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【第二部】東の国アル・ハダール
閑話 騎士たちの休息
それからサイードは、帝都を離れていた間第三騎兵団を任せていた副長の元へ行き、留守中に帝都周辺であった蛮族との小競り合いや間もなく行われる各騎兵団合同の演習などについての報告を聞いた。
夜が更けてもサイードが帝都に戻ったのを知った者たちが次から次へと報告や相談や宴への誘いを持ちかけてきたせいで、衣服を改めカイの部屋へと行ったのは日付も変わろうかという頃になってからだった。
このままではサイードがいつまで経っても休むことができないと有象無象の輩を追っ払った副長たちから差し入れられた酒瓶と酒器の入った籠を持ち、部屋の中へと入る。
真っ暗な広い部屋のそこここに玻璃のランプが置かれていてぼんやりと柔らかな光を放っていた。
ベールの降ろされた寝台の外にウルドが控えている。サイードが入ってきたのを見て、静かに拝跪した。
「ご苦労だった。もう休んでいい」
サイードがそう言うとウルドは再び一礼し、下がっていった。それを見送ってからベールを上げて寝台の中に入ると、ぐっすりと寝ているカイの傍らでダルガートが眠らず頬杖をついて横になっていた。そしてサイードを見て口角を上げる。
まるで腹いっぱい食って満ち足りた獅子のようにゆったりと身体を伸ばしている彼を見て、サイードは喜んだ。
カイを起こさぬように静かに寝台に上がると、サイードは端に籠を置き錫の酒杯をダルガートに手渡した。
ダルガートの杯を酒で満たし、自分は手酌で注ぐ。そして互いに杯を上げて飲み干した。
「結局、四十日掛かりましたな」
ダルガートが言った。
「ああ、もっと掛かるかと思ったが。カイを乗せた馬が優秀だった」
そう言って、旅の途中あの黒くて大きくて度胸のある馬が誰に似ているか、という話をしたのを思い出して思わず頬を緩めた。するとダルガートがもの問いたげに眉を上げる。
「カイから聞いていないか?」
「馬について?」
「ああ」
ダルガートが目で否、と答える。その杯にさらに酒を注いでサイードは答えた。
「貴兄によく似た馬だった」
「それはそれは。足癖でも悪うござったか」
「いや、良い馬だ」
サイードは旅のあれこれを思い出しながら言う。
「途中、盗賊に襲われたがカイを守って賢く立ち回った」
「それはようござった」
しばらく無言で酒を酌み交わしていると、ふとダルガートが言った。
「神子殿が」
サイードは彼の顔を見る。
「ひどく貴兄のことを案じておられた」
その言葉に思わず嘆息した。恐らくあの馬の一件のことだろう。
「何があったか、お尋ねしても?」
ダルガートの問いにサイードは小さく息を吐き出した。
「私の馬が足をやられて、だから首を切って殺した」
「……なるほど」
たったそれだけでダルガートはサイードが言わんとしたことを察したらしい。
「カイは、そういうことに慣れていない」
足をやられた馬は、たとえどんなに有能だろうが大事であろうが、戦場ではなんの役にも立たない。だから苦痛を長引かせるよりはひと思いに殺してやる。それはサイードたちにとっては当然のことだ。だがカイは違う。
詳しく聞いた訳では無いが、恐らくカイの国は大層平和で、命をやり取りするような日常とはかけ離れた世界だったのだろう。それは剣や槍など持ったこともなさそうな彼の柔らかい手やあまりに危なっかしいナイフの使い方を見れば容易にわかる。
その割にはエイレケのアダンに襲われた時は我が身を呈してアル・ハダールの利を獲ろうとしたり、目の前でサイードがアダンの心の臓を槍で貫き殺しても狼狽えず、根性のあるところを見せてサイードを驚かせた。
だがやはり、己が親しみを感じた者の生死に関してはひどく敏感だった。そして馬だけでなく、それを失ったサイードの心情をも慮って心を痛めているのにも、当然サイードは気づいていた。
「カイは気が優しい。馬を死なせた私のことまで案じて気に病むほどにな」
何度もカイが自分に何か言葉を掛けようとして、そして口を噤んでは俯いていたのも知っている。
だが掛ける言葉が思い浮かばないのはサイードとて同じだった。
「言葉を惜しまぬように、と誓ったのは確かだが、なかなか上手くはゆかぬものだ。情けない」
自嘲気味にそう言うと、ダルガートが軽く鼻を鳴らして言った。
「他人の気持ちを変えるのは誰にとっても難きこと。己では如何ともしがたいものかと」
「いや、慰めてくれるな、ダルガート」
サイードはそう言って笑った。
難しいも何も、ダルガート自身はいとも容易くカイやサイードの気持ちを変えてしまうことができるのだ。
アダンが死んだ後に三人で砂漠で語り合った時も、閨でカイが神子の力について思い悩んでいた時も、そして今もダルガートはたったひと言で簡単に空気を変えてしまう。
その彼に「人の思いを変えることは難しい」と言われても、気づかって慰められているのだとしか思えない。
