異世界転移はペットを連れて☆チートな守護者の異世界ライフ

亜々流

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第九章 ダンジョンを攻略して女神様に会おう2

5、昨日のボクを越えていけ☆明日のボクは勝利する!

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 ゆるい感じで始まった戦いだが、いきなり本気で殺るつもりの攻撃が来た。
 油断してたら、終わっていたんじゃないか?

 話しながら、魔力を溜めていたらしい。最大MPを込めたらしいサンダーブリットが飛んできた。かわしたが、ボクとの最短距離で雷を弾けさせたらしく、衝撃が後方から伝わってくる。
 避けたときには、すでに追撃の魔法が飛んで来ていた。

 相殺しながら、迫ってくる相手を待つ。流れるように次々と、攻撃が止らない。投げられながら、空を蹴って軌道を変える。二歩三歩と、そのまま空を駆け距離をとる。

「ボクは、そんな厳しい攻撃、イキナリやらないですよ」

「……いやいや、そんな事はないハズだよ。雷撃の先制攻撃とか、十八番じゃん。
 それに、ちゃんと対処できるレベルの攻撃だったろ?」

 右手で連射、左手で溜めたサンダーブリットを放つ、そしてを使う。
 避けられた、アンブロスの腕輪を発動した手で、サンダーブリット横から無理やり軌道を変えながら転がっていく。
 転がりながら、魔法を放ってくる。まで真似してきた。

「アッハハハハ……、スゴイね。あれ、ぶっつけ本番でしょ?
 こっちは事前情報にない上に、自分の持ちスキルじゃないんで、うまく使いこなせないな」

 ボクのとは、撃ったサンダーブリットをテレポートで移動させ、相手の死角から当てることだった。

「ほめるなら、避けないでください。……どこが、使いこなせないですか」

 ボクなら、当たっていた筈だろう。中身の差がでたのだと思う。

 お互いに、服の袖の部分が破れていく。
 攻防の中、取った腕を引くと体制が崩れた。

 と、思うと、崩れた筈のバランスが急に安定する。エアウォークで足場を安定させているようだ。
 投げ技に入る寸前に、気が付いて距離をとる。

「……強いな。楽しくなってきたぞ」
 
「軍事の天才……。バトルジャンキーとは、聞いて無かったですよ?」

 戦いを制するために、手の内にある、あらゆる手段を使う。
 ボクの精一杯は、まだまだ先だ。

 撃ち合いから近接戦に移行すると、まだ使ってない手を織り込む。勝手が分からず、狙いが大雑把になるが、手数を増やすだけでも意味がある。

 だが、一瞬だ。直ぐに相手も対応して同じ手を使ってくる。しかし一瞬であろうとも、先を行かなければ届きそうにない。
 ボクと同じ能力と言うが、あきらかにボクより強くないか……?

「おお~しっぽ~! お前、本当に面白いな!」

「もふもふですよ。……当たっても痛くないかもです」

「お前が試せ!」と、もふもふしっぽが飛んでくる。

「遠慮しときます」

 左手で受け流した衝撃は、他の攻撃同様まともに受けるべきではないと教えてくれている。


 服の袖が破れて、もうアンブロスの腕輪の長手袋がほぼ見えている。
 そのアンブロスの腕輪の様子が何かおかしい。いつもより、魔力が余分に吸われている気がする。

 いきなり、両手が光に包まれ膨れ上がった。
 光が消えると両手にガントレットが装着されていた。

「あちゃ~そっちだけ、武器が進化するかっ!」

「そっちは、使えないんですか?」

「武器の設定は、いじれないな……」

「では、遠慮なく~!」

 ボクは、ガントレットを実戦で試すべく、飛び込んでいく。

「ちょ、ばか。ここは同じ条件でって、そっちが武器を元に戻すところだろ!」

「それ、マンガの読みすぎです!」

 防御力と打撃力が増している。魔力の通りも良く、魔法の発動も早くなっている。
 これで、勝てる……?

 相変わらず攻撃が当たらない、速さで負けていた。
 ステータスが同じだというのなら、何が違うのか? 読みの早さだ。それが初動の差になって、先手を取られてしまっている。
 完全に、ボク以上の僕じゃないか……。

 レベルが上がっていた。
 
「おっ、レベルが上がっただろ? また、強くなったな」

 こちらの速さが上がり、先手を取りそこない打撃を受けた筈が、数手先にはすでに対応しつつある。

「……自分自身が相手なら、今ので終わってるハズじゃないのか?」

「……ん? 手加減されて、嬉しい方か?」

 たぶん、シナリオを外れている。そう思って言ったのだが、すでに相手は気にしていなかった。ならば、女神に代わってお仕置きだ。

「この、シナリオブレーカーが! ……全力で、来い!」

 ボクの言葉に、ニヤリと不敵な笑みを浮かべて言った。

「よし! ここからは、本気でやるぞ!」

 ちょっと待って、今まで本気じゃなかったのか? どうやらそのようだった。

 武器とステータスで上回っている状態で、勝てる気がしない。
 先読みが、異常だ。

 分かっているかのように、先手を取られる。
 ひたすらに食い下がっていく。


 腹が減らないのが不思議なほど……眠くならないのが不思議なほどに。
 延々と、二人で技を出し合う。

 不意に、先の動きが見えてきた。

 こちらの攻撃が当たるようになってきたと言うのに、実に楽しそうに笑う。
 この変態野郎のバトルジャンキーが……。

 お前だって、楽しそうだぞ? 打ち合いで、ボロボロになっているのにな……。
 ボクも変態だってか? 失礼な!

 終わらせたくないな。

『『ああ……』』

 だが、そろそろ行くぞ。

 何手もの先に来るべき相手の動きに合わせ、かわしながら、受けながら、戦いながら、その瞬間を待つ。
 繰り出した攻撃は吸い込まれるように、相手を打ち抜いた。

 結果の分かっている未来に、ピースを当てはめる様に、打ち合い動きを組み立てていく。
 一度筋道が立てば、その攻撃が外れる事はない。

 もう一人の僕が消えていき、源義経みなもとのよしつねが、ボクに言葉を残した。

「それがオレのスキル、戦術眼だ。
 次は、オレの本当の体で、死ぬまで勝負しようぜ!」

 ……お断りします。

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