最近の綾瀬さん

青羽 藍色

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綾瀬さんは泳げない。

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「はーい、これから水泳を始めますよー。苦手な人はこっちに並んでくださーい。」

水泳の授業が始まった。もちろん、僕は泳げない。

「ふっ、深い…!水泳ってこんな海のような深さでした?」

そしてもちろん、綾瀬さんも泳げない。

「深いだけに不快です…うまいこと言いますね、私。」

「はい綾瀬さん。そんなこと言ってる暇があったらやりましょう。一回水に慣れまーす。」

先生が顔を水面につける。

それにならって、皆も顔をつける。

「ごぼぼぼ。」「!?」

水の中から綾瀬さんの顔が見える!すごい、死にそうじゃないか!

「お父様、お母様、私は今、最高にHELLな気分です…。」

いや綾瀬さん、地獄いっちゃだめだろう。

「でもびっくり。綾瀬さんって水泳下手なんだ。」

「私だって苦手なことくらいあります。」

綾瀬さんは苦手なことしかない。

「一回泳いでみましょうか?」

そう言って綾瀬さんは、けのびをした。

おお、いかにもできそうな人って感じがするぞ!

「ふっ。」

「え、綾瀬さん?どんどん沈んでない?」

タイタニック並みの沈み方だ。

「私のこと忘れないで~。」

「いや綾瀬さん、生きてるでしょ。なんで水面から顔出して死ぬんだよ。お前は魚か?」

「先日助けてもらった亀ですぅ。」

冗談はやめてほしい。あと、亀は助けていない。

「水泳の授業はこれを含めてあと4回…。無理です!私その間に死んでしまうかもしれません!」

堂々と死ぬ宣告をするのはやめようじゃないか、綾瀬さん。

まぁ、僕も下に足がつかなくて今すぐにでも死んでしまいそうだが。

ちっ、羨ましいぜ、遠くでスイスイと泳いでいる友達が。

「どこ見てんですか?…ああ、クラスの人気者くんじゃないですか。新くん人気者になりたいんですかぁ?無念。」

無念とかいうんじゃない。あとあいつのような人気者にはなりたくない!!!!

今ビックリマークという感嘆符(かんたんふ)を四個使ったのは意味がある。

僕が死にそうだからだ…。

「あれ、新くん?死ぬんじゃないですか?ええ…水泳の授業で死人を出さないでください。」

それだけは綾瀬さんに言われたくなかった。

「仕方ないです。私が最期に締めてやりますよ。」

助かるぜ綾瀬…ところで勝手に死なせるな…。

【次回!新死す!】

だから殺さないでくれ…ゴボ。
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