとご近所さん
6.かわいいけれど要反省
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「ミカちゃん、私、もう仕事したくないでござる」
ようやく年末の納会を終えて帰宅した私のいきなりの泣き言に、ミカちゃんがくすりと笑った。
「では、私に養われますか?」
「うう、なんかそれもやだ。
……いやね、別に働くのが嫌ってわけじゃないんだよ? なんかもう、なし崩しに延々と無駄な作業させられて終わりの見えない戦いが嫌なだけなんだよ?」
「はいはい」
ミカちゃんはくすくす笑いながら私の鞄を受け取る。
「少し中途半端な時間ですけど、お風呂に入りますか?」
「うん、そうする。朝も言ったけど、夕飯も軽くていいや」
「わかりました」
既に風呂掃除は済ませてあったんだろう。ミカちゃんがぽちっと給湯スイッチを押して、湯はりを始めた。
あの、天使の誕生日デート指導の後、結局瑠夏さんとお茶をしてデートの首尾がどうだったかは聞けていない。
火を噴いてぼうぼうに燃え上がっている案件に入れられて、それこそ馬車馬のようにひたすら働かされていたのだ。
土曜も日曜も必ずどっちかは仕事で、ストレスと残業手当ばかりが溜まる日々だった。年末ギリギリまでひたすら働いた結果、ハロウィンとかクリスマスもいつの間にやら過ぎていた。
……クリスマスでは、ミカちゃんがチキンを焼いてケーキを用意してくれたけど、とても味わうどころじゃなかったのだ。
これはきっと、「俺、この案件が終わったら合コンするんだ」などとフラグを立ててた先輩のせいに違いない。
ミカちゃんがいなかったら、たぶん途中で過労かインフルエンザあたりで、私も儚くなってたかもしれない。
湯はりが終わるのを待ちながら、とりあえずスーツから部屋着に着替える。
「年末年始は普通にお休みできるんですね?」
「うん。呼び出しの危険もないはず。来年から別案件に行くしね」
「それならよかった。では、慰労も兼ねて温泉でも行きますか?」
「いいねえ、温泉」
広いお風呂にほっこり浸かってこの疲れを取るのか……と考えて、ついついにへらと笑ってしまう。
「ああ、それと律子さんのお母様から電話がありましたよ」
「えっ」
「お正月はどうするのか、連絡しろと仰ってました」
「あああああ」
とたんに頭を抱え出す私に、ミカちゃんが首を傾げた。
「どうしました?」
「……ミカちゃん、温泉はお正月の三が日に行こう」
「はい?」
「で、実家には、そのあとの連休にでも帰るって連絡する」
「律子さん?」
眉間に思いっきり皺を寄せる私を、ミカちゃんは不思議そうに眺める。
「シルバーウィークに行ってわかったでしょ? お正月はあれの十倍くらいの大騒ぎになるんだよ。そんなところにミカちゃん連れて乗り込んだらどうなるかわからないよ」
「少し大袈裟では……」
「いや、全然。うちは分家だけど、本家がすぐそばだから正月は絶対顔を出さなきゃいけないし、行ったら行ったでひっきりなしにお客が来るんだよ。
そして行ったが最後、エンドレス宴会になるのが毎年の通例なの。そこにミカちゃんなんか投入したら、お客が帰らなくなって大変なことになる未来は想像に難くない」
ミカちゃんは目を丸くする。
知らないからなのかもしれないが、ミカちゃんには、くれぐれも、日本の田舎の濃ゆい付き合いを舐めないでほしいと思う。
「だから、お母さんには、正月は出かけるから次の連休に帰るって言っとくね」
「ええ、まあ、律子さんがそこまで言うのでしたら……」
「そうと決まったら温泉予約しよう。残業しまくったから贅沢もできるよ!」
