異世界伝説

１話

旅の始まり

ナチスと別れてからと言うもの、学園から一番近いと思われる街まで歩いていた。またナチスと会える事を信じて。そして、また新しい出会いがあることを信じて。



『異世界召喚』

暑い。春とは思えない程に、気温はゆうに約30度を超えていた。
拓馬『あっちー。これどうしたんだ？』
と、タオルで汗を拭きながら拓馬が言う。拓馬は俺の友達で東北出身だ、拓馬と俺は高校の同級生だ。が、それも今日で終わり。何故かと言うと、今日が卒業式だからだ。俺達はこの高校生活最後の日にして大学生への始まりを大切にすべく、早めに家を出て早めに学校へと足を運ぶ。
一矢『それにしても、本当に暑いねー。』
拓馬『だなー。こうも暑いと高校生活最後の日なのに今から夏合宿にいけそうだなー。』
と、拓馬が言う。本当にそうだ、普通の卒業式は涼しい風が吹いて、桜が空を舞う。っていうシチュエーションだろ。そんな事考えていると。
拓馬『 普通の卒業式は涼しい風が吹いて、桜が空を舞う。っていうシチュエーションだろ。』
一矢『あぁ。』
本当それな。俺も思ってた（笑）
そんな事を考えていると、やけに真剣な顔で拓馬が言う。
拓馬『なぁ。一矢、いや、鈴木一矢さん。これまでありがとう。そして、これからもよろしくな。』
そんなの当たり前だろ！
一矢『あぁ、これからもよろしくな！』

この時の僕は、まだこの後異世界に召喚されるなんて、知る由も無かった。