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210話「もっと笑ってと言われるほど、笑えない④」
しおりを挟む張間「はーい、終了~! まさかまさかの落語...なんでしたっけ?」
間宮「時そば。」
張間「時そばを披露した部長! 果たして、結果は~~!? じゃじゃん! ショートさん一人でした~! ではでは、感想を聞いていきましょう!」
今本「いきなり落語されたら、笑うよ...! ふ、ふふふ...!」
狗山「面白かったっすけど、それ以上にすごいって気持ちのが勝ったっす! 幸先輩、すごいっす! めちゃくちゃうまかったし、ほんとすごいっす!」
新沼「右に同じく。」
岩橋「同じく。」
関「なるほどなるほど。うまいと言われて嬉しい気持ちもありますけど、この結果は悔しいですねぇ。」
張間「どんまい、部長! 今回は私の勝ちですね!」
間宮「岩橋さん笑ってないから、お前も負けだよ。」
関「さてさて、次は傑くんの番ですか。」
張間「今のうちに、次のネタ考えておかないとですね。」
間宮「...はい?」
関「...ん? 何してるんですか、傑くん?」
張間「次、間宮先輩ですよ。ほら、センターに立って。」
間宮「いやいやいやいや、お前らは何言ってるんだ? やるわけないでしょ?」
関「いやいやいやいや、何言ってるんですか? あなたも、なんでも探偵部の部員でしょ? やらないわけないじゃないですか。」
間宮「いやいやいやいや、ボケ担当はあんたら二人でしょ? 僕はツッコミなんで。これ以上仕事を増やさないでください。」
張間「いやいやいやいや、今は二刀流が流行ってる時代ですよ? 私たちも、ボケとツッコミの二刀流でいきましょうって話をしたじゃないですか~。」
間宮「そんな話してねぇよ! 勝手なことをペラペラ言うな! そもそも、僕はそんなことするキャラじゃーーー」
今本「へぇ~次は間宮くんか~! 楽しみだなぁ~!」
岩橋「何をするのか、想像がつかないな。」
狗山「間宮先輩、こういうのやらない人だと思ってたんで、めちゃくちゃ楽しみっす!」
新沼「うふふ...! 頑張ってくださいね、間宮先輩♡」
間宮「いやいやいやいや、待ってください待ってください。誰もやるとは言って...あぁぁ!?水を含まないで! そんな期待した眼差しで見ないでぇぇぇ!!」
関「さぁ、もう逃げられませんよ、傑く~ん!」
張間「間宮先輩も、やっちゃってください! 笑いの花火を打ち上げな!」
間宮(何言ってんだよ、こいつらはぁぁぁ! 僕は、そんなことするキャラじゃないっての! 無理無理無理無理、絶対に無理!!)
間宮(で、でも、こうなってしまっては断りづらいし、なにより今断ってしまえば...!)
関「あーはいはい、そうですよねそうですよね~。わかってましたわかってました!」
張間「チキンハートの間宮先輩が、できるわけがないですよね~! 知ってました知ってました!」
関「傑くんはツッコミしか脳がないんですから、無理しちゃダメでちゅもんねぇ~!」
張間「もぉ~部長ってば! 無理するも何も、できませんから!」
関「おっと、そうだった!」
張間「ヘボヘボ弱弱の間宮先輩は、部室の端っこで私たちのボケを見て勉強しててねぇ~!」
関「いよっ! ヘボヘボ星人傑ちゃん!」
張間「いよっ! ヘボの達人! ヘボの弟子! 私たちの、師匠のデッカい背中を見てな!」
関・張間「あっはっはっはっは~!!」
間宮(想像できる...! 僕を嘲笑うやつらの姿が、鮮明に想像できる...! くそぉ...いつまでもいつまでもやられっぱなしだと思うなよ...! 僕だって、やる時はやるんだってところ、見せつけてやる...!!)
