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三人台本↓
「死の脱出ゲーム」(比率:男1・女1・不問1)
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GM:♂♀
ジョン:♂
ルーシー:♀
ーーーーー
とある独房のような一室。男女が、目の前に置かれている、ボロボロのモニターを見つめている。モニターには、覆面をつけた謎の人物が映っている。
GM「説明は、以上だ。では、この施設の謎を解き明かし、無事に脱出できるといいね...。次に会う時、死体でないことを祈っているよ。んふふふ、あははははは!!」
GMは、モニターの電源を切る。
GM「さて、楽しい楽しい脱出ゲームの始まりだ...。彼らは謎を解き明かし、無事に脱出できるかなぁ...? しかし、あいつら一言も話さなかったな。まぁ、それだけビビっているということだろう。んふふふ、楽しみだ...! 彼らが泣き、恐怖し、絶望し、あの顔をくしゃくしゃにするのが...! あぁ、待ちきれない、待ちきれない! 早速、彼らの様子を監視カメラで見てみるか...!」
監視カメラの映像を見る。未だに男女は身動き一つとっていない。
GM「おやおや、まだ一歩も動いていないのか。まぁ、急にこんな訳の分からないところに閉じ込められ、死のゲームをさせられているんだから、混乱するのも無理ない。次に彼らが行う行動が楽しみだよ...!」
ジョン「な、な、な...ナンテコッタァァ!」
ルーシー「オーマイガー! ドウシテ、コンナコトニィィ!?」
GM「...え?」
ジョン「チクショウが! ハネムーンリョコウで、ニッポンにアソビにキタラ、コンナワケノワカラナイゲームにサンカサセラレチマウナンテ!」
ルーシー「カミよ! ナゼ、ワタシナノデスカ!?」
GM(うそーん...めっちゃカタコトやん...。)
GM「え、ちょっ、えぇ...? こんなことって、ある? 何千万人といる中で、カタコトの人を引き当てるって...なにこれ? 運いいの? 逆に運いいの、私?」
ルーシー「イッタイ、ドウスレバイイノ!? オシエテ、ジョン!」
ジョン「ルーシー、ヤツのイッテイタコトをオモイダスンダ! ナゾをトケバ、オレタチはブジにココカラデラレルサ!」
ルーシー「ナゾをトケバイイノネ! オーケー、マカセテ!」
GM「なんだろう...カタコトのせいなのかな...? 全然緊張感がないんだけど...。マジなんだよ? 失敗したら、マジで死ぬんだよ? なんか、軽い罰ゲームで終わりそうな空気だけど、マジで死ぬからね?」
ルーシー「ミテ、ジョン!」
ジョン「ドウシタ、ルーシー!?」
ルーシー「コレ、バクダンじゃナイ!?」
ジョン「ナンダッテ!? オーマイガー! ルーシー、キミのイウトオリ...コレは、バクダンだよ!!」
GM「んふふふ...まず一つ目の謎を見つけたようだね。」
ジョン「ワァオ!? テンからコエがキコエルゼ!?」
ルーシー「ドウナッテルノ!?」
GM「君たちの言う通り...目の前に置かれているのは、爆弾だ。10分以内に解除出来なければ...ドカーンだ...!」
ジョン「ワァオ!」
ルーシー「オーマイガー! ドウシマショウ!?」
GM「安心したまえ。ちゃんと謎を解き明かせば、君たちは助かる。その爆弾には、青と赤の線があるだろ?」
ジョン「ナンダッテ!?」
ルーシー「ジョン、ミテ! アカとアオのセンがアルワ!」
ジョン「ワァオ! ホントウだ!」
GM「この部屋のどこかに、どちらを切れば助かるか書かれている。その場所は、どこなのか...爆弾の隣にある紙にヒントが書いてある。」
GM「君たちは、その謎を解き明かし、正しい色の線を切れば助かるよ。言わなくてもわかっていると思うが...もし、間違った色の線を切ってしまえば...んふふふ、あはははは!」
GM「では、君たちの無事を祈っているよ。」
ジョン「ナンテコッタイ!?」
ルーシー「ドウシマショウ、ジョン!?」
GM「さて、あの二人に謎が解けるかな...? んふふふ、時間がなくなり、焦ってパニックになる姿が目に浮かぶ...! 楽しみだ楽しみだ...!」
ジョン「カミにヒントがカイテアルッてイッテタナ!」
ルーシー「カミをミマショウ!」
二人は、爆弾の隣に置かれた紙を見る。
ルーシー「ハッ!? コ、コレは...!?」
ジョン「ナンダよ、オイ...! ウソだろ...!?」
GM「おやおや、あの二人には難しすぎたかな? 謎を解かず、神に祈りながら切ってもいいけどね...! それはそれで、ガクガクと震えながら切る情けない姿が見れるしねぇ...!」
ジョン「......。」
ルーシー「......。」
GM「ん? どうしたんだ、あの二人?」
ジョン「...ルーシー、ヨメルかい?」
ルーシー「ゴメンナサイ...ヨメナイわ...。」
ジョン「ニホンゴって、ムズカシイよね...。」
ルーシー「ウン...。」
GM(謎解くどころか、文字解読できなかったぁぁ!!)