さっそくスマホで旅行サイトをチェックして、まだ部屋の残っている旅館を抑えにかかった。案の定、少々贅沢過ぎる部屋か微妙な部屋しか残ってなかったけれど、残業で使う暇もなかった給料がたんまり残ってるのだ。贅沢でもなんとかなる。
「では、車は私が手配しましょうか」
「え? でも、温泉地って雪が積もってるよ?」
「雪道に強い車にします。雪道の運転もできますよ」
ミカちゃんすごい! 関東に慣れた人間からすると、雪道ドライブなんてとてもできると思えないのに。
「じゃあ、甘えちゃおうかな」
「はい、甘えてください」
交通手段も確保して、旅館も確保して、今年のお正月は温泉で贅沢三昧ということに決まった。
もろもろの手配が済んだところで湯はりも終わってるしと立ち上がると、ミカちゃんも付いてきた。
「背中を流しますよ?」
あ、やっぱりそうなるんだ。
確かにずっと忙しかったし、疲れてるのもあってゆっくりできなかったもんな、と思う。ミカちゃんには、ちょっと我慢をさせてしまっていたかもしれない。
にこにことなんだか嬉しそうなミカちゃんの顔からは、きっと仕事納めが終わるのを楽しみにしていたんだろうと伺えた。
「んー、じゃあもう、全部ミカちゃんにお任せしちゃおうか」
「はい、お任せされましょう」
蕩けるように微笑んで、ミカちゃんはあっと言う間に私を丸裸にしてしまう。
ますますダダ甘くなってるのは、絶対気のせいじゃない。
泡立てられてあちこち擦られて、いつもながら気持ちいい。ほとんど覚めてるとはいえ、納会で少し酒も入っているから、だんだんふわふわウトウトしてしまう。
こくんと舟を漕ぐたびに「律子さん」と呼ばれて目を覚ますけれど、それすらもなんだか心地いい。
そのうち、ミカちゃんが「寝るにはまだ早いですよ」と私を上向かせて、キスをしてきた。目が真っ赤っかだ。
「それともここでおあずけなんですか? 律子さんもずいぶんと意地が悪い」
「そういうわけじゃ……」
「なら」
ミカちゃんが風呂椅子に座り、その上を跨がせるように私を座らせる。この体勢は、と思う間もなく唇を塞がれて、ん、と声が漏れる。
いつになく性急なミカちゃんに、このひとはいったいどれだけ楽しみにしてたんだろう、などと考えてしまった。
目がいつもより真っ赤なのは、たぶん気のせいじゃない。
じっくりと口の中から蕩かされて、あちこちを確かめるように弄られて、だんだんと私の息も上がってくる。
「ん、ふ、ミカちゃん……なんか……」
「なんか、なんですか?」
くすくす笑いながら首筋を舐めてちゅうっと吸って、持ち上げるように胸を揉まれて……ぐい、と腰を抱き寄せられて「あっ」と声を上げてしまう。
「ね、ミカちゃん……」
「なんですか?」
ん、と悶えると、笑みを浮かべたミカちゃんが、じっと私を見つめていた。
「あ、あたってる」
「何がですか?」
笑みを浮かべたままミカちゃんの目が細められた。何って、その、ナニ……。
「そっ、その……ミカちゃんが?」
「どうして疑問系なんですか」
くっくっと笑いながらミカちゃんが腰を擦り付けた。ぎゅっと抱き締められて、ぐりぐりと腰を擦り付けられて、あっあっと私の背中が反ってしまう。
「ん、う、ミカちゃん……ねえ」
「なんですか、律子さん」
にやにやと笑いながらミカちゃんが首を傾げる。絶対わかってる。その証拠に、腰をぐりぐり押し付け続けたままだ。おかげで私の息が、どんどん荒くなってきた。
「ね、も、ほしい……」
ミカちゃんが押し付けられた部分が、ぴくっと痙攣した。
「何が欲しいんですか?」
う、と言葉に詰まって、身体がかっと熱くなる。そんなこと訊かれると、ますます押し付けられた部分を意識して、堪らなくなるじゃないか。
「そ、んなの……」
