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出立
09.王都
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港を出ても青空は続いた。
乗り込んだ馬車は鮮やかな緑の森を通り抜け、地平線まで続く草原を軽やかに抜けていく。
馬車についての話を聞いていると、アルブレアの白馬車と同じ魔法が車輪に使われている事が分かった。中の照明は外の光の強さに合わせて変わるともいうし、細々とした所が他の馬車とは少し違う作りになっているらしい。
国章がないということは、式典に使う大仰なものではないはず。だというのに白馬車よりもずっと多くの細工が馬車ひとつに散りばめられている。
ネヴァルストに魔法技術というものは無いと方々から聞いていたけれど、とんでもない。アルブレアと形が違うだけで立派な魔法を応用した技術ではないか。
すっかり舞い上がったグラキエの尽きぬ好奇心に、ヴィーゼル卿はひとつひとつ答えてくれる。以前会った時もこんな雰囲気で話を聞いてくれていたなと思いつつ、心置きなく浮かんでくる疑問を投げ続けたのだった。
夢中になっていると時間が過ぎるのは早いもので。人気のない広場で馬車が止まったと思えば、窓の外にはぎっしりと建物が密集する景色が見える。
乗っていた馬車から降りると、四角く区切られていた風景は一気に広がった。
白いレンガと土らしき素材で作り上げられた建物は階段の様に積み上がり、降り注ぐ陽光を反射して眩しく輝いている。壁面には色鮮やかな飾り布がたくさん下げられて白壁に落ちる影すら鮮やかだ。
――王都ネヴァルスト。
幼い頃に絵本で読んだ、王様の住む都そのものがグラキエの前に姿を現した瞬間だった。
まだ話を聞きたかったけれど、ネヴァルスト側の二人は王宮へ報告しに戻るらしい。去っていく背中を見送ったグラキエ達は一旦宿へ入ることにした。
室内は外と同じく飾り布がふんだんに使われた内装に石材を主にした家具が並ぶ。それらには模様があったり、赤みや青みがあったりと様々だ。同じ石だというのにここまで違いがあるのかというくらい、それぞれの持つ特徴が全く違う。
ひとしきり部屋を見て回った後、ドアノブに手をかけるとスルトフェンが素早く手首を掴んできた。
「ちょっと待て、どこ行く気だ」
「何処って、街に決まってるじゃないか。世界有数の商いの都だぞ」
馬車の停まった郊外から宿に着くまでの間ですら、アルブレアの城下が霞むほどの店舗が軒を連ねていた。街全体には一体どれほどの店が出ているのだろう。
きっと祖国にはない、面白いものも埋もれているはず。
そんな期待に胸を膨らませるグラキエに、だんまりを通していたテネスが渋い顔で口を挟んでくる。
「なりませぬぞ。ネヴァルストへ何をしに来たかお忘れか」
「と言っても、向こうも今日いっぱいは準備にかかると言っていたじゃないか」
いつ到着出来るか分からない客を相手に、毎日迎え入れる準備などしない。代わりに迎え入れる側は準備が整うまでの宿を提供するのが一般的だという。
だからこそ王都のど真ん中、一等地とも言える場所に宿が用意されたのだ。街を回るにはもってこいの立地だというのに、この貴重な機会を逃すなんて勿体ない。
けれどそんな事を考えているのはグラキエだけらしい。思い思いの表情が小さく溜息を吐き出している。
「アンタみたいな珍獣が無防備にウロウロしてたら人攫いに遭うぞ」
眉間の皺が深いのはテネスだが、口酸っぱいのはどうやらスルトフェンのようだ。
しかし言うに事欠いて珍獣扱いとは。結構な失礼さではないかと思うけれど、あれだけ鋭かったテネスの蹴りが放たれる様子はない。
どうでもいい事は気にするくせに。基準が複雑怪奇すぎる。
「成年した人間を捕まえて失礼じゃないか?」
「アルブレアの人間は珍しすぎて珍獣みたいなもんだっつーの」
「……じゃあ、外では言わないようにする」
むすりとしながら睨み返しても効果は見られない。むしろ深い溜息をわざとらしくついて腕を組んでいる。
何だかスルトフェンの仕草がテネスに似てきているように感じるのは、ただの気のせいだろうか。
ドアの前で静かな小競り合いを続けていると、そっと袖が引っ張られた。
振り向いた先には、いつの間にか隣にやって来ていたラズリウ王子の顔。琥珀色の瞳がじっとグラキエを見つめている。