GM「えぇぇぇ!? 嘘でしょ!? いや、こっちもまさかカタコトの人来るとは思ってなくて、日本語で書いたやつしか用意してなかったけどさ!! こんなことってある!? 嘘でしょ!?」
ジョン「ルーシー、ヨメナイモノはシカタナイよ! カミにイノリながら、キロウ!」
ルーシー「エェ、ソウネ! ナイスアイデアだわ、ジョン!」
GM「そんな軽い感じで決めないでよ! 君たち、命を軽く見てる!? ダメよ!? 命は、そんな軽くしちゃダメよ!!」
ジョン「エイッ!」
GM「切ったぁぁぁ!? 軽くいきやがったよ、あいつ! もっと震えながら切れよ! ビクビクしろ! 怖がれ!!」
ルーシー「バクハツシナイワ! スゴイわ、ジョン!」
GM「しかも、成功しやがったし! どんだけ神に愛されてんだ、あいつら!?」
ルーシー「ネェ、ジョン! イッタイ、ドッチのイロをキッタノ!?」
ジョン「ソンナノ、キカナクテもワカルダロ? ルーシー?」
ルーシー「エ? モシカシテ...?」
ジョン「オレタチの、カタクムスバレタアカイイトを...キレルワケ、ナイダロッ!」
ルーシー「ジョン! アイラブユー!!」
ジョン「オレもダヨ! ルーシー!」
ルーシー「ジョォォン!」
ジョン「ルゥゥシィィィ!!」
GM「いちゃつくなぁぁ! ここでいちゃつくなぁぁぁ! ここは、愛を育むところじゃねぇんだよ! 恐怖と絶望を育むところなんだよ!! なに、真反対のもん育んでんだ! とっとと離れろ!!」
ルーシー「サァ、ツギのナゾをトキにイキマショウ!」
ジョン「アァ! ツギのナゾは、ドンナナゾナンダロウナ!?」
ルーシー「トッテモ、ワクワクするわ!」
GM「ワクワクするな! ドキドキしろ! 震えろ! 叫べ! 泣き喚け! お願いだから、ビビってください!」
GM「ま、まぁ、いいさ...。脱出ゲームは、始まったばかり...! 二度も奇跡は起こらないさ...!」
ジョン「ツギのヘヤは、ココカ。」
GM「第一ステージ、クリアおめでとう。この調子で、次の謎も解けるといいね。」
ルーシー「ワァオ! マタ、テンからコエが!」
GM「この部屋は、正しい数字四桁を入力すれば出られる部屋だ。数字は、先程の部屋と同じように、この空間のどこかに隠されている。」
ジョン「サキホドって...オレタチはサッキ、ナンニモサガシテナイゼ!」
ルーシー「ソウヨ! サガシテナイワヨ!」
GM「細かいこと、いちいち言うな! わかってんだよ! 全部見てるからな!!」
ジョン「ナンダッテ!? オレタチのコト、ミテイルだって!?」
ルーシー「キャァァァ! エッチィィィ!」
ジョン「コノヤロウ! イクラ、ルーシーがカワイイカラッテ、ユルサネェゾ!」
ルーシー「ダイジョウブよ、ジョン! ワタシは、アナタしかミテイナイカラ!」
ジョン「ル、ルーシー!」
ルーシー「ワタシは、アナタヒトスジよ!」
ジョン「ルゥゥシィィィ!!」
ルーシー「ジョォォン!」
GM「いちゃつくなぁぁぁぁ!! 貴様ら、緊張感を持て! 緊張感を!! 謎解けなかったら、死ぬんだよ!? わかってる!?」
ジョン「オレタチ、サッキナゾトケテナイケドナ。」
ルーシー「ソウネ。」
GM「うるせぇぇぇ! とっとと次行くぞ! んで、絶望しやがれ!」
ジョン「な、ナンダ、アレは!?