ミカちゃんは笑いながら私の膨れて尖ったところを自分の固い幹で擦り、入り口の浅いところを指で擽る。
「ん、んっ、あっ……ね、ミカちゃんの、欲しい」
はあはあと息を弾ませ、自分から腰を押し付けながら見上げると、ミカちゃんはやたらと嬉しそうな顔で笑っていた。
「律子さんは、いつも堪え性がありませんよね」
ちゅっとキスをして持ち上げて、かちかちになったミカちゃん自身をあてがって……ゆっくりと、私をその上に降ろしていく。
「ん、んん……」
じわじわ押し広げながら入ってくるものの太さと固さを確かめるように、私の中がきゅうっと食い締め、狭くなる。ミカちゃんが、は、と吐息を漏らし、「律子さんは今日も貪欲ですね」と囁く。
「んもう、そういうこと、言わないの!」
ぺちんと肩を叩く私をくすりと笑って、ミカちゃんはぎゅうっと抱き締めた。
私をじんわりと追い上げるように、腰を押し付けて揺らし始める。
そのままゆるゆると動かされ続けてもっとが欲しくなりだした頃、ミカちゃんが「肌が冷たくなってきましたね」と囁いた。
「ん……大丈夫」
だから、と続けようとしたら口を塞がれた。
「大丈夫じゃありませんよ。少し温まらないと」
いきなり、くぽん、と抜かれて思わず「あっ」と声が上がる。
ミカちゃんが少し上擦った声で「さ、湯船に入りましょう」と私を抱え、ざぶんとお湯に浸かった。そのまま背後から抱きかかえられるようにミカちゃんの膝に乗せられ、私のあちこちがお湯の中でくちくちと弄られる。
「ん、ん、あ、やあ……っ」
後ろから首や背中にキスされて、胸と脚の間をいいようにされて、お尻には相変わらず固いままのミカちゃんが当たって、だんだんわけがわからなくなってくる。
何も入ってない私の内が、空っぽなのにぎゅうぎゅうと締まって、ほんの少しの物足りなさと気持ちよさに変わって、呼吸がどんどん忙しなくなってしまう。
「あ、あっ、ミカちゃん、だめ……」
「何が、だめ、なんですか」
爪先が突っ張るように反った私の耳元で、上擦り掠れたミカちゃんの声がする。
「あ、やだ……ミカちゃん、いっちゃう」
「触られてるだけなのに、いってしまうんですか?」
ミカちゃんの吐息が熱い。私の顔も熱い。
ミカちゃんに背中とお尻を擦り付けながら、「あ」と声を漏らし、私の頭の中が真っ白になった。びくびくと身体が揺れて、ミカちゃんがぎゅうっと力いっぱい抱き締める。
それから、のぼせたようにぐったりと力の抜けた私を抱えて、ミカちゃんが立ち上がった。
「律子さんは、かわいいですね」
そう言って唇を割り開く。
私の口内を舐りながら風呂を出て、タオルでぐるぐる巻いて水分を取り、ふたりとも真っ裸のままベッドに直行した。
翌日も翌々日も休みだし、大掃除なんて必要ないほど部屋はきれいにしてあるし……で、その後はさんざんだった。
ミカちゃんに貪られてるのか私が貪ってるのかよくわからない状態が続いたし、ミカちゃんはどれだけ溜め込んでたんだと驚いたし、このままではいったいどうなってしまうのかとも思ったし。
ミカちゃんが、ああ見えて相当ねちっこいタイプだということを、夏の終わりに嫌という程思い知っていたのにすっかり忘れていた。
けれど、ミカちゃんは一生懸命掃除も何もかもを終わらせて用意していたのか。
それを踏まえてみれば、どれだけ私の休暇を楽しみにしてたのかと推測できて……絶対、ミカちゃんのほうがかわいいんじゃないだろうか。
あともうひとつ。
お正月は温泉旅行にしておいて大正解だった。
そうでなきゃ、正月早々から身体のあちこちが人に言えない理由の筋肉痛でまともに動けなかった私は、実家でたいへん恥ずかしいことになっていたはずだ。
