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第4章 万能王女の実力
3 騎士とジョーの秘密
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「ジョーは何故、子爵の養子に? ――それも正式な手続きをする事なく、あえて無知な子供のフリをして良いように使われていますよね」
わたくしの指摘に、ジョーはばつの悪そうな顔をなさいました。
まるで悪戯がばれて大人に叱られる子供のようで、可愛いですね。
「俺は――その、ちょっと、疲れたッスから……」
「疲れた、ですか」
「あのままプラムダリア孤児院に居ても、あんまり――もうこれ以上の変化はないんだろうなって思ってて。ずっと同じ事の繰り返しで、疲れたッス。……ハイドさんは俺の事知ってるから、だいたい分かるッスよね」
力なく笑うジョーは、言葉の通り酷く疲弊しているようでした。わたくしは小さく頷いて、更に問いかけます。
「――まさか、死のうと思っていましたか」
「うーん……ある意味、そうなのかも。貴族のおじさんが孤児院に養子を探しに来た時は、渡りに船だと思ったッス。俺はもう孤児院に居たくなかったし……おじさんが養子縁組の正式な手続きを踏み倒そうとしてるのも、しがらみがなくてかえって都合が良かったんで」
「しがらみがないどころか、家門の庇護も一切受けられませんけれどね。……もしジョーがエヴァンシュカ王女の誕生パーティ当日に寝坊せずに出席して、子爵に言われた通りに無礼な挨拶をしていた場合――貴方は恐らく禁錮され、用済みと言わんばかりにトカゲの尻尾切りをされたと思いますよ。エヴァンシュカ王女のお父上は……国王陛下は、娘を軽んじられて黙って居られるほど、懐が深くありません」
「……ウッス」
やはりばつが悪そうな顔をして頷くジョー。
彼をここまで追い詰めるだなんて、プラムダリアは単なる「奇跡の孤児院」ではないのでしょうね。
わたくしは小さくため息を吐き出して、彼の肩をぽんと叩きました。
「――「黄金郷」が恋しいのですか」
「………………ああ、やっぱ、ハイドさんって「そう」なんスね。初めて会った時にも変な人って思ったんスよ――だからスゲー、覚えてる」
ジョーは言いながら、今にも泣き出しそうな顔で笑いました。
その顔はまるで、何時間も迷子として彷徨った幼子が、ようやく家族と再会した時のように安心しきった顔でした。
◆
――「黄金郷」というのは架空の国で、まだ見ぬ新大陸のどこかにあるのではないか……と、子供達の間でまことしやかに囁かれている夢想です。
つまりこの世界には存在しない空想上の国――ですが、わたくしやジョー、そして恐らくカレンデュラ伯爵令嬢にとっては、間違いなく故郷と言えるでしょう。
そう、「黄金郷」とは、前世の記憶をもつ者が生前を過ごした世界の事。
わたくし達はカレンデュラ伯爵令嬢の言うところの「転生者」なのです。
――ただ、残念ながらわたくし生前に「乙女ゲーム」と言うものには一切触れてこなかったもので……この世界が『甘い夢を見るならあなたと』の世界だと言われましても、全く理解できませんでした。
ですので、わたくし自身の「キャラ」が元々どういう言動をして、どのような人生を送るかなど――考えた事もございませんでした。
わたくしはただ、生前に培った記憶と知識、そして経験を持ったままこちらの世界で「ハイド」として生まれ変わり……およそ30年、好き勝手に生きてきただけですから。
特にどこで好き放題したのかと言えば――ええそうです、もちろんエヴァンシュカ王女の教育ですよ。
今思えば「ゲームの主人公のライバル役」なのですから、元々高いスペックをもって生まれる運命だったのでしょうが……王女はとにかく優秀で、万能だったのです。
基本的な読み書きをマスターしたのは3歳、計算は4歳。
5歳の頃には代表的な外国語を2か国語ほどマスター……この時点でわたくし、「よく分からないけれど、この子供はヤバイ」と思いました。
大人から何か1つ教われば、王女の口から最低でも3つ5つは質問が飛び出て来て……その知識欲と言ったら、神童を超えて化け物の領域でしたね。懐かしいです。
しかも飛び出て来た質問について周りの大人達は「そんな革新的な事は考えた事がない」「気にした事もなかった」「言われてみれば何故なんだ」なんて、天からの啓示を受けたかのようなお顔をなさっていました。
