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第一章 異世界の住人はとても個性的でした。
混浴?
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(リオールが入った後でいいから、私も入れてもらえないかしら?)
よだれを垂らさんばかりに、暖は露天風呂をガン見する。
一方、リオールは呆然としていた。
突如自分の庭に露天風呂が現れれば当たり前の反応だろう。
「これは……異世界のモノですよね? ディアナ、確か貴女は二度と異世界から何かを召喚してはいけないと、サーバスに厳命されたのではなかったですか?」
リオールに質問されたディアナの顔は嫌そうにしかめられた。
暖はビックリする。
「エッ、本当? ダメ? ……何デ?」
何も知らなかった暖だ。なにしろ言葉が通じなかったのだから知らないのも無理はない。
当然承知していてやったディアナは、むすっと頬をふくらませた。
「この程度の小さな温泉、召喚の内に入らん。今回は決して余計なモノを召喚せんように魔法陣を書き換えたのじゃぞ。終われば全て消去するから証拠も残らん。ガタガタ面倒な事を言うな! これ以上うるさく言うなら今すぐ全部を消してしまうぞ!」
ディアナは本気で杖を振り上げる。
「ダメ! ソンナ勿体ナイ!」
暖は慌てて止めた。
大好きな露天風呂なのだ。消されたら泣いてしまう自信がある。
「リオール、モウ召喚シテシマッタモノ。オ願イ、入ッテミテ」
暖の願いにリオールは複雑そうな顔をした。
暖が自分のために温泉を召喚してくれたことは素直に嬉しいが、それでも禁じられた魔法を使ったことを承知できないといった心情なのだろう。
渋るリオールはなかなかうんと言ってくれない。
(確かにアルディアやサーバスに知られたら、滅茶苦茶怒られるのかもしれないわ)
召喚したのはディアナだが入った時点でリオールも同罪になるだろう。
躊躇うエルフの心情を暖は慮る。
考えて――――
「ソウダ! 一緒ニ入リマショウ」
名案とばかりに暖はそう言った。
リオールはギクリと体をふるわせる。
「ウ、ウララ?」
焦った様子で名前を呼んできた。
「大丈夫。少シ狭イ、デモ、温マル目的ダカラ。ディアナノ、オ湯、イツモ、不思議ト冷メナイ!」
ニコニコ笑う暖。
彼女の言葉は、ディアナが今回以外にもこっそり温泉召喚をしていると暴露したも同然だった。
しかしリオールにとって気になるところはそこではない。
「い、一緒にお風呂に? 私と、ウララが?」
それを人は混浴という。
温泉が大好きな暖。うら若き乙女のはずなのに彼女の温泉愛は混浴ごときに尻込みするようなモノではなかった。
(そんなことで遠慮していたら、入られる温泉にも入られなくなっちゃうわ!)
だいたい混浴というものは入った者勝ちなのである。先に女性がいれば普通男性は遠慮してくれる。
たとえそうでなかったとしても、バスタオルで体を隠せれば十分だと暖は思う。
(海やプールのビキニより、露出度は低いわよね)
目指せ温泉全国制覇! が暖の目標だった。目標達成のためには混浴なんか、へのカッパだ。
まあ、その目標は思わぬ異世界トリップで叶わぬ夢になってしまったが――――
つまり暖的には、リオールとの混浴は全然オッケーなのだった。
「ディアナモ、一緒、ドウ?」
「わしは謹み深い淑女じゃ。いくら年寄りエルフとはいえ一緒に風呂などごめんこうむる」
「ソウ?」
(そうか、リオールは若く見えるけどお年寄りなのよね)
そう思った暖は尚更気が楽になる。
呆然としているリオールをグイグイと引っ張って風呂の準備をさせた。
暖の風呂の用意は、既に万全だ。
(リオールの後に入ろうと思っていたし)
浮き浮きと暖は支度をした。
そして――――
「リオール、背中、流ソウカ?」
「いっ、いい!」
露天風呂の隅に縮こまるリオールと真ん中でのびのび手足を伸ばす暖の姿が月明かりに浮かび上がる。
