《完結》僕は棄てたのだ。

皇子(みこ)

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幸せ

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あれから一年が過ぎました。


   僕は、隼人さんが勧めてくれた私立の中高大一貫校への、中途編入ができました。

 現在高校一年になり、友人もでき楽しく通学しています。

    進学の心配もない為か、校風的に自分探し、リベラルアーツ教育を実施している学園なので、中途編入の僕に対しても興味はあるものの深く追求されず。
其々の個性を尊重する生徒が多い為。
楽に通って行けてます。

   それに、友人になれた葉月流花と武田洸が、僕の事を受け入れてくれて、多方面でのアドバイスをしてくれるので、自分でも少しは成長出来たのではないかと思っています。


 隼人さんとは、清い?関係のままです。
大人の責任と言っているのだけど、僕は気にしないのに、駄目みたいで…
本当に気にしないのに……


 以前の中学には透さんのお陰で、顔を出さずに、書類上の手続きだけで、今の学園に転入できました。


 家族にもあれ以来会っていなく、今現在僕は、隼人さんの戸籍上の家族になれました。


「総てが私の手腕によるものです」


と、透さんが豪語していました。

 僕がお世話になったので、僕にできる事という事で、透さんのお好きな和食を作って食べて貰いました。
 味付け等、気に入ったらしく今でも、御飯時にふらっと来ては食べて行かれます。
隼人さんも最初の頃は透さんに、注意していましたが、言っても無駄だと感じたらしく、僕に謝ってくれています。

 僕は以前、何時も一人でのご飯だったので、人と話しながら食べるご飯の美味しさ楽しさを知って、透さんが来てくれる事も嬉しく思っています。
 それに透さんは隼人さんがお仕事で、帰ってこれない晩御飯の時等に来られる確率が多く、僕としては嬉しい限りです。
 持って来てくれる、お菓子もいつも多種多様で、びっくり箱みたいに開ける時ドキドキするんです。
 透さんは、優しくて楽しい方です。




今日は、相沢さんの初主演映画の試写会に隼人さんとお呼ばれしています。

 僕は学校の後、帰宅して。
着替えて隼人さんとの待ち合わせ場所へ向かっています。
 
 あいにく今、隼人さんはお仕事なので映画館の近くのカフェでの、待ち合わせなんです。
 
 待ち合わせデートって、透さんが教えてくれました。
 偶に隼人さんは、映画館や食事やイベント等に何処かで、待ち合わせて連れて行ってくれる事も多く。
  
 クリスマスシーズンのライトアップされた街並みや、夜桜等初めての事だらけで、綺麗で嬉しくて。
恥ずかしい話、泣いてばかりでした。
 その都度、隼人さんは優しく慰めてくれるんです。

僕は幸せです。



「急がないと、間に合わない。
帰り際の先生の話が長いから……」


僕は、電車に乗るために駅に向かって走っています。
隼人さんの家の近くの小道を走ってて、大通りに向かうために曲がり角を曲がろうとした時。

 背後から力強い手が僕の口を塞ぎ、違う手が身体と手を動けなくし、足も一纏めにされて、訳がわからないまま車に投げ込まれてました。

逃げたくても、すぐに扉が閉まり。
数本の手が僕を捕まえていて、動けなくて……


「だれ?離して!!!ここから出して!助けてーー」

「うるせーよ!黙らせろ!」

「おい!早く出せよ!何してんだ!急げ」

「うっせーな!狭いんだよ!ガムテープで口塞げ。手も縛れよ!そこら辺に紐あるだろうが!」

「車出します」


僕は口を塞がれ手足を縛られたが、どうにかして逃げようと身体を動かし口を動かしたが、お腹に激痛が走りそのまま意識を失った。

 失う瞬間に何処かで聞いたことのある、嫌な甲高い声が聞こえた………


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