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1話
卒業試験
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20XX年4月4日
マギ学園にて、
先生『はい!明日は卒業試験ですよー。』
先生がそういうと皆は怪獣の様な唸り声でブーイングをする。whittinguテストとは、魔法使いに相応しいかを調べるテストの事だ、言わば、卒業試験の様な物である。それを聞いた時、1人の少女が誰にも聞こえない小さな、しかし恐ろしい唸り声を上げた、その少女の名は『ミーチェ・ファザー・ラグレシア』と言う。そしてそれが聞こえたのか、隣の席の『ナチス・フィンク・フランチェ』は口を開いた。
ナチス『どうしたの?ミーチェちゃん?勉強は得意なはずだけど。』
確かにそうだ。勉強は、その意味は言うまでもないが実戦が苦手なのだ!
ミーチェ『だって。実戦苦手なんだもん。』
私がそう言うと、ナチスは驚いた様に言う。
ナチス『え、ミーチェちゃんって実戦苦手だっけ!』
それに対して私が首を縦に振ると。またまた驚いた顔と声でナチスが言う。
ナチス『え、で、でも、ミーチェちゃん昨日まで練習頑張ってたんじゃ無いの!?』
ミーチェ『確かに練習したけど、私、練習したって意味は皆無なんだよ…。』
ナチスにそう言われたので私は、自分が実戦苦手と言う事を言う。するとまたまたナチスが言う。
ナチス『え、でも明日で学校卒業だよ!それなのにそれじゃあ学校卒業できないかもしれないよ!』
そう言われてしまった。確かに否定は出来ない。何故かと言うと、このマギ学園は勉強がいくら出来ても、実戦が出来なければ意味無い、そんな学園なのだ。
ミーチェ『卒業出来ない…か、それは流石に困る…。』
めっちゃ困る!
ナチス『だ、大丈夫だよ。ミーチェちゃんなら出来るって、気合い気合い!明日は頑張ろー。えいえいおー!』
ナチスが苦しそうに言う。私も一緒に手だけ小さく上げた。
その後、ナチスと私は寮に戻ってからも電話で話してから、いつの間にか眠ってしまった。
翌日
清々しい朝が来た。
雲一つ無い青空の下、遂に始まってしまった卒業試験。私は一番最後に居る、そしてナチスは何と一番最初だ!
頑張ってー!私はナチスに心の中で叫んだ。
そして、先生が口を開いた。
先生『はーい、では今から卒業試験を初めまーす。えーと、最初はナチスさんね、ではどうぞ《種性の言葉》を唱えて下さい。』
先生がそう言い終わると、ナチスが手を上げて呪文を唱え始める。
改めて説明すると、whittinguテストとは言わば『その人の種族』を決める儀式なのだ、そして、それに失敗した場合、その人は卒業試験に失敗したということになる。まぁ説明はここまでとしてナチスが息をゆっくりと吸って口を開く。
ナチス『神よ、世界にひとつだけの、素晴らしき物語を…私に、』
その場の全員が目を凝らす。
ナチス『与えたまえ!』
ナチスの回りに光が芽生える。その眩しさにナチスを含めた、この場の全員が目を瞑った。
光が止むとナチスの服装が変わっていた。左手には分厚い本、服は全体的に水色をしている。それを見た先生が
先生『あら、ナチスさんは《聖の使い》ね、回復系の魔法を使うから実戦では護衛系向きね、合格よ!』
先生がそう言うと、この場の全員が拍手をした。もちろんナチスは大喜びだ。
ナチス『や、やったー!』
と、言いながら私の方に笑顔を向けてくる。
それからというもの、時間が経つのが早く感じた。そして遂にその時がやって来た。ナチスが頑張ってと言わんばかりの顔で見てくる。
先生『えーと、次の人…で最後ね。ミーチェさん。』
遂に私の名前が呼ばれた。
ミーチェ『はい!』
私は緊張を吹き飛ばそうと大声で返事をする。
ミーチェ『 Believe yourself 』
小声で呟く。この言葉はナチスの言葉だ。(私、頑張るから、見ててねナチス!)そう考えると不思議な事に、さっきまでの緊張が嘘の様に消えていく。
ミーチェ『よし!』
持ち場に着く。
先生『では、ミーチェさん初めて下さい。』
ミーチェ『はい!』
息を吸う。大丈夫だ、これが成功すれば私は本物の魔法使いになれる!よし!
