なんでも探偵部!

きとまるまる

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318話「学祭っ!1日目⭐︎④」

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 自分たちの持ち時間を終えた張間と狗山は、制服へと着替えて体育館へと向かっていた。


張間「おっ、いたいた!傑先輩~!」

間宮「お疲れ様。」

張間「はい、お疲れました!ありがとうございます!」

間宮「狗山さんも、お疲れ様。」

狗山「ありがとうございます。」

新沼「メイド服、とっっても似合ってたよ、ワンちゃん♡」

狗山「やめろぉぉぉぉぉ!!そのことには触れるなっすぅぅぅぅ!!」

新沼「なんで?可愛いんだからいいじゃん♡ ほら、写真撮ったから、見てみて♡」

狗山「いつの間に撮ってんだ、お前は!?いいから早く消せっすぅぅぅ!!」

張間「はいはいお二人さん、ケンカは後にしてください!早く体育館行かないと、席なくなっちゃうよ!?」

狗山「そ、そうっすね。」

新沼「ワンちゃんは、いい席で部長さんのこと見なきゃだもんね。」

狗山「な、ななな何言ってんすか、お前は!?」

張間「あっ、そうだ!忘れないうちに...はい、みんなこれ持って!!」

間宮「...なに、これ?」

張間「なにって、見たらわかるでしょ!部長応援うちわです!!」

狗山「いつの間にこんなもの準備してたんすか、お前...?」

間宮「先輩の顔がデカデカと...。流石にこれ持って見るのは...。」

新沼「傑先輩、今日は学祭ですよ。だから、こういうのも学祭のノリだって、見てる方もわかってくれるはずですよ。」

間宮「た、確かに、咲ちゃんの言う通りかもね。今日は気にしないでいっか。」

間宮「...ねぇ、狗山さん。」

狗山「ん?なんすか?」

間宮「あのさ、狗山さんが良ければなんだけど...うちわ交換してくれない?僕、できれば文字だけのやつがいいんだけど...どうかな?」

狗山「別にいいっすよ。」

間宮「ありがと。」

狗山「......。」

狗山(深く考えずに交換しちゃったけど、この距離で幸先輩の顔は破壊力がやべぇっす!!交換しなきゃよかったす!!)

張間「おやおや、羽和ちゃんってば...!」

新沼「ジッとうちわ見つめちゃって...可愛いんだから♡」

狗山「み、みみみみ見てねぇし!!変なこと言うなっす!! ほ、ほら、早く行くっすよ!!」



ーーー



 体育館では、関が所属する3-Dが歌とダンスを披露している。


百瀬「~~~♪」

狗山「歌、うま...!」

新沼「凄すぎない...?」

張間「傑先輩傑先輩、あれって確か遊部の人ですよね...!?」

間宮「うん。遊部の百瀬ももせさんだよ。」

張間「凄っ...!可愛くて優しくて歌も上手くておっぱいもデカくて...欠点が見当たらないですよ、傑先輩...!」

百瀬「ありがとうございました~!次は、3-Dのダンス自慢たちが、皆さんのテンションをもっともっと上げてくれると思いますので、最後までお見逃しなく~!」

張間「おぉ...!ダンス自慢といえば、あの男以外ありえないぜ...!来るよ、羽和ちゃん!」

新沼「来るって、ワンちゃん!」

狗山「わかったから、いちいち報告しなくていいっす!!」


 体育館の照明が少しずつ落ちていき、カーテンが閉めきられた館内は暗さを際立たせていく。
客のざわめきが静まるとほぼ同時に、軽快な音楽が響き渡り、壇上に九人の人影が現れる。


張間「おぉーー!きたきたきたぁぁぁぁ!!」

新沼「ダンス、キレキレですね...!」

間宮「すごっ...!」

張間「あっ、いた!いましたよ!今、センターですよ!!部長~~!こっち見て~~!!」

新沼「ワンちゃん、今センターだって。しっかり目に焼き付けなきゃだよ♡」

狗山「あ...あぁ...!?か、か、かっけぇ...!!」

新沼(あっ、もう釘付けだった。)

張間「部長~すごくかっこいい~~!こっち見て~~!ファンサして~~!!」


 応援うちわをブンブン振り回し、関にこれでもかとアピールする張間。
声と動きで張間の存在を認識した関は、張間たちへとウインクを決める。


張間「きゃぁ~~~!!今、私たちに向けて...!きゃ~~!!部長~~!!」

間宮「熱烈ファンか、お前は?」

新沼「部長さん、カッコいいですね。」

間宮「ね。こればっかりは素直に認めるよ。」

新沼「ですね。もうずっと踊ってたらいいのに。」

間宮「流石にそれは過労死するよ、先輩が。まぁ、その気持ちはわからなくもないけど。」

狗山「ぐっ...!うぬぬ...!?ぬぐぅおぉ...!?」

間宮「...狗山さんは、どうしたの?大丈夫なの...?」

新沼「部長さんのカッコよさに、心奪われて悶えてるだけだと思うので、気にしなくていいと思いますよ。」

狗山「ぬぐぅぅぅ...!?ぐぎががが...!!」
張間「ぶ・ちょ・お!はい、ぶ・ちょ・お!カッコいいよ、部長~~!!」

間宮「まぁ、あぁなるのもわかるカッコよさだね。」

新沼「ですね。」
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