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第二章 マルシカの町に入り宿に泊まる町を観光する
3、大物買いした魔法武器は?ボールペンを売って見る
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ボクが、500万マールの大金で買ったのは一対の腕輪だ。アイテムボックス内で、解析にかけてみたけど複製は諦めた。
今のボクの最大MPが75である。個人差はあるが、限界までレベルが上がっても3000は無理だろう。
武器屋が言っていたが、超天才の作品だけの事はある。失敗作らしいのだが……。
■
アンブロスの腕輪 阿形(3000)
アンブロスの腕輪 吽形(3000)
■
手に取って魔力を流してみると、何となく分かった。
これ、たぶん武器に変形するんだよね。
魔法剣とかかな? それとも魔法の銃? 邪魔にならないなら槍もありだし……、ハーッ、ワクワクするね。
右手に通すと腕輪が、ぴったりサイズに変化した。左手には、時計があるので少しずらして付けようとする。
すると、腕時計と交じり合うように広がり一体化した。外そうとすると、腕輪だけで外す事もできる。
流石は、魔法の武器だよね。スゴイや。更にテンションが上がる。
魔法剣来い、魔法剣来い、ボクは祈るように腕輪を武器化させた。
左右の手に広がっていく力。来たーっ、だが腕に直接展開されていく感覚。これは、ガントレットなのか? 鋼の拳! うん、ありだ、それも良いぞ!
あっ、あれ?
観て見ると、それは、おしゃれな長手袋だった。
手の甲から肘にまで広がる金色の刺繍は、鋼の斬激を易々と防いでくれるだろう。全体に広がるシルクの様な素材も並みの攻撃では、破られない強度を感じさせる。
だが、どう見ても、おしゃれな長手袋だ。
女の子のおしゃれと、男の子のおしゃれはちがう。この場合は、カッコイイの要素が重要なんだ。せめて、無骨な鋲とか付いていて欲しい。
変えられる筈だ。腕輪が変形した事からも充分可能だと思われる。
変われ、意識を集中して魔力を流し込む。ガントレットをイメージして、力をこめる。トゲトゲ出ろ!
腕輪に戻し、もう一度、展開しなおす。
もう一度、イメージを固めて、もう一度……。
変わったよ、黒、白、赤、青、緑……。
色違いの、おしゃれな長手袋に。
少し意識が朦朧とする。いつの間にか、貴重MPをかなり消費している。
色々やっていて、分かった。これ、魔法武器として一級品だ。
でも、おしゃれな長手袋ままだった。
疲れ果て、うつ伏せに倒れていると、ぽち、たま、うさ子がトントンと肩や頭を叩いてくれる。
「ああ、パトラッシュ、ボクはもう、疲れたよ」
トン、トントン。
「ボク……なんだか、とっても眠いんだ……」
トントン、トントン……。
『『『カイト~、ごはん~!』』』
うん、もうそんな時間だね。一瞬で癒されたボクは、ご飯の準備に入った。
次の日も、午前中は人間アスレチックからの人間遊園地。念話による、ぽち、たま、うさ子のお勉強などで過ごす。
くっ、昨日の負けは今日これから、取り返してやるぜ。
賭け事じゃないよ。ブランドボールペンを売る。なので、プラスしかない筈?