ミーチェ『 神よ、世界にひとつだけの、素晴らしき物語を…私に、与えたまえ! 』
その言葉と共に、ミーチェが光に包まれる。心臓の音がモロに聞こえてくる。たった5秒程の時間が5時間に感じる。長い、
そして、運命の時が来た。光が周りから消えていく。お願い!
先生『おー、ミーチェさんは…魔法剣士ですね。おめでとう。』
先生がそう言った、と言うことは…成功した?私は確認すべく自分を見る。
それは赤を基調とした服で左腰には細剣がある。
ミーチェ『や、やったー!』
と、私はその場で飛び上がった。成功したのだった。私は席に戻り、そのまま卒業証書を貰った。
ナチス『やったね♪ミーチェちゃん!』
ミーチェ『うん♪』
そう言って2人は話し合った。この後の事を…。
どうやら、ナチスは1度実家に帰って、親に自分の口から、卒業したと言いたいらしいので、残念ながら私達はここでお別れだ。
私達は1m程離れてから口を開く。
ミーチェ『行ってらっしゃい。』
私は精一杯笑って言った。
ナチス『行ってきます。』
ナチスも精一杯の笑顔で返す。私達はさよならを言わない。そう決めていた、何故かと言うと、私達はまた会えるという事を信じているからだ。
その後私は涙を堪えて手を振った。思いっきり、だが、感情には勝てなかった。涙が零れる、それを振り返ったナチスが見てから大声で叫んだ。
ナチス『また、どっかで、会おーーねー!』
ミーチェ『うん!絶対だよーーー!』
私も精一杯の声で返す。
それが私達の交わしたこの日の最後の言葉だった。
マギ学園にて、
先生『はい!明日は卒業試験ですよー。』
先生がそういうと皆は怪獣の様な唸り声でブーイングをする。whittinguテストとは、魔法使いに相応しいかを調べるテストの事だ、言わば、卒業試験の様な物である。それを聞いた時、1人の少女が誰にも聞こえない小さな、しかし恐ろしい唸り声を上げた、その少女の名は『ミーチェ・ファザー・ラグレシア』と言う。そしてそれが聞こえたのか、隣の席の『ナチス・フィンク・フランチェ』は口を開いた。
ナチス『どうしたの?ミーチェちゃん?勉強は得意なはずだけど。』
確かにそうだ。勉強は、その意味は言うまでもないが実戦が苦手なのだ!
ミーチェ『だって。実戦苦手なんだもん。』
私がそう言うと、ナチスは驚いた様に言う。
ナチス『え、ミーチェちゃんって実戦苦手だっけ!』
それに対して私が首を縦に振ると。またまた驚いた顔と声でナチスが言う。
ナチス『え、で、でも、ミーチェちゃん昨日まで練習頑張ってたんじゃ無いの!?』
ミーチェ『確かに練習したけど、私、練習したって意味は皆無なんだよ…。』
ナチスにそう言われたので私は、自分が実戦苦手と言う事を言う。するとまたまたナチスが言う。
ナチス『え、でも明日で学校卒業だよ!それなのにそれじゃあ学校卒業できないかもしれないよ!』
そう言われてしまった。確かに否定は出来ない。何故かと言うと、このマギ学園は勉強がいくら出来ても、実戦が出来なければ意味無い、そんな学園なのだ。
ミーチェ『卒業出来ない…か、それは流石に困る…。』
めっちゃ困る!
