例え、私が殺した事実に責任を感じようとも。

紅飴 有栖

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私は昼休みを楽しく終えて、七瀬君と有紗と神崎君と共に教室に戻った。
そしてそれぞれ席に着き、先生が入ってきて、午後の授業が開始される。まあ、窓の外を眺めているだけだが。
昼休みは楽しかったな...
でも、やはり過ぎ去ってしまうと私の中には、ああ、あんなに楽しんでよかったのだろうかという不安と自責の念に駆られる。授業なんてもはや私の耳には届かないし、さきほどまで感じていた幸せでさえ、私の中で黒く濁って、まるで冷凍庫に押し込められたもののように酷く冷たく、辛くなってしまうのだった。
私は、楽しむ資格も、幸せになる資格も、どちらも持ち合わせていない。
だって、そうなるはずだった人たちの未来は、私の手によって絶たれたのだから。そして、これからも絶たれるのだから。
ああ、本当に嫌な人だ。嘘ばっかりついて、幸せを感じて。人の命を奪ってるくせに。あなたは幸せになってはいけないのよ。
自分で自分に何度も何度も言葉のナイフを刺す。責任の釘を刺す。心がボロボロに廃っても廃っても、私のやっていることの責任はとれないし、奪った命が帰ることもない。そしてそれらの行動を生きていくためにはやめることもできないのだ。
本当に嫌だ。普通の高校生活を送りたかった。来年もきっと大学受験なんて受けられないだろう。
そんなことを考えているうちに、あっという間に窓の外は赤く染まり、気づけば授業も終わっていて、もう下校の時間だった。
「愛美~!!また明日ねっ!」
そう言いながら駆け寄ってくる有紗。私は窓から有紗のほうに顔を向け、笑顔でこう言う。
「有紗は部活かー!頑張ってね!また明日~っ!」
「うん!大会近いから練習頑張らなきゃっ!ばいばーい!」
「ばいばいっ!」
有紗と笑顔で手を振りあう。
有紗はテニス部だ。10月の大会に向けて練習を頑張っているのだ。受験前で出場できない3年の先輩方の思いを背負って、一年生にかっこいいところを見せたいと意気込んでいた。かっこいいな。有紗は。
私はというと帰宅部だし、帰って何をするかといえば、仕事殺しだ。
なんだか今日はいつも以上に思考がぐるぐるしているような気がする。暗く強いが私の心をキリキリと締め付けてならない。
センチメンタルな気分を抱いたまま窓の外をふっと眺める。
美しい夕暮れだった。空が赤く染まって、カラスが何羽も何羽も飛び交う。この空が深い深い青になった時、私は銃弾を放つのだ。それも、慣れた手つきで。
「....早く帰ろう。」
そう呟いて教室から出て、靴箱で靴に履き替え、家へと歩き出した__
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