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事件
14.静かな炎
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ラズリウ王子と人攫いの男との剣戦は長く続く。
目の前の光景はアルブレアの騎士団がする剣術訓練とは全く違っていた。型に忠実な騎士道のみならず、格闘も交えた高度な動きが二人の間で繰り返されている。
元近衛騎士のテネスが脇を抜かれる訳だ。こんな身のこなしをするなんて、事前に知っていなければ身構えることすら出来やしない。
この状況だというのに、グラキエの目は舞うように闘うラズリウ王子をひたすらに追っていた。
しなやかな動きとは対照的に、向けるのは突き抜けるような硬く強い視線。けれど……あの瞳に映っているのが己以外だというのが面白くない。
はたと我に返り、こんな時に何を考えているのかと頭を振る。ラズリウ王子の援護を出来るようにと視線を人攫いの男に向けて――ぞっとした。
笑っている。
先程まで怒りに燃えていたはずの瞳が、それはもう楽しそうに爛々と輝いている。その視線は当然、剣を打ち合うラズリウ王子に向けられていた。
それは強者に出会った戦士の本能なのか、打ち合う実力を持つ相手への歓喜なのか。……元よりラズリウ王子に劣情を抱いていたのか。
浮かべる表情の理由は分からない。知りたくもない。
ただただ、二人の世界だと言わんばかりの状況が不愉快だった。
ラズリウ王子はグラキエのものだ。
彼のうなじに番の跡をつけたのは己なのだ。
だというのに、あの男はラズリウ王子の視線を独り占めしている。
嫌だ。許せない。引き離さないと。
頭の中で声が喚く。
けれどグラキエの武術ではあの二人の間には入れない。唯一割って入れるとすれば魔法だけれど。
……ふと、魔力が普段通りに流れている事に気が付いた。両手の平に魔力を集めて腕に伝わせると思った通りに流れていく。
「これなら」
縛られていた縄へ魔力を流して凍らせ、内側から膨張させた氷で縄を引きちぎった。そのまま両手を目の前に突き出して深呼吸をする。
意識を集中させ、周りの水分を男の剣へと集めていく。少しずつ、少しずつ、気付かれないように。氷結する限界点まで温度を下げて。
しばらくすると、ぱきんと微かな音がした。
ひとつ生じた氷は速度を上げながらさざ波のように広がり、剣を包むように結晶が大きくなっていく。
「ラズリウ! 剣から手を離すんだ!」
グラキエの声に琥珀色の瞳が一瞬だけ振り向き、素早く男から離れた。男は突然剣と共に手が凍りついて錯乱状態に陥っている。
もういいだろうと魔法を止めようとして――
「……まずい……」
上手く止まらない。
焦って止めようとすればするほど氷結が加速して男の悲鳴が大きくなっていく。
グラキエは現象を操る魔法のコントロールがすこぶる苦手である。発動させる事は出来ても、上手く停止させる事が出来ないのだ。
幼い頃に氷漬けにしてしまったアルブレア城の庭を思い出し、体から血の気が引いていく。万が一あれと同じ状態にしてしまったら生物はひとたまりもない。
「止まれ! とまれ、頼む……っ!」
あの日の庭で凍死していた鳥の姿がちらつき、もはや神頼みに近い気持ちで叫ぶ。
しかし広がっていく氷の勢いは止まるどころか増していき、男の腕を覆って肩まで広がってしまっていた。
「本当にグラキエ殿下は魔法が苦手ですよねぇ」
――頭上から救いの神の声がする。
天井近くで旋回したフクロウが煙に包まれ、すっかり見慣れた魔法師の姿が降りてきた。
「アスルヤ……!」
「こんなあっつい国でここまで大きな氷が出来るとは。作る事に関してはお得意なのに」
くすくす笑うアスルヤが手をかざすと、男を覆っていた氷の勢いが止まった。その様子にほっと体の力が抜けて座り込む。
……危うく人を殺す所だった。
ラズリウ王子は無事だろうかと婚約者の方を見ると、彼はじっと体の半分以上が凍りついた男を見つめていた。ゆっくりと歩き出し、その傍らに立つ。
結局は彼の瞳をあの男に縫い留めただけなのだ。そう気付いたグラキエの胸に、もやもやとした気持ちがまた満ちていく。
――と。
振りかぶったラズリウ王子の右手が、勢いよく人攫い男の顔面にめり込んだ。
ギョッとした周囲が固まっている間にも彼の拳は何度も男に打ちつけられる。慌ててスルトフェンが駆け寄り、羽交締めにして引きずり戻して来た。
「おいこら、暴れんな! もう散々殴っただろうが!」
「この程度で許される訳ないだろ! 離せ! 離せぇッッ!!」
引き戻されてもなお暴れるラズリウ王子は、ついには地面に押さえつけられてしまった。それでも拘束を振り解こうと激しく暴れていて、体格のいいスルトフェンが少し押されているように見える。
「ら、ラズリウ……?」
「僕の番が辱められたんだ! 拳なんかで済ませられる訳がない!!」
