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第1話 恋の天使
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「ミカエルがふざけてるからプロローグが何の説明もなく終わったじゃんどうするの」
「何だプロローグって。だいたい、私のせいじゃないだろ。お前が愛の弓矢をおもちゃにするから。お前はいつもいつもそうやってふざけて──」
「まーた始まった。はい、聞こえなーい」
「聞けーっ!」
「ミカエル、怒るのも無理ないですが話が先に進みませんので我慢してください。恋愛を司る天使は具体的に何をすれば良いのですか?」
「あ、ああ。ひとまず愛の弓矢の実戦テストだ。これはまだ試作品だから効果がはっきりしない。地上で交際を始めようとする男女に使って報告書を書いてくれ。ガブリエルもアズラエルを手伝え」
「しょうがないなあ」
「女同士はさきほどテスト済みですね。男同士でも効果あるのでしょうか」
「それだ! アズラエルちゃんナイスアイディア! 王子同士で戦争やってる国を探して二人を恋人関係にすれば平和的に解決できるね!」
「た、たしかに良いかも知れんがとりあえず男女でテストしてくれ。女神様にそう言われたんだ」
「わかりました。では、ガブリエル。あなたの力で恋愛についての祈りの声を探してください」
「それなら啓示部に来てよ」
世界を管理する天界は女神の住まう場所と天使たちの住まう場所、天使部に分かれる。さらにその中でも啓示部は天界と地上を結ぶ場所として多くの小天使が大天使を助けている。その啓示部に地上から祈りの声が届いた。
『恋愛を司る天使様、もしいるのでしたら私の願い事を少しだけ聞いてください』
ビーッ。ビーッ。ビーッ。
地上からの祈りの声を探知し、警報音のような音が鳴る。
「ガブリエル様、報告します。地上から恋愛を司る天使への願いが届きました」
ガブリエルに従う小天使の子が報告する。この世界は若い女神が管理しているためかそれに付き従う天使たちは全員女天使だ。
「りょーかい、報告ありがとー。チョコレート食べる? アズラエルちゃんが啓示部のみんなにって」
「アズラエル様ありがとうございます。いただきます」
「それで、モグモグ、この願い叶えれば、ムシャムシャ、良いんでしょ?」
「そうだが、ガブリエル、物を食いながら話すな」
「このチョコレートは臨時派遣された世界で手に入れました。怪我をして墜落しそうな鉄の鳥を救ったお礼だそうで。あの鉄の塊が空を飛ぶのはまるで魔法です。ミカエル、女神様にも渡してください。もちろんあなたも食べて構いませんよ」
「ああ、いただくとしよう。アズラエル、お前は雑なところもあるが合理主義で仕事はしっかりしてくれている。地上で活動するときはガブリエルの奴をしっかり見張っててほしい」
「雑は余計ですが、安心してください」
「大丈夫だってアズラエルちゃん。私がついてるから」
「不安だが二人に任せる。地上降臨許可証を発行するから準備でき次第状況を開始してくれ」
「わかりました。アズラエル他1名、直ちに地上へ降下します」
「アズラエルちゃん、お菓子は私が持っていくから安心して。ボードゲームは何持って行こうか? ゾンビ&ラビリンスで良いかな」
「ガブリエル! 遊びに行くんじゃないぞ! 余計な物は置いていけ!」
「飲み物はコーラを忘れずにガロンで持っていってください」
「アズラエルまで!」
二人の天使は地上の願いを叶えるために降りていった。
「何だプロローグって。だいたい、私のせいじゃないだろ。お前が愛の弓矢をおもちゃにするから。お前はいつもいつもそうやってふざけて──」
「まーた始まった。はい、聞こえなーい」
「聞けーっ!」
「ミカエル、怒るのも無理ないですが話が先に進みませんので我慢してください。恋愛を司る天使は具体的に何をすれば良いのですか?」
「あ、ああ。ひとまず愛の弓矢の実戦テストだ。これはまだ試作品だから効果がはっきりしない。地上で交際を始めようとする男女に使って報告書を書いてくれ。ガブリエルもアズラエルを手伝え」
「しょうがないなあ」
「女同士はさきほどテスト済みですね。男同士でも効果あるのでしょうか」
「それだ! アズラエルちゃんナイスアイディア! 王子同士で戦争やってる国を探して二人を恋人関係にすれば平和的に解決できるね!」
「た、たしかに良いかも知れんがとりあえず男女でテストしてくれ。女神様にそう言われたんだ」
「わかりました。では、ガブリエル。あなたの力で恋愛についての祈りの声を探してください」
「それなら啓示部に来てよ」
世界を管理する天界は女神の住まう場所と天使たちの住まう場所、天使部に分かれる。さらにその中でも啓示部は天界と地上を結ぶ場所として多くの小天使が大天使を助けている。その啓示部に地上から祈りの声が届いた。
『恋愛を司る天使様、もしいるのでしたら私の願い事を少しだけ聞いてください』
ビーッ。ビーッ。ビーッ。
地上からの祈りの声を探知し、警報音のような音が鳴る。
「ガブリエル様、報告します。地上から恋愛を司る天使への願いが届きました」
ガブリエルに従う小天使の子が報告する。この世界は若い女神が管理しているためかそれに付き従う天使たちは全員女天使だ。
「りょーかい、報告ありがとー。チョコレート食べる? アズラエルちゃんが啓示部のみんなにって」
「アズラエル様ありがとうございます。いただきます」
「それで、モグモグ、この願い叶えれば、ムシャムシャ、良いんでしょ?」
「そうだが、ガブリエル、物を食いながら話すな」
「このチョコレートは臨時派遣された世界で手に入れました。怪我をして墜落しそうな鉄の鳥を救ったお礼だそうで。あの鉄の塊が空を飛ぶのはまるで魔法です。ミカエル、女神様にも渡してください。もちろんあなたも食べて構いませんよ」
「ああ、いただくとしよう。アズラエル、お前は雑なところもあるが合理主義で仕事はしっかりしてくれている。地上で活動するときはガブリエルの奴をしっかり見張っててほしい」
「雑は余計ですが、安心してください」
「大丈夫だってアズラエルちゃん。私がついてるから」
「不安だが二人に任せる。地上降臨許可証を発行するから準備でき次第状況を開始してくれ」
「わかりました。アズラエル他1名、直ちに地上へ降下します」
「アズラエルちゃん、お菓子は私が持っていくから安心して。ボードゲームは何持って行こうか? ゾンビ&ラビリンスで良いかな」
「ガブリエル! 遊びに行くんじゃないぞ! 余計な物は置いていけ!」
「飲み物はコーラを忘れずにガロンで持っていってください」
「アズラエルまで!」
二人の天使は地上の願いを叶えるために降りていった。
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