するとダルガートは器用に片方の眉を上げて、また言った。
「そういえば神子殿がこうも言っておられた」
「なんだ」
「神子殿だけでなく、貴兄にも私が必要なのだ、と」
それを聞いて、サイードはさらに笑みを深くする。
大抵の者はダルガートの冷ややかな顔つきと圧倒的な巨躯と膂力に恐れをなしてしまうが、不思議とカイはダルガートに対して言葉も選ばず気兼ねなく言いたいことを言っているように見える。サイードや、近習のウルドに対してまでも遠慮しがちなカイには珍しいことだ。
出会ったばかりの頃は、彼に苦手意識を持っていたようだが、今はそのような遠慮はすっかり消えた。
以前、ダルガートが貴重な異国の果実に戯れのような艶文をつけて寄越した時など、突然悪し様に彼を罵って何かを叫んでいたほどだ。
そんなダルガートにならカイも己の心の内を存分に吐き出せるのでは、と思った。だからカイとダルガートが二人きりになれる時間を作ったのだ。
カイは一見、弱そうに見えて心の内はなかなか強い。強いがゆえに己の内に抱え込んで一人でなんとかしようとする。
だがカイほどの歳ならばあまりあれこれ考えず、思うがままに振舞うことも大事だとサイードは思う。
恐らく最初の出会い方の差かとは思うが、カイはサイードに対してどうしても遠慮がちだが、ダルガートには奔放だ。ならばカイが内に思いを抱え込んでいる時はダルガートが一番の薬になる。そう思っていたのだが。
(まさかカイも俺に対して同じようなことを考えていたとはな)
やはりカイは見た目によらずしっかりしている、とサイードは微かに微笑んだ。
「ああ、その通りだ」
サイードは眠っているカイとダルガートの両方を見て、答えた。
「俺には貴兄が必要だ、ダルガート」
「よくはわからぬが、お役に立てて何よりだ」
サイードは目を細めて再び杯を上げる。
カイの言う通り、サイード自身もダルガートにだからこそ打ち明けられる話がある。
五十年に一度の神子がイシュマールに降臨し、アル・ハダールはカイを得て、サイードは愛しき人と良き友を得た。なんたる深き恩寵か。
久々に戻った帝都は常と変わらず、だがこれからはカイがいる。
カイがいるこの帝都の風景は一体どんなものになるだろうか。想像しただけでなんとはなしに心が踊るようだった。
その時、ふとダルガートが顔を上げて言った。
「私にとっても貴兄は必要なお方だ」
「そうか」
するとダルガートがニヤリ、と笑う。
「貴兄がおられぬと私と宰相殿の口喧嘩を収められる御仁がおらぬ」
「…………カイの前ではできるだけ控えてやってくれ」
「善処致そう」
それきり二人は夜の静けさを楽しみながら、黙って杯を重ねた。
夜が更けてもサイードが帝都に戻ったのを知った者たちが次から次へと報告や相談や宴への誘いを持ちかけてきたせいで、衣服を改めカイの部屋へと行ったのは日付も変わろうかという頃になってからだった。
このままではサイードがいつまで経っても休むことができないと有象無象の輩を追っ払った副長たちから差し入れられた酒瓶と酒器の入った籠を持ち、部屋の中へと入る。
真っ暗な広い部屋のそこここに玻璃のランプが置かれていてぼんやりと柔らかな光を放っていた。
ベールの降ろされた寝台の外にウルドが控えている。サイードが入ってきたのを見て、静かに拝跪した。
「ご苦労だった。もう休んでいい」
サイードがそう言うとウルドは再び一礼し、下がっていった。それを見送ってからベールを上げて寝台の中に入ると、ぐっすりと寝ているカイの傍らでダルガートが眠らず頬杖をついて横になっていた。そしてサイードを見て口角を上げる。
まるで腹いっぱい食って満ち足りた獅子のようにゆったりと身体を伸ばしている彼を見て、サイードは喜んだ。
カイを起こさぬように静かに寝台に上がると、サイードは端に籠を置き錫の酒杯をダルガートに手渡した。
ダルガートの杯を酒で満たし、自分は手酌で注ぐ。そして互いに杯を上げて飲み干した。
「結局、四十日掛かりましたな」
ダルガートが言った。
「ああ、もっと掛かるかと思ったが。カイを乗せた馬が優秀だった」
そう言って、旅の途中あの黒くて大きくて度胸のある馬が誰に似ているか、という話をしたのを思い出して思わず頬を緩めた。するとダルガートがもの問いたげに眉を上げる。
「カイから聞いていないか?」
「馬について?」
「ああ」
ダルガートが目で否、と答える。その杯にさらに酒を注いでサイードは答えた。
「貴兄によく似た馬だった」
「それはそれは。足癖でも悪うござったか」
「いや、良い馬だ」
サイードは旅のあれこれを思い出しながら言う。
「途中、盗賊に襲われたがカイを守って賢く立ち回った」
「それはようござった」
しばらく無言で酒を酌み交わしていると、ふとダルガートが言った。
「神子殿が」
サイードは彼の顔を見る。
「ひどく貴兄のことを案じておられた」
その言葉に思わず嘆息した。恐らくあの馬の一件のことだろう。