ルーシー「ミテ、ジョン! アノ、オリのナカを!」
ジョン「ソンナ...! ウソだろ、オイ!」
GM「この部屋の謎が解けなかったら...檻の扉が開き、君たちはライオンのエサとなるだろうねぇ...!」
ルーシー「ソ、ソンナ...! コンナコトッテ...!」
GM「はっはっはっは! 先程の奇跡は、もう起こらない! 制限時間は、30分だ!! ライオンのエサにならないように、頑張るんだな!」
GM「くくくく...! 今回は、どうあがいても奇跡など起こらない...! 四桁の数字を適当に入れて当たる確率など、0に等しい...! 謎を解かなければ、貴様たちは死ぬんだよ! さっきまでのお遊び気分は、ここで終わりだ! 絶望しろ! 泣き叫べ! 恐怖に震えろ!! はっはっはっは!!」
ルーシー「ウソよ...ウソだとイッテヨ...!」
ジョン「アリエネェよ...コンナコト...!」
GM「嘘じゃない、現実だよ...! いいねいいねぇ...ふるふると小さく震えて、可愛いねぇ...! どうだ? 死が、目に見える気分は? そこの部屋の問題は、少々簡単だが...ハッキリと見える死が、貴様らの思考を狂わせる! さぁ、狂え狂え! 私を楽しませろ! はっはっはっは!!」
ジョン「レオン! レオンじゃねぇか!」
GM「...え? レオン?」
ルーシー「ソノ、ヒタイのキズ...! マチガイナイワ! アナタ、レオンね!」
ジョン「ソンナ...! コンナトコロで、オマエにアエルナンテ...!」
ルーシー「ウソよ...シンジラレナイワ...!」
GM「ちょっ、え? 待って待って? どういうこと?」
ジョン「レオン! アイタカッタゼ、レオン!」
ルーシー「ホゴしたトキは、コーンナにチイサカッタノに...! リッパに...コンナリッパにナッテ...!」
GM(取り寄せたライオン、あの人たちが保護してたヤツゥゥゥ!?)
GM「どうなってんだ、おいこら!? 四桁の数字を適当に入れて当てるよりも、起こりえないことが起こっちゃってるよ!? 死の脱出ゲームで出てきた肉食獣が、まさかのお知り合いって、なに!? ラスボスがずっと近くにいた奴だったって真実よりも、ビックリなんだけど!? あり得ないんだけど!?」
ジョン「コンナリッパにナッテ...レオン...! ウゥ...!」
ルーシー「ゲンキソウで、ホントヨカッタ...! ウゥ...!」
GM「泣くなぁぁぁ!! 泣いてほしいけど、そんな涙は望んでないわぁぁぁ! 感動の涙を流すなぁぁぁ! 絶望の涙を流せぇぇぇ!!」
ジョン「オイ、ルーシー! ハヤクコノヘヤのナゾをトイテ、レオンをコノセマイハコから、ダシテヤロウゼ!」
ルーシー「エェ!」
GM「逆なんだよぉぉぉ!! ライオンを檻から出さないようにするゲームなんだよぉぉぉ! 出すゲームじゃないんだよぉぉぉ!! クソがぁぁ! こうなったら、こっちで鍵をロックして、感動の再会をーーー」
ルーシー「アッ、マッテジョン。」
ジョン「ナンダイ、ルーシー?」
ルーシー「コレ、ナゾトカナクテモ、マチガエたらアクンジャナイ?」
ジョン「アッ、ソッカ。サスガ、ルーシー! タヨリにナルゼ!」
GM「クソが! 気づきやがった!! 急げ急げ~! 急いでロックしろ~!」
ルーシー「ウフフ、ヨンケタのスウジ...ドウスル?」
ジョン「セッカクだし、オレタチのケッコンキネンビにシヨウ!」
ルーシー「モォ~ジョンったら♡」
GM「クソがぁぁぁぁ! イチャイチャするな、クソ野郎どもがぁぁぁぁ!! 待ってろ! その幸せの顔を、すぐに絶望にーーー」
ジョン「レオン! ヒサシブリだなぁ!」
ルーシー「アハハッ! クスグッタイわ、レオン! カオをナメナイデ~!」
GM「ちくしょうが!! 一歩遅かった!! ってか、めちゃくちゃ懐いてるし! なんかムカつく!!」
ジョン「サァ、サンニンでココをダッシュツしよう!」
ルーシー「エェ!」
GM「がぁぁぁぁ! なんでこんなことにぃぃぃ!? もういい! 今日はやめだやめだ! こんなのやってられっか! さっさと帰ってーーー」
ジョン「エェ!? ナンダッテ!? 「オレはハナがイイカラ、シュサイシャのイバショまでアンナイできるって!?」
GM「なんだってぇぇ!? というか、ライオンの言葉がわかるの!? 嘘でしょ!?」
ルーシー「サスガ、レオン! ジョンよりもカシコイワ!」
ジョン「オイオイ、ソレはイイスギだぜ! ルーシー!」
ジョン「ハッハッハッ~!」
ルーシー「ウフフフフ~!」
GM「ま、マズイぞマズイぞマズイぞぉぉぉ! あいつらの元には、腹を空かせたライオン...! 今、奴らとばったり会えば、私がライオンのエサに...!」
ジョン「ヨシ、ジャア...コノ、クソッタレなゲームをカンガエタヤロウを、ブットバシにイコウゼ!」
ルーシー「エェ! ボコボコにシテアゲルワ!」
GM「ボコボコ以上の結果になるわ、こんちくしょうが!! うぎゃぁぁぁ!? 動き始めたよ、あいつら!! ひえぇぇぇ!? 急げ急げ! 急いで逃げないとぉぉぉ! 地図、地図持って! あとはあとは!? うわぁぁぁぁ!! なんでこんなことにぃぃぃぃ!?」
応援ありがとうございます!
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