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148話「夏休みの予定は事前に計画を立てましょう⑤」
しおりを挟むなんでも探偵部部室。追いかけっこを終えた関と張間は、椅子に座ってぐったりしている。
関「はぁ...疲れましたよ...。」
張間「あ、あと少しだったのに...。」
間宮「お疲れ様でした。はい、お茶。」
関「あ、ありがとう、傑くん...。」
間宮「はい、張間さんも。」
張間「......。」
関「あ~~疲れた身体に染み渡りますね~!」
張間「......。」
間宮「張間さん、どうしたの?」
張間「別に...なんでもありません。」
関「おやおや、拗ねちゃってますね。」
張間「......。」
間宮「さすがに毎日は無理だよ。僕にも先輩にも、予定とかあるんだし。張間さんも、なにかあるかもしれないでしょ?」
張間「......。」
関「やれやれ、私たちとそこまで一緒にいたいって思ってくれてるのは、嬉しいんですけどね。」
張間「宿題したくない。」
関「って、そっちかーーい!!」
張間「せっかく夏休みもここにくるのに、ずっと宿題やるなんて嫌だ嫌だ嫌だぁぁぁぁぁ!!」
関「やれやれ、わがままガールなんだから。」
間宮「...三日。」
張間「え?」
関「傑くん?」
間宮「週三日、ここに集合ね。うち一日は、ちゃんと宿題する日にする。あと二日は...せっかくの夏休みなんだし、なんかして遊びましょ。先輩も、それでいいですか?」
関「えぇ、それでいいですよ。三人の予定を合わせて、どの曜日か決めましょうか。」
張間「い、いいんですか?」
間宮「毎日家でゴロゴロしてたら、やることなさすぎて暇しそうだからね。週三くらいならいいよ。」
張間「その三日を遊ぶというのはどうですか!? 間宮先輩!」
間宮「ダメに決まってんでしょうが。」
張間「ケチっ!」
間宮「先輩、週一に変更しましょう。宿題する日のみで。」
張間「あぁぁぁぁ!? ごめんなさいごめんなさい! もう、わがまま言いませんんんんん!!」
間宮「全く...。」
関「さて、じゃあ何曜日に集まるか、お菓子でも食べながら決めましょうか。傑くん、張間くん、購買部に行ってお菓子を買ってきなさい!」
張間「部長! いくらまでですか!?」
関「今日は豪勢に、1,000円でいきましょう! そ~ら、持ってけ泥棒!」
張間「よっしゃぁぁぁ!!」
関「傑くん、私には甘いもの一つお願いします。」
間宮「はいはい。」
張間「間宮先輩、早くいきましょういきましょう! ほらほら、はーやーくーー!!」
間宮「わ、わかったから! わかったから引っ張らないでっ!」
関「あれだけ走り回っていたのに、うちの後輩は元気なことで。」
関「いやーしかし...まさかまさか、傑くんからあんな提案してくるとはねぇ。」
関「......もう、暑い季節ですか。楽しい時間は、早く過ぎていきますね。」
ふと、窓の外を見つめる。部活生と蝉の声が互いにぶつかり合い、夏ならではの騒音を掻き立てていた。
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