私とて彼女の教育をする間、出来るだけ質問には多く答えて差し上げようと奮闘いたしましたが……残念ながら、生前の世界では「当然」にあり過ぎたものも多く。
いざ問われても仕組みが分からない、原因が分からないと言った事態に直面いたしました。
――エヴァ王女は大人達に聞いても満足する答えが得られないと知ると、己の頭1つで懸命に考えて自己解決。
解決したのち新たに生まれた疑問に、また1人頭を悩ませて――そして自己解決。まるで王女1人で、「黄金郷」の偉人全ての「科学的発見」を遂げてしまうのではないかと言わんばかりの勢いで……ずっとその繰り返しでしたね。
何でもかんでも吸収して、インプットだけでは終わらずにアウトプットまで完璧、「打てば響く」とは正に王女を指す言葉。
わたくしはもう面白くなってしまって、己のもてる全ての知識を彼女に叩き込みました。
……実はわたくし、生前しがない役者をしておりました。
別段賢い訳でもなかったのですが、様々な役どころを演じるにあたって医療・法律・学業など、嫌でも専門的な事を記憶する必要があったのです。
そのおかげで、少しかじった程度のなんちゃって知識を、エヴァ王女に投げかける事ができました。
わたくしがただ無責任に知識のボールを投げるだけで、あとは王女がそこから何時間も1人遊びして――そして自己解決してくださいますからね。
カレンデュラ伯爵令嬢が、こちらの世界の教育レベルが日本の義務教育程度で停滞していると仰っておられましたが――アレは事実です。
教育どころか、医療も行政も娯楽も……何もかもが前時代的で古びており、生前の記憶をもつ者からすれば酷く不便で、退屈な世界だと思います。
まさか自分の他にも「転生者」なる者が存在するなどとは露ほども思わず、退屈な世界に生前の記憶をもったまま1人放り出されて……ジョーの気持ちも分からなくはありません。
彼は明らかに、この世界に対する興味が希薄です。
生前の記憶や価値観に引っ張られ過ぎて、二十数年生きてもこの世界に対する愛着が湧かなかったのでしょう。
――転生だなんだと言われましても、わたくし生前のアレコレはとっくに踏ん切りがついておりますし……ここがゲームの世界だという事も、カレンデュラ伯爵令嬢の口から聞いて初めて知りました。
恐らくですがジョーも、乙女ゲームなるものに対する造詣は深くないように思います。
もしその知識があれば、もっと……カレンデュラ伯爵令嬢のように、人生楽しそうにしているはずです。そもそもエヴァンシュカ王女の顔だって知っているでしょうからね。
わたくしの指摘に、ジョーはばつの悪そうな顔をなさいました。
まるで悪戯がばれて大人に叱られる子供のようで、可愛いですね。
「俺は――その、ちょっと、疲れたッスから……」
「疲れた、ですか」
「あのままプラムダリア孤児院に居ても、あんまり――もうこれ以上の変化はないんだろうなって思ってて。ずっと同じ事の繰り返しで、疲れたッス。……ハイドさんは俺の事知ってるから、だいたい分かるッスよね」
力なく笑うジョーは、言葉の通り酷く疲弊しているようでした。わたくしは小さく頷いて、更に問いかけます。
「――まさか、死のうと思っていましたか」
「うーん……ある意味、そうなのかも。貴族のおじさんが孤児院に養子を探しに来た時は、渡りに船だと思ったッス。俺はもう孤児院に居たくなかったし……おじさんが養子縁組の正式な手続きを踏み倒そうとしてるのも、しがらみがなくてかえって都合が良かったんで」
「しがらみがないどころか、家門の庇護も一切受けられませんけれどね。……もしジョーがエヴァンシュカ王女の誕生パーティ当日に寝坊せずに出席して、子爵に言われた通りに無礼な挨拶をしていた場合――貴方は恐らく禁錮され、用済みと言わんばかりにトカゲの尻尾切りをされたと思いますよ。エヴァンシュカ王女のお父上は……国王陛下は、娘を軽んじられて黙って居られるほど、懐が深くありません」
「……ウッス」
やはりばつが悪そうな顔をして頷くジョー。
彼をここまで追い詰めるだなんて、プラムダリアは単なる「奇跡の孤児院」ではないのでしょうね。
わたくしは小さくため息を吐き出して、彼の肩をぽんと叩きました。
「――「黄金郷」が恋しいのですか」
「………………ああ、やっぱ、ハイドさんって「そう」なんスね。初めて会った時にも変な人って思ったんスよ――だからスゲー、覚えてる」
ジョーは言いながら、今にも泣き出しそうな顔で笑いました。
その顔はまるで、何時間も迷子として彷徨った幼子が、ようやく家族と再会した時のように安心しきった顔でした。
