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129話「調子に乗るといいことない①」
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関 幸:♂ 三年生。なんでも探偵部の部長。
間宮 傑:♂ 二年生。なんでも探偵部の部員。
張間 彩香:♀ 一年生。なんでも探偵部の部員。
新沼 咲:♀ 一年生。バドミントン部の部員。
狗山 羽和:♀ 一年生。バドミントン部の部員。
ーーーーー
放課後、なんでも探偵部部室。部内には関、張間、狗山が椅子に座り、狗山の話を聞いている。
関「新沼くんの様子が?」
狗山「はいっす。最近、なんかおかしいっていうか...なんか知らないっすか?」
関「おかしいとは、どんな感じなんだい?」
狗山「なんつーか、ボーッとしてるっていうか? 上の空っていうか...。」
張間「たしかに。月曜日、殺される前に羽和ちゃんと、咲ちゃんのクラスに全力で謝りに行った時も...。」
月曜日、朝のホームルーム前。1-Aの教室で、張間と狗山が席に座ってボーッと外を眺めている新沼に全力で頭を下げている。
張間「すいませんでしたぁぁぁぁ!!」
狗山「どうか命だけはっすぅぅぅぅ!!」
新沼「......。」
張間「あ、あれ? 咲ちゃん...?」
狗山「に、新沼~? 聞いてるっすか...?」
新沼「...へ? なに? 何かあったの?」
張間「え? あ、いや...。」
狗山「だから、昨日の件なんすけどーーー」
張間は、狗山の口を素早く押さえ込む。
張間「ううん! なんでもないよ! 咲ちゃんに会いたくなって~! あははは~~! んじゃね! ばいばーい!」
張間「あの時のこと、忘れてるみたいだったしね。」
狗山「あの新沼がっすよ? 忘れるなんて、おかしいっすよ。」
張間「暇さえあれば、いぢめることばかり考えてそうな咲ちゃんがね。」
狗山「ほんとっすよ! なにかあったに違いないっす!」
関「君たち、なにかされても知らないからね?」
狗山「部活の時も、なんかいつもと違うっていうか...さっきも言ったっすけど、ボーッとしてるというか、大人しいというか...。な、なんか怖くて...。」
関「大人しくしてるのが怖いって...。」
張間「私は、特に心当たりないかなぁ。」
関「そうだねぇ。私は日曜日以降、彼女を見てないからねぇ。」
狗山「うーん...あいつ、探偵部の人以外と絡んでるとこあんま見たことないっすから、なにか知ってるならここかな?って思ったんすけど...。」
関「すまないね、力になれなくて。」
狗山「気にしないでくださいっす。ところで、間宮先輩はどこにいるんすか? 間宮先輩は、何か知らないっすかね?」
張間「そういえば、間宮先輩遅いですね。」
関「先生の手伝いをしてるんじゃないかい? あの子、遅い時は大体先生の手伝いしてるから。」
張間「あ、そうなんですか。じゃあ、直接咲ちゃんに聞いた方が早いんじゃない?」
関「彼女、まだ学校にいるのかい?」
狗山「今日は部活休みの日っすけど、テスト明けっすから。多分軽く部活してると思うっす。」
張間「じゃあ、ここに呼び出しましょ。」
関「そうだね。もしかしたら、なにか悩んでるのかもしれないからね。」
張間「咲ちゃんの悩みかぁ...。」
狗山「あいつの悩みっすか...。」
ほわほわと、二人は新沼のことを妄想する。
新沼「えっとね...二人のこと、どうしてやろうか悩んでて...。撲殺、射殺、焼殺、刺殺、圧殺、斬殺....えっと、あとなにがあるかな? 二人は、どんな死に方がいい? うふふふふふふふ♡」
張間・狗山「あ、あぁ...あぁぁ...!!」
関「君たち、なんで震えてるんだい?」
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