《完結》《異世界アイオグリーンライト・ストーリー》でブスですって!女の子は変われますか?変われました!!

皇子(みこ)

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嫌な出逢い

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[途中、過呼吸の症状の描写があります。苦手な方は注意して下さい]





「アラン、シャペル先に行っていて私も準備してから行くから」

「わかりました。試合楽しみにしてます」

「お嬢。あれ、持ってきてたでしょ。次使う予定? 練習の成果出せるように祈ってる~」


二人はラティラに手をヒラヒラ振って、今闘っているで有ろう場所へとゆっくり歩いて行った。ラティラは来た時着替えに使った、更衣室に入って行った。



「まずは髪をきちんと結い直さないとね。高い場所で結ぶとほつれるのよね……何か動きやすい、良い髪型無いかしら? ついつい高い場所の一つ結びになっちゃうのよねぇ……よし、しっかり結べた。

 後はこれね。シャペルにはバレちゃってたけど、最近よく練習してたから、模試戦したら使いたいなぁって思って、持ってきちゃった。

 鍛冶屋のおじちゃんに頼んで作って貰った。レイピアの湾曲バージョン 。ショーテルよ。フンフンフフフフフンフ………」


ラティラはご機嫌に鼻歌を歌いながら、試合場所迄歩いていたら、目の前に男が1人立っていた。

「11年ぶりだな覚えているか? 忘れて貰えていたら嬉しいのだが」


ラティラの顔が一瞬で真っ白に……

 とっさに、逃げようとしたら腕を掴まれ逃げられなくて、ラティラは自分の身体の異変に気付いた。

 身体の震えがだんだん大きくなり。呼吸が苦しく息が出来なくなったのだ。維持できなくなり倒れそうになった時、身体を暖かな大きなものが優しく包み込んでくれて、背中をポンポン労わる様にたたいてくれた………

 暖かなものに安心して、ラティラは瞳を閉じた……
 一粒の涙を落として。


「おい殿下、手を離せ。精神が休まらねえから」


レオン殿下はそっと手を離した。


「後で連絡するから今は消えてくれ」


レオン殿下は頷き踵を返して去って行った。その後ろ姿は、少し項垂れていたが。その姿は誰も見ていなかった。


「ひとまず医務室に寝かせるか」


ラインハルトはラティラを支えたままの体制でゆっくり向きを変え、背中と膝裏を支える様な形に抱き直した。お姫様抱っこだ。

 ラインハルトはラティラの顔色と呼吸を確かめ、少し安心した顔をしてラティラに振動が伝わらない様、歩き出した。


「軽いな……何か有ったら助けるって言っただろうが、俺は約束は守る男だぞ。お前は多分信用しないだろうがな」


微笑みながら小声で呟いた。


皆は、次の試合会場に集まっていたので、誰にも見つからない様に、医務室に運び込むことができた。ベッドに寝かせ医師に診せるよう手配し、様子を暫く見ていたラインハルトは、医師が来たので後は任せ、騎士団員達に試合中止を伝える為、その場を後にした。

 ラインハルトと入れ違いに、アランとシャペルが到着し、医師から話を聞く事になった。
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