ミカちゃんはかわいいと思うけど、少し反省してほしい。
ようやく年末の納会を終えて帰宅した私のいきなりの泣き言に、ミカちゃんがくすりと笑った。
「では、私に養われますか?」
「うう、なんかそれもやだ。
……いやね、別に働くのが嫌ってわけじゃないんだよ? なんかもう、なし崩しに延々と無駄な作業させられて終わりの見えない戦いが嫌なだけなんだよ?」
「はいはい」
ミカちゃんはくすくす笑いながら私の鞄を受け取る。
「少し中途半端な時間ですけど、お風呂に入りますか?」
「うん、そうする。朝も言ったけど、夕飯も軽くていいや」
「わかりました」
既に風呂掃除は済ませてあったんだろう。ミカちゃんがぽちっと給湯スイッチを押して、湯はりを始めた。
あの、天使の誕生日デート指導の後、結局瑠夏さんとお茶をしてデートの首尾がどうだったかは聞けていない。
火を噴いてぼうぼうに燃え上がっている案件に入れられて、それこそ馬車馬のようにひたすら働かされていたのだ。
土曜も日曜も必ずどっちかは仕事で、ストレスと残業手当ばかりが溜まる日々だった。年末ギリギリまでひたすら働いた結果、ハロウィンとかクリスマスもいつの間にやら過ぎていた。
……クリスマスでは、ミカちゃんがチキンを焼いてケーキを用意してくれたけど、とても味わうどころじゃなかったのだ。
これはきっと、「俺、この案件が終わったら合コンするんだ」などとフラグを立ててた先輩のせいに違いない。
ミカちゃんがいなかったら、たぶん途中で過労かインフルエンザあたりで、私も儚くなってたかもしれない。
湯はりが終わるのを待ちながら、とりあえずスーツから部屋着に着替える。
「年末年始は普通にお休みできるんですね?」
「うん。呼び出しの危険もないはず。来年から別案件に行くしね」
「それならよかった。では、慰労も兼ねて温泉でも行きますか?」
「いいねえ、温泉」
広いお風呂にほっこり浸かってこの疲れを取るのか……と考えて、ついついにへらと笑ってしまう。
「ああ、それと律子さんのお母様から電話がありましたよ」
「えっ」
「お正月はどうするのか、連絡しろと仰ってました」
「あああああ」
とたんに頭を抱え出す私に、ミカちゃんが首を傾げた。
「どうしました?」
「……ミカちゃん、温泉はお正月の三が日に行こう」
「はい?」
「で、実家には、そのあとの連休にでも帰るって連絡する」
「律子さん?」
眉間に思いっきり皺を寄せる私を、ミカちゃんは不思議そうに眺める。
「シルバーウィークに行ってわかったでしょ? お正月はあれの十倍くらいの大騒ぎになるんだよ。そんなところにミカちゃん連れて乗り込んだらどうなるかわからないよ」
「少し大袈裟では……」
「いや、全然。うちは分家だけど、本家がすぐそばだから正月は絶対顔を出さなきゃいけないし、行ったら行ったでひっきりなしにお客が来るんだよ。
そして行ったが最後、エンドレス宴会になるのが毎年の通例なの。そこにミカちゃんなんか投入したら、お客が帰らなくなって大変なことになる未来は想像に難くない」
ミカちゃんは目を丸くする。
知らないからなのかもしれないが、ミカちゃんには、くれぐれも、日本の田舎の濃ゆい付き合いを舐めないでほしいと思う。
「だから、お母さんには、正月は出かけるから次の連休に帰るって言っとくね」
「ええ、まあ、律子さんがそこまで言うのでしたら……」
「そうと決まったら温泉予約しよう。残業しまくったから贅沢もできるよ!」
さっそくスマホで旅行サイトをチェックして、まだ部屋の残っている旅館を抑えにかかった。案の定、少々贅沢過ぎる部屋か微妙な部屋しか残ってなかったけれど、残業で使う暇もなかった給料がたんまり残ってるのだ。贅沢でもなんとかなる。
