約束の未来~Re:set~

東 里胡

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第四章 許されないことだとしても

4-7

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 いつものように三人で歩く、テスト前の早帰りの日。
 保育園側から学生は勉強第一と言われ、この時期は行けないので、真っすぐ帰路につく途中のことだ。
 何となく前から思っていたことを宵に聞いてみた。

「宵ってどこに住んでるの?」
「どこ? え? 時空界だけど、何で?」

 さも当たり前かのように答えたことに、ビックリした。
 碧みたいに、どこかに住んでいるとばかり思っていたからだ。

「毎日、時空界に帰ってるの?」

 私の頭の中は疑問符だらけだ、そんなに簡単に行き来できる場所なんだろうか、と。

「紅ちゃん、興味ある? だったら今から見に来る? すぐだよ」

 なんて電車で一駅みたいな軽い誘いに固まっていると。

「ダメだよ、紅は許可されてない」

 碧が割って入ってくる。
 許可? 許可って何?

「パスポートみたいなもの、宵は多分日々行き来できるの持ってるでしょ」
「それがないと行けないの?」
「大丈夫だよ、行けないことはないもん、こっそり行き来できるし、ね?」

 宵の大丈夫に向かって碧がギロリと睨んだら宵はペロッと舌を出して苦笑いをした。

「碧くんとこはお父さんが裁判官だもん、そんなこと許されないよね」
「……法律で決まってるからね」

 冷たく言い放った碧だけど、私の脳裏に浮かんだのは、赤い髪の少年のこと。
 お母さんが言っていたあの少年が本当にお父さんだったとしたならば、宵が言うように行き来してたんじゃないかな、なんて思ってしまうんだ。

「碧くんのパスポートは特別なやつなんでしょ、見せてよ」
「やだよ、偽造されかねない」
「え~!? まだオレら友達じゃないわけ? 疑われてるの? 傷つくなあ」
「黒と友達になんかなるわけないしね」

 ふうっとため息をつく碧が何だかさっきからちょっと鼻につく。
 少しくらい規則を破るのだっていいじゃない。
 ほんのちょっと見逃してあげたい可愛い悪事だってある。
 それにもう半年以上一緒にいる宵を友達になんかなるわけないなんて、もうちょっと言い方があるんじゃない?
 流石に可哀そうに思えてしまって、ついつい宵の肩を持ってしまった。




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