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第二話
第二話 パラダイム・シフト その5
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買い物を済ませた乙女とキョーコが次に訪れたのは意外にも神社であった。
目の前に立つ大きな赤い鳥居をみあげて乙女がぽつりと呟く。
「神社……ですか……?」
「そ」
「これまたなにゆえに?」
「神社に来たらやる事なんて決まってるでしょ~に」
キョーコに手を引かれながら乙女は鳥居をくぐり、広い石畳を歩いていく。
大きく開けた境内は、休日ということもあり、それなりの人の賑わいを見せていた。
途中、参道脇にある手水舎に立ち寄り、手と口を漱ぎ清めた後、
二人は再び参道を進み、本殿の手前へとやってくる。
キョーコは会釈をした後、賽銭箱へと硬貨を入れ、太い綱を揺らして繋がれた鈴を軽く鳴らす。
姿勢を正し、深いお辞儀を2回行い、胸の高さで手を合わせた後に両手を開いて2回打ち鳴らし、
再び手を合わせて深くお辞儀をする。
参拝手順を礼儀正しく行うキョーコの意外な一面に感心しながらも、
乙女はそれに続き、見様見真似で手を合わせた。
「何か願掛けしたいことでもあったの?」
「ん~、まあ、いろいろとね。でも本当に用があったのはあっち」
乙女の問いに、キョーコは神社の一角にある小屋を指し示す。
その小屋の角には開かれた窓口があり、数人の人が何やら作業しているのが見える。
そこは様々なお守りやお札等を取り扱っている社務所であった。
「ちゃちゃっと行ってくるからちょっと待っててよ」
速足で社務所に向かうキョーコ。
キョーコの指示に従い、少し離れた場所で待つことにした乙女が改めて境内を眺めていると
周囲の人たちに紛れてクリーム色の制服を着た女子学生の姿が数人目に入った。
「あれは光明院女学院の制服だよな?」
乙女の言う光明院女学院とは知る人ぞ知る、いわゆるお嬢様学校である。
そこの生徒が、休日なのに制服を着て神社にいることから
何かの学校行事の一環で此処に来ているのかな?と乙女は思った。
そのほかには別段変わったこともなく、乙女が暫く待っていると、
窓口で買い物をを済ませたキョーコが笑顔で駆け寄ってくる。
キョーコは左手に持った白い紙袋から小さい子袋を二つ取り出して乙女差し出した。
「はいコレ」
キョーコが差出した物、それはピンク色の布地に金色の文字が刺繍された可愛らしいお守り袋。
「はい?」
キョトンとする乙女に対し、キョーコはニコニコと笑いながら答える。
「安全祈願のお守り。ひとつはアンタの、ひとつはガミオンのね」
キョーコは左手にした白い紙袋から、さらにもう一つのお守り袋を取り出す。
「そして、私にもひとつ!」
それを顔の横にかざしながらニンマリといたずらっぽく笑う。
「うへへへへ~、お揃い!」
だが、御守り袋に刺繍されている文字を見て乙女が指摘する。
「って、コレ、安産祈願のお守り」
「え?!うそ!」
キョーコは自分が持つお守り袋と乙女の手元のお守り袋を覗き込む。
「うっわっ、マジだわ!『安全』じゃなく『安産』って書いてある!
あちゃ~、ピンクの可愛かったから、よく確認せずに買っちゃったよ~……
ちょっと取り替えてもらってくるわ」
「いや、これでいいよ」
「うぇ?」
「実は僕、ピンク色好きだし」
「それは知ってたけど……安産祈願のお守りだよ?いいの?」
今度は逆に乙女がキョトンとするキョーコに笑いかけ、御守り袋をかざして言う。
「安産祈願って要は命を無事に守れるようにってことだろ?