吠えるように婚約者は叫ぶ。
助けに入ってくれたはずなのに、グラキエの方は見向きもしない。声も耳に届いていないようだ。
こんなに怒ることもあるのかと思うほどに顔を激しい感情に歪め、その強い瞳はあの男を見つめている。
自分のために怒ってくれているのだと分かっている。
今抱いている感情は的外れなものだと理解している。
……なのに、嫉妬が止まらない。
「うわっ!? この、ちょこまかと……っ!」
スルトフェンの手を弾き飛ばして抜け出したラズリウ王子が、あの男の元へ走り出そうとする。
たまりかねて一気に距離を詰めた。速度のついた体を何とか受け止めると、睨みつけようと上げられた顔から一気に力が抜けていく様子が見える。
「……グラキエ……?」
「俺以外をそんなに見つめないでくれ」
じっと琥珀色の瞳を見つめて懇願すると、ふにゃりとその表情が緩んだ。
追いついてきたネヴァルストの騎士達に人攫いの男を引き渡し、ようやく場が静かになった。
「てンめェ……あんだけ暴れまくって今更しおらしくしてんじゃねぇぞ……」
全身ぼろぼろになったスルトフェンが恨めしそうに睨むのは、グラキエに寄り添うラズリウ王子。
改めて見るとかなり激しく抵抗されていたらしい。訓練でしごかれている時ですら見たこともない程のくたびれ具合をしている。
当のラズリウ王子は、グラキエに抱き留められた瞬間から少しも離れなくなってしまった。
二年前、アルブレアで行われた有人観測という調査に参加し、トラブルに見舞われて雪の中から帰れなくなった事がある。その時にも近い状態になっていたから、当時の不安を思い出させてしまったのかもしれない。
どうにも引き剥がす気にもなれず、肩を抱いてそっと頭を撫でる。もぞりと動いた頭はこちらへ顔を向け、潤んだ琥珀色の瞳がようやくグラキエだけを映した。
向けられる視線はひどく弱々しい。
あれだけ強い感情を宿らせていた表情は、今にも崩れそうな脆さで揺らいでいる。瞳を覆う水分は今にも目の縁からこぼれ落ちてきそうだ。
……やはり、やってしまった。
グラキエの迂闊さがラズリウ王子のトラウマを掘り起こしてしまったのだ。
「すまない、少し謁見まで時間を貰えないだろうか」
このまま王宮には連れていけない。久方ぶりに会う家族に、彼のこんな辛そうな姿は見せられない。
「承知いたしました。そうですね、襲われたショックが大きかったという事にいたしましょう」
「…………。ま、まぁ、説明しやすい方でよろしく頼む」
何だか複雑な気分だけれど。
ラズリウ王子が落ち着く時間が貰えるなら安いものだと思い直した。
目の前の光景はアルブレアの騎士団がする剣術訓練とは全く違っていた。型に忠実な騎士道のみならず、格闘も交えた高度な動きが二人の間で繰り返されている。
元近衛騎士のテネスが脇を抜かれる訳だ。こんな身のこなしをするなんて、事前に知っていなければ身構えることすら出来やしない。
この状況だというのに、グラキエの目は舞うように闘うラズリウ王子をひたすらに追っていた。
しなやかな動きとは対照的に、向けるのは突き抜けるような硬く強い視線。けれど……あの瞳に映っているのが己以外だというのが面白くない。
はたと我に返り、こんな時に何を考えているのかと頭を振る。ラズリウ王子の援護を出来るようにと視線を人攫いの男に向けて――ぞっとした。
笑っている。
先程まで怒りに燃えていたはずの瞳が、それはもう楽しそうに爛々と輝いている。その視線は当然、剣を打ち合うラズリウ王子に向けられていた。
それは強者に出会った戦士の本能なのか、打ち合う実力を持つ相手への歓喜なのか。……元よりラズリウ王子に劣情を抱いていたのか。
浮かべる表情の理由は分からない。知りたくもない。
ただただ、二人の世界だと言わんばかりの状況が不愉快だった。
ラズリウ王子はグラキエのものだ。
彼のうなじに番の跡をつけたのは己なのだ。
だというのに、あの男はラズリウ王子の視線を独り占めしている。
嫌だ。許せない。引き離さないと。
頭の中で声が喚く。
けれどグラキエの武術ではあの二人の間には入れない。唯一割って入れるとすれば魔法だけれど。
……ふと、魔力が普段通りに流れている事に気が付いた。両手の平に魔力を集めて腕に伝わせると思った通りに流れていく。
「これなら」
縛られていた縄へ魔力を流して凍らせ、内側から膨張させた氷で縄を引きちぎった。そのまま両手を目の前に突き出して深呼吸をする。
意識を集中させ、周りの水分を男の剣へと集めていく。少しずつ、少しずつ、気付かれないように。氷結する限界点まで温度を下げて。
しばらくすると、ぱきんと微かな音がした。
ひとつ生じた氷は速度を上げながらさざ波のように広がり、剣を包むように結晶が大きくなっていく。
「ラズリウ! 剣から手を離すんだ!」
