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294話「相手にしたことは、いつか自分に返ってくるからね⑤」
しおりを挟む立花「...あれ?」
頭上の紙風船を割られる覚悟で目を閉じた立花。紙風船が割れる音が耳に届く。
しかし、待てども待てども、頭上に襲ってくるはずの衝撃はこず、恐る恐る目を開ける。
五十嵐「さすが幸ちゃん...! 気づかれてないと思ったんだけどなぁ~!」
関「...!」
五十嵐「つーか、珍しいじゃねぇかよ。お前が、一番選んじゃいけない選択肢を選ぶなんて...!」
立花「ぶ、部長...!!」
関(クソ...! 反射的に振り返ってやっちまった...! クソ...クソ...!!)
N「この遊びにおいて、五十嵐 賢也という存在は、両チームにとって敵でもあり味方でもある。彼は、一番近くにいた人を攻撃する...つまり、仮にあのまま関が立花を倒し、五十嵐にやられたとしたら...五十嵐の次のターゲットは、目の前の不知火となる。張間 彩香が近くにいない今の状況化では、五十嵐という存在は探偵部チームには大きなアドバンテージとなる。」
N「しかし、結果は関と五十嵐の相打ち...関は、不知火を攻撃してくれる味方を倒してしまったと言っても過言ではない...。2対1になるはずだった戦況が、関の判断ミスにより1対2という不利な戦況へ、一瞬にしてなり変わってしまったのだ...。」
五十嵐「いや~珍しいもんが見れた見れた! それだけでも遊んだ甲斐があったってもんよ!」
関「てめぇ...!!」
五十嵐「おいおい、怒んなよ。お前のミスだろ、これは。怒るなら、俺じゃなくて自分自身だろ。残念でした~幸ちゃ~ん!!」
関「一発ぶん殴らせろ、ごらぁぁぁ!!」
五十嵐「お~い、本性出てますよ~? いいんですか~? あっはははは~! こっちはこっちで、第二回戦といこうじゃねぇか! ほ~ら、こっちおいでぇ~!」
関「待て、ごらぁぁぁぁ!!」
不知火「......。」
立花「なんかよくわかんないですけど、結果オーライってことでいいんですよね?」
不知火「そうみたいね。でも、私はあんたが転けたこと許さないからね?」
立花「なんで!? 結果オーライだから、許してくださいよぉぉぉぉ!!」
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