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戦士は無理?
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カン、と高い音を立てて、剣が宙を舞う。
訓練用にと刃を潰してあるとはいえ、金属の重い長剣だ。背後に落ちるそれを目で追って呆然と見つめるエリサに、ブレンダが小さく吐息を漏らした。
エリサの手はびりびりとしびれたままで、握力はもう限界だった。
あの日、ブレンダに声を掛けて警備兵の見習いとなって半年。
最初よりマシになったとはいえ、走れる距離が延びるばかり。力は相変わらずで、大して増した気がしない。
いつになればこの腕は太くなって自在に剣が振るえるようになるのだろう。
* * *
“北爪谷の民”が“霧氷の町”との戦いに負けて、エリサたち五人の娘が町の領主イェルハルドへ「停戦協定の証」として贈られたのは、もう一年近く前になる。
娘たちは、全員が領主の妻になるのだと考えていた。
谷の長の娘が第一夫人となり、第二夫人以下である他の娘たちをまとめ、領主の妻の仕事をするのだと。
が、蓋を開けてみたら、イェルハルドの妻となったのは、谷の長の娘だけだった。
そして、妻はひとりで良いという領主の意向もあって、エリサを含めた他の娘たちの身の振り方は各々の「好きなようにして良い」ことになった。
――かといって、そうそう「好きなように」できるかどうかは別問題だ。
娘たちは全員、「本当に好きなようにしていいのか」を、じっと見極めていた。
だってここは“谷”じゃない。
“谷”とは違うと言われても、それがどこまで本当のことでどこまで許されるのかがわからない。
“谷”で娘の身の振り方を決めるのは、家長である父や祖父や兄の役目だった。その意思に反すればひどい仕置きが待っているし、最悪、“谷”から追放されてしまう。
いくら「好きなようにしていい」と言われたところで、“町”に引き渡されて“領主のもの”となった娘たちが領主の意思に反して「好きなように」したら、待っているのはやはり罰なのではないか。
ずっとそう考えて、息を潜めるように、目立たないように、預けられた地母神の教会でひたすらおとなしくしていた。
――ところが。
長の補佐役の娘へルッタが「施療院の神官先生の弟子」兼妻になったことで、ようやく娘たちも、領主の「好きにしていい」という言葉が信じられるようになったのだ。
なら、エリサは、強くなりたい――強くなって、男なんかに頼りきりにならなくても生きていけるようになりたい。
そう考えて、警備隊の女戦士ブレンダに、見習い戦士として剣を学びたいと告げたはずだった。
* * *
呼び出されたのは、騎士長の執務室だった。
執務室とはいっても、大きなテーブルとそれを囲むいくつかの椅子、それから書き物机と書類棚があるだけで、たいして特別なものはない。
テーブルには既にニクラス騎士長とブレンダが着いていた。これからいったい何が始まるのか。エリサも促されるままに手近な椅子に座る。
着席を待って、ブレンダがゆっくりと口を開いた。
「ねえエリサ。あなた、戦士じゃなくて野伏か斥候になってみない?」
エリサはびくりと肩を震わせた。とうとうこの日が来たか、と。
まだ半年、されど半年。
エリサよりひとつ年下の男は、同じ頃に見習いになった当時は剣を振る速さも強さもエリサとほとんど変わらなかったはずなのに、今ではもうエリサよりずっと上になってしまった。
なのに、エリサだけが変わらない。
いつか、「お前には戦士なんて務まらない」と言われる日が来るんじゃないかと思っていたけれど、今日がその“いつか”だったのか。
「私、私、剣が……」
剣を使えるようになりたい、と言おうとして、エリサは口を噤んだ。
槍、戦斧、長剣、弓と一通り試してみて、一番それなりに使えたのは弓だけだった。重い槍や戦斧がだめでも長剣ならと思ったのに、長剣もやっぱり重くて……エリサはきゅっと唇を噛む。
「エリサ」
ニクラスが溜息混じりにエリサを呼んだ。
「エリサの希望はわかるが、何というか……戦士は力さえあれば、誰でもそれなりにできる。しかし、いい野伏や斥候というのはなかなか難しくてな。それで、訓練を見ていて、エリサならもしかしたらと思ったんだ」
「でも、私……」
「もちろん、エリサが剣を使えるようになりたいと言ってここに来たことは知っているよ。だがな、人には向き不向きというのがある。エリサには、戦士よりも身の軽さを生かせる野伏か斥候のほうが向いてるんじゃないかと思うんだよ」