「グラキエ。じっとしていようよ」
そう呼びかけるハの字気味に眉を下げた表情に、反射的に首を縦に振りそうになったのを押し留めた。
どうにもラズリウ王子に見つめられると弱い。彼の望みなら可能な限り叶えてやりたいと、まるで本能のような気持ちが先走りそうになる。
いや、住み慣れた土地を出てわざわざ北の端まで来たのだから、それはある種当然の事だと思うけれど。
ふと。
少しばかりの疑問が湧いて出た。
彼がグラキエと結ばれて、何かネヴァルストに利益はあったのだろうか。戦の回避とはいえ実の兄の首すらかける王が、我が子だからと自国に利のない事をするだろうか。
しかしどう考えても、問題児が片付くアルブレア側にしか得になりそうな点は見つけられない。
とりとめのない考え事に耽っていると、袖が二度引かれた。聞いてる?と少し睨むような顔がグラキエを見つめている。
「ラズリウの故郷が見たいんだ。どんな街なのか、どんな人々が住んでいるのか」
まだお役目が始まる前の出来事はいくつか聞いている。今の優等生のような姿とは違う、やんちゃな頃の話を恥ずかしそうに話してくれた。
「君の思い出にある景色を、あわよくば全て知りたい」
話を聞けば聞くほど、その思いは強くなって。元々持っていた興味がラズリウ王子の話で膨らんでいくのに時間はかからなかった。
今の状況はこの衝動を昇華するまたとない機会なのである。
真っ直ぐ琥珀色の瞳を見つめて、少し膨らんだ頬に触れる。するとへの字に結ばれた口元が緩み、ほんのりと頬に赤みが差して。
「……分かった。でも、僕から離れちゃダメだよ」
困った様な微笑みと共に、婚約者の手がするりとグラキエの手に重なった。
スルトフェンの抗議の声など何処吹く風で、寄り添うラズリウ王子の頭が重みを預けてくる。
「君は僕が守るから。ちゃんと守れる場所に居てね」
「分かった。約束する」
そう頷くと、よろしい、と呟いて婚約者は笑った。
彼の懐には護身用の懐剣が入っている。武術に秀でている面を評価され、いつまでも頼りないグラキエの目付けまで任されたらしい。
我が親ながら、婚約者にとんでもない事を頼む夫婦である。
とはいえ護衛もゾロゾロと同行してくれているのだ。そうそうそれを抜かせるような事は起きまい。
この時はまだ、そう高を括っていた。
乗り込んだ馬車は鮮やかな緑の森を通り抜け、地平線まで続く草原を軽やかに抜けていく。
馬車についての話を聞いていると、アルブレアの白馬車と同じ魔法が車輪に使われている事が分かった。中の照明は外の光の強さに合わせて変わるともいうし、細々とした所が他の馬車とは少し違う作りになっているらしい。
国章がないということは、式典に使う大仰なものではないはず。だというのに白馬車よりもずっと多くの細工が馬車ひとつに散りばめられている。
ネヴァルストに魔法技術というものは無いと方々から聞いていたけれど、とんでもない。アルブレアと形が違うだけで立派な魔法を応用した技術ではないか。
すっかり舞い上がったグラキエの尽きぬ好奇心に、ヴィーゼル卿はひとつひとつ答えてくれる。以前会った時もこんな雰囲気で話を聞いてくれていたなと思いつつ、心置きなく浮かんでくる疑問を投げ続けたのだった。
夢中になっていると時間が過ぎるのは早いもので。人気のない広場で馬車が止まったと思えば、窓の外にはぎっしりと建物が密集する景色が見える。
乗っていた馬車から降りると、四角く区切られていた風景は一気に広がった。
白いレンガと土らしき素材で作り上げられた建物は階段の様に積み上がり、降り注ぐ陽光を反射して眩しく輝いている。壁面には色鮮やかな飾り布がたくさん下げられて白壁に落ちる影すら鮮やかだ。
――王都ネヴァルスト。
幼い頃に絵本で読んだ、王様の住む都そのものがグラキエの前に姿を現した瞬間だった。
まだ話を聞きたかったけれど、ネヴァルスト側の二人は王宮へ報告しに戻るらしい。去っていく背中を見送ったグラキエ達は一旦宿へ入ることにした。
室内は外と同じく飾り布がふんだんに使われた内装に石材を主にした家具が並ぶ。それらには模様があったり、赤みや青みがあったりと様々だ。同じ石だというのにここまで違いがあるのかというくらい、それぞれの持つ特徴が全く違う。
ひとしきり部屋を見て回った後、ドアノブに手をかけるとスルトフェンが素早く手首を掴んできた。
「ちょっと待て、どこ行く気だ」