「では、車は私が手配しましょうか」
「え? でも、温泉地って雪が積もってるよ?」
「雪道に強い車にします。雪道の運転もできますよ」
ミカちゃんすごい! 関東に慣れた人間からすると、雪道ドライブなんてとてもできると思えないのに。
「じゃあ、甘えちゃおうかな」
「はい、甘えてください」
交通手段も確保して、旅館も確保して、今年のお正月は温泉で贅沢三昧ということに決まった。
もろもろの手配が済んだところで湯はりも終わってるしと立ち上がると、ミカちゃんも付いてきた。
「背中を流しますよ?」
あ、やっぱりそうなるんだ。
確かにずっと忙しかったし、疲れてるのもあってゆっくりできなかったもんな、と思う。ミカちゃんには、ちょっと我慢をさせてしまっていたかもしれない。
にこにことなんだか嬉しそうなミカちゃんの顔からは、きっと仕事納めが終わるのを楽しみにしていたんだろうと伺えた。
「んー、じゃあもう、全部ミカちゃんにお任せしちゃおうか」
「はい、お任せされましょう」
蕩けるように微笑んで、ミカちゃんはあっと言う間に私を丸裸にしてしまう。
ますますダダ甘くなってるのは、絶対気のせいじゃない。
泡立てられてあちこち擦られて、いつもながら気持ちいい。ほとんど覚めてるとはいえ、納会で少し酒も入っているから、だんだんふわふわウトウトしてしまう。
こくんと舟を漕ぐたびに「律子さん」と呼ばれて目を覚ますけれど、それすらもなんだか心地いい。
そのうち、ミカちゃんが「寝るにはまだ早いですよ」と私を上向かせて、キスをしてきた。目が真っ赤っかだ。
「それともここでおあずけなんですか? 律子さんもずいぶんと意地が悪い」
「そういうわけじゃ……」
「なら」
ミカちゃんが風呂椅子に座り、その上を跨がせるように私を座らせる。この体勢は、と思う間もなく唇を塞がれて、ん、と声が漏れる。
いつになく性急なミカちゃんに、このひとはいったいどれだけ楽しみにしてたんだろう、などと考えてしまった。
目がいつもより真っ赤なのは、たぶん気のせいじゃない。
じっくりと口の中から蕩かされて、あちこちを確かめるように弄られて、だんだんと私の息も上がってくる。
「ん、ふ、ミカちゃん……なんか……」
「なんか、なんですか?」
くすくす笑いながら首筋を舐めてちゅうっと吸って、持ち上げるように胸を揉まれて……ぐい、と腰を抱き寄せられて「あっ」と声を上げてしまう。
「ね、ミカちゃん……」
「なんですか?」
ん、と悶えると、笑みを浮かべたミカちゃんが、じっと私を見つめていた。
「あ、あたってる」
「何がですか?」
笑みを浮かべたままミカちゃんの目が細められた。何って、その、ナニ……。
「そっ、その……ミカちゃんが?」
「どうして疑問系なんですか」
くっくっと笑いながらミカちゃんが腰を擦り付けた。ぎゅっと抱き締められて、ぐりぐりと腰を擦り付けられて、あっあっと私の背中が反ってしまう。
「ん、う、ミカちゃん……ねえ」
「なんですか、律子さん」
にやにやと笑いながらミカちゃんが首を傾げる。絶対わかってる。その証拠に、腰をぐりぐり押し付け続けたままだ。おかげで私の息が、どんどん荒くなってきた。
「ね、も、ほしい……」
ミカちゃんが押し付けられた部分が、ぴくっと痙攣した。
「何が欲しいんですか?」
う、と言葉に詰まって、身体がかっと熱くなる。そんなこと訊かれると、ますます押し付けられた部分を意識して、堪らなくなるじゃないか。
「そ、んなの……」
ミカちゃんは笑いながら私の膨れて尖ったところを自分の固い幹で擦り、入り口の浅いところを指で擽る。
「ん、んっ、あっ……ね、ミカちゃんの、欲しい」