なら、ある意味、今の僕達にぴったりなんじゃないかな~なんて。
それに、キョーコが選んでくれたものならガミオンも喜ぶと思うんだ」
乙女はお守り袋を顔の前で軽く揺らしながら微笑む。
「それと……」
乙女はキョーコに御守り袋を一つ差し出す。
「キョーコが直接手渡せばもっと喜ぶと思うよ!」
「そ、そうかな?」
「うん!」
笑顔で答える乙女を見つめ、キョーコも子供のように笑う。
「うん!きっとそうだよね!」
両手のお守り袋を見つめたキョーコが、
「なら私もこれでいい」
と、乙女に向き直り改めて言う。
「えへへ、三人ともおそろい!」
目の前に立つ大きな赤い鳥居をみあげて乙女がぽつりと呟く。
「神社……ですか……?」
「そ」
「これまたなにゆえに?」
「神社に来たらやる事なんて決まってるでしょ~に」
キョーコに手を引かれながら乙女は鳥居をくぐり、広い石畳を歩いていく。
大きく開けた境内は、休日ということもあり、それなりの人の賑わいを見せていた。
途中、参道脇にある手水舎に立ち寄り、手と口を漱ぎ清めた後、
二人は再び参道を進み、本殿の手前へとやってくる。
キョーコは会釈をした後、賽銭箱へと硬貨を入れ、太い綱を揺らして繋がれた鈴を軽く鳴らす。
姿勢を正し、深いお辞儀を2回行い、胸の高さで手を合わせた後に両手を開いて2回打ち鳴らし、
再び手を合わせて深くお辞儀をする。
参拝手順を礼儀正しく行うキョーコの意外な一面に感心しながらも、
乙女はそれに続き、見様見真似で手を合わせた。
「何か願掛けしたいことでもあったの?」
「ん~、まあ、いろいろとね。でも本当に用があったのはあっち」
乙女の問いに、キョーコは神社の一角にある小屋を指し示す。
その小屋の角には開かれた窓口があり、数人の人が何やら作業しているのが見える。
そこは様々なお守りやお札等を取り扱っている社務所であった。
「ちゃちゃっと行ってくるからちょっと待っててよ」
速足で社務所に向かうキョーコ。
キョーコの指示に従い、少し離れた場所で待つことにした乙女が改めて境内を眺めていると
周囲の人たちに紛れてクリーム色の制服を着た女子学生の姿が数人目に入った。
「あれは光明院女学院の制服だよな?」
乙女の言う光明院女学院とは知る人ぞ知る、いわゆるお嬢様学校である。
そこの生徒が、休日なのに制服を着て神社にいることから
何かの学校行事の一環で此処に来ているのかな?と乙女は思った。
そのほかには別段変わったこともなく、乙女が暫く待っていると、
窓口で買い物をを済ませたキョーコが笑顔で駆け寄ってくる。
キョーコは左手に持った白い紙袋から小さい子袋を二つ取り出して乙女差し出した。
「はいコレ」
キョーコが差出した物、それはピンク色の布地に金色の文字が刺繍された可愛らしいお守り袋。
「はい?」
キョトンとする乙女に対し、キョーコはニコニコと笑いながら答える。
「安全祈願のお守り。ひとつはアンタの、ひとつはガミオンのね」
キョーコは左手にした白い紙袋から、さらにもう一つのお守り袋を取り出す。
「そして、私にもひとつ!」
それを顔の横にかざしながらニンマリといたずらっぽく笑う。
「うへへへへ~、お揃い!」
だが、御守り袋に刺繍されている文字を見て乙女が指摘する。
「って、コレ、安産祈願のお守り」
「え?!うそ!」
キョーコは自分が持つお守り袋と乙女の手元のお守り袋を覗き込む。
「うっわっ、マジだわ!『安全』じゃなく『安産』って書いてある!
あちゃ~、ピンクの可愛かったから、よく確認せずに買っちゃったよ~……
ちょっと取り替えてもらってくるわ」
「いや、これでいいよ」
「うぇ?」
「実は僕、ピンク色好きだし」
「それは知ってたけど……安産祈願のお守りだよ?いいの?」
今度は逆に乙女がキョトンとするキョーコに笑いかけ、御守り袋をかざして言う。
「安産祈願って要は命を無事に守れるようにってことだろ?
なら、ある意味、今の僕達にぴったりなんじゃないかな~なんて。
それに、キョーコが選んでくれたものならガミオンも喜ぶと思うんだ」
乙女はお守り袋を顔の前で軽く揺らしながら微笑む。
「それと……」
乙女はキョーコに御守り袋を一つ差し出す。
「キョーコが直接手渡せばもっと喜ぶと思うよ!」
「そ、そうかな?」
「うん!」
笑顔で答える乙女を見つめ、キョーコも子供のように笑う。
「うん!きっとそうだよね!」
両手のお守り袋を見つめたキョーコが、
「なら私もこれでいい」
と、乙女に向き直り改めて言う。
「えへへ、三人ともおそろい!」
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