しょんぼりと項垂れるエリサに、ニクラスはやや慌てたように続けた。
「斥候も野伏も、戦士に負けず劣らず大切な役目だが、適性が必要なこともあって数が足りない。だから、エリサ、やってみないか? ちょうど弟子のいない腕のいい野伏がいて、エリサなら彼の訓練にもついていけると期待しているんだ。何しろ、お前は身が軽くて体力もあるから」
エリサは小さくこくんと頷いた。
ここまでお膳立てされているんだから、自分は本当に戦士には向いてないんだろう。そのことが悲しくてしかたないけれど、それでもまだ何か、武器を取ってできることがあるのかもしれない。
エリサが頷いて、ニクラスはようやくほっと表情を緩めた。
「ヴァロ、来てくれ」
ニクラスが奥の扉に声を掛けると、「ああ」と返事が返ってきた。では、その野伏というのはすでにここにいて、あとはエリサが頷くだけだったのか。
エリサは小さく溜息を吐く。
扉を開けて入ってきたヴァロは、北の男にしては小柄で細身だった。
こんな弱そうな男だから戦士になれず、野伏なんかになったんだろう。だから自分も……エリサはちらりと目をやって、また小さく溜息を吐く。
「ニクラス。納得できてないみたいだけど?」
「ん? いや、しかし、同意はしてくれたぞ」
案外若い声が、ニクラスに親しげに呼びかけた。ニクラスが“腕がいい”と言うのだから、それなりの歳なのではないのか。
エリサはもう一度顔を上げて、ヴァロへと目を向ける。
少しくたびれたマントの下は、鎖帷子と革鎧か。マントのフードは被ったままで、顔はあまりよく見えない。
「それにしても、ニクラス。この子、谷の子だよね。なら、私が受け持つのはあんまり向いてないんじゃないか?」
「いや、しかし他に任せられそうな者はいないんだ」
ちらりとエリサを見たヴァロは、なぜか肩を竦めてばさりとフードを取る。
現れた顔に、エリサは大きく目を見開いた。
わずかに尖った耳とどこか特徴的なアーモンド・アイ。それに、顔立ちもどこか人間らしくない。
まさか、森の妖精に取り替えられた子が、自分を弟子に取ろうというのか。
本当に、弟子に?
「――取り替え子。私、取り替えられちゃうの?」
「取り替える? 何のことだ?」
ヴァロを凝視したまま、エリサは震える声で呟いた。
ニクラスが、怪訝そうにエリサとヴァロを交互に見比べる。
「ニクラス、話しただろう? 氷原の民は妖精族をまるで魔物か何かのように考えてるって。前に神官先生のとこからひとり引き取った時も、慣れるまで大変だったみたいだって、話してたじゃないか」
「あ、ああ、そういえば」
そういえば、とエリサも思い出す。
ヘルッタの弟のヨニは、山の向こうの森妖精に引き取られたんだって。
なら、そこの妖精なら、子供を取り替えたりはしないのか。
「ヨニが行った森の、妖精なの?」
「ん?」
おそるおそる尋ねるエリサに、ヴァロが首を傾げた。
「ヨニは、山向こうの森の妖精のところに預けたって、ヘルッタと神官先生が言ってた。ヴァロさんは、その森の妖精なの?」
「ああ、違うよ。私の父があの“麗しの森”の森妖精なんだ。母は人間で、もう十年は前に亡くなったけどね。
つまり、私は半分だけ妖精ってこと」
半分だけ、と呟くエリサは、どうにも飲み込みきれずにいるようだ。
もしかしたら、谷の住人たちは自分のような半妖精を見て“取り替え子”なのだと考えているのかもしれないな、とヴァロは考える。
「取り替えられて、半分妖精になったんじゃないの?」
「妖精は子供を取り替えたりしない。神官先生が預けた子供だって、べつに取り替えられたりしちゃいない。私は産まれた時から半分妖精ってだけなんだ。
合いの子ってやつだよ」
「合いの子……狼犬みたいに?」
「そう、狼犬みたいな合いの子だ」
ようやく納得したのか、エリサの肩の力が抜ける。
やれやれと肩を竦めて、ヴァロはちらりとニクラスへと目をやった。
「それで、どうする? 野伏も斥候もやめておくかい?」
「どうするって?」
「ニクラスもブレンダも、君は戦士より野伏向きだって言うんだ。でも私は、本人の意思が一番重要だと思っている。
だから、弟子になるかどうかは君が決めるんだ」
「私……?」
「そう、君自身で」
エリサはニクラスとブレンダを見る。
ふたりとも、口を噤んだままエリサの答えを待っているようだ。
膝の上で握り締めた自分の拳を見て、それからテーブルの上で組まれたブレンダの手を見て……自分の拳は、半年かけてもあんなに分厚くならなかった。手のひらの皮は多少厚くなったけれど、握力も思ったほど強くならないし……。
「私、弟子入りする」
ニクラスとブレンダはホッとしたように表情を緩めた。