ナチス『だ、大丈夫だよ。ミーチェちゃんなら出来るって、気合い気合い!明日は頑張ろー。えいえいおー!』
ナチスが苦しそうに言う。私も一緒に手だけ小さく上げた。
その後、ナチスと私は寮に戻ってからも電話で話してから、いつの間にか眠ってしまった。
翌日
清々しい朝が来た。
雲一つ無い青空の下、遂に始まってしまった卒業試験。私は一番最後に居る、そしてナチスは何と一番最初だ!
頑張ってー!私はナチスに心の中で叫んだ。
そして、先生が口を開いた。
先生『はーい、では今から卒業試験を初めまーす。えーと、最初はナチスさんね、ではどうぞ《種性の言葉》を唱えて下さい。』
先生がそう言い終わると、ナチスが手を上げて呪文を唱え始める。
改めて説明すると、whittinguテストとは言わば『その人の種族』を決める儀式なのだ、そして、それに失敗した場合、その人は卒業試験に失敗したということになる。まぁ説明はここまでとしてナチスが息をゆっくりと吸って口を開く。
ナチス『神よ、世界にひとつだけの、素晴らしき物語を…私に、』
その場の全員が目を凝らす。
ナチス『与えたまえ!』
ナチスの回りに光が芽生える。その眩しさにナチスを含めた、この場の全員が目を瞑った。
光が止むとナチスの服装が変わっていた。左手には分厚い本、服は全体的に水色をしている。それを見た先生が
先生『あら、ナチスさんは《聖の使い》ね、回復系の魔法を使うから実戦では護衛系向きね、合格よ!』
先生がそう言うと、この場の全員が拍手をした。もちろんナチスは大喜びだ。
ナチス『や、やったー!』
と、言いながら私の方に笑顔を向けてくる。
それからというもの、時間が経つのが早く感じた。そして遂にその時がやって来た。ナチスが頑張ってと言わんばかりの顔で見てくる。
先生『えーと、次の人…で最後ね。ミーチェさん。』
遂に私の名前が呼ばれた。
ミーチェ『はい!』
私は緊張を吹き飛ばそうと大声で返事をする。
ミーチェ『 Believe yourself 』
小声で呟く。この言葉はナチスの言葉だ。(私、頑張るから、見ててねナチス!)そう考えると不思議な事に、さっきまでの緊張が嘘の様に消えていく。
ミーチェ『よし!』
持ち場に着く。
先生『では、ミーチェさん初めて下さい。』
ミーチェ『はい!』
息を吸う。大丈夫だ、これが成功すれば私は本物の魔法使いになれる!よし!
ミーチェ『 神よ、世界にひとつだけの、素晴らしき物語を…私に、与えたまえ! 』
その言葉と共に、ミーチェが光に包まれる。心臓の音がモロに聞こえてくる。たった5秒程の時間が5時間に感じる。長い、
そして、運命の時が来た。光が周りから消えていく。お願い!
先生『おー、ミーチェさんは…魔法剣士ですね。おめでとう。』
先生がそう言った、と言うことは…成功した?私は確認すべく自分を見る。
それは赤を基調とした服で左腰には細剣がある。
ミーチェ『や、やったー!』
と、私はその場で飛び上がった。成功したのだった。私は席に戻り、そのまま卒業証書を貰った。
ナチス『やったね♪ミーチェちゃん!』
ミーチェ『うん♪』
そう言って2人は話し合った。この後の事を…。
どうやら、ナチスは1度実家に帰って、親に自分の口から、卒業したと言いたいらしいので、残念ながら私達はここでお別れだ。
私達は1m程離れてから口を開く。
ミーチェ『行ってらっしゃい。』
私は精一杯笑って言った。
ナチス『行ってきます。』
ナチスも精一杯の笑顔で返す。私達はさよならを言わない。そう決めていた、何故かと言うと、私達はまた会えるという事を信じているからだ。
その後私は涙を堪えて手を振った。思いっきり、だが、感情には勝てなかった。涙が零れる、それを振り返ったナチスが見てから大声で叫んだ。
ナチス『また、どっかで、会おーーねー!』
ミーチェ『うん!絶対だよーーー!』
私も精一杯の声で返す。
それが私達の交わしたこの日の最後の言葉だった。
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