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本家1
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週末ダラダラして、週明け授業が始まると、また慌ただしく毎日が過ぎていく。
両頬のガーゼもすぐ取れて、普段通りに学校とバイト、そして夜の僅かな時間、色んな人の話を聞いて過ごしていた。
ゴールデンウィークは目前で、どんな風に休みを過ごそうかと考えていた。
ドアを叩く音に開けると、郵便屋さんが手紙を持ってきた。
書留と書かれたそれを受け取って封を開けると電車の切符と手紙が入っていた。
ーー不破新様
四月三十日に本家に皆様をお招きしたいと思い、この手紙を書かせていただきました。
つきましては新様には今後のことをお話ししたく、二十九日に本家へお越しいただきたく思います。
ご多忙の中、この手紙に目を通していただけたこと、心より感謝申し上げます。二十九日のチケットを同封していますので、お会いできることを楽しみにしております。
心よりお待ちしております。
敬具ーー
「行かなきゃダメなのか……」
チケットを見て頭を抱えてしまう。
「三十日、親も来るのかな……」
あの人たちと会わなくて済むのなら、チケットも用意されているのなら行くんだけれどと思いつつ封筒に手紙とチケットを押し込んだ。
二十九日になり、着替えとチケットを持って家を出ると新幹線に乗り込む。
なんとなく気乗りがしない気分のまま在来線に乗り換えて切符で指定された駅に降り立った。
「新様ですね。お待ちしていました」
降り立つとすぐ差袴姿の人に声をかけられて、神社の人なのだと分かった。
「すみません、お邪魔します」
「どうぞ、車に」
案内され駐車場に向かうと車に乗せられた。
車でしばらく走ると大きな石造りの鳥居が見えてきた。
その脇の道を入り大きな屋敷の前で車が停まった。
「私は車を駐車場に停めて来ますので、新様は入って旦那様にお会いくださいませ」
「ありがとうございます」
頭を下げて車を降りて玄関脇のチャイムを押すと女性が現れた。
「こんにちは、不破新です」
「お待ちしてました。どうぞ」
引き戸が開いて中に入ると長い黒髪が印象的な凛とした女性について奥へと連れられる。
「お父様、新さんが見えられてよ」
女性がそう声をかけ障子を開くと、それだけでなんだかきれいな空気が漂って来るような気がして息を飲み込んだ。
「入りなさい」
「こんにちは」
俺は頭を下げ入ると穏やかな笑みを浮かべた男の人の前に腰をおろした。
「新君だね。私は当主の一郎だ」
「はじめまして。今日は呼んでくださってありがとうございます」
「いつも君の除霊を見せてもらっているよ」
「ジョレイ?」
「君が毎晩、霊と話をしているだろう?」
「ああ、はい……そういうのわかるんですね」
なんだか恥ずかしくて俯くと、眼の前にお茶が置かれた。
「実は君に一日早く来てもらったのは、ご両親から聞いていると思うけど、養子に来て欲しいと思っているからなんだ」
「はあ……でも、うちにはもっと頭のいい兄がいるのでそっちの方が……」
あの日、出来損ないと罵られ暴力を受けたことを思い出す。
「才能は君の方が上だよ。我が一族は代々除霊体質の人間が産まれる。それが君だ」
「俺はただ話を聞いてあげるだけで……」
「視えるだけでも素質としてはすごいのに話を聞けるということはもっとすごいことなんだ。その力をうちの神社に貸してもらいたい」
「力にはなりたいと思いますが、俺が養子になったらきっと兄を差し置いてしまったことを怒られてしまいます」
仕打ちを思い出し震えそうになりながらそう言うと、一郎さんが腕を組んだ。
「君が受けた仕打ちは聞いている。そのことについては明日はっきりさせるつもりだ。だから頼む、養子になってくれないか」
顔を上げると一郎さんが頭を下げている。
「あの、頭をあげてください……」
「次の当主は君しかいないんだ、頼むよ」
「そんな当主とかそういうの俺には……兄に……」
「君のお兄さんには全く才能がない。君もここが神域だと感じているだろう?そんな感覚が一族に君だけ受け継がれたんだ」