ふっと目を細めて手を差し出すヴァロに応じて、エリサもおずおずと手を差し出した。その手をしっかりと握って、ヴァロは「では、これからは私が君の師匠だ」と笑った。
訓練用にと刃を潰してあるとはいえ、金属の重い長剣だ。背後に落ちるそれを目で追って呆然と見つめるエリサに、ブレンダが小さく吐息を漏らした。
エリサの手はびりびりとしびれたままで、握力はもう限界だった。
あの日、ブレンダに声を掛けて警備兵の見習いとなって半年。
最初よりマシになったとはいえ、走れる距離が延びるばかり。力は相変わらずで、大して増した気がしない。
いつになればこの腕は太くなって自在に剣が振るえるようになるのだろう。
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娘たちは、全員が領主の妻になるのだと考えていた。
谷の長の娘が第一夫人となり、第二夫人以下である他の娘たちをまとめ、領主の妻の仕事をするのだと。
が、蓋を開けてみたら、イェルハルドの妻となったのは、谷の長の娘だけだった。
そして、妻はひとりで良いという領主の意向もあって、エリサを含めた他の娘たちの身の振り方は各々の「好きなようにして良い」ことになった。
――かといって、そうそう「好きなように」できるかどうかは別問題だ。
娘たちは全員、「本当に好きなようにしていいのか」を、じっと見極めていた。
だってここは“谷”じゃない。
“谷”とは違うと言われても、それがどこまで本当のことでどこまで許されるのかがわからない。
“谷”で娘の身の振り方を決めるのは、家長である父や祖父や兄の役目だった。その意思に反すればひどい仕置きが待っているし、最悪、“谷”から追放されてしまう。
いくら「好きなようにしていい」と言われたところで、“町”に引き渡されて“領主のもの”となった娘たちが領主の意思に反して「好きなように」したら、待っているのはやはり罰なのではないか。
ずっとそう考えて、息を潜めるように、目立たないように、預けられた地母神の教会でひたすらおとなしくしていた。
――ところが。
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なら、エリサは、強くなりたい――強くなって、男なんかに頼りきりにならなくても生きていけるようになりたい。
そう考えて、警備隊の女戦士ブレンダに、見習い戦士として剣を学びたいと告げたはずだった。
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呼び出されたのは、騎士長の執務室だった。
執務室とはいっても、大きなテーブルとそれを囲むいくつかの椅子、それから書き物机と書類棚があるだけで、たいして特別なものはない。
テーブルには既にニクラス騎士長とブレンダが着いていた。これからいったい何が始まるのか。エリサも促されるままに手近な椅子に座る。
着席を待って、ブレンダがゆっくりと口を開いた。
「ねえエリサ。あなた、戦士じゃなくて野伏か斥候になってみない?」
エリサはびくりと肩を震わせた。とうとうこの日が来たか、と。
まだ半年、されど半年。
エリサよりひとつ年下の男は、同じ頃に見習いになった当時は剣を振る速さも強さもエリサとほとんど変わらなかったはずなのに、今ではもうエリサよりずっと上になってしまった。
なのに、エリサだけが変わらない。
いつか、「お前には戦士なんて務まらない」と言われる日が来るんじゃないかと思っていたけれど、今日がその“いつか”だったのか。
「私、私、剣が……」
剣を使えるようになりたい、と言おうとして、エリサは口を噤んだ。
槍、戦斧、長剣、弓と一通り試してみて、一番それなりに使えたのは弓だけだった。重い槍や戦斧がだめでも長剣ならと思ったのに、長剣もやっぱり重くて……エリサはきゅっと唇を噛む。
「エリサ」
ニクラスが溜息混じりにエリサを呼んだ。
「エリサの希望はわかるが、何というか……戦士は力さえあれば、誰でもそれなりにできる。しかし、いい野伏や斥候というのはなかなか難しくてな。それで、訓練を見ていて、エリサならもしかしたらと思ったんだ」
「でも、私……」
「もちろん、エリサが剣を使えるようになりたいと言ってここに来たことは知っているよ。だがな、人には向き不向きというのがある。エリサには、戦士よりも身の軽さを生かせる野伏か斥候のほうが向いてるんじゃないかと思うんだよ」
しょんぼりと項垂れるエリサに、ニクラスはやや慌てたように続けた。