「何があったか、お尋ねしても?」
ダルガートの問いにサイードは小さく息を吐き出した。
「私の馬が足をやられて、だから首を切って殺した」
「……なるほど」
たったそれだけでダルガートはサイードが言わんとしたことを察したらしい。
「カイは、そういうことに慣れていない」
足をやられた馬は、たとえどんなに有能だろうが大事であろうが、戦場ではなんの役にも立たない。だから苦痛を長引かせるよりはひと思いに殺してやる。それはサイードたちにとっては当然のことだ。だがカイは違う。
詳しく聞いた訳では無いが、恐らくカイの国は大層平和で、命をやり取りするような日常とはかけ離れた世界だったのだろう。それは剣や槍など持ったこともなさそうな彼の柔らかい手やあまりに危なっかしいナイフの使い方を見れば容易にわかる。
その割にはエイレケのアダンに襲われた時は我が身を呈してアル・ハダールの利を獲ろうとしたり、目の前でサイードがアダンの心の臓を槍で貫き殺しても狼狽えず、根性のあるところを見せてサイードを驚かせた。
だがやはり、己が親しみを感じた者の生死に関してはひどく敏感だった。そして馬だけでなく、それを失ったサイードの心情をも慮って心を痛めているのにも、当然サイードは気づいていた。
「カイは気が優しい。馬を死なせた私のことまで案じて気に病むほどにな」
何度もカイが自分に何か言葉を掛けようとして、そして口を噤んでは俯いていたのも知っている。
だが掛ける言葉が思い浮かばないのはサイードとて同じだった。
「言葉を惜しまぬように、と誓ったのは確かだが、なかなか上手くはゆかぬものだ。情けない」
自嘲気味にそう言うと、ダルガートが軽く鼻を鳴らして言った。
「他人の気持ちを変えるのは誰にとっても難きこと。己では如何ともしがたいものかと」
「いや、慰めてくれるな、ダルガート」
サイードはそう言って笑った。
難しいも何も、ダルガート自身はいとも容易くカイやサイードの気持ちを変えてしまうことができるのだ。
アダンが死んだ後に三人で砂漠で語り合った時も、閨でカイが神子の力について思い悩んでいた時も、そして今もダルガートはたったひと言で簡単に空気を変えてしまう。
その彼に「人の思いを変えることは難しい」と言われても、気づかって慰められているのだとしか思えない。
するとダルガートは器用に片方の眉を上げて、また言った。
「そういえば神子殿がこうも言っておられた」
「なんだ」
「神子殿だけでなく、貴兄にも私が必要なのだ、と」
それを聞いて、サイードはさらに笑みを深くする。
大抵の者はダルガートの冷ややかな顔つきと圧倒的な巨躯と膂力に恐れをなしてしまうが、不思議とカイはダルガートに対して言葉も選ばず気兼ねなく言いたいことを言っているように見える。サイードや、近習のウルドに対してまでも遠慮しがちなカイには珍しいことだ。
出会ったばかりの頃は、彼に苦手意識を持っていたようだが、今はそのような遠慮はすっかり消えた。
以前、ダルガートが貴重な異国の果実に戯れのような艶文をつけて寄越した時など、突然悪し様に彼を罵って何かを叫んでいたほどだ。
そんなダルガートにならカイも己の心の内を存分に吐き出せるのでは、と思った。だからカイとダルガートが二人きりになれる時間を作ったのだ。
カイは一見、弱そうに見えて心の内はなかなか強い。強いがゆえに己の内に抱え込んで一人でなんとかしようとする。
だがカイほどの歳ならばあまりあれこれ考えず、思うがままに振舞うことも大事だとサイードは思う。
恐らく最初の出会い方の差かとは思うが、カイはサイードに対してどうしても遠慮がちだが、ダルガートには奔放だ。ならばカイが内に思いを抱え込んでいる時はダルガートが一番の薬になる。そう思っていたのだが。
(まさかカイも俺に対して同じようなことを考えていたとはな)
やはりカイは見た目によらずしっかりしている、とサイードは微かに微笑んだ。
「ああ、その通りだ」
サイードは眠っているカイとダルガートの両方を見て、答えた。
「俺には貴兄が必要だ、ダルガート」
「よくはわからぬが、お役に立てて何よりだ」
サイードは目を細めて再び杯を上げる。
カイの言う通り、サイード自身もダルガートにだからこそ打ち明けられる話がある。
五十年に一度の神子がイシュマールに降臨し、アル・ハダールはカイを得て、サイードは愛しき人と良き友を得た。なんたる深き恩寵か。
久々に戻った帝都は常と変わらず、だがこれからはカイがいる。
カイがいるこの帝都の風景は一体どんなものになるだろうか。想像しただけでなんとはなしに心が踊るようだった。
その時、ふとダルガートが顔を上げて言った。
「私にとっても貴兄は必要なお方だ」
「そうか」
するとダルガートがニヤリ、と笑う。
「貴兄がおられぬと私と宰相殿の口喧嘩を収められる御仁がおらぬ」
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