「俺だけ……」
「そうだ。君だけだ」
俺にしかない力でそれがないとこの家は困ってしまうのだと言うことは理解が出来た。だけど、やっぱりあの人たちが怖い。
「大丈夫。君のことは守るから」
「本当、ですか……」
「ああ、君には来年、ここの跡を継ぐために大学に入り直してもらわなければいけなくなる。そのための準備でうちに入って貰わないとな」
「そんな……」
せっかくあの場所が気に入っていたのに、そう思うと寂しくなる。
「お父様、弁護士の先生がいらっしゃいました」
障子が開き秋月さんが入って来て、俺を見ると片手をあげた。
「秋月さん、なんで……」
「お前が実家で何をされてるか知ってるからな。養子縁組の申立するのに俺が適任ってことで呼ばれたんだよ」
俺の隣に腰をおろした秋月さんに髪をグシャグシャと撫でられた。
「でも……」
「お前を必要としてくれる人のとこにいく。いいことだと思うぞ」
秋月さんがそう言って片目を閉じた。
「必要とされてる……」
「そうだ」
いないもののように扱われて、蔑まれて、そんな家にいるより、ここで頑張って認められたらいいのかもしれない……
「俺、無能ってずっと言われてて、確かに成績もよくないし、兄のように普通じゃないけどいいですか?」
「新君が無能なら、私はもっと能がないよ。安心しなさい。君はこの家に必要な人間なんだ」
一郎さんにそう言われて、ゆっくりと心が揺らぎだす。
「誰かの役に立てますか」
「ああ、私がきちんと君を育てる。だから安心して家に入って欲しい」
ゆっくりと強張っていた気持ちが解けていく。
「養子って、あの家に戻らなくていいってことですよね」
「そうだよ。手続きが終われば、ここの家の人間だ」
「そうだぞ。ここに来れば、学校に通うお金も出してくれるし、毎日あったかいご飯が明るい部屋で食べれるぞ」
秋月さんの言葉に心がぐらつく。
「ああ、約束しよう。うちは家族そろって食事をするからね。新君も家族だから一緒にご飯を食べよう」
「一緒に……」
「ああ。新君が前の家で出来なかったことを、私たち家族でやっていこう」
優しい目でみつめられて、自然と涙がこぼれていく。
「俺、養子になります」
一郎さんの方を向いてそう言うと嬉しそうに頷いてくれた。
両頬のガーゼもすぐ取れて、普段通りに学校とバイト、そして夜の僅かな時間、色んな人の話を聞いて過ごしていた。
ゴールデンウィークは目前で、どんな風に休みを過ごそうかと考えていた。
ドアを叩く音に開けると、郵便屋さんが手紙を持ってきた。
書留と書かれたそれを受け取って封を開けると電車の切符と手紙が入っていた。
ーー不破新様
四月三十日に本家に皆様をお招きしたいと思い、この手紙を書かせていただきました。
つきましては新様には今後のことをお話ししたく、二十九日に本家へお越しいただきたく思います。
ご多忙の中、この手紙に目を通していただけたこと、心より感謝申し上げます。二十九日のチケットを同封していますので、お会いできることを楽しみにしております。
心よりお待ちしております。
敬具ーー
「行かなきゃダメなのか……」
チケットを見て頭を抱えてしまう。
「三十日、親も来るのかな……」
あの人たちと会わなくて済むのなら、チケットも用意されているのなら行くんだけれどと思いつつ封筒に手紙とチケットを押し込んだ。
二十九日になり、着替えとチケットを持って家を出ると新幹線に乗り込む。
なんとなく気乗りがしない気分のまま在来線に乗り換えて切符で指定された駅に降り立った。
「新様ですね。お待ちしていました」
降り立つとすぐ差袴姿の人に声をかけられて、神社の人なのだと分かった。
「すみません、お邪魔します」
「どうぞ、車に」
案内され駐車場に向かうと車に乗せられた。
車でしばらく走ると大きな石造りの鳥居が見えてきた。
その脇の道を入り大きな屋敷の前で車が停まった。
「私は車を駐車場に停めて来ますので、新様は入って旦那様にお会いくださいませ」
「ありがとうございます」
頭を下げて車を降りて玄関脇のチャイムを押すと女性が現れた。
「こんにちは、不破新です」
「お待ちしてました。どうぞ」
引き戸が開いて中に入ると長い黒髪が印象的な凛とした女性について奥へと連れられる。