その晩リオールが気絶するように眠れたのは、温泉効果とは別物かもしれなかった。
よだれを垂らさんばかりに、暖は露天風呂をガン見する。
一方、リオールは呆然としていた。
突如自分の庭に露天風呂が現れれば当たり前の反応だろう。
「これは……異世界のモノですよね? ディアナ、確か貴女は二度と異世界から何かを召喚してはいけないと、サーバスに厳命されたのではなかったですか?」
リオールに質問されたディアナの顔は嫌そうにしかめられた。
暖はビックリする。
「エッ、本当? ダメ? ……何デ?」
何も知らなかった暖だ。なにしろ言葉が通じなかったのだから知らないのも無理はない。
当然承知していてやったディアナは、むすっと頬をふくらませた。
「この程度の小さな温泉、召喚の内に入らん。今回は決して余計なモノを召喚せんように魔法陣を書き換えたのじゃぞ。終われば全て消去するから証拠も残らん。ガタガタ面倒な事を言うな! これ以上うるさく言うなら今すぐ全部を消してしまうぞ!」
ディアナは本気で杖を振り上げる。
「ダメ! ソンナ勿体ナイ!」
暖は慌てて止めた。
大好きな露天風呂なのだ。消されたら泣いてしまう自信がある。
「リオール、モウ召喚シテシマッタモノ。オ願イ、入ッテミテ」
暖の願いにリオールは複雑そうな顔をした。
暖が自分のために温泉を召喚してくれたことは素直に嬉しいが、それでも禁じられた魔法を使ったことを承知できないといった心情なのだろう。
渋るリオールはなかなかうんと言ってくれない。
(確かにアルディアやサーバスに知られたら、滅茶苦茶怒られるのかもしれないわ)
召喚したのはディアナだが入った時点でリオールも同罪になるだろう。
躊躇うエルフの心情を暖は慮る。
考えて――――
「ソウダ! 一緒ニ入リマショウ」
名案とばかりに暖はそう言った。
リオールはギクリと体をふるわせる。
「ウ、ウララ?」
焦った様子で名前を呼んできた。
「大丈夫。少シ狭イ、デモ、温マル目的ダカラ。ディアナノ、オ湯、イツモ、不思議ト冷メナイ!」
ニコニコ笑う暖。
彼女の言葉は、ディアナが今回以外にもこっそり温泉召喚をしていると暴露したも同然だった。
しかしリオールにとって気になるところはそこではない。
「い、一緒にお風呂に? 私と、ウララが?」
それを人は混浴という。
温泉が大好きな暖。うら若き乙女のはずなのに彼女の温泉愛は混浴ごときに尻込みするようなモノではなかった。
(そんなことで遠慮していたら、入られる温泉にも入られなくなっちゃうわ!)
だいたい混浴というものは入った者勝ちなのである。先に女性がいれば普通男性は遠慮してくれる。
たとえそうでなかったとしても、バスタオルで体を隠せれば十分だと暖は思う。
(海やプールのビキニより、露出度は低いわよね)
目指せ温泉全国制覇! が暖の目標だった。目標達成のためには混浴なんか、へのカッパだ。
まあ、その目標は思わぬ異世界トリップで叶わぬ夢になってしまったが――――
つまり暖的には、リオールとの混浴は全然オッケーなのだった。
「ディアナモ、一緒、ドウ?」
「わしは謹み深い淑女じゃ。いくら年寄りエルフとはいえ一緒に風呂などごめんこうむる」
「ソウ?」
(そうか、リオールは若く見えるけどお年寄りなのよね)
そう思った暖は尚更気が楽になる。
呆然としているリオールをグイグイと引っ張って風呂の準備をさせた。
暖の風呂の用意は、既に万全だ。
(リオールの後に入ろうと思っていたし)
浮き浮きと暖は支度をした。
そして――――
「リオール、背中、流ソウカ?」
「いっ、いい!」
露天風呂の隅に縮こまるリオールと真ん中でのびのび手足を伸ばす暖の姿が月明かりに浮かび上がる。
その晩リオールが気絶するように眠れたのは、温泉効果とは別物かもしれなかった。
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