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本編
第12話 友達?
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ロザリアは過去最高に浮かれ気分で自身の寮へ戻っていた。
アリスと話せた。
なんとなく、誤解も解けたような気がする。
先ほどの会話を思い出して、頬を緩ませる。
『ロザリアちゃんって、話すとイメージとは全然違うね』
『私、その、口下手で、人見知りだから……』
『もっと怖い人なのかと勝手に思っていて、本当にごめんなさい』
『いいの。ずっと話せない私が、悪いのよ』
真白を撫でながら、二人はかなり長い時間話していた。
アリスには自身が孤児院出身だというコンプレックスがあり、彼女も彼女でまだ学園にうまく溶け込めていないのだという。
『それにまだ武具の召喚もできないし』
『私も同じ……』
二人は顔を見合わせて苦笑した。
実技訓練の時間、いつも訓練場の端っこでアレイズに武具召喚の練習をさせられていたからだ。
二人はぽつぽつとお互いのことを話して、その日は別れた。
真白はいつも、教室に置いていくらしい。
朝と昼と夜に世話にきているのだとか。
今飼い主を探していて、何人かかいたいという人を見つけたので、予定を合わせて真白をつれていくつもりなのだそうだ。
「ふふ。天球儀に頭ぶつけて、変な男の夢を見て。なんだか今日は最悪な日かもって思ったけど、そうでもなかったわ」
ロザリアはベッドへダイブした。
男子は基本的に相部屋が多いのだが、女子は個室を与えられている。
もともと人数が少なく、黒寮の一年生はロザリアしかいないからだ。
ほとんどカスタマイズされていないロザリアの部屋。
殺風景なその部屋も、今はなんだかキラキラとして見えた。
「私にも、もしかしたら夢の学園生活が……」
そう言いながら、ベッドに横になる。
すると、ずきん、と頭に痛みが走った。
「ッ」
ロザリアは顔をしかめる。
そういえば、天球儀に思いっきり頭をぶつけてしまったのだ。
「あの夢……変だったな」
妙にリアルな夢だった。
まるで本当に、あの男に会ったような。
ロザリアはしばらくぼんやりしていたが、ベッドからおき上がった。
保健室にいって、たんこぶを冷やすものをもらおうと思ったのだ。
「頭の怪我って怖いって言うしね……」
そう呟くと、ロザリアは部屋を出た。
アリスと話せた。
なんとなく、誤解も解けたような気がする。
先ほどの会話を思い出して、頬を緩ませる。
『ロザリアちゃんって、話すとイメージとは全然違うね』
『私、その、口下手で、人見知りだから……』
『もっと怖い人なのかと勝手に思っていて、本当にごめんなさい』
『いいの。ずっと話せない私が、悪いのよ』
真白を撫でながら、二人はかなり長い時間話していた。
アリスには自身が孤児院出身だというコンプレックスがあり、彼女も彼女でまだ学園にうまく溶け込めていないのだという。
『それにまだ武具の召喚もできないし』
『私も同じ……』
二人は顔を見合わせて苦笑した。
実技訓練の時間、いつも訓練場の端っこでアレイズに武具召喚の練習をさせられていたからだ。
二人はぽつぽつとお互いのことを話して、その日は別れた。
真白はいつも、教室に置いていくらしい。
朝と昼と夜に世話にきているのだとか。
今飼い主を探していて、何人かかいたいという人を見つけたので、予定を合わせて真白をつれていくつもりなのだそうだ。
「ふふ。天球儀に頭ぶつけて、変な男の夢を見て。なんだか今日は最悪な日かもって思ったけど、そうでもなかったわ」
ロザリアはベッドへダイブした。
男子は基本的に相部屋が多いのだが、女子は個室を与えられている。
もともと人数が少なく、黒寮の一年生はロザリアしかいないからだ。
ほとんどカスタマイズされていないロザリアの部屋。
殺風景なその部屋も、今はなんだかキラキラとして見えた。
「私にも、もしかしたら夢の学園生活が……」
そう言いながら、ベッドに横になる。
すると、ずきん、と頭に痛みが走った。
「ッ」
ロザリアは顔をしかめる。
そういえば、天球儀に思いっきり頭をぶつけてしまったのだ。
「あの夢……変だったな」
妙にリアルな夢だった。
まるで本当に、あの男に会ったような。
ロザリアはしばらくぼんやりしていたが、ベッドからおき上がった。
保健室にいって、たんこぶを冷やすものをもらおうと思ったのだ。
「頭の怪我って怖いって言うしね……」
そう呟くと、ロザリアは部屋を出た。
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