グラキエの声に琥珀色の瞳が一瞬だけ振り向き、素早く男から離れた。男は突然剣と共に手が凍りついて錯乱状態に陥っている。
もういいだろうと魔法を止めようとして――
「……まずい……」
上手く止まらない。
焦って止めようとすればするほど氷結が加速して男の悲鳴が大きくなっていく。
グラキエは現象を操る魔法のコントロールがすこぶる苦手である。発動させる事は出来ても、上手く停止させる事が出来ないのだ。
幼い頃に氷漬けにしてしまったアルブレア城の庭を思い出し、体から血の気が引いていく。万が一あれと同じ状態にしてしまったら生物はひとたまりもない。
「止まれ! とまれ、頼む……っ!」
あの日の庭で凍死していた鳥の姿がちらつき、もはや神頼みに近い気持ちで叫ぶ。
しかし広がっていく氷の勢いは止まるどころか増していき、男の腕を覆って肩まで広がってしまっていた。
「本当にグラキエ殿下は魔法が苦手ですよねぇ」
――頭上から救いの神の声がする。
天井近くで旋回したフクロウが煙に包まれ、すっかり見慣れた魔法師の姿が降りてきた。
「アスルヤ……!」
「こんなあっつい国でここまで大きな氷が出来るとは。作る事に関してはお得意なのに」
くすくす笑うアスルヤが手をかざすと、男を覆っていた氷の勢いが止まった。その様子にほっと体の力が抜けて座り込む。
……危うく人を殺す所だった。
ラズリウ王子は無事だろうかと婚約者の方を見ると、彼はじっと体の半分以上が凍りついた男を見つめていた。ゆっくりと歩き出し、その傍らに立つ。
結局は彼の瞳をあの男に縫い留めただけなのだ。そう気付いたグラキエの胸に、もやもやとした気持ちがまた満ちていく。
――と。
振りかぶったラズリウ王子の右手が、勢いよく人攫い男の顔面にめり込んだ。
ギョッとした周囲が固まっている間にも彼の拳は何度も男に打ちつけられる。慌ててスルトフェンが駆け寄り、羽交締めにして引きずり戻して来た。
「おいこら、暴れんな! もう散々殴っただろうが!」
「この程度で許される訳ないだろ! 離せ! 離せぇッッ!!」
引き戻されてもなお暴れるラズリウ王子は、ついには地面に押さえつけられてしまった。それでも拘束を振り解こうと激しく暴れていて、体格のいいスルトフェンが少し押されているように見える。
「ら、ラズリウ……?」
「僕の番が辱められたんだ! 拳なんかで済ませられる訳がない!!」
吠えるように婚約者は叫ぶ。
助けに入ってくれたはずなのに、グラキエの方は見向きもしない。声も耳に届いていないようだ。
こんなに怒ることもあるのかと思うほどに顔を激しい感情に歪め、その強い瞳はあの男を見つめている。
自分のために怒ってくれているのだと分かっている。
今抱いている感情は的外れなものだと理解している。
……なのに、嫉妬が止まらない。
「うわっ!? この、ちょこまかと……っ!」
スルトフェンの手を弾き飛ばして抜け出したラズリウ王子が、あの男の元へ走り出そうとする。
たまりかねて一気に距離を詰めた。速度のついた体を何とか受け止めると、睨みつけようと上げられた顔から一気に力が抜けていく様子が見える。
「……グラキエ……?」
「俺以外をそんなに見つめないでくれ」
じっと琥珀色の瞳を見つめて懇願すると、ふにゃりとその表情が緩んだ。
追いついてきたネヴァルストの騎士達に人攫いの男を引き渡し、ようやく場が静かになった。
「てンめェ……あんだけ暴れまくって今更しおらしくしてんじゃねぇぞ……」
全身ぼろぼろになったスルトフェンが恨めしそうに睨むのは、グラキエに寄り添うラズリウ王子。
改めて見るとかなり激しく抵抗されていたらしい。訓練でしごかれている時ですら見たこともない程のくたびれ具合をしている。
当のラズリウ王子は、グラキエに抱き留められた瞬間から少しも離れなくなってしまった。
二年前、アルブレアで行われた有人観測という調査に参加し、トラブルに見舞われて雪の中から帰れなくなった事がある。その時にも近い状態になっていたから、当時の不安を思い出させてしまったのかもしれない。
どうにも引き剥がす気にもなれず、肩を抱いてそっと頭を撫でる。もぞりと動いた頭はこちらへ顔を向け、潤んだ琥珀色の瞳がようやくグラキエだけを映した。
向けられる視線はひどく弱々しい。
あれだけ強い感情を宿らせていた表情は、今にも崩れそうな脆さで揺らいでいる。瞳を覆う水分は今にも目の縁からこぼれ落ちてきそうだ。
……やはり、やってしまった。
グラキエの迂闊さがラズリウ王子のトラウマを掘り起こしてしまったのだ。
「すまない、少し謁見まで時間を貰えないだろうか」
このまま王宮には連れていけない。久方ぶりに会う家族に、彼のこんな辛そうな姿は見せられない。
「承知いたしました。そうですね、襲われたショックが大きかったという事にいたしましょう」
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