消えた500万マールをすこしでも補填しておくのだ。今後の為にも、どのくらいで売れるのか気になるしね。
ボールペンの出所は、ダンジョン産という事で誤魔化すことにした。
そう、この世界には、お約束のダンジョンがある。まあ、ダンジョンマスターは、神様なんだけどね。
ステータス制度と同様に、人間の成長を促す為なんだそうだ。モンスター素材や宝箱の中の武器や道具に釣られ、冒険者達がダンジョンに挑戦している。
最深部では神様に会えて、どんな願いでも叶えて貰えるという伝説もある。ボクは叶えられない願いがあるって知ってるけどね。
でも、いつかサポートのお礼に伺っても良いかもしれない。
メインストリートを渡り、武器店の向かいの道具店に入る。
店内を軽く見回し、商品や値段を確かめる。さて、どこまで、ふっかけられるのか……。
「ダンジョン産の魔道具の様なペンなのですが、どのくらいで買い取ってもらえますかね?」
言いながら、カチリ、カチリと色をかえて書いてみせる。
高級品のボールペン、シンプルに単色の品が多い。
アウトドア用腕時計と同じく進学祝のプレゼントで、ボクの好みに合わせて、多機能な物を選んでくれていた。
それが幸いしたね。デモンストレーションとしては充分だ。
買い叩こうとする道具店の店主。だが……。
『ウソついてる』『いやな匂い』『ぴりぴりにゃ』『こどう早くなった』『みだれた音』『……諦めた?』
ぽち、たま、うさ子の協力を得たボクを相手に、それは無理だ。
「……60万マール、これが限界だ」
これで、前半戦は終った。これからが勝負。
「60万マールですね。良いでしょう。……ところで、あと4本あるのですが?」
「……なっ、そんな、5本もあるなら希少価値が……50万では?」
「一本60万でないなら、別の店で売ろうか……な」
『焦ってるにおい』『どきん、どきん、してる』『しょうぶ、にゃ!』
「……では、失礼します」
「待ってくれ、一本60万で買い取らせてもらう」
ブランドボールペン5本、300万マールで売れた。さらに、買うつもりだった食器を、おまけで付けさせた。
ふっ、今日の勝負は、ボクの勝ちだ。
☆道具店の店主☆
珍しい品を持った買取客が来た。ダンジョン産の品だという。これは、すごい……。
いくらで買い取って貰えるか? だと。
買い取り価格ってのはな、相手を見て決める物なんだよ。
この小僧なら、10万~30万マールといった所だろうなぁ。
予想外に交渉上手だぞ……こいつ。予想を超え60万マールにまで、価格を吊り上げられた。
商談が終ったと思ったら、同じ物を4本も出してきやがった。
これじゃ、更に大儲けじゃないか。それでも、生来の商売人、思わず値切ってしまった。
ふぅ……、へそを曲げられたら大損だった。
食器をサービスに求めてきた。まあ、今回の儲けを考えれば、そのくらいは何でもない。
なんだか、ご機嫌で高く売りつけた気になっているらしいぞ。……若いね。
この「ブランドボールペン」だったか?
捨て値でも100万、俺の腕なら150万~200万で売りさばいてみせるよ。
☆☆☆
「ぽち、たま、うさ子、ありがとう。大勝利だ」
『カイトうれしい、ぽち、うれしい』
『たまも~』『うさ子も~』
ボク達は、上機嫌で宿に帰っていった。
今のボクの最大MPが75である。個人差はあるが、限界までレベルが上がっても3000は無理だろう。
武器屋が言っていたが、超天才の作品だけの事はある。失敗作らしいのだが……。
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アンブロスの腕輪 阿形(3000)
アンブロスの腕輪 吽形(3000)
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手に取って魔力を流してみると、何となく分かった。
これ、たぶん武器に変形するんだよね。
魔法剣とかかな? それとも魔法の銃? 邪魔にならないなら槍もありだし……、ハーッ、ワクワクするね。
右手に通すと腕輪が、ぴったりサイズに変化した。左手には、時計があるので少しずらして付けようとする。
すると、腕時計と交じり合うように広がり一体化した。外そうとすると、腕輪だけで外す事もできる。
流石は、魔法の武器だよね。スゴイや。更にテンションが上がる。
魔法剣来い、魔法剣来い、ボクは祈るように腕輪を武器化させた。
左右の手に広がっていく力。来たーっ、だが腕に直接展開されていく感覚。これは、ガントレットなのか? 鋼の拳! うん、ありだ、それも良いぞ!
あっ、あれ?
観て見ると、それは、おしゃれな長手袋だった。
手の甲から肘にまで広がる金色の刺繍は、鋼の斬激を易々と防いでくれるだろう。全体に広がるシルクの様な素材も並みの攻撃では、破られない強度を感じさせる。
だが、どう見ても、おしゃれな長手袋だ。
女の子のおしゃれと、男の子のおしゃれはちがう。この場合は、カッコイイの要素が重要なんだ。せめて、無骨な鋲とか付いていて欲しい。
変えられる筈だ。腕輪が変形した事からも充分可能だと思われる。
変われ、意識を集中して魔力を流し込む。ガントレットをイメージして、力をこめる。トゲトゲ出ろ!