はあはあと息を弾ませ、自分から腰を押し付けながら見上げると、ミカちゃんはやたらと嬉しそうな顔で笑っていた。
「律子さんは、いつも堪え性がありませんよね」
ちゅっとキスをして持ち上げて、かちかちになったミカちゃん自身をあてがって……ゆっくりと、私をその上に降ろしていく。
「ん、んん……」
じわじわ押し広げながら入ってくるものの太さと固さを確かめるように、私の中がきゅうっと食い締め、狭くなる。ミカちゃんが、は、と吐息を漏らし、「律子さんは今日も貪欲ですね」と囁く。
「んもう、そういうこと、言わないの!」
ぺちんと肩を叩く私をくすりと笑って、ミカちゃんはぎゅうっと抱き締めた。
私をじんわりと追い上げるように、腰を押し付けて揺らし始める。
そのままゆるゆると動かされ続けてもっとが欲しくなりだした頃、ミカちゃんが「肌が冷たくなってきましたね」と囁いた。
「ん……大丈夫」
だから、と続けようとしたら口を塞がれた。
「大丈夫じゃありませんよ。少し温まらないと」
いきなり、くぽん、と抜かれて思わず「あっ」と声が上がる。
ミカちゃんが少し上擦った声で「さ、湯船に入りましょう」と私を抱え、ざぶんとお湯に浸かった。そのまま背後から抱きかかえられるようにミカちゃんの膝に乗せられ、私のあちこちがお湯の中でくちくちと弄られる。
「ん、ん、あ、やあ……っ」
後ろから首や背中にキスされて、胸と脚の間をいいようにされて、お尻には相変わらず固いままのミカちゃんが当たって、だんだんわけがわからなくなってくる。
何も入ってない私の内が、空っぽなのにぎゅうぎゅうと締まって、ほんの少しの物足りなさと気持ちよさに変わって、呼吸がどんどん忙しなくなってしまう。
「あ、あっ、ミカちゃん、だめ……」
「何が、だめ、なんですか」
爪先が突っ張るように反った私の耳元で、上擦り掠れたミカちゃんの声がする。
「あ、やだ……ミカちゃん、いっちゃう」
「触られてるだけなのに、いってしまうんですか?」
ミカちゃんの吐息が熱い。私の顔も熱い。
ミカちゃんに背中とお尻を擦り付けながら、「あ」と声を漏らし、私の頭の中が真っ白になった。びくびくと身体が揺れて、ミカちゃんがぎゅうっと力いっぱい抱き締める。
それから、のぼせたようにぐったりと力の抜けた私を抱えて、ミカちゃんが立ち上がった。
「律子さんは、かわいいですね」
そう言って唇を割り開く。
私の口内を舐りながら風呂を出て、タオルでぐるぐる巻いて水分を取り、ふたりとも真っ裸のままベッドに直行した。
翌日も翌々日も休みだし、大掃除なんて必要ないほど部屋はきれいにしてあるし……で、その後はさんざんだった。
ミカちゃんに貪られてるのか私が貪ってるのかよくわからない状態が続いたし、ミカちゃんはどれだけ溜め込んでたんだと驚いたし、このままではいったいどうなってしまうのかとも思ったし。
ミカちゃんが、ああ見えて相当ねちっこいタイプだということを、夏の終わりに嫌という程思い知っていたのにすっかり忘れていた。
けれど、ミカちゃんは一生懸命掃除も何もかもを終わらせて用意していたのか。
それを踏まえてみれば、どれだけ私の休暇を楽しみにしてたのかと推測できて……絶対、ミカちゃんのほうがかわいいんじゃないだろうか。
あともうひとつ。
お正月は温泉旅行にしておいて大正解だった。
そうでなきゃ、正月早々から身体のあちこちが人に言えない理由の筋肉痛でまともに動けなかった私は、実家でたいへん恥ずかしいことになっていたはずだ。
ミカちゃんはかわいいと思うけど、少し反省してほしい。
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