関「と、いうのは冗談で~! 傑くんはいつものように、ツッコミに専念していてください。」
張間「ボケは私たちにお任せを!ですよ、間宮先輩!」
関「あっ、せっかくですし、私とコンビ組んで漫才します? 私ボケで、傑くんツッコミで。」
張間「えぇ~ズルい~! 私も間宮先輩と漫才したいです~!」
関「ではでは、三人で漫才...いや、私たちでしたら、コントの方がいいですかね?」
張間「コントだろうと漫才だろうと、張間 彩香ちゃんはかかってこいやですよ! 間宮先輩は、漫才とコントどっちがいいですか!?」
間宮「......。」
張間「...あれ? 間宮先輩? 何で無視するんですか? あれですか、もう漫才始まってます?」
関「傑くんのやる気があって、私はとても嬉しいのですが...少しネタ合わせしませんか? いきなりやってもグダグダになると思うのでーーー」
間宮「...え、えぇ~...お笑い芸人、ハイテンション中山さんの真似します。」
狗山・今本「ぶふぅぅお!?」
張間「...え?」
関「な、なにぃぃぃ!? あの傑くんが、一人でボケるだとぉぉぉぉ!? というか、タイトルだけで二人も笑わせてやがった!!」
今本「ま、間宮くんが...間宮くんが、ハイテンション...!!」
狗山「ズ、ズルい...ズルいっすよ、間宮先輩...!!」
張間「ぶ、部長...! 私は、夢を見ているのでしょうか...!?」
関「し、信じられん...! あの傑くんが...しかも、ハイテンションチョイス...!!」
間宮「...い、イェェェェェェイ!! ハイテンション!ハイテンションッ!! どうも、ハイテンション中山でーーーすっ!! ハイハイハイテンションッッ!!」
今本「あ、あははははは!! ま、間宮くん、ちょっ、ヤバいって!! それはヤバいって!!」
狗山「しかも、ちょっと似てるっす!! あははははは!!」
新沼「......っ!?」
岩橋「......。」
間宮「ハイテンション中山の、ハイテンションコント!「あいさつ」」
間宮「こんにちわ~! こんにちわ~! はい、こんにちわ~! あっ、こんにちハイテンションッッ!! イエスイエス、ハイテンションンンンッッ!!」
新沼「ん...んふっ...!!」
今本「あはははははは!!」
狗山「お、お腹...痛いっす...! あ、あはははは...!!」
岩橋「......。」
間宮「どうも、ありがとうございましたー!! ハイテンションションッッ!!」
岩橋「......。」
間宮「......。」
岩橋「......。」
間宮「......は、恥ずかしいぃ...!」
関「なぁぁぁに恥ずかしがってんだ、てめぇぇぇぇ!!」
張間「三人も笑かせといて、恥ずかしがってんじゃねぇぞ、ごらぁぁぁぁ!!」
関「むしろ、私の方が恥ずかしいわぁぁぁ! 一人しか笑わせられなかった私のが恥ずかしいわぁぁぁ! 私の顔、見ないでぇぇぇぇ!!」
張間「ふざけんな、おいコラ!! 間宮先輩はツッコミでしょうが!! 何でボケの私たちよりいい成績だしてんですか!? この後、私たちはどんな気持ちでセンターに立てばいいんですか!?」
関「謝れ!! 私たちに恥をかかせてごめんなさいと、今すぐに謝れ間宮 傑ぅぅぅ!!」
間宮「なんで頑張ったのに、そんなギャーギャー言われなきゃいけないんだよ!? あんたたちだけは褒めてくれなきゃでしょうが!! なんでも探偵部として、恥を捨てて仕事したでしょうが!!」
関「いや、そうだけども!! たしかにそうだけども!!」
張間「嬉しさよりも、驚き! 驚きよりも、悔しさが勝ってます!!」
間宮「ここで変なプライド出してくるな!!」
今本「あははははは!! やっぱ探偵部のやり取り、めちゃ面白いなぁ~~!! あははは!!」
岩橋「......。」
今本「いや~あれ見ても笑わないとは、さすがだわ岩橋~!」
岩橋「......ふっ。」
今本「ん? おっ? お前、今笑った?」
関「え!? 笑った!?」
張間「がんちゃんさん、笑ったんですか!?」
岩橋「......。」
関「......。」
張間「......。」
岩橋「......。」
関「全然笑ってねぇじゃねぇか、健斗このやろぉぉぉぉ!!」
張間「なんで嘘吐いたんですか!? さっさと理由を言ってください! どんな理由でも、怒りますからね!! いくらショートさんでも、これは許しませんからね!!」
今本「いやいやいや、今さっき笑ってたから。マジで笑って...笑って...ってか、そんな怒んないでよ...! お、面白っ...!!」
関・張間「あんたは、笑うなぁぁぁぁぁ!!」
狗山「やっぱ探偵部は、いつ来ても賑やかっすね。」
新沼「そうね。」
間宮「あぁ、もぉ...なんでいつも、うるさくなるのかな...? ご、ごめんね狗山さん、新沼さん。」
狗山「いやいや、気にしてないっすから、謝らないでくださいっす!」
新沼「...んふふ...!」
間宮「...新沼さん? どうしたの?」
新沼「いえ、その...ん、んふふふ...! ご、ごめんなさい...ふふふ...!」
間宮「思い出さないで! あのことは、もう忘れてください!!」
狗山「いやでも、びっくりしたっすよ! 間宮先輩は、絶対にあぁいうことやらないタイプだと思ってた...ん、んふふ...! お、思い出したら、また笑えてくるっす...!」
間宮「やめてくださいぃぃぃ! お願いだから、忘れてぇぇぇぇ!!」
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