約束の未来~Re:set~

東 里胡

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第四章 許されないことだとしても

4-8

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「そんな言い方しなくてもいいじゃん、碧」
「言い方?」
「そう、もうちょっと優しく話せないの?」

 それが気に入らなかったのか、碧は眉間に皺を寄せた。

「紅こそもうちょっと気を引き締めたら? 前に言ったよね? 隙を見せるなって! 今隙だらけだよ、本当に! 最も、紅がそのつもりならオレはもう止めないし」
「そのつもりってどういう意味?」

 ケンカ口調の碧に首を傾げたら、トンっと額を指で押された。

「同情して隙見せたら紅なんか一発だよ?」

 思い出したのは宵が私の額に印《キス》したこと。
 つまりは優しさで近づいたら最後、私は宵の印を押されて結婚することになるよ、って意味?
 私がそのつもりなら、ってそういうことでしょ!?

「隙なんか見せるつもりないってば!! もうしつこいったら」

 セットで思い出すのは碧からのキスの取り消し上書きだから、二度と言わないで欲しい。

「二人ともケンカなんかしないでよ、ね?」

 睨み合う碧と私の間にヘラリと割って入ってきた能天気な宵に呆れる。
 誰のせいでこうなっていると思ってるんだか。

「そうそう! どこに住んでるかで思い出した! 紅ちゃんか碧くん、どっちか人間の住んでる家見せてくんない?」
「……うちはパス」
「だから碧ってば、言い方」
「じゃあ紅が見せてあげればいいじゃん」
「えっ? ねえ、宵、一応聞くけど何で見たいの?」
「家具とか、面白そうだなって、後テレビ? ないんだよ、時空界に」

 興味津々目を輝かせて見せて見せて、一回見せてと手を合わせた宵に根負けして家に招くことにした。
 ただし碧も見張りとして渋々ながら付いてきたけどね。


 碧の言う通り同情は良くなかった。
 椅子に座ると辺りをキョロキョロと見回して。

「ミニマムで可愛いレトロハウスだね」

 ……小さい古い家って言えばいいじゃん、だから碧の家の方が良かったのに。
 宵にテレビのリモコン渡したら壊しちゃうんじゃ? ってほど付けたり消したり押してみたりしてる。
 子供みたいに喜ぶ姿に、まあいいかと目を細めた私の隣から、痛いほどの視線を感じた。
 ……絶対、碧は私のこと睨んでる。そっち見れないほど、強すぎる視線から顔をそむける。

「紅ちゃん、ねえねえ、これどうやって作るんだろ? 時空界にも置きたい、面白い!!」

 その後、はしゃぐ宵とそれが気に入らない碧との間に挟まれる形になった。
 宵が帰るまで気疲れをしたのだった。




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