「何処って、街に決まってるじゃないか。世界有数の商いの都だぞ」
馬車の停まった郊外から宿に着くまでの間ですら、アルブレアの城下が霞むほどの店舗が軒を連ねていた。街全体には一体どれほどの店が出ているのだろう。
きっと祖国にはない、面白いものも埋もれているはず。
そんな期待に胸を膨らませるグラキエに、だんまりを通していたテネスが渋い顔で口を挟んでくる。
「なりませぬぞ。ネヴァルストへ何をしに来たかお忘れか」
「と言っても、向こうも今日いっぱいは準備にかかると言っていたじゃないか」
いつ到着出来るか分からない客を相手に、毎日迎え入れる準備などしない。代わりに迎え入れる側は準備が整うまでの宿を提供するのが一般的だという。
だからこそ王都のど真ん中、一等地とも言える場所に宿が用意されたのだ。街を回るにはもってこいの立地だというのに、この貴重な機会を逃すなんて勿体ない。
けれどそんな事を考えているのはグラキエだけらしい。思い思いの表情が小さく溜息を吐き出している。
「アンタみたいな珍獣が無防備にウロウロしてたら人攫いに遭うぞ」
眉間の皺が深いのはテネスだが、口酸っぱいのはどうやらスルトフェンのようだ。
しかし言うに事欠いて珍獣扱いとは。結構な失礼さではないかと思うけれど、あれだけ鋭かったテネスの蹴りが放たれる様子はない。
どうでもいい事は気にするくせに。基準が複雑怪奇すぎる。
「成年した人間を捕まえて失礼じゃないか?」
「アルブレアの人間は珍しすぎて珍獣みたいなもんだっつーの」
「……じゃあ、外では言わないようにする」
むすりとしながら睨み返しても効果は見られない。むしろ深い溜息をわざとらしくついて腕を組んでいる。
何だかスルトフェンの仕草がテネスに似てきているように感じるのは、ただの気のせいだろうか。
ドアの前で静かな小競り合いを続けていると、そっと袖が引っ張られた。
振り向いた先には、いつの間にか隣にやって来ていたラズリウ王子の顔。琥珀色の瞳がじっとグラキエを見つめている。
「グラキエ。じっとしていようよ」
そう呼びかけるハの字気味に眉を下げた表情に、反射的に首を縦に振りそうになったのを押し留めた。
どうにもラズリウ王子に見つめられると弱い。彼の望みなら可能な限り叶えてやりたいと、まるで本能のような気持ちが先走りそうになる。
いや、住み慣れた土地を出てわざわざ北の端まで来たのだから、それはある種当然の事だと思うけれど。
ふと。
少しばかりの疑問が湧いて出た。
彼がグラキエと結ばれて、何かネヴァルストに利益はあったのだろうか。戦の回避とはいえ実の兄の首すらかける王が、我が子だからと自国に利のない事をするだろうか。
しかしどう考えても、問題児が片付くアルブレア側にしか得になりそうな点は見つけられない。
とりとめのない考え事に耽っていると、袖が二度引かれた。聞いてる?と少し睨むような顔がグラキエを見つめている。
「ラズリウの故郷が見たいんだ。どんな街なのか、どんな人々が住んでいるのか」
まだお役目が始まる前の出来事はいくつか聞いている。今の優等生のような姿とは違う、やんちゃな頃の話を恥ずかしそうに話してくれた。
「君の思い出にある景色を、あわよくば全て知りたい」
話を聞けば聞くほど、その思いは強くなって。元々持っていた興味がラズリウ王子の話で膨らんでいくのに時間はかからなかった。
今の状況はこの衝動を昇華するまたとない機会なのである。
真っ直ぐ琥珀色の瞳を見つめて、少し膨らんだ頬に触れる。するとへの字に結ばれた口元が緩み、ほんのりと頬に赤みが差して。
「……分かった。でも、僕から離れちゃダメだよ」
困った様な微笑みと共に、婚約者の手がするりとグラキエの手に重なった。
スルトフェンの抗議の声など何処吹く風で、寄り添うラズリウ王子の頭が重みを預けてくる。
「君は僕が守るから。ちゃんと守れる場所に居てね」
「分かった。約束する」
そう頷くと、よろしい、と呟いて婚約者は笑った。
彼の懐には護身用の懐剣が入っている。武術に秀でている面を評価され、いつまでも頼りないグラキエの目付けまで任されたらしい。
我が親ながら、婚約者にとんでもない事を頼む夫婦である。
とはいえ護衛もゾロゾロと同行してくれているのだ。そうそうそれを抜かせるような事は起きまい。
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