「お父様、新さんが見えられてよ」
女性がそう声をかけ障子を開くと、それだけでなんだかきれいな空気が漂って来るような気がして息を飲み込んだ。
「入りなさい」
「こんにちは」
俺は頭を下げ入ると穏やかな笑みを浮かべた男の人の前に腰をおろした。
「新君だね。私は当主の一郎だ」
「はじめまして。今日は呼んでくださってありがとうございます」
「いつも君の除霊を見せてもらっているよ」
「ジョレイ?」
「君が毎晩、霊と話をしているだろう?」
「ああ、はい……そういうのわかるんですね」
なんだか恥ずかしくて俯くと、眼の前にお茶が置かれた。
「実は君に一日早く来てもらったのは、ご両親から聞いていると思うけど、養子に来て欲しいと思っているからなんだ」
「はあ……でも、うちにはもっと頭のいい兄がいるのでそっちの方が……」
あの日、出来損ないと罵られ暴力を受けたことを思い出す。
「才能は君の方が上だよ。我が一族は代々除霊体質の人間が産まれる。それが君だ」
「俺はただ話を聞いてあげるだけで……」
「視えるだけでも素質としてはすごいのに話を聞けるということはもっとすごいことなんだ。その力をうちの神社に貸してもらいたい」
「力にはなりたいと思いますが、俺が養子になったらきっと兄を差し置いてしまったことを怒られてしまいます」
仕打ちを思い出し震えそうになりながらそう言うと、一郎さんが腕を組んだ。
「君が受けた仕打ちは聞いている。そのことについては明日はっきりさせるつもりだ。だから頼む、養子になってくれないか」
顔を上げると一郎さんが頭を下げている。
「あの、頭をあげてください……」
「次の当主は君しかいないんだ、頼むよ」
「そんな当主とかそういうの俺には……兄に……」
「君のお兄さんには全く才能がない。君もここが神域だと感じているだろう?そんな感覚が一族に君だけ受け継がれたんだ」
「俺だけ……」
「そうだ。君だけだ」
俺にしかない力でそれがないとこの家は困ってしまうのだと言うことは理解が出来た。だけど、やっぱりあの人たちが怖い。
「大丈夫。君のことは守るから」
「本当、ですか……」
「ああ、君には来年、ここの跡を継ぐために大学に入り直してもらわなければいけなくなる。そのための準備でうちに入って貰わないとな」
「そんな……」
せっかくあの場所が気に入っていたのに、そう思うと寂しくなる。
「お父様、弁護士の先生がいらっしゃいました」
障子が開き秋月さんが入って来て、俺を見ると片手をあげた。
「秋月さん、なんで……」
「お前が実家で何をされてるか知ってるからな。養子縁組の申立するのに俺が適任ってことで呼ばれたんだよ」
俺の隣に腰をおろした秋月さんに髪をグシャグシャと撫でられた。
「でも……」
「お前を必要としてくれる人のとこにいく。いいことだと思うぞ」
秋月さんがそう言って片目を閉じた。
「必要とされてる……」
「そうだ」
いないもののように扱われて、蔑まれて、そんな家にいるより、ここで頑張って認められたらいいのかもしれない……
「俺、無能ってずっと言われてて、確かに成績もよくないし、兄のように普通じゃないけどいいですか?」
「新君が無能なら、私はもっと能がないよ。安心しなさい。君はこの家に必要な人間なんだ」
一郎さんにそう言われて、ゆっくりと心が揺らぎだす。
「誰かの役に立てますか」
「ああ、私がきちんと君を育てる。だから安心して家に入って欲しい」
ゆっくりと強張っていた気持ちが解けていく。
「養子って、あの家に戻らなくていいってことですよね」
「そうだよ。手続きが終われば、ここの家の人間だ」
「そうだぞ。ここに来れば、学校に通うお金も出してくれるし、毎日あったかいご飯が明るい部屋で食べれるぞ」
秋月さんの言葉に心がぐらつく。
「ああ、約束しよう。うちは家族そろって食事をするからね。新君も家族だから一緒にご飯を食べよう」
「一緒に……」
「ああ。新君が前の家で出来なかったことを、私たち家族でやっていこう」
優しい目でみつめられて、自然と涙がこぼれていく。
「俺、養子になります」
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