腕輪に戻し、もう一度、展開しなおす。
もう一度、イメージを固めて、もう一度……。
変わったよ、黒、白、赤、青、緑……。
色違いの、おしゃれな長手袋に。
少し意識が朦朧とする。いつの間にか、貴重MPをかなり消費している。
色々やっていて、分かった。これ、魔法武器として一級品だ。
でも、おしゃれな長手袋ままだった。
疲れ果て、うつ伏せに倒れていると、ぽち、たま、うさ子がトントンと肩や頭を叩いてくれる。
「ああ、パトラッシュ、ボクはもう、疲れたよ」
トン、トントン。
「ボク……なんだか、とっても眠いんだ……」
トントン、トントン……。
『『『カイト~、ごはん~!』』』
うん、もうそんな時間だね。一瞬で癒されたボクは、ご飯の準備に入った。
次の日も、午前中は人間アスレチックからの人間遊園地。念話による、ぽち、たま、うさ子のお勉強などで過ごす。
くっ、昨日の負けは今日これから、取り返してやるぜ。
賭け事じゃないよ。ブランドボールペンを売る。なので、プラスしかない筈?
消えた500万マールをすこしでも補填しておくのだ。今後の為にも、どのくらいで売れるのか気になるしね。
ボールペンの出所は、ダンジョン産という事で誤魔化すことにした。
そう、この世界には、お約束のダンジョンがある。まあ、ダンジョンマスターは、神様なんだけどね。
ステータス制度と同様に、人間の成長を促す為なんだそうだ。モンスター素材や宝箱の中の武器や道具に釣られ、冒険者達がダンジョンに挑戦している。
最深部では神様に会えて、どんな願いでも叶えて貰えるという伝説もある。ボクは叶えられない願いがあるって知ってるけどね。
でも、いつかサポートのお礼に伺っても良いかもしれない。
メインストリートを渡り、武器店の向かいの道具店に入る。
店内を軽く見回し、商品や値段を確かめる。さて、どこまで、ふっかけられるのか……。
「ダンジョン産の魔道具の様なペンなのですが、どのくらいで買い取ってもらえますかね?」
言いながら、カチリ、カチリと色をかえて書いてみせる。
高級品のボールペン、シンプルに単色の品が多い。
アウトドア用腕時計と同じく進学祝のプレゼントで、ボクの好みに合わせて、多機能な物を選んでくれていた。
それが幸いしたね。デモンストレーションとしては充分だ。
買い叩こうとする道具店の店主。だが……。
『ウソついてる』『いやな匂い』『ぴりぴりにゃ』『こどう早くなった』『みだれた音』『……諦めた?』
ぽち、たま、うさ子の協力を得たボクを相手に、それは無理だ。
「……60万マール、これが限界だ」
これで、前半戦は終った。これからが勝負。
「60万マールですね。良いでしょう。……ところで、あと4本あるのですが?」
「……なっ、そんな、5本もあるなら希少価値が……50万では?」
「一本60万でないなら、別の店で売ろうか……な」
『焦ってるにおい』『どきん、どきん、してる』『しょうぶ、にゃ!』
「……では、失礼します」
「待ってくれ、一本60万で買い取らせてもらう」
ブランドボールペン5本、300万マールで売れた。さらに、買うつもりだった食器を、おまけで付けさせた。
ふっ、今日の勝負は、ボクの勝ちだ。
☆道具店の店主☆
珍しい品を持った買取客が来た。ダンジョン産の品だという。これは、すごい……。
いくらで買い取って貰えるか? だと。
買い取り価格ってのはな、相手を見て決める物なんだよ。
この小僧なら、10万~30万マールといった所だろうなぁ。
予想外に交渉上手だぞ……こいつ。予想を超え60万マールにまで、価格を吊り上げられた。
商談が終ったと思ったら、同じ物を4本も出してきやがった。
これじゃ、更に大儲けじゃないか。それでも、生来の商売人、思わず値切ってしまった。
ふぅ……、へそを曲げられたら大損だった。
食器をサービスに求めてきた。まあ、今回の儲けを考えれば、そのくらいは何でもない。
なんだか、ご機嫌で高く売りつけた気になっているらしいぞ。……若いね。
この「ブランドボールペン」だったか?
捨て値でも100万、俺の腕なら150万~200万で売りさばいてみせるよ。
☆☆☆
「ぽち、たま、うさ子、ありがとう。大勝利だ」
『カイトうれしい、ぽち、うれしい』
『たまも~』『うさ子も~』
ボク達は、上機嫌で宿に帰っていった。
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