◆
――「黄金郷」というのは架空の国で、まだ見ぬ新大陸のどこかにあるのではないか……と、子供達の間でまことしやかに囁かれている夢想です。
つまりこの世界には存在しない空想上の国――ですが、わたくしやジョー、そして恐らくカレンデュラ伯爵令嬢にとっては、間違いなく故郷と言えるでしょう。
そう、「黄金郷」とは、前世の記憶をもつ者が生前を過ごした世界の事。
わたくし達はカレンデュラ伯爵令嬢の言うところの「転生者」なのです。
――ただ、残念ながらわたくし生前に「乙女ゲーム」と言うものには一切触れてこなかったもので……この世界が『甘い夢を見るならあなたと』の世界だと言われましても、全く理解できませんでした。
ですので、わたくし自身の「キャラ」が元々どういう言動をして、どのような人生を送るかなど――考えた事もございませんでした。
わたくしはただ、生前に培った記憶と知識、そして経験を持ったままこちらの世界で「ハイド」として生まれ変わり……およそ30年、好き勝手に生きてきただけですから。
特にどこで好き放題したのかと言えば――ええそうです、もちろんエヴァンシュカ王女の教育ですよ。
今思えば「ゲームの主人公のライバル役」なのですから、元々高いスペックをもって生まれる運命だったのでしょうが……王女はとにかく優秀で、万能だったのです。
基本的な読み書きをマスターしたのは3歳、計算は4歳。
5歳の頃には代表的な外国語を2か国語ほどマスター……この時点でわたくし、「よく分からないけれど、この子供はヤバイ」と思いました。
大人から何か1つ教われば、王女の口から最低でも3つ5つは質問が飛び出て来て……その知識欲と言ったら、神童を超えて化け物の領域でしたね。懐かしいです。
しかも飛び出て来た質問について周りの大人達は「そんな革新的な事は考えた事がない」「気にした事もなかった」「言われてみれば何故なんだ」なんて、天からの啓示を受けたかのようなお顔をなさっていました。
私とて彼女の教育をする間、出来るだけ質問には多く答えて差し上げようと奮闘いたしましたが……残念ながら、生前の世界では「当然」にあり過ぎたものも多く。
いざ問われても仕組みが分からない、原因が分からないと言った事態に直面いたしました。
――エヴァ王女は大人達に聞いても満足する答えが得られないと知ると、己の頭1つで懸命に考えて自己解決。
解決したのち新たに生まれた疑問に、また1人頭を悩ませて――そして自己解決。まるで王女1人で、「黄金郷」の偉人全ての「科学的発見」を遂げてしまうのではないかと言わんばかりの勢いで……ずっとその繰り返しでしたね。
何でもかんでも吸収して、インプットだけでは終わらずにアウトプットまで完璧、「打てば響く」とは正に王女を指す言葉。
わたくしはもう面白くなってしまって、己のもてる全ての知識を彼女に叩き込みました。
……実はわたくし、生前しがない役者をしておりました。
別段賢い訳でもなかったのですが、様々な役どころを演じるにあたって医療・法律・学業など、嫌でも専門的な事を記憶する必要があったのです。
そのおかげで、少しかじった程度のなんちゃって知識を、エヴァ王女に投げかける事ができました。
わたくしがただ無責任に知識のボールを投げるだけで、あとは王女がそこから何時間も1人遊びして――そして自己解決してくださいますからね。
カレンデュラ伯爵令嬢が、こちらの世界の教育レベルが日本の義務教育程度で停滞していると仰っておられましたが――アレは事実です。
教育どころか、医療も行政も娯楽も……何もかもが前時代的で古びており、生前の記憶をもつ者からすれば酷く不便で、退屈な世界だと思います。
まさか自分の他にも「転生者」なる者が存在するなどとは露ほども思わず、退屈な世界に生前の記憶をもったまま1人放り出されて……ジョーの気持ちも分からなくはありません。
彼は明らかに、この世界に対する興味が希薄です。
生前の記憶や価値観に引っ張られ過ぎて、二十数年生きてもこの世界に対する愛着が湧かなかったのでしょう。
――転生だなんだと言われましても、わたくし生前のアレコレはとっくに踏ん切りがついておりますし……ここがゲームの世界だという事も、カレンデュラ伯爵令嬢の口から聞いて初めて知りました。
恐らくですがジョーも、乙女ゲームなるものに対する造詣は深くないように思います。
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