「斥候も野伏も、戦士に負けず劣らず大切な役目だが、適性が必要なこともあって数が足りない。だから、エリサ、やってみないか? ちょうど弟子のいない腕のいい野伏がいて、エリサなら彼の訓練にもついていけると期待しているんだ。何しろ、お前は身が軽くて体力もあるから」
エリサは小さくこくんと頷いた。
ここまでお膳立てされているんだから、自分は本当に戦士には向いてないんだろう。そのことが悲しくてしかたないけれど、それでもまだ何か、武器を取ってできることがあるのかもしれない。
エリサが頷いて、ニクラスはようやくほっと表情を緩めた。
「ヴァロ、来てくれ」
ニクラスが奥の扉に声を掛けると、「ああ」と返事が返ってきた。では、その野伏というのはすでにここにいて、あとはエリサが頷くだけだったのか。
エリサは小さく溜息を吐く。
扉を開けて入ってきたヴァロは、北の男にしては小柄で細身だった。
こんな弱そうな男だから戦士になれず、野伏なんかになったんだろう。だから自分も……エリサはちらりと目をやって、また小さく溜息を吐く。
「ニクラス。納得できてないみたいだけど?」
「ん? いや、しかし、同意はしてくれたぞ」
案外若い声が、ニクラスに親しげに呼びかけた。ニクラスが“腕がいい”と言うのだから、それなりの歳なのではないのか。
エリサはもう一度顔を上げて、ヴァロへと目を向ける。
少しくたびれたマントの下は、鎖帷子と革鎧か。マントのフードは被ったままで、顔はあまりよく見えない。
「それにしても、ニクラス。この子、谷の子だよね。なら、私が受け持つのはあんまり向いてないんじゃないか?」
「いや、しかし他に任せられそうな者はいないんだ」
ちらりとエリサを見たヴァロは、なぜか肩を竦めてばさりとフードを取る。
現れた顔に、エリサは大きく目を見開いた。
わずかに尖った耳とどこか特徴的なアーモンド・アイ。それに、顔立ちもどこか人間らしくない。
まさか、森の妖精に取り替えられた子が、自分を弟子に取ろうというのか。
本当に、弟子に?
「――取り替え子。私、取り替えられちゃうの?」
「取り替える? 何のことだ?」
ヴァロを凝視したまま、エリサは震える声で呟いた。
ニクラスが、怪訝そうにエリサとヴァロを交互に見比べる。
「ニクラス、話しただろう? 氷原の民は妖精族をまるで魔物か何かのように考えてるって。前に神官先生のとこからひとり引き取った時も、慣れるまで大変だったみたいだって、話してたじゃないか」
「あ、ああ、そういえば」
そういえば、とエリサも思い出す。
ヘルッタの弟のヨニは、山の向こうの森妖精に引き取られたんだって。
なら、そこの妖精なら、子供を取り替えたりはしないのか。
「ヨニが行った森の、妖精なの?」
「ん?」
おそるおそる尋ねるエリサに、ヴァロが首を傾げた。
「ヨニは、山向こうの森の妖精のところに預けたって、ヘルッタと神官先生が言ってた。ヴァロさんは、その森の妖精なの?」
「ああ、違うよ。私の父があの“麗しの森”の森妖精なんだ。母は人間で、もう十年は前に亡くなったけどね。
つまり、私は半分だけ妖精ってこと」
半分だけ、と呟くエリサは、どうにも飲み込みきれずにいるようだ。
もしかしたら、谷の住人たちは自分のような半妖精を見て“取り替え子”なのだと考えているのかもしれないな、とヴァロは考える。
「取り替えられて、半分妖精になったんじゃないの?」
「妖精は子供を取り替えたりしない。神官先生が預けた子供だって、べつに取り替えられたりしちゃいない。私は産まれた時から半分妖精ってだけなんだ。
合いの子ってやつだよ」
「合いの子……狼犬みたいに?」
「そう、狼犬みたいな合いの子だ」
ようやく納得したのか、エリサの肩の力が抜ける。
やれやれと肩を竦めて、ヴァロはちらりとニクラスへと目をやった。
「それで、どうする? 野伏も斥候もやめておくかい?」
「どうするって?」
「ニクラスもブレンダも、君は戦士より野伏向きだって言うんだ。でも私は、本人の意思が一番重要だと思っている。
だから、弟子になるかどうかは君が決めるんだ」
「私……?」
「そう、君自身で」
エリサはニクラスとブレンダを見る。
ふたりとも、口を噤んだままエリサの答えを待っているようだ。
膝の上で握り締めた自分の拳を見て、それからテーブルの上で組まれたブレンダの手を見て……自分の拳は、半年かけてもあんなに分厚くならなかった。手のひらの皮は多少厚くなったけれど、握力も思ったほど強くならないし……。
「私、弟子入りする」
ニクラスとブレンダはホッとしたように表情を緩めた。
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